超次元ゲイムネプテューヌmk2 男の娘な女神様 1日目「装甲全裸NEPUTENU」
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プラネテューヌ上空約5000フィートにて二つの機影が対峙していた。

 

「ふっ、あはははははははは!!」

 

一つはプラネテューヌの女神パープルハートことネプテューヌ。

 

「……ネプテューヌ。」

 

 

もう一つはゲイムギョウ界と共に産まれゲイムギョウ界と共に生きてきた銀の女神シルバーハート。

 

「何故だ?何故俺の前に立つネプテューヌ?」

 

 

今シルバーハートは表情を曇らせていた。

 

親愛を寄せる家族でもあるパープルハートの構える一振りの長刀と自らを突き刺す程の殺気にも似た何かの為に。

 

 

「ここに私、パープルハートは宣言するわ兄様。」

 

 

長刀を実兄に向けたままにパープルハートはまるで眼下にそびえる紫色の国家プラネテューヌに演説でもするかの如く口を開く。

 

「……。」

 

妹の言葉に兄は黙ってそれを自らに聞き入ようとした。

 

妹のその実直さに今までに感じた事のない感覚を感じたからこそ。

 

 

「プラネテューヌ女神パープルハートことネプテューヌはこのゲイムギョウ界の住民全てにスパッツを穿かせ私と同じ変態とした後にそれら全てを打倒せしめて神座へと至ろう!」

 

「……?」

 

妹のその言葉に兄は話の80%も理解できずに首を傾げた。

 

因みにそのあまりにも男の娘としての可愛らしさを生かした仕草はニ機の女神の行動を地上のプラネテューヌから監視していた教祖イストワールと候補性ネプギアが高画質にて録画された事は言うまでもない。

 

「オーケー。もう一回言ってみようか?」

 

兄は感じていた。どうせ最初から流れていたシリアスな空気はぶっ壊れるのだろうと。

 

微かにではあるが瞳を潤ませていた。

 

「私は30億の人類全てを私と同じ変態と成した後にそれら全てを屈服させ、その事実を持って神座(スパッツ)へと至ろう!……と考えているのだけれどどうかしら?」

 

 

「……もうやだよこの妹。とりあえずその妄念さっさと捨てなさい。」

 

 

兄は察していた。妹がまた何か精神的な悪い病気にでもかかったのだと。そして人様の迷惑になる前に出来るだけ優しく刺激しない様に止めなくてはいけないと。

 

 

「そうね、確かに妄念よ。けれどもう止められないわ!私は新たな女神スパッツハートとなって隣を!兄様の隣に立ってみせるわ!」

 

 

寧ろそれは迷惑極まりないので止めてほしいと切実なる想いを何とか胸に秘めて兄は敢えて拳を構える。

 

「そうかネプテューヌ。ならお前はスパッツに埋もれて溺死しろ。」

 

こうは言ったが兄には殺す気等はさらさらなかった。 ただこの妹を見ていると初代のプラネテューヌの女神に対する申し訳なさに胸が締め付けられる兄なのだった。

 

「よくぞ言ったわ兄様!」

 

そんな兄の気持ち等は知らずに妹は兄へと斬りかかって行く。

 

「是非もなし。」

 

その剣撃を手の甲で軽くいなすと兄は距離をとる。

 

「ネプテューヌ、妹でもあるお前を殺そうとは思わない。けれどニ、三日は動けなくなるのは勘弁してくれ。」

 

兄はその言葉と共に圧倒的な加速と共に急上昇。そして急降下。

 

「((天座失墜・小彗星|フォーリンダウン・レイディバグ))。」

 

 

超高空から重力制御を用いて目視不可能な程の速度で急降下して踵落としを放つそれが天座失墜・小彗星。

それが今パープルハートの脳天に叩き込まれた。

 

 

「くぅぅぅぬぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「さらばだネプテューヌ。これで少しは頭を冷やしてくれよ。」

 

プロセッサユニットより煙を上げて墜ちていく妹を一瞥すると兄は背を向けた。

 

「まだよ。まだ終わってないわ……!」

 

そう、背を向けてしまったのだ。

 

 

「ば、馬鹿な……!?」

 

兄が、シルバーハートが犯した失態は一つ。

妹は超ブラコンの変態で兄への行き過ぎた偏愛により奇跡をも極稀に起こしてしまうという事を一瞬ではあったが忘れてしまっていた。

 

 

