IS<インフィニット・ストラトス>with LN<リリカルなのは> 第二十八話
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第二十八話 料理は愛情が最高の調味料と言うが、前提条件として普通の調味料は入れなきゃいけないと思うんだ by一夏

 

 

 

現在、俺は屋上にいる。

正確には俺と簪に本音、箒、セシリア、鈴、それにシャルルだ。

あのあと、一対五の模擬戦が終わり、そのあと普通に授業が再開された。

クラスの皆は俺が地上に降りてくると『キャー!』見たいな感じてもみくちゃにされた。

死ぬかと思った。

まあ、千冬姉が出席簿で全員を一閃していたが。

シャルルが『一夏って強いんだね!』と笑顔で言ってきた時には、『あー癒されるー』なんて思ってしまった。

それを見ていた女子何名かが『キターー!ネタ追加!』なんて言っていた。

一度、お話しに行っとくか..........

そんな賑やかだったクラスの女子達とは裏腹に俺を睨んでいた人物がいた。

 

ラウラ・ボーデヴィッヒ。

 

ドイツの代表候補生にして、千冬姉のもと教え子。

ドイツの軍に所属しているはずだ。

ボーデヴィッヒはある理由で俺に恨みを持っている。

まあ、((あのとき|・・・・))の俺は弱かったからな。

ボーデヴィッヒが俺に対しそういう態度をとるのは分かるといえば分かるな。

まあ、だからと言って他の皆にも同じ態度をとるのは良くないと思うけどな。

そんなことを考えていると、俺の隣に座っていたシャルルが周りの状況を見て、

「本当に僕がお邪魔してよかったのかな.....?」

周り、簪に本音、箒、セシリア、鈴は何だかシャルルを警戒するような目で見ていた。

おい、お前らはなにをしてるんだよ、シャルルがびびってるだろうが。

「いいからいいから。大勢で食べた方が昼飯もうまいだろ」

俺がそう言うとシャルルは胸を撫で下ろし、それに対し簪に本音、箒、セシリア、鈴はムゥ〜と唸っていた。

てか、何でそんな表情をしているんだ?

「それにシャルルは転校してきたばっかだから右も左も分からないだろ?」

そう言うと流石に納得する五人。

まあ、別に納得しなかったとしても一緒に食べるから関係ないんだけどな。

「はい、一夏の」

すると鈴が俺にタッパーを放り投げてくる。

食べ物を投げんなよ.......

「お、酢豚じゃん」

「そうよ、まだ一回も作ってなかったしね」

作ってくれたことにはすごい感謝なんだが..........

鈴よ、ご飯無しの酢豚オンリーってどういうことすか?

流石にキツいんだが。

「一夏さん、わたくしも今朝、なんの因果が狂いましたか、こういうものを用意してみましたの」

そう言ってサンドイッチが入ったバスケットを置くセシリア。

てか、因果が狂ったってセシリアにとって料理するってそんな稀なことなのかよ。

「私も作ってきた.......」

今度は簪。

目の前に置かれたのは、エビフライやハンバーグなど、俺の好きそうな物がたくさん入っていた弁当だった。

「私は料理できないから、お菓子持ってきたよー」

本音は両手にお菓子を抱えていた。

うん、後で貰おう。

流石に食事中にお菓子を同時に食うのはキツいところがあるしな。

「サンキューな、みんな」

俺は皆にお礼を言って早速食べようとする。

最初は誰のにするか..........

「待て!私も作ってきている!」

そう言って弁当を渡してきたのは箒だった。

「うおっ!?」

何故こんな声を出してしまったかと言うと、弁当箱を高速で突きつけられたら誰でもこうなるだろう。

顔面スレスレ、危なかった。

「さ、サンキューな箒」

俺がお礼を言うと、箒はお礼を言われて恥ずかしかったのか頬を赤らめていた。

うん?

俺は周りからの視線に気づいた。

「ど、どうしたんだ?」

簪に本音、セシリア、鈴は俺のことをジーっと見ていた。

更に途中から箒もその視線に混ざってきた。

「で、誰のから食べるのよ?」

鈴が皆を代表して口を開いた。

他の皆はうんうんと首を縦に振っていた。

そして気のせいかな?

その皆から殺気を感じるんだが。

「うーん、じゃあまず簪のから」

俺が素直にそう言うと、簪は頬を赤らめて『一夏が

選んでくれた///』と体をくねくねさせて喜んでいるのに対し、他の皆はどす黒いオーラを醸し出していた。

ゴゴゴゴゴッ!

なんて効果音が合っているくらいの迫力だ。

「ハハハハ.....」

その状況を見てシャルルは苦笑いしていた。

「んじゃあ、いただきます」

そう言ってまず、美味しそうなエビフライに手をつけた。

 

サクッ

 

衣がそう音をたてる。

衣はサクサク、中のエビはプリプリして____________まあ、ようするにうまいということだ。

「ど、どう..........?」

簪はさっきとはうってかわって心配そうな顔をしてこちらを向いた。

「うん、美味しかったぞ」

「よかった..........」

簪はそう言って胸を撫で下ろしていた。

「次、あたしの食べなさいよ!」

そう言って鈴は酢豚を食べろと促してくる。

俺は酢豚を一口。

こ、これは!?

