IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode89 飛び立つ力
そして次の日の夕方の第三アリーナ
「どうだ?FXの調子は」
隼人は投影型モニターを見ながら颯に通信を入れる。
『大丈夫。最初と比べると全然違う。動きやすくなってる』
「そうか。調整がうまくいったようだな」
そして目の前でFXを纏う颯を見る。
「セシリア。そっちはどうだ?」
『準備いいですわ。もうアリーナ内で待機しています』
「そうか。言っておくが、颯が相手だからと言って、手加減する必要は無い。本気でいけ』
『了解しましたわ』
「颯も手加減なしでいけ。そうじゃないといいデータは取れないからな」
『うん』
そして颯は右手にスタングルライフルを展開してピットの発射台に足を置いた。
「それにしても、妹に対して厳しいのやら、甘いのやら」
と、隼人の後ろで鈴が言う。
「どうだろうな」
「まぁあたし的には甘い方かな」
「・・・・」
「・・・神風颯。ガンダムAGE-FX・・・行きます!」
そしてピットの発射台が勢いよく前進して、颯とFXはアリーナに勢いよく飛び出した。
颯がアリーナに入ると、すでにブルー・ティアーズのGモードであるストライクフリーダムを展開したセシリアが待っていた。
「来ましたわね、颯さん」
「セシリアさん」
颯はセシリアと少し離れたところでスラスターを噴射して止まる。
「颯さんが相手でも手加減はしませんわよ」
「私も、全力で行きます!」
『揃ったな。では、模擬戦のルールを説明するぞ』
と、隼人が二人に通信を入れた。
『いたってシンプルだ。互いのISの仮想ダメージレベルが5に先に達した方が負けだ』
「分かりましたわ」
「うん」
『よし。二人共、戦闘を始めろ』
そして隼人の合図と共に二人は同時に動き出した。
セシリアがアリーナ内を飛んでいって両手のビームライフルを交互に放っていき、颯はビームをかわしてスタングルライフルを放った。
セシリアは高出力のビームをかわすとビームライフルを連結してロングライフルにすると高出力のビームを放った。
颯はビームをかわしたが、ビームは颯の後ろでぐにゃりと曲がって颯に向かっていく。
「っ!」
颯はとっさに気づいてビームをかわしたが、その直後にセシリアがロングライフルを放った。
しかし颯は左肩に搭載しているCファンネルを前に出してビームを弾いた。
「さすがですわね!ですが!」
セシリアは背中のドラグーンを射出して、颯に向けて飛ばしてビームを放っていった。
颯は飛来するビームをかすれることなくすべてをかわして行く。
「行って!Cファンネル!」
そして颯は各所に搭載されている大小のCファンネルを射出して機体前方に円形に配置した。
飛来するビームを颯はCファンネルを的確に脳波コントロールで操作してビームを防いでいく。
颯は左手を横に振るってCファンネルをセシリアに向けて飛ばした。
「くっ!」
セシリアは飛んでくるCファンネルをかわしていくと、同時にドラグーンを操作して颯に向けてビームを放っていく。
颯はビームをかわしていき、スタングルライフルを放った。
セシリアはとっさに左腕のリフレクターを展開して高出力ビームを防ぐと、直後にロングライフルを放った。
しかし颯は避けようとせず小型のCファンネルの刃部を横に合わせて扇状にするとビームを弾いた。
(何て的確なビット操作。さすがですわね)
セシリアは内心で驚いていた。
「Cファンネルは問題なく稼動しているな」
模擬戦の様子をピットで隼人は見ていた。
「こういうことね。セシリアを模擬戦相手に選んだ理由って」
と、同じく模擬戦の様子を見ていた鈴が呟く。
「同じビット兵器を使うセシリアなら、Cファンネルを使う颯には良い相手になる」
「ふーん。まぁ、ある程度勘付いていたけどね」
「そうには見えなかったが」
「・・・・」
「でも、颯も凄いよね。あんな動き、中々出来ないわよ」
「あぁ。やはりFXと相性が良いようだな」
「そうね。でも、よくあんなもん思いつくわよね」
「そうだな」
「あんなプレゼントをやるから、やっぱり妹には甘いわね」
「どうかな」
そしてモニターでしばらく見て、颯とセシリアは激しく交戦していたが、勢いよく飛び出した颯が左腕からビームサーベルを出すとストライクフリーダムを切り付けて、そのままCファンネルを飛ばして切り付けて行った。
