現代に生きる恋姫達 目指すは恋姫同窓会 朱里+雛里の後編
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「来たわね、カズト」

 

「ああ。華琳は…これからレイヤーの広場に行くんだな」

 

今日は夏のコミケ開催日。

今俺たちがいるのは更衣室から少し離れた空きスペース。

俺自身はただの買出し要因だから特に何もなく、

華琳は既に恋姫の曹操のコスになっている。

 

事前に、忙しくなる前に合流しようと言うことになってて、

華琳はこの後直ぐにコスプレ会場に行かなければならないとの事。

 

「ええ。一応確認しておくけど…

 この後カズトは自分の買い物を済ませてから例のブースに行く。

 そこで朱里と雛里(と思われる)の二人と話をするか、

 時間がない場合はメッセージなり何なりを残して、

 今日のコミケが終わったら4人で近くの店で合流する。

 これでいいわね?」

 

「問題なし。俺の買い物に関しては、今日はアーティスト本人が来るわけじゃないから、

 そこまで時間は掛からんはずだ。

 問題は、『伏龍鳳雛』のブースでどれだけ並ばされるかだな。

 仮にも壁サークルなわけだし、結構時間食われるかもだ。

 一応、昼休憩時に一旦合流できればとも思ったんだが、

 そっちは大丈夫か?」

 

「それが、難しそうなのよね。

 同好会の子が昼食を用意してきたから、

 買いに行く名目で抜けることはないし、

 休憩時間自体も食事の時間と途中の数分くらいしかないわ」

 

「それならそれで、そっちに専念してくれればいい。

 連絡に関しては…これを使ってくれ」

 

いいながら、俺はカバンから小型のワイヤレスイヤホン+マイクの無線機セットを渡した。

 

「…なんでこんなもの持ってるのよ?」

 

「いや、携帯だと連絡取りづらいだろ。

 コミケ開催中は会場内だと携帯が繋がり難いのは毎度のことらしいし。

 だから個別にスムーズに連絡するために持ってきたんだ」

 

「そういう意味じゃなくて…なんで一般人がこんな無線機を持ってるのかってことよ」

 

「言ってなかったけど、俺って3級アマチュア無線技師の資格持っててよ。

 この前秋葉の電気街のぞいてみたらいいのが見つかってな。

 あって損はないと思って買ったんだよ」

 

それから無線機の使い方、と言っても、

イヤホンは耳に、マイクは口の近くの何処かに装着して、

連絡を取りたいときはスイッチを押すだけ。

を説明したんだが、始終華琳は呆れたような表情をしてた。

 

「…一度カズトがどんなことが出来るか教えてもらわないとね。

 なんでこんな資格と機器を持っているんだか」

 

「ん〜、趣味。としか言えんな」

 

「…まぁ、いいわ。それじゃ休憩が取れたらその都度連絡を入れるから」

 

「ああ。そんじゃ、また後でな」

 

「ええ」

 

そうして、俺は販売会場に、華琳はコスプレ会場へと別れた。

 

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俺自身の目当てのもの、新作CDとアーティストシンボルマークが彫られたジッポライター。

並ぶこと十数分で無事に手に入り、小休憩と使い勝手の確認を兼ねて喫煙所にて一服。

果たして使い心地は…うん、火力・回し加減共に文句なしのいいジッポだ。

 

で、一服が終わってから今日のメイン。

例の二人(かもしれない)のブースへと向かった。

…んだが、そこには予想をはるかに超える光景が広がっていた。

 

人だかり、人の波、人の行列、そのどれで表せばいいのか。あるいは全部か。

開始地点が全く見えない順番待ちの列。混み具合から、最後尾を見つけるのも難しい。

 

人の波を辿っていって、何とか最後尾を見つけられたが…

待ち時間と並んでる人たちの雰囲気を見ると、スゲェ気がめいってくる。

まぁ、それでも並ばなきゃ目標は達成できないわけで。ハァ…

 

っと、最後尾に着いたところで無線が鳴った。

 

「へ〜い、こちらカズト。そっちからってことは休憩に入ったのか?」

 

『ええ。そんなに長くはないけど時間は取れたわ。

 そっちは今何してるの?』

 

「こっちは、俺の買い物が終わってから、例のブースの最後尾に着いたところ」

 

『そう。それじゃぁ、もう少しで会えるのね』

 

