魔法少女リリカルなのは ダメ人間の覚悟 |
透「ありがとうございました。またお越しくださいませ」
俺はなのは達以外の最後の客を見送るとそれまでいた客の使っていたテーブルなどの上にある食器を片づけていると、
士郎「透君、少し休憩していいよ。約束の件はその後でも大丈夫だろ?」
忍「片付けは私が変わってあげるから」
透「あ、分かりました。じゃぁちょっと休憩します」
桃子「透君、これ持ってあっちで飲みなさい」
と、桃子さんに渡されたのは士郎さんが淹れてくれたコーヒーで指された方向を見てみると、そこはなのは達がいるテーブルじゃった。
にゃるほどねぇ、黙って休憩するより皆と談笑していなさい的なことね。
透「ありがとうございます」
俺はコーヒーを受け取るとなのは達がいるテーブルに向かった。
桃子「本当、透君がいてくれて助かったわ」
士郎「確かに、桃子の予想は当たってたな」
美由希「予想って?」
士郎「透君接客の類の経験があるんじゃないかって」
忍「あぁ、確かに子供とは思えないくらいテキパキしてましたね・・・・・まぁ本当は子供じゃないんだけど」
士郎「本人が言うには喫茶店とかの飲食関係の接客はやったことがないそうだよ」
美由希「それであの応対って・・・・人は見かけによらないね」
恭也「確かに」
何か士郎さん達が話しとるのが微妙に聞こえんのんじゃけど、まぁ悪口じゃないじゃろ、そんなん言う人らじゃないんじゃし。
透「うぃーっす、俺も入ってよかと?」
ハルカ「何で博多弁?気にしなくていいからあいてるとこ「透君!ここ!ここが空いてるよ!!」・・・・分かったからなのは、ちょっと落ち着きなさい」
なのは「あぅ、ごめんなさい」
透「あぁえぇよ別に謝らんでも、んじゃちょいしっつれぇい」
俺はなのはの隣に座ると、
透「ッあぁーマジ疲れたー」
ハルカ「あんた何オッサンみたいなこと言ってるの」
透「だって本当のことじゃし、こんなん久々にやったしよぉ」
すずか「え?透君翠屋によく来てるの?」
なのは「え?!本当?!いつ?」
透「あーそぉじゃのーて、前世で接客っぽいのを経験しとってっていうこと」
フェイト「っぽいのって?」
透「俺スーパーでバイトしとって偶に客から説明求められることとかあったりしての、あとバイトでやったのっていやぁ試験の監督・・まぁ見回りみたいなのよ、と深夜で箱詰めとかもやったのぉ」
アリシア「箱詰めって?」
透「スーパーとかで季節毎に売られとる弁当みたいなやつ?の中身を専用の箱に入れていく作業・・・俗に言う流れ作業ってやつ?」
ハルカ「あんた、手当たり次第に手ぇ出してんのね」
アリサ「だからさっきあの馬鹿に何言われても冷静に言えたってわけね」
透「いんや、別に冷静じゃなかったで」
アリサ「え?」
透「内心ムッチャ殴り飛ばしたかったわぁ、じゃけどそんなことするとお店や何より高町家の皆さんに迷惑が掛かるやろ?店員がその店に対して迷惑かけるのって論外じゃけぇの」
フェイト「へぇ、そこまで考えてたんだ」
アリサ「何よ、やっぱり冷静だったんじゃない」
すずか「そーだね、冷静じゃないとそこまで考えることは出来ないよ」
透「はぁ、そぉかのぉ?」
やべ、こんな風に切り返されるとかえって恥ずかしいわ。
フェイト「でも透が今日来れなかったのって家に用があったからなんだね?」
透「おぉ、士郎さんにちょいと教わりたいことがあっての」
なのは「お父さんに?」
透「アレ、コーヒーの事でね」
なのは「こーひー?」
透「家にさぁ、コーヒー豆を挽くミルってゆー器具があっての。それの使い方を士郎さんに聞こうかなと思ったんじゃけど交換条件として今日1日バイトさせられたっちゅー話」
フェイト「家にそんなのあったんだ」
透「まぁ普段は棚の奥に封印しちまってんから見る機会はほとんどねぇわな、じゃけどプレシアさんやリニスなんかがよく飲むのを見ての、ちゃんと挽いた豆のコーヒーを飲んでもらいたいっつーわけ」
フェイト「母さんたちの為に?」
透「そーやの、まぁぶっちゃけ俺が飲みたいけぇプレシアさん達はついでっちゅー形になるの」
フェイト「そ・・・そーなんだ」
アリシア「ところでさぁ、ケーキまだぁ?私お腹すいちゃったよ〜・・・・」
透「あぁ?お前ら昼飯食ってねぇん?」