それによってストライクフリーダムに仮想ダメージレベルが5に達した。
「そこまでだ」
そして隼人が二人に戦闘停止を呼びかけた。
「セシリアの方が先にダメージレベルが5に達した。よって、今回の模擬戦は颯の勝ちだ」
『やった!』
『負けましたわね・・・』
「いい戦いだった。FXのデータもかなり取れた」
『良かったですね』
「セシリア。どうだった?」
『さすがと言う一言ですわね。的確なビット捌きが凄かったですわ』
「そうか。すまなかったな。テストにつき合わして」
『構いませんわ。隼人さんのお役に立てるのなら』
「じゃぁ、颯。得たデータを見て調整をする。一旦こっちに戻って来い」
『はい』
「今回のテストは上々ね」
「あぁ」
そして投影型モニターを消して隼人は鈴の方を向く。
「そういえば、颯は今後どうするわけ?」
「颯は今後も俺の部屋に要らせるつもりだ。色々とまだあるからな」
「そりゃそうよね。ってか、隼人の部屋だけで隼人に颯、リインフォースがいるんじゃ、まるで一家だわ」
「一家って、おい」
「そういや、リインフォースはどうなってんの?」
「昨日ようやく目を覚ましたんだ。それで色々と説明を入れた」
「そっか。で、颯は今後どういった動きになるわけ?このままIS学園に居らせるのはよしとしても・・・」
「心配ない。もう決まっているさ」
「?」
「実はな――――」
『そうですか。初陣で颯が圧勝でしたか』
「あぁ。さすがと言った所だな」
そして隼人は部屋に戻り、リインフォースと話していた。颯はもうベッドでぐっすりと寝ていた。
『しかし、本当に自分が情けないですね』
「何がだ?」
『颯の救出の時に、情けなく気を失っていた自分にです』
「・・・・」
『ですから、今度こそ颯を守ってみせます。同じ過ちを繰り返さないために』
「いい心構えだ。頼むぞ、リイン」
『はい。隼人』
そして明後日の朝。
SHR前の教室ではいつも通りに女子陣が様々なトークをしていた。
「おはよう諸君」
そして千冬が教室に入ってきて、生徒全員がきっちりと座った。
「では朝のSHRを始める。山田先生」
「はい。まず最初にみなさんに一つ大事なお知らせがあります」
そしてSHRが始まって、山田先生が進めた。
「実は今日。このクラスに転入生がやってきました!」
山田先生が言うと、教室にざわめきが起きる。
しかし専用機持ちは驚いた様子は見せなかった。なぜなら既に事情を知っているからだ。
(こんな時期に転入生?)
(もう冬休みが近いって言うのに)
(どんな子なんだろう)
「静かに」
と、千冬が言うとささやきが収まる。
「では、山田先生」
「はい。では、入ってきてください」
そして山田先生の合図で教室の扉が開いて、一人の生徒が入ってきた。
そして教室にざわめきが再度走る。
なぜならば――――
「始めまして。本日付でIS学園に転入しました『神風颯』と言います。今後ともよろしくお願いします」
と、IS学園の制服に身を包む颯が教壇に立つ山田先生の隣で自己紹介をした。
オーソドックな制服であるが、スカートではなく白いホットパンツの上に前開きのアウトスカートをつけていた。
「え?神風って・・・もしかして」
「神風君の?」
そして専用機持ちを除く全員の視線が隼人に向く。
「はい。私の双子の兄です」
と、颯が言うと――――
「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」」」」」
と、教室が揺らぐほど驚きの声が上がる。
「神風君の双子の妹!?」
「めっちゃ似てる!」
「ってか瓜二つ!」
「双子の兄妹!たまらん!」
と、最後のは無しとして色んなコメントが飛び交った。
後書き
コメントが最近全然ありませんね。一言ぐらい書いてくれれば今後の参考になるんですが…。
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! |
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コメント | ||
絶好調である??(Kaine0819) ターンAとターンXで月光………なんでもないです(茶漬け漬茶) |
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