「いや、あんまし長居はしたくないんだが、かなり時間が掛かるな。

 ハァ…気が滅入るぜ」

 

『どうしたのよ?』

 

「まず、待ち時間が半端ない。

 最後尾のプラカード見たら、待ち時間50分だとよ」

 

『そんなに!?でも、カズトって人ごみとか待つのは特に気にしないって言ってなかったかしら?』

 

「待つ時間はともかく、並んでる客層がなぁ…」

 

『客層って?』

 

「なんてぇか…世間の腐女子の多さに、俺の中の女性像がちょいと崩れた」

 

『は?』

 

「いや、並んでるのがよぉ、ほっとんど女なんだよ。

 しかも聞こえてくる会話からして腐がつく。

 そんな女子の行列の中で50分も待たされるとか…」

 

『…とりあえず、頑張りなさいとしか言えないわ。

 カズトのほかに男はいないの?』

 

「いや、ちとマテ華琳。このサークルがどんなジャンル出してるのか忘れたのか?

 ここに並ぶ男がいたとしたら、そいつガチホモの可能性が…

 って、よく見りゃちらほらいるな。手繋ぎ合ってる二人組みの男らが」

 

『ちょっ!変な光景思い浮かべさせないで頂戴!!』

 

「いや、目の前で実際にある光景を言ったんだが」

 

『っっっ…とにかく、あと1時間はそのままと言うことね』

 

「ああ。早くなることはなくても遅くなることはあるだろうな。

 開放されんのは…多分昼ごろになるな。昼食休憩のときに合流ってできるか?」

 

『どうかしら?あまり長時間じゃなければ大丈夫と思うけど』

 

「そんじゃ、昼に会えたらそんときに手短に報告するって事で」

 

『わかったわ。それじゃ、よろしくね』

 

「任された」

 

そうして通信が終わった。さて…50分以上も何して暇つぶそうか。

 

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結局、あれから1時間と十数分ぐらいしてやっと後2〜3人になった。

ちらっと人と人の間から見た二人の姿は…原作とかなり違っていた。

なんだか、この二人を目の当たりにしたら華琳の機嫌が悪くなりそうだなぁ…

 

そうこう考えてるうちに、前の客がいなくなって俺の出番になった。

さて、どんな反応するかな?

 

 

「「いらっしゃいまっ!?」」

 

おーおー、二人同時に声を出して、んで俺の顔見て驚き固まっちまった。

口をパクパクしてなんか言おうとしてるけど、

この反応からして、確認のためだか「ご主人様」って言われそうだ。

さっきからかすかに「ご、ご…」てつぶやいてるし。

この反応からして当たりっぽいな。

 

でもまぁ、こんなところでご主人様呼ばわりはごめんだな。

さっさと済ませるか。

 

「このサークルで普通の小説もあって、

 今日はその新刊があるって聞いたんですが、ありますか?」

 

「は、は、はわい!こ、こちらの2冊がそうでしゅ!」

 

完全には立ち直れてないのか、ちょいと噛みながらも反応した。

並んどいて何も買わないのもなんだと思って、

でもBL系なんて買う気さらっさらないから普通の方を買うことにしてた。

 

「んじゃ、その2冊を。いくらだ?」

 

「あ、あわわ…に、2冊で1000円ですぅ」

 

「ん、了解」

 

財布から野口さんと、朱里と雛里だった場合に渡すことにしてたメモ紙を出して渡す。

本命のメモ紙の方をしっかりと渡して見てもらうために、

代金を受け取ろうとした手を軽く握る感じで渡した。んだが、

 

「はわわ!?」

 

手が触れたことにこれでもかってくらいに反応された。

俺の後ろの客が何事かと見てるけど、目的も果たしたことだし、

2冊の小説を取って、さっさとその場を去った。

 

メモ紙の内容は、もし2人が朱里と雛里だった場合、

メモに書いた俺の携帯番号に電話を掛けて欲しいということ。

もちろん華琳のことも忘れずに。

 

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「それで、どうだったの?」

 

「ああ。会話ってほど喋ったわけじゃないが、

 反応からしてあの二人で間違いないな」

 

暫く経って昼飯時。昼食のために抜けてこれた華琳と一緒に、

近くの売店で二人で飯を食ってる。

なんでも、用意されてた昼飯がカバンの中で潰れていて食べれない状態だったらしい。

で、仕方なく各自分かれて昼食をとることになったのだ。

 

