なんか神の不手際で転生するらしい
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「フェイトーーーーーーーーーー!」

 

 

 

 時の庭園に着いたテスタロッサにプレシアが駆け寄ってきた。はっきり言おう……これが同じ人物なのだろうか?過保護にもほどがありすぎる。だがまあそれでもアイツを娘として愛している証拠なんだろうな………度が過ぎるが

 

 

 

「大丈夫?怪我してない?病気とか罹ってない?」

 

「だ、大丈夫だよ、母さん。あと、これお土産」

 

「あら、ありがとう。本当に大丈夫?あなたは辛いことを我慢して隠すから。母さん心配で心配で」

 

「さすがプレシアさん、娘のことがよくわかっていらっしゃる。現に今も手の怪我のことを隠してるし」

 

「何ですって!フェイト手を見せなさい!」

 

「か、母さん、大丈夫だから」

 

「それにあの白い子の連れの男二人に思いっきり視姦されていたよな」

 

「何ですって!?それ本当なの?フェイト」

 

「………うん、それになんかあの二人あの白い子にも同じ視線おくっていたし・・・・かわいそうだよあの子が・・・・」

 

「フェイト…あなたは優しいのね。心配しないで、母さんがちょっとそいつら消しに行くから……」

 

「お前病持ちだろ……」

 

 

 

 

 

 

時の庭園はあの日以降いつもこんな感じだ。そして帰ろうとしたとき。

 

 

 

「あの……マダラさん」

 

「なんだ?」

 

「あの……ありがとうございます」

 

「気にするな、こちらとしても利があるからこそ協力しているんだ。あと最低4つ任せたぞ」

 

「はい!」

 

「ほんとアンタには感謝してるよ。フェイトのあんな笑顔見たことない!」

 

 

アルフもうれしそうだ。最初はあんなに警戒してたんだがな。

 

 

「あの歳の子はまだ親にも甘えていたいだろうからな。」

 

「それにしてもあんたも見ていたなら助けてもよかったじゃないか。」

 

「馬鹿、そんなことして目を付けられて怪しい研究所(主に管理局)行きのモルモットにされてたまるか……」

 

「アッハッハ!!それもそうだね!」

 

「じゃあな」

 

「ああ!」

 

 

 

 

 

 

「おはよう」

 

「…………」

 

「返事してよ!」

 

 

あのな、高町、お前と関わると大抵――――

 

 

「オイモブ!テメエ!何勝手に俺のなのはに―――」

 

 

ほら来たよ。テンプレ過ぎるぞ。このパターン。馬鹿一号こと((皇魔王鬼|こうまおうき))、最初コイツのフルネームと漢字を見たときの感想は「なんて痛すぎる名前なんだ」だった。まだ前世の小学校にいた高橋田中の方がマシだと思ったな。

 

 

「ちょっと皇魔君!」

 

「そうだぞ皇魔。なのは達は俺と話したくてうずうずしているんだ。」

 

 

そして現れた馬鹿二号こと((聖火紅帝|せいかこうてい))………感想は同じだから省略するが、どういう頭してんだコイツ等?いつもなのはたちに笑顔を見せながら頭を撫でようとするが無論彼女たちは嫌がる。少なくともまともな感性の持つ者ならそう見える。それを何故かコイツ等は「照れなくてもいいぜ」とか「相変わらずツンデレだな」とか言ってるし…どんだけ都合のいい頭してんだ?……………もしかしてコレがアイツらの特典による反作用なのか?今度神の奴に聞いてみよう。

 

 

 

「刃……俺もう早退していい?」

 

「いやダメだろ。それは」

 

「はあ〜」

 

「(うう〜もっと麻井君達とお話ししたいのに………)」

 

「はい、そこ!席についてください」

 

「「チッ!」」

 

 

 

ああ、今じゃ先生とチャイムだけが俺を救ってくれるよ。因みにここ最近の授業はいつも聞き流して寝ている。

 

 

 

取りあえずいつも通りに授業を受け、そのままダッシュして帰って寝る。こうでもしないと身体持たないし。睡眠不足で

 

 

 

 

そして今日の夜。テスタロッサの居住地にて

 

 

「どうした?」

 

「今日管理局の人間に会った。ジュエルシードは何とか手に入れたけど」

 

 

 

