なんか神の不手際で転生するらしい |
Side:三人称
海鳴臨海公園、AM05:55。
なのはたちはこの地にやってきた。
理由はただ一つ・・・・・・・・
「ここならいいね。・・・・・出てきてフェイトちゃん!」
なのはは叫ぶ。すべての決着をこの地で着けるために。それはほかに皆の共通する認識
ただしこちら(主にアルフとプレシア)は向こうの野暮な介入が無い限り彼女たちの行動には一切介入する気はなかった。これはこの二人の問題だからだ。アルフは現地、プレシアは本拠地で見ている。そしてマダラも準備は整っている。すでにアリシア(フェイトの服を着ている)を中心に大きな九芒星とその周りに様々な芒星が描かれた小さな円形の魔法陣が展開されている。全て伸の実験と研究の成果だ。因みに最初これを見たプレシアは研究者の血が騒いで別人になっていた。いや、アレ、フェイトに見せたら間違いなく泣くぞ?(例えでいえばTOSの遺跡モード)
そしてフェイトが現れ二人は互いのジュエルシードをかけて・・・・
「私たちのすべては、まだ始まってもいない。だから本当の自分を始めるために・・・・始めよう。最初で最後の本気の勝負!!」
二人の物語はここから始まる
「始まったか」
「ええ……」
そう言うと((マダラ|伸))は眼を閉じ、そして開ける。するとその眼が紫色の波紋模様―――輪廻眼になっていた。
「ならこちらも始める――――外道輪廻転生の術!!」
それと同時に額に王と書かれた閻魔のような異形が現れる。
「これが……」
「今、アリシア・テスタロッサの魂を探している―――が、相当遠くにあるようだな。次元世界が違うからか?まあいい、ならば範囲を広げるだけだ。」
「そうえば、あなたもあの子たちの戦闘観る?」
「ふむ、暇つぶしにはなるな。俺はこの魔法陣から出られないだけで、見つけるまでは魔力使ってない俺は基本暇だし―――どれどれ………」
案外平和な時の庭園だった
Side:伸
高町なのはとフェイト・テスタロッサの戦いは互角の勝負だった
どういう戦いをしたと言うと基本的に杖で殴り合ったり魔力弾を発射したりと、後者はともかく、前者は本当に魔導師の戦いなのだろうか?と言いたくなったがあえて言わないでおく
そして今現在はと言うと
「受けてみて!これが私の全力全開!」
それは光の裁き。魔法と言う名の核に等しい一撃。これを受けたらトラウマ必須、高町なのははそれを
「スターライト、ブレイカー!!!」
と呼んだ
もはや弾やレーザーなんて言う生ぬるいものではない。というより放射か本当に核投入というべき攻撃。それを動けないテスタロッサに打ち込んだ
テスタロッサが光に飲まれ、海が割れる。もしあれを非殺傷設定で受けてなかったら今頃彼女の体は塵一つ残っていなかっただろう。そしてプレシアがプッツン来ていただろう
(恐ろしいな……)
魔法の威力にも驚いたが、真に恐ろしいのはそこではない。あんな攻撃を動くことも防ぐこともできないようにした上、友達になりたいといった子に何の躊躇もなく放つその精神性に俺は恐怖していた。と思ったのだが、よくよく考えてみれば日ごろバカ二人に付け回されてイライラしていただろうからある意味では無意識のストレス発散か?だとしたらテスタロッサ乙としかいいようないな。だがお前が稼いだ3時間43分48秒は無駄にはしない。てか、よくあのバカどもは介入しなかったな。そしてアルフはテスタロッサを助けようとするもプレシアに呼び戻され、断腸の思いでその場を去った。
そして現在、目の前には罪悪感がないかのようにテスタロッサを心配している高町。そしてそれに甘えるテスタロッサ
あの攻撃を受けていながらあんな風に接することができる彼女の頭もとい精神が本気で心配になってきたぞ。あ、いやアレを受けたことによる精神的ダメージを緩和するために無意識にああなったのか?だとしたら((アレ|SLB))なおさらヤバいな。しかしそれよりも
(いまだに見つからない――これだけ広範囲に広げているのにこれじゃあアイツの稼いだ時間が――――――!?)
