SAO〜黒を冠する戦士たち〜 第百三十二技 獄炎の人形
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第百三十二技 獄炎の人形

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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リズベットSide

 

とりあえずハクヤ達が規格外なのは置いといておこう。

 

「どのみち中に入るしかないのよね?」

 

「そうなるな。ここにいてもどうしようもないし、戦うしかない。俺が一人でやるよ…」

 

「そんな、無茶よ!」

 

いくら攻略組でも、ボス級のモンスターを相手に一人で戦うなんこと…。

 

「リズベット、俺を信じてくれ……絶対に死なないから…」

 

あたしは彼の真剣な眼差しを見て止めるのは無理だと悟った。

 

だけど同時に彼なら生き残る事ができるとも思えた。だからあたしは…、

 

「分かったわ…」

 

ハクヤを信じる事にした。彼は笑みを浮かべて頷くと扉に手をかけ、開いた。

 

部屋の中はかなり広いもののマグマで囲まれており、中央に円形の舞台のようなものがある。

 

その奥にはもう一つの扉がある。敵の姿は無い。

 

あたしは足手まといになることを考えて扉のところに残り、ハクヤは中央に向かって歩いていく。

 

そしてハクヤが中央に足を踏み入れた瞬間に周囲のマグマが溢れ出し、道が無くなった。

 

つまり逃げる事は出来ないのだ。

 

「ハクヤ!」

 

「逃げる事は許されない、か……結晶は相変わらず使えないし」

 

ボスに勝つか死ぬか、その二つしか道は無い。

 

そして、マグマの中からモンスターが現れた。それは炎と土、つまり溶岩に身を包んだ巨大なゴーレムだった。

 

カーソルには〈The ((volcanogolem|ヴォルケーノゴーレム))〉と出ている。

 

「こいつはまさか……いや、それなら納得か…。なら、出し惜しみは無しだ」

 

ハクヤは何を思ったのか背中にあった鎌をアイテムストレージに収納した。

 

「ちょ、何やってるのよ!?」

 

「大丈夫さ、問題無い」

 

ハクヤはそう言うと素早くストレージの中から一つの武器を取り出したようだ。その武器も鎌であった。

 

その刃は一切の穢れの無い白と澄み渡るような水色になっていて、持ち手の部分は深い青色である。

 

見ていると吸い込まれてしまいそうになる程に。

 

「リズベット」

 

「は、はい!?」

 

魅入っていたせいで思わず敬語で答えてしまった。ハクヤは不思議そうにしながらもそのまま続けた。

 

「今から見せるのは、みんなには内緒な?」

 

「え、それってどういう…」

 

「とにかく、応援よろしく!」

 

そう言ってハクヤは武器を構え、駆け出した。

 

 

 

あたしは元々見ている事しかできないと思っていた。

 

最前線攻略組の戦いに、あたしは足手まといであると分かっていた。分かっていたはずだった。

 

けれど、今目にしている戦いはアスナから聞いていたような前線での戦いではない。

 

ましてや、あたしが素材収集のためにするような戦いでもない。

 

死闘………まさにそれを体現している。一人で巨体を持つゴーレムを相手に攻撃を続けている。

 

相手の剛腕による攻撃を回避し、その隙をついて鎌で斬りつける。

 

その時に鎌から冷気が吹き出し、敵の体に直撃した瞬間に氷が出現した。

 

「まさか、『自然属性付加』の武器!?」

 

話しには聞いたことがある。一部の武器には属性能力が付加されているものが存在すると。

 

その現物を見ることが出来るなんて…。

 

そこでハクヤが敵に対して大きく距離を取り、鎌を横薙ぎに振った。

 

あんなところから攻撃してもなんの意味も無いのに…そう思ったけど、

((それ|・・・))は、((氷の刃|・・・))は放たれた。ありえない。

 

このSAOにおいて、遠隔攻撃は投擲のみとされてきた。鎌のスキルでそんなものがあるとは聞いたことがない。

 

まさか、エクストラ…いや、ユニークスキルなのかもしれない。

 