「そう。でも、まともに話せなかったのならどうやって会う約束を?」

 

「ああ。渡したメモ紙にはこう書いたんだ。

 『もし君たち二人が諸葛亮孔明と?統士元、真名が朱里と雛里だったなら、

  曹操孟徳、真名が華琳だったやつが会いたがってるから、

  下に書かれた、俺の携帯に電話してくれ。』

 って書いといたんだ」

 

「ふぅん。でも、それだといつ掛けてくるのかわからないじゃない」

 

「俺自身は夕方までいることと、出来れば今日中に電話してくれ、

 とも書いといたから大丈夫だろっと」

 

手紙のことを話していると俺の携帯が鳴った。

相手は、俺のアドレス帳に登録のない番号。

 

「もしもし?」

 

『あ、あの!?こ、きょの番号って、先ほど代金と一緒にメモを渡してくれた方の番号であってましゅか!?』

 

「ああ、あってるよ。掛けてきたって事は、呼び捨てで悪いけど、

 朱里と雛里で間違いないんだな」

 

『は、はい!それで…お話がしたいとの事でしたけど、

 私たちもお話したいのですが』

 

「俺自身はいつでも問題ないよ。そっちは?」

 

『えっとぉ、ちょっと待ってくださいね。雛里ちゃ〜ん…

 午前中のペースから3時くらいに今日の分は完売すると思うので、

 その後でしたら…』

 

「3時な。ん〜ちょっと待ってくれ…

 向こうは3時くらいに今日の分は終わるそうだが、華琳は?」

 

「私たちも今日は早めに切り上げるって言っていたから、

 多分同じくらいね」

 

「良し、こっちの相方もOKだとさ。

 それで…どこで待ち合わせする?」

 

『えっと、駅前にあります”翠屋”って喫茶店わかりますか?』

 

「ああ。名前が名前だったから知ってるよ。

 そんじゃそこに3時…移動時間と余裕を持っとくこと考えると4時かな。

 じゃ、4時に翠屋でいいかな?」

 

『はい!それで構いません!!』

 

「了〜解。そんじゃ、また後で。会えるの楽しみにしてるよ」

 

『はわわ!?わ、私もでしゅ!じ、じゃぁまた後で!』

 

思わず期待を口に出して、それに反応して朱里特有の口癖が出てから、

なんだか逃げるように電話が切れた。

 

「てわけだが、俺らはどうする?ここ出るときに一旦合流するか?」

 

「いいえ、カズトは先に行って席を取っておいてもらえないかしら。

 面と向かって話したいから出来ればテーブル席を」

 

「だな。…そんじゃ、また後で。午後の部、頑張ってくれや」

 

「ええ。それじゃぁね」

 

そうして俺たちは分かれた。さて、どうなることやら…

 

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あれから暫く会場内をぶらぶらしてから待ち合わせ場所の喫茶店に向かう。

俺たち同様、コミケ後に寄って行こうって考えるやつもいるだろうからとかなり早めに行くと、

ある意味予想通り、店内は満席だった。

 

まぁ、閉店までずっと居座る客もいないだろうと考え、

4時少し前に座れるようにテーブル席を予約しておく。

で、4時10分前にテーブル席が空き、同時に華琳も来た。

一緒に席に座りあとの二人を待つことに。

待ち時間の暇つぶしと小腹がすいたのを解消するために、

店の名前から気になっていたシュークリームとコーヒーのセットを注文。

味は…言っちゃ悪いが普通だった。まぁアニメとは違うわな。

 

その後、セットを食べ終えておかわりを頼もうとしたところで2人が来た。

店内はコミケ帰りのオタクまたはその予備軍男女で溢れ返ってるが、

幸い入り口から見える位置のテーブルだったので、

二人も俺に気づいてこっちに来た。

 

「す、すみましぇん!おそ、おそ、遅くなっちゃって!」

 

「ああ。別に気にせんでいいから。とりあえず座りなよ」

 

「はい、失礼しまっ、あ、あわわぁ…」

 

二人が座ろうと若干前かがみになったところで、何かを見て怯えだした。

何かあるのか?視線をたどってみるとそこには…二人を睨みつけてる華琳がいた。

もちっと良く見てみると、華琳の視線は二人の顔よりも下、

多分胸辺りをにらみつけていた。

 