「見つけた!」
ようやくアリシアの魂を見つけた。テスタロッサマジで乙、と心の中で呟きながら、そして一気にジュエルシードの出力を上げた。それと同時に管理局に居場所を特定されてしまったようだ
「さて……ここからが正念場だ。」
Side:三人称
「私の積年の悲願……アリシアはもうすぐ蘇る。」
「アリシア?」
どうやらなのは達は誰のことを言っているのかわからないようだ。まあ当然だろう
ここで、エイミィが暗い表情で語り始める
「・・・プレシアにはね、たった一人の娘がいたの。その娘はプレシアの実験中に事故に巻き込まれて死んでしまったの。その娘の名は・・・・」
そこでいったん話を区切り、意を決したかのように言葉を紡ぐ
「アリシアというの」
「・・・・・つまりフェイトは・・・」
その言葉を聞いて再びプレシアがこちらを向く
「アリシアのクローンよ、最もアリシアも妹が欲しいって死ぬ2か月前の日に言っていた。だからフェイトを((創った|生み出した))。私はフェイトをアリシアと同じように愛していた。けどね、やっぱりそれを一番に楽しみにしていたアリシアが見られないのがどうしても納得できないのよ!だからあの娘を復活させる方法を模索した。まあ、それ故にフェイトに辛く当たっていた時期もあったけど、ようやく見つけたのよ………だから、邪魔しないで頂戴。全てが終われば自首もするわ。約束する。」
「だが……」
「もしも、こちらに武力を持ってくるなら全力で抵抗させてもらうわ。そのためにフェイトにも時間稼ぎをしてもらったんだし」
「それって……どうゆう…」
「言葉通りの意味よ。ジュエルシード自体はもうすでに足りているの。でもこの蘇生魔法には時間がかかる。そのための時間稼ぎよ。そしてこの交渉もね」
そう言ってプレシアは通信を切った
「どう出るかしらね……」
「さあな、だが高確率で仕掛けてくるだろう。」
「それまでの間は――――ゴホッゴホ!!」
「無茶をするなよ。アリシアを蘇らせてもお前が死んでしまっては意味がない。言っておくが二度目は無いのだからな。自首をすればおそらくお前の能力は高く買われる。そうなればそっちの世界で有名な病院で治療も受けられるだろう。………そうすれば治るのだろう?その肺癌もどき(実際はあの実験の際のリンカーコアの汚染によるもの)は。」
「ええ……」
と、ここでアラートが鳴り響く。
「じゃあ迎撃してくるわ。」
「うむ、こっちは任せておけ。」
「頼んだわ」
時の庭園の戦いは。最初は傀儡兵やアルフそして地の利のおかげで優勢だったが次第に押され始めてきた。クロノは相性の良さに加え傀儡兵の行動パターンを完璧に見切り、なのははユーノと共にアルフを撃破(SLBは撃ってない)、皇魔や聖火の魔力によるゴリ押し等により途中で二手に分かれ(クロノ、なのはグループとユーノ、皇魔、聖火グループ、当初は完璧にバカ二人が反対したがなのはの嘆願とクロノのそれっぽい理由によりこうなった)ついに最深部のひとつ前の部屋にまでたどり着いた。そして奥からただでさえ強大な魔力がより一層強く感じられた。
「わかってはいたけどやはり邪魔をするのね」
「悪いが、この奥から感じられる魔力を放っておくわけにはいかない!」
「……なら」
と、お互いが臨戦態勢を取ったその時、突如奥に存在する魔力反応が消失した。ここで((マダラ|伸))の念話が入った。
(プレシア……)
(!?マダラ?)
(終わったぞ……成功した……ジュエルシードは消えてしまったがな。)
(本当なの?)
(ああ、今は眠っているがな……だがジュエルシードを使ってしまったせいか、アリシアの身体がフェイトと同じくらいに成長してしまってな、おそらくアリシアの生前の願望の影響かもしれん。それからアリシアは長年体を使っていなかったからおそらく歩くことはおろか立つことすらできないだろう。まあ、俺の役目はここまでだ。後は任せた。約束を破ればどうなるか――――)
「(わかっているわ)・・・・」
念話が終わった瞬間プレシアは突如踵を返し奥の部屋へ向かった。なのは達も後を追いそこに居たのは、フェイトに瓜二つのなのはたちと同じくらいの女の子だ。そしてプレシアはその子を抱き上げ唐突に口を開けた
「―――自首するわ。」
「え!?」
「だから自首するって言ったの。成功したから」
「それじゃあ……」
「もう抵抗する意味はないの……でも、約束して頂戴。アリシアとフェイトにだけは」
「それに関しては問題ない。」
「そう……なら――――」
ドゴーーーーーーーン!!!
