真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #51
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〜第50話 †旅行記 ヘイ州からの旅立ち編†

 

 

 

俺は今目の前の惨状を認めたくは無かった

だから一度開けたドアを閉めて、深呼吸をする

よし、落ち着いた

もう一度自分の部屋かどうか確認の為部屋の名前札を見る

よし、間違ってない

きっとさっきのは見間違いだ、きっとそうだ

気を取り直して部屋を開けた

 

 

 

そこに広がってたのは

部屋に散らばる酒瓶や酒樽

簡易に作られた机の上に散らばる干し肉やメンマなどのおつまみ

部屋中に広がる酒の匂い

そして・・・俺の寝てる寝床の上に丸まって寝てるデカイ猫

じゃなくて張遼(ちょうりょう)がいた

 

 

やっぱり俺の見間違いじゃなかったんか

ったく片付けるのは俺なんだぞと

とりあえず部屋の片づけから始めた

張遼が起きないように気をつけながら片づけが終わる

まぁ狸寝入りなのは分かってるんだけどな

片付けてる最中もチラチラっと見てるようだったし

さてと、どうしたもんか

特に策も思いつかないので張遼が寝てる寝床の横に座る

観察すると微妙にサラシとかが解けてるのはわざとだろう

普段は姉御って感じにしてるが俺からしたら年下だしな

いくら女性が強い世界だと言っても女の子は女の子なんだよな

サラサラとした髪を撫でながら

ゆっくりと張遼の耳に口を近づけ小声で

 

「酒と汗の臭いでひどい体臭になってるぞ」

 

「んな、アホな!!ちゃんとしっかり湯浴みして

 普段使わん香水までしてきたんに!!」

 

 

と飛び起きて自分の服の匂いを確かめる張遼

そして、嘘だと気づき俺の顔を見る

きっとこの時の俺の顔は非常に悪い顔をしていたと思う

その顔を見て身体を振るわせる張遼

流石にやりすぎたかなーと謝ろうと動こうとした瞬間

 

 

「こぉんの!だアホがあああああああああああ!」

 

 

まさに神速とも言える電光石火のストレートを喰らってしまう

ここで俺の意識がブラックアウトした

 

 

 

 

 

 

「ふざけ過ぎましたごめんなさい」

 

「・・・しらん」

 

 

右側が腫れ上がった顔で土下座する俺

腕を前に組み胡坐をかいて顔をそっぽ向ける張遼

 

 

「ほんとに悪かったって機嫌直してくれ」

 

「ふん・・・」

 

 

思った以上にヘソを曲げたようです

あんまり知られたくないが最終手段取るか・・・

いまだに顔をそっぽ向けてる張遼に気づかれないように

そっと仮面を取って、張遼に気づいてもらえるように声をかけて

こっちを向いてもらえるように手で顔の頬を撫でて

 

 

「張遼、ごめんな?」

 

 

俺の素顔を見て目を丸くする張遼

少し間が空き、下を向いてしまう

 

 

「ウチも意固地になりすぎたごめん」

 

「張遼は悪くないさ、俺がふざけ過ぎただけだ

 それで許してくれるか?」

 

「うん・・・いや、ウチの言う事1つだけええから

 聞いてくれるんなら許すよ」

 

「はぁ〜・・・分かった1つだけな

 無茶なもんだったら拳骨だぞ?」

 

「ウチの事霞(しあ)って呼んでくれたらええよ」

 

「真名だろ?これから出て行く薄情者に渡すもんじゃないだろ」

 

「アカン・・・?」

 

 

ぎゅっと両手で俺の服を掴み、ちょっと泣きそうな上目遣いをしてくる

なんでこの世界の女は本当に涙(最大の武器)の使い方がうまいんだよ!

くそっ!前世じゃ商売の女しか相手した事無かったから

こういうストレートなやり方には弱いってのによ!!