動き出したか……思ったより遅かったな。てっきり最初の次元震で動くかと思っていたのだが……しかしどうでもいいがアルフは寝ているな

 

 

 

「そうか……だがプレシアはもとよりお前も立ち止まる気はないのだろ?」

 

「うん……」

 

「なら迷うな。姉が蘇り、プレシアが罪を償えばお前たちが欲しかった現実が手に入るんだからな。幸い、今はいない使い魔が残した日記とプレシアの自首(予定)のおかげで罪は大幅に軽減されるだろう。」

 

 

 

日記内容見たけどあれ明らか上層部の無能と怠慢と欲の先走りが原因だし『急がば回れ』という言葉を知らないのだろうかと思ったくらいだ。そしてその二日後にフェイトが生まれてたし……しかもその研究は誰にも言ってなかったみたいで、それを知った……つまりフェイトが生まれたその日の日記のところにリニスという使い魔の一言に「娘のために違法研究するなんて……なんて親バカ」って書かれてたし。しかもそれを聞いたら「親バカで何が悪い!(ドヤ」ってこれ見よがしにドヤ顔してたし。アレにはさすがに少し殺意が沸いたね。

 

 

 

「すごいですね、貴方は。どうしたらそこまで……」

 

「物事は常に最悪の方向と根本まで考えるようにしているからな。こちらの準備はすでにできている。後は任せたぞ」

 

「うん(でもあなたとの別れも近いんだよね……)」

 

 

 

その時のテスタロッサの顔は俯いてどこか寂しげだった。なぜだ?

 

 

 

 

 

高町達が管理局と協力して既に9日がたった。さすがに管理局と協力しているだけあって今までと比べて格段にスピードが上がっている。

 

 

しかしこちらも負けていない。ついこの前、一つ手に入れた。正直大した執念だと思う

 

 

すでに管理局もこの事件の黒幕に目星をつけているだろう………もちろんテスタロッサ家のことだぞ?俺のことなぞ管理局のデータに入っているわけがないからな。入っていたとしてもシステムハックしてデリートさせるがな。アルハザード仕込み(お神仕様)の改造デバイス、ゼイオンをなめるなよ?今じゃゼイオンの夜の暇つぶしのせいでこの世界の政治の裏事情すら完璧に把握してるし

 

 

 

 

学校では3人が長期の間休むという報告が来たらしい。あのバカ二人はともかく、魔法を知らない高町家に事情を隠しながらよく説得できたとほめてやりたい………国語壊滅的にヤバいのに。そしてしばらく俺たちの学校生活が恐ろしいほど平和になった。女子が泣いていたけど……そのかわりバニングスと月村がこれ見よがしに俺と刃に話しかけてきたがまあそれなりに楽しかった。だってあのバカ二人がいなければ気兼ねなく話せるし………まあ俺達が話にこたえてやっただけで相当驚いていたが。いやだからあれさえなければ話は別なんだよ。男友達もできたし、因みにできなかったのは、アイツ等のとばっちりを受けたくなかったからだそうだ。実際過去に注意をしに行った男子が次の日いなくなったらしい。

 

 

 

 

 

 

そして次の日……

 

 

 

Side:三人称

 

 

「アルカス・クルタス・エイギアス。煌めきたる天神よ、今導きの元、降り来たれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル」

 

 

天気は鉛空。その下にある海上で巨大な魔方陣を展開し、ジュエルシードを探すフェイト。呪文が言い終わると同時に魔法陣から何本かの雷が海の中を貫いていた。

 

 

(6個のジュエルシードは多分海の中だ。だから海の中に魔力流を叩き込んで、強制発動させて位置を特定する。このプランは間違いないけどさ、三つ四つでいいのに……このままじゃフェイトが…!!!)