「ハアァァァァァ!!!」

 

雄叫びを上げながら戦闘を続けるハクヤ。

 

大振りな敵の攻撃を掻い潜っては斬りつけ、距離を開けては放った氷の刃で攻撃する。

 

けれど無駄のない動きでありながらも、疲労は出てきている。

 

その時、閉まっていたはずの反対側の扉が開いた。そこに居たのは、

 

「ハクヤ!」

 

「リズ!」

 

「キリト! アスナ!」

 

途中で別れてしまった二人だった。これならハクヤを助けられると思った。

 

けれど、中央を囲むマグマが邪魔で二人はハクヤの援護にいけないでいる。

 

するとキリトはアスナを置いて、元の道の奥に消えてしまった。

 

あたしは一瞬だけハクヤを見捨てたのでは?と、思ってしまったけど、すぐに間違いだと分かった。

 

何故なら…、

 

「ふっ!」

 

道の奥からもの凄い速さで駆け抜けてきたキリトがマグマのあるギリギリの場所から、

ハクヤのいる中央に向けて跳び上がった………て、跳んだ!?

 

「うそでしょ……」

 

あたしは呆然として呟いた。

 

扉からハクヤのいる場所まで10m近くの距離があるのに、どんな筋力と敏捷力よ…。

 

キリトは空中で武器を抜き放ち、そのまま敵を斬りつけて地面に着地した。

 

「ふぅ〜、なんとか間に合ったか」

 

「ナイスタイミング、キリト」

 

キリトとハクヤは笑みを浮かべながらハイタッチを交わし、それぞれの武器を構えた。

 

「とりあえず…」

 

「やっちゃいますか?」

 

「「GO!」」

 

そう言って二人は敵に向けて駆け出した。

 

リズベットSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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後書きです。

 

ハクヤも十分にチートですw

 

反省はしているが、後悔などするはずがない!

 

とりあえず、次回で戦闘は終了ですよ〜♪

 

では・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第百三十二話です。
エクストラモンスターとの戦闘ですよ!

どうぞ・・・。
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コメント
アサシン様へ 良いタイミングで登場するのも王道b!(本郷 刃)
主人公は遅れて登場するもの、これ王道と言うb!!(アサシン)
神薙様へ それぞれが万全な状態(肉体的・精神的・装備・アイテムなど)であれば、可能でしょうねw(本郷 刃)
っていうか、こんな人外集団がそれぞれ闘ったらどうなるんだろ?…恐らくそれぞれが強過ぎて早期決戦になるんだろうが…。(神薙)
神薙様へ これでもフロアボス相当の強さなんですけどねww(本郷 刃)
ゴーレムただのモブよりちょっと強いだけの小ボスにしか思えねぇwwwっていうか鎌の斬撃が飛ぶって.hack//GUのスケィスを思い出すな…。(神薙)
RevolutionT1115様へ キリトとハクヤの二人だけで十分ですからねw 現在のほうでは助走なしでも跳んでそうですね・・・。(本郷 刃)
なんかボス級のはずなのに戦力が異常なせいで哀れな状況にwwキリトさんそのうち助走なしで長距離飛んでそう;;(RevolutionT1115)
不知火 観珪様へ まったくですね(合掌)(本郷 刃)
これでゴーレムさんの命運も尽きたわけですね なーむー(ー人ー)(神余 雛)
魅沙祈様へ 作者はご都合主義ですからw(本郷 刃)
Kyogo2012様へ さて、どれだけ持つでしょうか・・・。(本郷 刃)
サイト様へ まぁ原作でも十分に跳んでましたからねw(本郷 刃)
やっぱりキリト君ナイスタイミング!!ゴーレム一瞬で終わりそうww(魅沙祈)
ゴーレム、なむー。黒衣衆二人にどれだけ持つのか・・・・?(Kyogo2012)
このキリトさんが何しようと驚かないさw原作もチートだったしな!それにソードスキルと合わせればもっと飛べるだろ?と期待してみたりw(サイト)
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