「名付けて……マッパパンチ禍!」

 

「…………。」

 

 

その時の兄には言いたい事が山ほどあった。

けれども何も言えなかった。

 

それは撃墜した妹が生還したからとか再度攻撃に転じて来た為と言うわけでは断じてない。

 

回りくどく言わずに簡潔に答えるのなら妹は…………全裸だった。

 

 

「きゃあああああああああ!!」

 

 

そしてようやく出たシルバーハートの声は幼少期以来に見る妹の裸に対する悲鳴だった。

 

因みに顔を赤く染めて男の娘の可愛らしさを全開に出した悲鳴及びその姿は地上でニ機の女神の闘いを監視していたイストワールとネプギアによって高画質で録画されていたのは言うまでもなかった。

 

「その胸……もらったぁぁぁぁ!!」

 

 

だが錯乱していた兄が気づいていない事が一つだけあった。 妹は裸ではなかった。

 

 

「ぬぅあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

全裸と思われたパープルハートの右手にのみプロセッサユニットが装着されていた。

 

 

「な、何を!?」

 

 

顔を真っ赤に染めつつも兄は殴りかかってきたパープルハートの固く握りしめられた左の拳を両手を重ねて受け止める。

 

「この瞬間を待っていたわ兄様!」

 

 

「舐めるな……ひふっ!?」

 

妹の自信ありげな声音に直ぐ様反撃に転じようとするが全裸であった妹の裸に顔を逸らしてしまう。そしてそれがゲイムギョウ界始まって以来の大事件を引き起こすとは誰も想像すらしていなかった。

 

 

 

場所は変わって地上プラネテューヌ。

 

 

「……やってしまいましたね。」

 

プラネテューヌの教祖イストワールは見ていた。

 

上空で対峙するニ機の女神を。

 

双眼鏡を手に見てしまった。

 

「私に平然と出来ない事をやってしまうとは……。まぁそこに憧れもしませんし痺れもしませんが。」

 

そうは言うもののその手は小刻みに震えていた。

 

 

「……お姉ちゃん、私が止めなくちゃ。」

 

 

そしてイストワールの隣にはマルチプルビームランチャーに取り付けたスコープから上空の状況を眺める険しい表情の女神候補生ネプギアがいた。

 

「出ろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおネプギアンダアアアアム!!」

 

姉の狂気に飲まれた姿を見たネプギアは止めなくてはいけないその想いだけの為にあれを呼び覚ました。

 

 

 

 

 

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次回予告

 

 

苛烈を極める闘い。

 

「私は兄様の秘密を今……知った!!」

 

あまりの恥ずかしさに暴走するシルバーハート。

 

「今夜は本当に良い夜だ。Amen。」

 

 

姉を止める為に参戦を決意するネプギア。

 

「見つけました世界の歪みを!」

 

 

だがそれを妨害するかの様にネプギアの前に現れた新たなる存在。

 

 

「おやおや、貴様が我が半身をなぶってくれた死神か?」

 

銀の装甲を身に纏った謎の少女は敵か味方か!?

 

 

「くっくく。私の力は別世界への扉をひらぎゃぶっ!?あんちゃん舌かんだ〜。」

 

 

次回、超次元ゲイムネプテューヌmk2 男の娘 2日目その2 「パープルハートが散る日」

 

「さよならネプテューヌさん。」

 

 

 

 

 

 

 

※なおこの次回予告は次回の本編の内容と殆ど関係ありません。

 

 

 

 

 

キャラ紹介

 

 

ネプテューヌ/パープルハート

 

プラネテューヌを守護する女神。

兄のスパッツを盗んで以来変態及び偏愛の道に走り始めた危険な人。

ブラコンは個性です。

説明
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コメント
ユウザ「ユウもシルバも大変だな。変態の相手を宿命づけられてる気がする・・・」デバッカ「シルバって?」ユ「シルバーハートのこと。グリーンだと姉と被るからそう呼ぶ事にした。」デ「許可とってから呼べ!」(ヒノ)
ユウ(SH)「どちらかと言うと人様に迷惑をかける前に撃墜しておこうと思っただけなんだけどね。」 ユウ(GS)「ご苦労様です。」(トマト畑)
「その気になればフルスピ−ドで撒けるけど、そこは兄として退けないし、その妄念を持ってるのが女神なだけにやりかねないなぁ・・・」と思ってそうですね・・・(ヒノ)
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