 

 

現状ではアルフにできることは少しでもフェイトの負担を和らげることだ。これだけのことをしてフェイト自身も相当やばい状態だと分かった上で………

 

 

「アルフ!空間結界とサポートをお願い!」

 

「……ああ!任せといて!」

 

 

 

 

 

Side:伸

 

 

俺たちは離れたところからテスタロッサの行いを見ていた。

 

 

 

『どう思う?』

 

「ああ……間違いなく管理局はテスタロッサが自滅するのを待っている。」

 

 

 

管理外世界だからここがどうなろうともどうでもいいもんな……『管理外』なんだし。さほど問題にはならない。

 

 

 

『だろうな、まあ、指揮官の判断としては妥当な判断だが………』

 

「自身は最小限の損害ですむ方法は転じて相手にも読まれやすいからな。しかしアイツも無茶をするものだ」

 

『だが、このまま放っておいたら……』

 

「町に被害が起きて平穏に暮らせなくなるかもな……向こうにとってはどうでもいいことかもしれんがこちらとしては少しまずいな……管理局なんて当にならないし信用できないし……仕方ない……俺たちが出る…幸い海上のジュエルシードの位置はテスタロッサのおかげで半分特定できている。それにこの魔力の嵐で小さい魔力を特定するのは難しいからこちらの動きがばれることは難しいだろう。それ以前に今の管理局の眼はテスタロッサに集中しているはずだしな。ゼイオン」

 

『………セットアップ』

 

 

 

Side:三人称

 

 

 

「ぐ……」

 

「フェイト………これ以上は」

 

「大丈夫……」

 

「でも……」

 

 

 

アルフのサポートを受けても限界がおとずれているのは目に見えていた。そもそもあんな莫大な魔力の塊を6つも相手にすること自体自殺行為だ。無論そのことはフェイトもわかっているはずだ。

しかし突如ここで異変が起きる。

なんと、6つのジュエルシードのうち3つの反応が消えたのだ。突然のことにフェイト達は困惑する。

 

 

「!?………いったいどうして」

 

「何が起きたっていうんだい?」

 

「わからない……どうし『聞こえるか?テスタロッサ』マダラさん!?」

 

『今こちらで海上のジュエルシードを3つ封印し捕獲した。』

 

「本当!?」

 

『ああ、幸いこの魔力の嵐のおかげで無事に管理局にばれることなくな。それよりさっさと撤退しろ。』

 

「でもあと一つくらい……」

 

『今なら確実に管理局から逃げることができる。いくら管理外世界とはいえこの現象はロストロギアが引き起こしたものだ。流石に目の前のこの状況を放っておくだなんてことはしないだろう。それに最低限の目標は達成されている。これ以上、欲を出せば本気で自滅するぞ。』

 

「………わかった。」

 

 

 

 

 

アースラー内部

 

 

「ク!?エイミィ!いったいなにがおきた?」

 

「分からないよクロノ君!突然魔力反応が……あ、向こうも撤退し始めた。」

 

「くそ、かあさ……艦長!」

 

「彼女たちを追いたいところだけど、今はこちらの状況の対処を優先します!総員準備を!そっちもいい?」

 

「「はい!」」

 

「おう!」

 

「任せな!」

 

 

その声になのは達4人が答えた。

 

 

「さて……これで九つ、最低限の数のジュエルシードはそろった。」

 

「これで姉さんを」

 

「アリシアを復活させられるのね!」

 

「ああ……だが、ジュエルシードの発動をすれば奴らに眼を付けられるだろう。俺が8以下のジュエルシードでは駄目だといったのはそうゆう理由だ。この時の庭園にも多少の兵力は存在するが数で攻められたらどうにもならない。1日も持たないだろう」

 

「それで……」

 

「だが念には念だ。テスタロッサ、このジュエルシード3つ……これは俺が解析のために集めたジュエルシードだ。最もほとんど魔力は無い。形骸化したものだからアリシア蘇生のためには使い物にならない。だが形だけなら封印したものと言い通せばごまかせるし、ジュエルシードであることに変わりはない。明日これを賭けてあの少女と戦え、勝って向こうのジュエルシードを手に入れればそれでよし。最悪でも時間稼ぎできればそれでもよし。どちらでもいい。そして、もしテスタロッサが負けた場合は……」

 

「私が管理局と交渉して、時間を稼ぐ……」

 

「ああ、これでも運要素がかかわるがな、まあ成功確率75%という所か。しなければ50%以下だが。それにお前もあの子との決着をつけたいのだろ?あくまでこれはついでだ。」

 

「うん。」

 

「でもこれで悲願がかなう。でもフェイト……あまり無茶はしないでね」

 

「はい母さん。アルフも」

 

「任しといてフェイト!」

 

 

 

最終決戦の日は近い。

 

説明
第八話:親馬鹿ここに極まれり
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