「お〜い、華琳?気持ちはわかってやれんが、

 自分と違って容姿やら体型やらが知ってるのと違ってるのも想定してたはずだろ?」

 

「ええ、していたわ。でもね…

 こうも劇的に、しかも自分よりも下だった娘が、

 私を通り越して成長してる様を目の当たりにしたら、

 何故私だけは!?って思っても仕方がないでしょう!!」

 

「いいから落ち着け。話が進まん」

 

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俺が何を言っても、華琳は睨むのをやめない。

仕方がないから、時間が経てば落ち着くのを祈って、改めて朱里と雛里を見る。

 

今の二人の姿だが、髪については雛里の髪の色が違ってる事しか変わってない。

顔に関しては、俺自身は比較対象が二次元の絵だからなんとも言えない。

まぁ、二人が入ってきた直後にその顔を見た華琳の反応からして同じなんだろう。

そして体型について。これに関しては、俺でも前世よりかなり成長しているのがわかる。

二人とも、身長は160前後、プロポーションに関しては、原作の星くらいはあるかな?

おかげで座ろうとしたときにその胸が強調されて、

着ている服のおかげで谷間が出来てしまうほどだった。

 

前世(原作)と全く同じ体型で転生した華琳にとって、

その光景を目の当たりにさせられたら、そりゃぁブチ切れモノだろうな。

 

性格に関しては、これから始まるだろう会話でわかるか。

口癖が変わってなかった所を見ると、こっちもあんまし変わってないだろうが。

 

 

華琳の睨みつけは、店員が注文を聞きに来てやっと治まった。

正確には、二人に向けてた睨みの視線のまま店員を見て怯えさせてしまい、

その店員の怯え様を見たからだが。

それから、とりあえず全員がコーヒーを一杯注文して話が始まった。

 

「やっと話せるか…とりあえず、改めて自己紹介でもするか」

 

「そうね、まずは私からするわ。

 私は宗祇華琳。前世では曹操孟徳だったわ」

 

「えっと、私の名前は葛嶋(かつしま)朱里です。

 前世は諸葛亮孔明でした」

 

「お、鳳(おおとり)雛里で、前世は?統士元でした」

 

「やっぱりそうだったのね。それじゃぁ、前と一緒で朱里と雛里と呼んでいいかしら?」

 

「「はい!」」

 

それから、二人は俺に向けて期待の篭った視線を向けてきた。

自己紹介してくれることじゃなくて、

流れ的に俺が北郷一刀だと思ってるんだろうが…

 

「俺の名前は本剛夏守斗。

 二人が思ってる北郷一刀とは名前の読みが同じなだけの、

 天の御遣いだったって前世の記憶なんかない、普通の大学生だ」

 

俺の自己紹介を聞いて、朱里と雛里は絶句した。

 

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「ど、どういう事ですか!?私たちのことがわかるのにご主人様じゃないって!?」

 

「そ、そうです!?私たちのところに来たのもカズトさんがご主人様だからじゃぁ」

 

「説明するから落ち着け二人とも。周りが見てるぞ」

 

「「え?…あ、あ(は)わわぁ///」」

 

俺が指摘すると、やっと周囲の状況を認識した二人は、

お決まりの台詞を口にしながら、顔を赤くし縮まりこんだ。

ご主人様発言と、それを向けられてた俺も見られてたけど、

特に気にせずに、俺は話を続けることにした。

 

華琳との出会い、恋姫というゲームの存在、

華琳の願望により、他に恋姫からの転生者がいないか探すことにしたこと。

そして、朱里と雛里らしき人物を見つけて今に到るまでを一通り話した。

ついでに、俺自身が北郷一刀でないことと、

一刀が原因で彼女と別れることになってしまったことも話した。

 

「…と、いうわけなんだ。今度はそっちの番だな。

 出来れば二人が出会った所と前世の記憶を思い出した所を詳しく説明してくれ」

 

「は、はい!えぇっと…」

 

二人の話によると、

記憶については華琳と同様、小・中と三国志の歴史を習うにつれて違和感を感じ始め、

正史とは違った三国志について思い出すうちに自分に前世の記憶があること、

二人が諸葛亮孔明と?統士元であるとこを思い出したのだ。

 