感想を言うとややこしくなるのではっきり言おう。

 

 

「うますぎる!」

 

 

 

思わず声に出してしまうほどうまかった。

いやなんか分かんらんがメチャクチャうまい。

それを表す言葉が見当たらないくらいうまかった。

てか鈴、こんなに料理上手だったのか。

「そ、そう///当たり前よ、あたしが作ったんだから///」

鈴はメチャクチャ照れていた。

「お前いつの間に料理上手くなったんだ?」

はっきり言ってお店に出せる。

そして大繁盛確定。

「あ、あたしだって、花嫁修業してるんだから当然でしょ///」

なるほど、女の子は将来のためにこういうときから特訓しているのか。

「鈴の旦那さんになる人は幸福者だな」

羨ましいな、そう付け足して。

すると、鈴の顔はリンゴ並みに真っ赤になった。

「そ、それって///あたしと結婚したいっモゴッ!?」

すると鈴の発言を遮るように、本音が鈴の口にう○い棒サラダ味を突っ込んでいた。

「ごめんねリンリン、手が滑っちゃった〜♪」

本音は笑顔でそう言った。

「手が滑っちゃったって絶対わざとヒッ!」

鈴は何故か小さく悲鳴をあげた。

「手が滑っちゃったんだから仕方ないよね、本音」

「うん、そうだよ〜。別にリンリンが余計なことを言いそうだったから口をふさいだわけじゃないよ〜♪」

簪と本音から放たれる巨大な負のオーラが鈴だけでなく、箒やセシリア、シャルルを震わせていた。

なんかなのはさんやフェイトさん達がたまにこうなるのによく似ていた。

あの状態のなのはさん達には手を出してはいけない。

何故かは知らないがメチャクチャ怖いのだ。

ある意味どんな敵よりも。

今の簪と本音はまさしくそれだった。

ヤバイ、どうすればいいんだ..........

[(マスター、諦めましょう)]

なんかスノウが久しぶりに喋った気がする。

「い、一夏。他のお弁当は食べないの?」

シャルルは震える体をどうにかして、この場の空気をどうにかしようとそう提案した。

ナイスだシャルル!

シャルルへの好感度がバリバリ上昇中だぜ!

「そ、そうだな。早く食べないと時間がないしな」

俺はそう言って箒のお弁当に手を出した。

何故かは知らんが本能的にセシリアのお弁当は最後にしろと言うのが頭をよぎったのである。

「 おっ 」

弁当箱を開けると鶏肉の唐揚げやこんにゃくとゴボウの唐辛子炒めなどバランスのいいおかずが入っていた。

俺は早速、その美味しそうな唐揚げに手をつけた。

「お、うまい」

一瞬、桃子さんが作った唐揚げを思い出したくらいだ。

「そ、そうか///それはよかった///」

箒も先程の鈴と同じく顔を赤くしていた。

「箒も食べて見ろよ」

そう言って俺は唐揚げを摘まんだ箸を箒の口に運んだ。

箒は差し出すと一瞬、考えてから顔を赤くしてパクっと唐揚げを口に入れた。

「な?うまいだろ」

「..........一夏と間接キス一夏と間接キス一夏と間接..........」

なんかぶつぶつ言っていた。

よく聞こえなかったが。

 

ちなみにこのときシャルルは、

(これが日本で恋人同士がする、はい、あーんってやつなのかな)

と、心の中で考えていた。

何故、口に出さなかったかといえば、言ったら大惨事を招くだろうと言うシャルルの考えがあったからだ。

主に一夏に。

そして、当の本人は、

「ストップだ、簪、本音。何で黒いオーラを身にまとっている」

結局のところ命の危機に瀕していた。

 

「一夏ってそうやって、平気で女の子にそんなことするだね....」

「そうだよ〜オリムー。そんなことしちゃいけないんだよ〜♪」

簪と本音がメチャクチャ怖い!

なんかマジでなのはさん達みたいな感じになってる。

くっどうすれば................

あ、あの手があったぜ。

「そ、そうだ、セシリアのお弁当まだ食べてなかったな」

そう言って俺はセシリアの弁当箱をとる。

開けると綺麗に並べられたタマゴサンドとハムとレタスのサンドイッチが入っていた。

「どうぞ。お食べになってください!」

セシリアは自信満々にそう言った。

先程ガタガタ震わせていた人にはまったく見えなかった。

「んじゃあ、タマゴサンドを」

俺はタマゴサンドを手に取り、口に入れた。

 

 

ゴリッ

 

 

ん?

 

 

ゴリゴリッ

 

 

ゴリゴリッ?

 

 

ねばっ

 

 

ねばっ?

 

 

バタンっ

 

 

バタン?

ああ、俺が倒れた音か..........

ん?人がいる?

そうか、あっちに行けばいいのか。

あの手をこっちに出しておいでおいでしてる人のところへ。

なんか周りから俺を必死で呼ぶ声がするんだが気のせいか?

いや、気のせいだな。

そして俺はそこにあった川を渡ろうとした。

しかし、その寸前で完全に意識を失い目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[(私の出番これだけですか!?)]

 

自分のマスターより、自分の出番を気にしているデバイスがそこにいた。

 

説明
もし、一夏が管理局最強の魔導師と呼ばれていたらのifの物語。
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コメント
更新楽しみにしてます。(キマイラ)
初めまして!IS×遊戯王GX小説を書いているリミットブレイカーというものです!それにしてもどこの小説でもセシリアの料理スキルの酷さは相変わらずですね(笑)自分がこんな目にあったとしたら迷わず「これからはちゃんと味見してくれ」と言いますね(アインハルト)
セシリアはシャマルと互角の戦闘力(料理の腕)を持っていますから、一夏の負担は半端ないですね.....(カルマ)
これは、サンドイッチ作ったセシリアにOHANASHIフラグですかね?さてさて、次回はどうなることやら……(Fols)
原作よりも酷いセシリアのサンドイッチって・・・バタッと一夏が倒れた瞬間、その場にいないヒロイン全員がキュピーンと察知しそうですね。(AST)
久しぶりに見てみたら結構更新されていました。相変わらず面白いです。次はあの事件ですね。どうなるか楽しみです。なのはさん的OHANASHIかな?(竜羽)
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