盛大に心の中でため息をつき、心を落ち着かせて

 

 

「分かったよ、霞」

 

「もっかい」

 

「霞」

 

「にへらぁ〜」と上機嫌になる張遼

あ〜やっぱり笑ってる方がいいよな女の子は

そんなことを思いつつ、残っていた酒などを二人で飲み

張遼が酔い潰れたので部屋までもっていった

まぁ・・・途中何回も抱きつかれたがそれ以上何かするつもりはなかったので

頭撫でたりして誤魔化しておいた

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そして、旅立ちの日

とりあえず南の方に行き、襄陽(じょうよう)が今回の旅の目的地になる

進路としてはこのまま南下でいいかなぁと思ってる

それはさておき

俺の送り出す人が3人いる

呂布(りょふ)に張遼に陳宮(ちんきゅう)の3人だ

 

 

「恋、元気にな。セキトもまた脱走するなよ?」

 

「白虎(はくこ)、恋負けないように強くなる」

 

「わふ!」

 

 

呂布の頭を撫でて、別れの挨拶をする

 

 

「恋をしっかりと補佐して立派な軍師になれよ」

 

「お前に言われなくてもわかってるです!!」

 

 

がおーと擬音がつきそうに両手を振り上げて返事をする陳宮

 

 

「そ、それと恋殿が真名を許してるみたいなので

 音々(ねね)の真名を呼ぶ事を許すのですぞ!

 真名は音々音(ねねね)ですが、音々でいいです!」

 

「分かったよ音々、元気でな」

 

「ふん!お前こそ野垂れ死に何かするなです」

 

 

と真名を勢いで預けてもらったが握手して別れをする

最後は・・・

 

 

「なぁ〜・・・やっぱりウチも一緒いきたい」

 

「駄目だ」

 

「ケチ、いいやんちょっとくらい」

 

「ちょっとでもなんでもないからな?」

 

「しゃーない・・・これで我慢したるわ」

 

 

そういって抱きつく張遼

 

 

「な、なな?!おま!?」

 

「しっしっし、大成功や」

 

 

すぐ離れるが時すでに遅し

 

 

「恋も・・・霞ばかりずるい」

 

「音々も仕方無いからやってやるですよ」

 

「こらー!旅立たせろ!!」

 

 

抱きついてくる呂布と陳宮

それを見て、してやったりの張遼

別れと言うしみったれた空気よりも

こんないつもの日常みたいな空気で旅立つのは

なんというかとても心が軽い気分になった

さてと南へいきますか!!

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あとがきっぽいもの〜

 

 

これでヘイ州編は終わりです。甘い雰囲気でまさかの霞ルート!?

何ていうのは問屋が卸しません

次に向かう地名で何があるか予想ができる人もいると思います

一気にはいきませんが、旅なのであの旅人達が登場するかも!?

 

こんな感じの駄文ですが、次回もよろしくお願いしますm(_ _)m

説明
この物語はオリ主メインの外史です
基本オリ主視点になっております
チート・ご都合主義・独自展開の為
苦手な人はご遠慮下さい
大丈夫な人は駄文にお付き合い下さい

毎回の閲覧・支援・コメントありがとうございます
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コメント
アルヤさん>この作品がちゃんと終わりになれば・・・っ!(tokkey)
首を長くして待たせていただきます。(アルヤ)
アルヤさん>各国旅時代は娼婦と寝て情報得たり、日本国内戻ってきても情報斡旋してくれる情報屋と寝たりなどですが・・・前世の話は全くもって構築できてないですよw(tokkey)
ほう、番外で前世の話を見てみたくなる情報だな。シスコン白。(アルヤ)
東文若さん>素直じゃない子が素直になるとやっぱりいいですよね!(tokkey)
グリセルブランドさん>良い指摘です・・・最近描写は無いですがしっかりとついてきてますよ!(tokkey)
namenekoさん>流石分かってますね!(tokkey)
h995さん>彼女らは生まれついての婦女子もとい腐女子なので・・・(tokkey)
アルヤさん>その通りですw 前世の仕事上での付き合いはあっても実は一度も恋愛した事ないのです・・・妹馬鹿だったのでw(tokkey)
やっぱ音々がデレると、可愛いですね。(東文若)
旅の始めの頃について来ていた司馬家の人は何処に行ったんですかね・・・?(不安)(グリセルブランド)
↓手遅れでしょ(VVV計画の被験者)
襄陽か。……腐る前の噛み噛み幼女達に出会うんでしょうか?それとも、もう手遅れ?(h995)
なるほど白は素人童貞か。(アルヤ)
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ご都合主義 駄文 真・恋姫無双 チート オリ主 

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