だが、ここから華琳と違ったのが、自分以外の転生者を探そうとしなかったこと。

二人は華琳よりも早くにアニメ・ゲーム・小説などの世界に興味を持ち、

自分でも小説や同人を書き始め、資料を集めているときに転生について知ったのだ。

自分は正史とは異なった三国志の世界から転生してきたのだと。

それも、自分たちが前世で”天”と読んでいた世界に。

ちなみに、この時期からBLや801の方にのめり込み始めたらしい。

「三国志の世界と違い、現代世界の表現力の豊かさは、それはもぅ!」

と言うのが朱里の談。自分の世界に入って熱弁する朱里に、

俺と華琳は少し引いた。雛里は自分も同じだったのか、恥ずかしがりはしたが否定しなかった。

 

それからは、他の転生者の事よりも自分の趣味の方に興味が向いていたが、

二人が出会ったことで自分の他にも転生者がいるのではと思うようになった。

 

二人が出会ったのは、とある女子高に入学し、同じクラスとなってから。

お互いを一目見た瞬間二人の胸の鼓動は高鳴り速まった。

この感覚、もしやこれが…恋///

なんて展開に一瞬なりかけたらしいが、

外れていたら大変だと思い、互いに自己紹介したところ、

どちらも蜀にて北郷一刀と桃香の下で軍師だった記憶があることが判明。

 

それ以来、二人は前世と同様親友同士となり常に一緒だった。

どこ(同人ショップなど)に行くのもなに(BLものの執筆)をするのも常に一緒に。

 

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それから、華琳同様自分たち以外の転生者がいることも考え会いたいとも思ったが、

華琳と違い恋姫の存在は、二人が会って間も無く知って、

前世から引き継がれた頭脳が探し出すことは困難であると判断した。

一生で会えないかも知れないが、傍らに親友がいるから寂しくはない。

そう思い二人は、この現代世界を生きてきて、

そして今日、俺たちに会った。

 

「…と、言うわけなんです」

 

お互いに説明が終わって、渇いたのどを注文した紅茶で潤す。

全員が落ち着いたのを見計らって俺は喋るのを再会した。

 

「これでやっと朱里と雛里とも会えたな。

 で、二人はこれからどうするんだ?

 今まで自分たち以外の転生者を探してなかったって言ってたが、

 今後も今までどおり普通に生きるか、

 それとも華琳みたく転生者を探すか」

 

「えっとぉ…私は、会えるのなら会いたいです。

 こうして華琳さんとも会えましたし、桃香様や雪蓮様にも会えるかもしれない。

 雛里ちゃんはどう?」

 

「うん。私も、皆に会いたい」

 

「そう。それならアドレスを交換しておきましょうか。

 住んでる住所も通ってる大学も違うでしょうから、

 各々得られる情報も違ってくるでしょうしね」

 

「「はい!」」

 

それから、俺たちは携帯のアドレスを交換し合った。

恋姫関係者のアドレスが二つ増えたな。

 

 

 

「そんじゃ、朱里と雛里と出会えた事を祝してお祝い打ち上げでもするか!」

 

「いいわね。場所はカズトの家でいいかしら?」

 

「あ?俺は別に構わないけど、なしてウチで?」

 

「カズトは今一人暮らしだし、誰かを家に招くのは問題ないでしょう。

 何人の家族を想定していたかは知らないけれど、

 部屋の数も4人までなら一人一部屋あったしね。

 コミケの会場にも車と電車でかなり早く着けるし」

 

「…まぁ、いいけどよ。ちなみに、朱里と雛里は」

 

「えっとぉ、カズトさんが良ければお邪魔しても構いませんか?」「コクコク」

 

「二人もそれで良しと。んじゃ行きますか!」

 

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その後、スーパーによってから食材を買って俺の家に帰り、

それなりに料理が出来る俺、何でもこなす華琳、

前世と同様料理特にデザート類が得意な朱里と雛里、

四人で結構豪勢な料理で打ち上げを行った。

打ち上げと言うことで華琳から酒も出すように言われ、

言われるままに作って三人に振舞った。

 

明日からの予定は、俺自身は目的のものを手に入れているのでコミケ不参加。

後の三人はコミケの期間中ずっと参加するが、

家がそれなりに近かったことから期間中は泊まらせて欲しいとの事で、

特に不都合とかはなかったので了承した。

 

 

これで朱里と雛里にも会えた。

 

他の転生者は今何をしていて、どういう風な出会いになるのか。

 

今から楽しみだな…

 

