とらドラif 竜児×奈々子 後日談5 |
そんな平和な日から2週間ほどがたち、HRの度にあーだこーだと論争していたのだが
奈々子たちのクラスの出し物はプロレスショーに決まった。
なぜプロレスショーなのかはよくわからないが
竜児には配役があるらしいのでなんだかんだで楽しみな奈々子だった。
「なんか最近機嫌いいよね、竜児君」
「そうか?顔に出てたか」
みんなでリングや衣装の作成をしている中、少しだけ二人で抜け出しての休憩中。
奈々子は少し前からの疑問をぶつけてみる。
2,3日前からというもの、なぜか竜児の機嫌がいいのだ。
料理をしていれば鼻唄がまじり、勉強の教え方も心なしか優しい。
「そうだな、奈々子ももう大河と打ち明けてきた頃だろうし話しておくか」
まださすがに大河とは仲良くなれる気はしないなあと苦笑するのだが、それは心にしまっておく。
「この間色々ごたごたがあったんだけど、その時大河の父親に会ったんだよ。
一人暮らしさせてるなんてどんな親かと思ったけど、話してみたら普通にいい人でさ」
「ごたごた……って私なんも聞いてないけど?」
「いや奈々子にはあんまり関係ないから話さなくてもいいかなって。
大河の奴長いこと親父さんにあってないみたいなんだけど、
今度の学園祭に来てくれるらしくてさ」
「じゃあ逢坂さんと仲直り出来たってこと?」
「仲直りするために来るらしいぞ、あいつ喜ぶだろうな」
そういって竜児は笑う。
彼の中で大河はどんな存在かは分かっていても
大河の幸せを彼がどれだけ喜ぶかを知っていても
自分には何でも話してほしかったと思ってしまう。
このことについてはある程度妥協する必要があると自分に言い聞かせていても
ちょっぴり面白くない奈々子だった。
「そういえば学園祭当日はどうする?奈々子さえよければ二人で回るか?」
「えっ?」
「えってお前……これでも勇気を出して誘ってるんだけどな。少し傷つくぞ」
これまでのデートもほとんどいっていいほど奈々子から誘っていた。
恋人らしいことをするたびに恥ずかしがっていた竜児が初めて自分から誘ってくれたのだ。
驚かないはずがない。
「だって竜児君から誘ってくれると思わなくて。
嬉しい、楽しみにしてるね」
彼の中で大河がどんなに大きくても、自分のことも見てくれている。
それが分かっただけで奈々子は安心して笑顔になってしまう。
我ながら簡単な女だと思うが、嬉しいのだから仕方がない。
「今になって思うと、で、デートに俺から誘うのってはじめてかもしれないな」
「もうっ!今になって思うとじゃないわよ。こっちはずっと待ってたんだからね」
ほほの緩みきった顔で怒った振りをすると、あわててこれからは〜なんて言う。
本当に女心が分からないんだな、とまたひとつ彼氏の好きなところを見つける奈々子だった。
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5です。 最近忙しくて全然時間取れてないので遅くてすいません。 あとなんか今回微妙です。 微妙なのは分かるんですがどう修正したらいいのかが分かりません。 よろしくお願いします。 |
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コメント | ||
今更ながらなコメント。 とっても楽しめました、ありがとうございます!(MerubiaSB) 学祭では、奈々子とのデートですか…無事に終わるといいんですけどね。(summon) |
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