ハルカ「買い物が早く済んでね、だからここでお昼食べようかってね」
透「いやまぁそれはいいんじゃけど、昼飯食う前にケーキって普通逆じゃね?」
アリシア「いーじゃん、食べたかったんだから・・・・でもお昼どうしよう」
透「今から頼みゃぁええやんか」
なのは「でもお父さん達さっきまで忙しかったから・・・・」
まぁ確かにさっきまで客の数半端なかったからの、つーか俺も飯まだなんじゃった・・・・ん〜じゃ〜あ。
透「・・・・俺で良けりゃぁ作るで、俺も昼飯まだじゃし」
アリサ「え!アンタ料理出来るの!?」
なのは「本当!」
透「ちょーいちょい、あんまハードル上げんなや。出来るっつっても簡単なもんしか出来んわ」
ハルカ「例えば?」
透「チャーハンとか、あと俺流ハム又はベーコンエッグくらい」
すずか「何?俺流って」
透「俺流は俺流よ、んでどうするよ?」
ハルカ「じゃぁその俺流ってやつ、作ってもらおうかしら」
アリシア「さーんせーい」
アリサ「どんなものか食べてあげようじゃない」
透「へーへー、頑張って作って来ますよ・・・・その前に士郎さんか桃子さんにキッチン使ってええか「いいわよ」・・・ソーデスカ」
マジでここの人らはなんの気配も無く背後に立っちょるけぇビビるわぁ。まぁなんか慣れちょる自分がおるんじゃけどね。
透「ほいじゃぁちょい待っちょれーよ」
俺はキッチンに向かい冷蔵庫から卵とベーコンを取り出した。つーかあるんじゃね。
なのは「透君の手作り・・・・」/////////////
すずか「楽しみだね?アリサちゃん」//////////////
アリサ「フ、フン!まぁ少しは期待してあげようじゃない」/////////////
アリシア「透の手作りの料理なんて初めてだね?」//////////////
フェイト「そ、そーだね、姉さん」////////////
ハルカ「あ〜あ、これで美味しいのを作らなきゃ知らないわよ?透」
〜20分後〜
アリシア「と〜お〜る〜、まだ〜?」
アリシア達が我慢出来ずにカウンター席の方に移動してきてた。
透「といったところで出来とるわ、ほれぃ」
俺は出来上がったベーコンエッグを皆の前に並べていった。士郎さんが気を利かせてコンソメスープも出してくれた。
ハルカ「・・・・見た目はベーコンの上に目玉焼きが乗ってる普通のやつね」
アリサ「・・・・・美味しいのかしら?」
透「ま、食ってみ」
なのは「じゃぁ」
「「「「「「いただきます」」」」」」
各々俺が作ったやつを食べ始めた。実は前世でも家族以外に作ったことが無くて前世同様人生初の人に食べてもらう為かなりド緊張!
実食!!!!!なんつって、
ハルカ「・・・・・・・・」
フェイト「・・・・・・・・」
透「どーよ?」
俺は緊張しながらも冷静に聞いてみる、おぉーーーーー!!無言になんなや!
アリシア「おーーーいしーーーーい!」
透「すいまっせん!!・・・・マジ?」
ハルカ「何で謝ってんのよ?・・・でもこれ本当に美味し」
なのは「すごいよ透君!コレすごく美味しいよ」
フェイト「うん!こんな美味しいの食べたことない!」
いや、コツさえ分かれば誰でも作れるで。今回俺が作ったベーコンエッグは、ハルカが言ったように普通のやつなんじゃけど、ただ黄身の部分を半熟にしただけのただのベーコンエッグなんよねぇ。
こーまで言われると変に罪悪感みたいなものを感じるわぁ。
アリサ「透のくせに・・・・」
すずか「アリサちゃん、でも本当に美味しいよ透君」
透「いや、黄身を半熟にしただけやぜ?そこまで上手いか?」
ハルカ「その半熟が出来るか出来ないかで味は違うものよ」
何この人料理の鉄人みたいなこと言っちゃってるよ、いきなり悟んなや。
なのは「ねぇねぇ、どうやってやったの?」
透「いや、焼く時弱火にしてから蓋してからある程度時間が来たら皿に入れるってだけ」
すずか「どのくらいの時間なの?」
透「こればっかりは感覚やな、それに使っとるフライパンにもよるけど、下手に頻繁に蓋を開けたりすると旨味が逃げるけぇの・・・・・あぁコレ自論の」
ハルカ「もしかしてこれって他の子にも作ってあげたの?妙に作り慣れてるから」
Ohコノ人イキナリBOMB投ゲテキタヨ。
ガタッ!!