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〜おまけpart1〜

 

カズト本人から、自分は北郷一刀ではないと断言されていたが、

朱里と雛里はどうしても一刀と重ねて見てしまっていた。

と、言うよりも、容姿が前世で接した一刀とほぼ同じであることと、

現代ならではの男らしさのような所を見て、

カズトが一刀であるなしに関わらず、カズトのことが、

なんと言うか…とても魅力的に感じていた。

 

スーパーで買った四人分の食材と飲み物を自分から進んで全て抱える、

その優しいところと力強いところ…

 

自分以外の三人を乗せた車を手馴れた様子で運転するところ…

 

タバコを吸う所、料理をする所、酒に紅茶にお茶にコーヒーを入れる所…

 

見れば見るほどカズトのことが魅力的に見えてくる。

 

「ね、ねぇ雛里ちゃん…カズトさんはご主人様じゃないって言ってたけど、

 カズトさんはカズトさんでカッコいいね」

 

「ポ〜///」

 

「って、雛里ちゃん?はわわ雛里ちゃーん!?」

 

「(この娘たちのカズトを見つめる視線、北郷一刀と重ねてるだけじゃないわね。

  …なんだか、面白くないわ)」

 

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〜おまけpart2〜

 

「確認しとくが、朱里と雛里は着替えとか持ってるのか?」

 

「はい、元々雛里ちゃんか私の家に泊まることにしてたから」

 

「そりゃ良かった。で、華琳は?」

 

「ええ。またカズトのを借りるわ」

 

「ああ、了か…って何故に!?」

 

「私は無駄なことは省く主義なのよ。

 コミケで忙しいのにそれ以外の荷物はかさ張るだけでしょう」

 

「…ハァ、またk「「は(あ)わわ!?」ん?どうした二人とも」」

 

「あ、あの!今の会話から察するに、

 以前もここに泊まってカズトさんの服を借りたということでしゅか!?」

 

「あ、あぁ。そうだけど…」

 

「…雛里ちゃん」「うん、朱里ちゃん」

 

ヒソヒソ…ヒソヒソ…

 

「あ、あの!私たちお互いの家に着替えが置いてあるのを思い出しまして!

 で、でしゅので、着替えを持っているといっても下着くらいしかないから、

 わ、私たちもカジュトさんの服を貸していただけませんきゃ///」「コクコク///」

 

「…ハァ、またこのパターンか。まぁ、別にいいけどよ」

 

その後、風呂に入る前に寝間着用の服を選んでもらったが、

何故か三人ともYシャツを選択した。

朱里と雛里は今のサイズのものを、華琳は以前着ていた1サイズ小さいものを。

 

裸の付き合いと称して三人で風呂に入り、

三人同時に風呂から上がってきた。

その姿は皆破壊力抜群だった。

 

腕や肩あたりが少々ダボついてるのは良しとしよう。

だが、男女の服の違い。胸の部分のふくらみは隠せず、

しかも生地の関係上うっすらと胸を隠す下着、ブラジャーが透けて見えており、

裾の部分は、Yシャツ自体が胸で押し上げられて、ギリギリパンTが見えない位置に。

だが、Yシャツは前開きで一番下の端まではボタンがないのが普通だ。

つまり、今パンTを隠しているのはYシャツのボタンのつけしろの重なり部分。

歩くどころか、少し動くだけで見えてしまうかもしれない。

 

流石に羞恥心があるのか、三人とも見えないように裾を押さえている。

だが、恥ずかしそうにしながらも、顔を真っ赤にしながらも、

感想を求めているのか俺の方を見ている。

その視線に耐えられなかった俺は、逃げるようにその場を去り、

即効で風呂に入り、上がり、即効で自室に逃げて寝ることにしたのだった…

 

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〜おまけpart3〜

 

コミケ期間中、会場からそれなりに近いと言うことから、

華琳・朱里・雛里の三人を自宅に泊めることになった。

寝室は三つあり、俺自身はリビングのソファでも使って、

各々ベッドを使ってもらおうとしたが、

朱里と雛里は二人で一つでも構わないとの事で、

三室で分かれて寝ることになった。

はずなのだが…

 

朝起きると、俺の両腕に朱里と雛里がしがみつきながら寝ていた!?