とここでものすごい爆音が聞こえる。
「な、なんだ?」
「誰かが駆動炉を破壊したようね。もうすぐ崩れるわよ。」
「ま、まさかクロノ君……」
「ああ、多分アイツ等がぶっ壊したんだろ(※その通りです)………急いでアースラーに転移するぞ!!」
その後アースラーに戻ってきた三人に聞くと、皇魔と聖火が愚痴をこぼし続けるうちに暴走して収束砲を放ちそれが駆動炉に当たりこうなったらしい。
それを聞いてクロノ達は怒ったのは言うまでもない。幸いロストロギアに直接当たらなかったとはいえ、一歩間違えれば自分たちはおろか地球すら消滅していた可能性もあったのだから(そのロストロギアは虚数空間に落ちて行った)、因みに死者蘇生術やジュエルシードの制御方法も「術式や理論が難しすぎて((あそこ|時の庭園))においてあった資料なしではとてもできない」と言われ管理局の上層部が落胆したのは言うまでもない。そして娘たちに対して何かしようとしたあのバカ二人に母の雷が落ちたのはまた別の話。
Side:伸
さて、これで当面の危機は去ったな。それにしても疲れた。あんな試みは初めてだったからな。何とか成功したが、もし失敗していれば次元断層普通に何回も起きたからなアレ……まさに危機一髪だった。そして今現在俺は人気のないところにいます。なぜかというと――――
「そこに居る奴……いい加減にでてこい」
その言葉に反応して結界が張られた。
「よく気づいたな」
そこには赤髪のオッドアイ少年がいた。初めて見る顔だ。
「さて………一応聞くが、なんのつもりだ?」
「いや、お前に礼を言おうと思ってなぁ〜、本来アリシアは蘇ることはなかったからな、これで俺のハーレム計画がさらに濃密になった」
なんかコイツが次にいう言葉が大体想像できるのは何でだろう?そしてどうやって俺が介入したことを知った?
「それで?わざわざ礼を言うだけならこんなことはしないだろ?」
「ああ、お前見たところ転生者だろ?原作にはいなかったからな」
「………だから?」
「邪魔なんだよ。お前は、アリシアを蘇生させてくれたことには感謝してるがな……オリ主は一人で十分だ。だから死ね!」
そう言うといつの間にか持っていた杖で俺に向かって収束砲を放つ
ドゴーーーーン!
俺はよけることもせずその砲撃を食らった。
「はっ!!案外たいしたことなかったな!!いや、俺がオリ主だから当然の結果か!!!」
「誰がたいしたことないって?」
「な!?」
驚いて振り向くが遅い、俺は素早く神威を発動し杖を持っている右腕を切断した。
「ギャアアアアアア!!!?」
「………ゼイオン、リミット・ワン」
「認識した。」
野郎は悲鳴を上げて悶えているが俺はリミッターを一段階解放し間髪入れず魔力強化した腕でもう一方の腕を引きちぎる。あたりに血が飛び交い、さながらスプラッターな映像を醸し出していた。
「ひぎいいいいいい!!?」
「これで両腕は使えない、両腕が使えなければ魔法も使えん。さて……」
「た、頼む!助けてくれ!同じ転生者だろ?」
先ほどまでの余裕や見下した態度はどこにもない。
だが伸の顔からは仮面のせいで表情が読み取れない。だがその仮面の奥から除く紅い瞳は恐ろしいほど冷たく何も感じなかった。
そして、伸は命乞いをする相手にこう言い放った。
「案ずるな、お前が自身のくだらない目的のために俺を殺そうとしたように、俺も俺自身の平穏というお前にとってはどうってことのないくだらない理由のためにお前を殺す。それに、死ねと言っただろう?その言葉は一度言えばその相手に殺されてもいいという意味でもあるんだよ。特にこういう場ではなおさらな。だから安心して―――――死ね、天照」
その言葉と共に、漆黒の炎が転生者を包み込み悲鳴を上げる間もなくあっというまに塵も残さずに消し去った。
説明 | ||
第九話:アレ?地味に初戦闘じゃね?戦闘と言っていいのかは別だがな | ||
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コメント | ||
↓不正転生者から(アジ=ダハーカ) あれ?原作知識が無いなら人間道で情報を見ればよかったのでは?(アジ=ダハーカ) シドさん:それは術者が瀕死の場合です。万全なら命は問題ありません……相当魔力食いますけど(博) 外道輪廻転生の術のリスクは術者の命のはず(アジ=ダハーカ) ↓その辺はきちんとした開眼方法で開眼して神様仕様だからモーマンタイ(頭翅(トーマ)) とりあえず外道輪廻天生の術は「輪廻眼」を開眼した者のみが扱える転生術で殺害した者を蘇生することができる術蘇生するには殺害してからの時間制限があり、さらに術者のチャクラを大量に消費する為、リスクの高い術である。 そうすれば治るのだろう?その肺癌もどき(実際はあの実験の際のリンカーコアの汚染によるもの)は。 『MOVIE 1st THE COMICS』によれば、プレシアの病はレベル4以上の肺結腫で、他の臓器にも転移している。(yasu) |
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