なのは「それっ本当!!透君!!」
アリサ「私達以外に作ったの?!」
透「あ〜、作ったことがあるにはある「「「「「誰!!!」」」」」・・・・前世の家族によ、今の人生で作ったのはお前らが初めてよ」////////////
シ〜〜〜ン
いや黙んなや!!こっちはムッチャ恥ずかしいんやけぇ!!
アリシア「私達が初めてだってフェイト」////////////
フェイト「う、うん」/////////////
なのは「初めて・・・・・あぅ」////////////
アリサ「〜〜〜〜〜!!」////////////
すずか「何か嬉しいな」//////////////
お前らも顔赤くなんなや!!わけわからんようなるやろ?!
ハルカ「あら、結構嬉しい事言ってくれるじゃない」/////////////
おめぇーもかよ!!
士郎「あー、いいかい?透君、コーヒーの事を教えようと思うんだけど」
透「あ、はいっす。すいませんけどよろしくお願いします」
桃子「さぁさぁ、皆はあとでケーキがあるからもうちょっとゆっくりしってってね」
アリシア「やったーーーーーー!!」
おーおーアリシアがメッチャ喜んどるわ、まぁ頼んだケーキが中々こんけぇな、それまでずっとお預けくらっとったもんの。その喜びようは半端ねぇわ。
士郎「・・・・・ところで透君」
透「はい?」
士郎さんにいきなり呼び止められ、
士郎「コーヒーの事は教えるけど、なのはの事は認めていないからね」
釘指されちゃいましたよ。士郎さん、その静かーな殺気を出すの止めてもらえません?
透「分かっちょりますよ。ちゅーか俺自身どうしたいんかが分からんのですよ、俺前世じゃぁ女の子を好きになった事ないんで」
士郎「・・・・・そうかい」
透「自分の中でハッキリとした答えを出さずにあいつらにただ好きとか言うのって、あいつ等にとって1番やっちゃいけんことだと俺思うんです」
士郎「成程、分かったよ」
恭也「・・・・・」
忍「・・・・・・」
美由希「・・・・・・・」
そこから俺は士郎さんの指導の下でコーヒーの淹れ方を学んだ、こればっかりはコピーせず自分の納得するものを淹れたいけぇコツ等を熱心に聞いた。
それから1時間が経過、なんとか自分の納得する淹れ方を出来た・・・・・気がする。
透「今日はありがとうございました」
桃子「あらあら、それはこっちのセリフよ?」
士郎「あぁ、君がいないとうまく回らなかったからね」
忍「本当、私が遅れちゃったからね。ごめんね」
透「いやぁ、いいんすよそれは。俺だって今日は忙しいのに教えてもらいましたし」
士郎「あぁ、あんなのならお安い御用だよ」
桃子「ねぇ、時々うちで働いてみない?」
透「何でまた?」
桃子「透君みたいな子がいるとすんなり進むし、別のお客さんも来てくださるからよ」
なのは「お母さん!透君にあまり無茶させないで!」
桃子「あら、いいの?透君と会えるのに?」
なのは「透君!家で働かない?!」
おめぇ意志弱ぇね!君!
透「あ〜っと、考えときますね」
そこで俺達は解散した。まぁ俺とフェイトとアリシアは家が一緒じゃけぇ帰る方向も一緒っちゅーわけじゃね。
フェイト「・・・・ねぇ透、本当に翠屋で働くの」
透「んーどうやろ?まぁ向こうから要請があれば行くかもの」
アリシア「要請って?」
透「客がいっぱい来すぎて忙しいってなったら行くかもの」
フェイト「その時は」
アリシア「私達も手伝うよ」
透「そんなんがこん日を祈るわ」
さて、もうこーやってゆっくり?出来る日はあんまないの・・・・・そろそろA's編に入るころじゃけぇな。
修行の方も頑張らんにゃぁな・・・・いつ卍解とかを使う日が来るか分からんけぇな。
ただ、今の状態じゃと卍解も虚化も出来んけどね。それにアレも・・・
あとがき
これでおまけは終了して次はA's編に入ろうかと思います。最後に透が意味深なことを考えてましたね、これは何を意味しているのでしょうね?
今回の料理などは私の得意とするものを書かせてもらいました。一般的過ぎてすいません。
それとアリシアのBJのお聞きになった方がいらっしゃいまして、本編の方にもそのことを記載しておりませんで申し訳ありません。
アリシアのBJはフェイトの色違いとなっております。大体青かなと思っております
説明 | ||
その後のオマケ 焙煎と実食 | ||
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コメント | ||
まさかハルカが透を好きになるってことはないよね。だって見た目は子供、中身はバリバリ大人だよ!(Takeru Kumabe) | ||
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