すぐに起こそうと考えたが、あって間もない女子を起こすのは気が引ける。

だが、ここで起こさないと大変なことになりそうだ。

時計を見てみると、そろそろ華琳が起きてきて、

 

「カズト、そろそろ起きて仕度しない、と…」

 

ノックも無しで入ってきた華琳が俺を見て、

両腕を朱里と雛里に抱かれながら川の字で寝ている俺たちを見て、

華琳は固まった。

暫く無言で見合ってたが、気のせいか華琳の目からだんだん色が消えて言ってるような…

 

「…ねぇ、カズト。なんで二人があなたと一緒に寝ているのかしら?」

 

「い、いや。俺も朝起きて、気づいたらこの状況だったからな(汗」

 

「ふぅう〜〜〜〜〜〜〜ん」

 

完全に色を失った瞳で見られて、冷や汗が止まらない。

が、何故か華琳は踵を返して部屋から出て行った。

さっさと起こせってか?

 

「お〜い、二人とも。朝だから起きてくれ。

 今日もコミケに行くんだろ」

 

「はわぁ〜、ごしゅじゃなくてカズトさぁん…ムニャムニャ」

「あわぁ〜、だいしゅきでしゅ〜…スヤスヤ」

 

「って、ダメか。てか、マジでさっさと起きてくれ!

 何か知らんが起きてくれねぇと華琳が」

 

「私が…どうかしたかしら?」

 

不機嫌・不愉快・その他諸々を感じさせる声が響いた。

恐る恐る声の方を向いてみると、そこには笑顔だが目が笑っていない華琳がいた。

しかも、何故かその手にはつるはしが握られていた。

 

「か、華琳?なして家庭菜園用に買って倉庫にしまっておいたはずのつるはしを持ってるんだ?(汗恐」

 

「絶に代わる今生の武器が欲しかったのだけれど、

 これなら銃刀法に違反することなく合法的に持てるわね」

 

「そ、そうか…で、今この場に持ってくるわけはあるのか(汗汗恐」

 

「ウフフフフフフフ…手に入った今生の武器。

 試すついでに、会ってすぐの女性を自分のベッドに連れ込むような、

 そんな男…排除した方が世のためだと思わない(ニンマリ」

 

「ま、待て!俺は本当に気づかなかったし、

 今起きたばっかで何もしてなっ、アッ―――――――!?」

 

その後、何が起こったのか、俺は覚えてない。

 

期間中泊まると言うことで、朱里と雛里が帰ってきてから、

なんで俺の部屋、俺のベッドにいたのか聞いてみたが、

 

「「へ、部屋を間違えました///」」

 

と、返された。ただ二人の顔はこれでもかってくらいに真っ赤になってた。

真相は謎のままだ…

 

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〜あとがき〜

 

恋姫同窓会シリーズ 朱里+雛里編 後編 いかがでしたでしょうか?

 

なんだか、おまけと本編が入れ替わってる感じが書き終わってからひしひしと…

 

同時に、今後も本編よりおまけの方が面白いって言われる予感も。

 

それでも、あくまでこのシリーズはカズトと恋姫転生者の出会いがメインなので、

 

その後にあったちょっとした出来事はサイドストーリー、おまけとして書きます。

 

現段階で朱里と雛里は、カズトのことを一刀と重ねてみてるところも多少あるが、

 

カズトはカズトで好意を抱いてるところも…と言ったところです。

 

そして華琳。朱里と雛里が加わったことで、

 

自分以外がカズトに好意を持っていることに気づき、

 

少しずつ独占欲のようなものが沸き起こり始めたといったところです。

 

その表れが今生の絶に変わる武器、つるはし装備の華琳(笑

 

このまま行くと、華琳がメインヒロインになりそうな…

 

そこの所、アンケートをとることにしますか。

 

華琳とカズトの出会いから始まった恋姫同窓会シリーズ。

 

題名どおり、恋姫転生者全員が集まって同窓会を開くことがメインですが…

 

メインヒロインに関して、

 

華琳から始まったんだからメインは華琳だろう!と言う方は1を。

これは蜀√の転生者たちなのだから蜀の誰かと結ばれるべき!と言う方は2を。出来れば誰になるかも。

ここは蜀と同盟を組んでいて魏以上に交流があった呉の誰かと!と言う方は3を。出来れば(ry

前世では華琳に忠誠を誓っていたが、あくまで前世。今生ではカズトに好意を。

しかし、華琳も少なからず好意を寄せている!もしや魏の誰かと華琳も混ざって修羅場が!?

