IS-インフィニット・ストラトス ネクサス 執事のご奉仕ーA house steward's service ー
[全1ページ]

「ちょっとそこの執事、テーブルに案内しなさいよ。」

 ん!この声・・・

 一夏は聞きなれた声の方を振り向く。そこにはチャイナドレスを着た鈴の姿があった。

「鈴じゃないか。お前のとこは中華喫茶だっけ?」

「そうよ。でもアンタのクラスのおかげでこっちに全然お客来ないのよ。」

「にしても似合っているな。」

「なっ!」

「それにいつもと髪形が違うな。それって確かシニョンだっけ?」

「そ、そうよ。ま、まあ中国人としてのたしなみというか・・」

 鈴は顔を紅めはじめた。

「と、とにかく案内しなさいよ。」

「おっと、そうだったな。・・・・・ではお嬢様、こちらへどうぞ。」

「お、おじょ・・・」

「そういうしきたりですので。」

「そ、それじゃあ仕方ないわね。」

 鈴は一夏にテーブルへと案内され、座る。

「ご注文は何になされますか、お嬢様。」

「そ、そうね・・・」

 一夏はメニューを見せる。鈴あるメニューに目をつける。

「この『お嬢様ご奉仕セット』って何よ。」

「それは執事がお嬢様にお菓子を食べさせてあげるセットです。」

「・・・・・・・・・・・・・へ?」

 鈴はあまりのことに理解が出来ずにいた。

「それ・・・・・・・・・本当・・・・・・」

「嘘を言っても何の特にもなりません。」

「・・・・・・じゃ、じゃあこれを・・・」

「かしこまりました。少々お待ちくださいませ。」

 一夏はお辞儀をして厨房へと向かった。

「・・・・・・・・・・」

 鈴は自分の今の状況を冷静に整理した。

 ・・・・・えっと・・・今あたしは一夏に『お嬢様ご奉仕セット』を注文して・・・そ、そそそそそそそれで!!!!!!!!!!!!

 鈴はボフンと小さく爆発した。

 ど、どどどどどうしよう。あたし今さらになって恥ずかしくなってきた!

「お待たせしましたお嬢様。」

「っ!う、うん。」

 一夏が厨房から『お嬢様ご奉仕セット』を盆に載せて持ってきた。

「それではお嬢様。どれになさいますか?」

「え・・・・どういう・・・」

「『お嬢様ご奉仕セット』はお嬢様に一品のみ食べさせるセットでございますゆえ、お嬢様に選んでもらいます。」

「そ、そう・・・・じゃあ・・・」

 鈴はポッキーを指差した。

「・・・・・これで。」

「かしこまりました。」

 一夏は片膝を床に突け鈴にポッキーを食べさせる。

「どうぞ。」

「う、うん。」

 ポッキーは鈴の口に運ばれ中へ。

 ・・・・・・・・・・・・・幸せ!!!!!!!!!!!!!!

 鈴は内心で大喜びであった。

「それでは私はこれにて。」

 一夏はお辞儀をして接客に戻っていった。

「・・・・・・・・・・・」

「どうした箒?そんな顔して。」

「・・・・・・・慣れているな。」

「昔バイトでしたことあったからな。」

「・・・・・・・・そうか。」

 箒は仏頂面をしていた。

 う〜ん。こういう顔って接客の際にお客様に不快感与えるからな〜。ここは!

「箒!」

「何・・」

 ポフ

「な!」

 ナデナデ

 一夏は箒の頭に手を載せナデナデする。

「い、一夏。何を!」

 箒は顔を赤めて恥ずかしがる。

「その顔。」

「・・・・・へ?」

「そういう明るい顔で接客してこいよ。」

「あ、ああ!」

 箒は明るく返事をして接客に戻った。

「織斑君、五番テーブルお願い。」

「かしこまりました。」

 一夏は五番テーブルに接客に行く。

「わ〜!織斑君の執事姿だ!」

「けっこー様になってるね!」

「そうでございますか、お嬢様?」

「うん!」

「ありがとうございます、お嬢様。それではご注文は何になされますか?」

「えっと、チョコケーキとクリームケーキを一つずつと紅茶を二つと・・・・あと・・・」

「?」

「「スマイルください!」」

「お嬢様、こちらでのスマイルは有料です。」

 突如後ろからシャルロットが声を掛けてきた。

「え!」

「お、お値段はおいくらで・・・・・・」

「お代はいりませんよ。」

「「「!!!」」」

 いつの間にか一夏がチョコケーキとクリームケーキと紅茶の入ったポットとカップ二つを盆に載せて戻ってきた。てかいつのまに!

 一夏は二人のお嬢様の野前に注文の品を置く。

「いらないって・・・・・どういうこと?」

「それはですね、お代は・・・」

「「お、お代は・・・・・」」

「お嬢様との・・・・・出会いです。」

 ズキュン

「「ブハッ!!」」

 二人のお嬢様は鼻血を吹く。

「「ご、ご馳走様です・・・・・」」

 

 一番テーブル

「それじゃあ・・・・・・モンブランとコーヒーとこの『蜂蜜言葉』を。」

「かしこまりました。」

 一夏は厨房へ向かっていった。

「ねえねえ、『蜂蜜言葉』って何?」

「さあ。でもなんか少し高いよ。」

「なんでも言われるとうれしい言葉だからだって!」

 席に座っている女子生徒はソワソワしながら待っていた。

「お待たせしました、お嬢様。」

 一夏は注文の品をテーブルに置く。

「あ、あの!」

「何でございますか?」

「お、お願いします。」

「かしこまりました。」

 一夏は左の人差し指を女子生徒の下唇に当てて、一言。

「柔らかくて・・・・・・・・・・・おいしそうですね、お嬢様。」

 ドカーーーーーーーーーーーーーーーン

 その『蜂蜜言葉』に聞いていたお嬢様は鼻血を拭いた。

「一夏さん・・・・・・・・・一体どこで・・・・」

「そういえば伊御が教えたそうだ。」

「伊御君は一夏と同じなんだね。」

「つみきも大変だな・・・」

 つみきの同情する四人であった。

 

説明
鈴が一組にお客としてきた。一夏の対応にお楽しみを!
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
3474 3356 3
コメント
house stewardでも執事という意味です。(ザルバ)
今更ですが家令=house stewardで、執事はbutlerでは・・・?(i-pod男)
タグ
インフィニット・ストラトス IS 執事 一夏 楽しみ お客 house ネクサス steward service 

ザルバさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com