と言う方は4を。出来れ(ry

朱里と雛里が大喜び!華陀の転生者が現れてカズトと腐女子が喜ぶ関係に!?なんて方は5を。

 

感想の後にでもよろしくお願いします。

 

書いといてなんですが、5は冗談で書いたので書くつもりはありません。

でも、出てきちゃったらどうしよう(汗

 

まぁ、とにかく…

今後の予定ですが、現段階で浮かんでいるのは星・桔梗・霞・七乃です。

このうちの誰かを書きます。

 

ルサナさんより執筆許可が申請されまして、

それを承諾して、同窓会シリーズの執筆に参加してもらいました。

で、既に蓮華√の前編があがっています。

蓮華に関してはルサナさんに一任することにしています。

 

この他にも、案がある方、自分もこのシリーズを書きたいと言う方はどんどん言って下さい。

感想・案・参加希望申請、心からお待ちしております。

それでは、この辺で…

説明
お待たせしました。

カズトと華琳、朱里と雛里の出会いです。

楽しんでいただけたら幸いです。

では、どうぞ…
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コメント
う〜ん・・・なんだかハーレムルートで終わりそうで怖いな;あれは飽くまで三国志の時代だったからな〜あ、元カノとよりを戻すで9でw (スターダスト)
佐藤朋樹さん ハーレム希望なのはわかったが、何故に七乃だけ名指し?(MiTi)
ミドリガメさん うん、俺も魏の中では凪が結構好きです。(MiTi)
壱進さん 桂花か…修羅場より三つ巴状態になりそうな。華琳→カズト、カズト→桂花、桂花→華琳って感じで。どうなることやら…(MiTi)
ルサナさん いや、正直自分だけで終わらせられるとは思ってないので。あまり気を負わずルサナさんのペースで書いてくださいな。後、8の場合は蓮華に関してはお任せします!(MiTi)
三郎べぇさん 秋蘭が出ました!これを見て秋蘭のネタが浮かんだかも?(MiTi)
一丸さん ちょっ!?外史の管理者が転生してくるとかどんな無理ゲー!?絶世の美女が「どぅふふ〜」って嗤う光景を想像してしまったじゃマイか(笑(MiTi)
竜羽さん 具体的にどなた?(MiTi)
牛乳魔人さん うん、書いといてなんだが…自分も想像できない(笑 誰か絵を描いてー!! 無印からのある意味王道、愛紗ですね。(MiTi)
グリセンブランドさん …冗談で書いたのに本当に出てくるとは(汗 これは、書かなきゃいけないのか!?801ものなんて書いたことないぞ!!(MiTi)
FDPさん ハーレム来たー!?でもこのシリーズ、現代日本なんだよ…正直難しいよ…エロゲーかエロアニメの世界になっちゃうよ(笑(MiTi)
魁薇さん なるほど、プロフィールの写真に貼るだけあって、明命ですか。要検討(MiTi)
アンケート途中結果 1:8 2:3 3:1 4:4 5:1 6:1 7:1 8:1 ですか・・・(MiTi)
どれも捨てがたいだけど1で。(ataroreo78)
1か4の桂花で、あ〜でもあえての七乃をくわえてのハーレムで6とかww(佐藤朋樹)
投稿お疲れ様です。アンケートは4で凪でお願いします。(ミドリガメ)
4で桂花か、1でお願いします(壱進)
一任とはプレッシャーがでかいじぇ…… 8の全員個人END… え、無理? でしたら1ですが、2の愛紗も確かに捨てがたいですねぇ(ルサナ@母艦がぼっかーん!)
1か4で秋蘭でおねがいします(三郎べぇ=昌鹿毛)
ふふふ、私も新しい選択肢で「乙女に転生した貂蝉が心も体も乙女の完全無敵でヒロインに」の7でww(一丸)
2でお願いします(竜羽)
星ぐらいのプロポーションの朱里と雛里か・・・ダメだ、ワシには想像できん・・・!アンケは1が良いのですが2で愛紗も捨てがたい(牛乳魔人)
1かな・・・(真山 修史)
朱里・雛里 「自分の発言には責任を持たないといけましぇんねぇ・・・(ゲス顔)」  あえて5で!!(グリセルブランド)
ここは、新たな選択肢として・・・・全員堕とすで、6を!!!(FDP)
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