真・恋姫†無双 異伝 「伏龍は再び天高く舞う」外史動乱編ノ十一
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「では、まず袁紹さんの軍はここを進んでください。指揮はお任せします。

 

 道順さえ間違えなければお好きなように軍を進めてくださって結構です」

 

 朱里は袁紹さんにそう指示する。

 

「さすがは諸葛亮さんですわね。この私が指揮を執る軍にいらぬ小細工は

 

 無用。そういう事ですわね」

 

 袁紹さんはそう言って偉そうに踏ん反り返っていたが、その場にいる他の

 

 者は全員開いた口が塞がらない状況であった。

 

「おいおいおい、朱里、ホンマにそれでいいんかい!?こいつに軍を指揮さ

 

 せたら碌な目に負うてへんのは知っとるやろ!」

 

 真っ先に反対意見を言ったのは霞だった。

 

「朱里様、私も霞様と同じ意見です。元々我らは袁紹殿の指揮能力の杜撰さ

 

 をついて前の連合との戦いに勝利したはずです。今回は袁紹殿には後ろに

 

 下がってもらい顔良殿と文醜殿に兵を率いてもらう方が良いと思いますが」

 

 凪も霞に同調する。というか、本人目の前にいるんですが…。

 

 そう思い袁紹さんの方を見ると、

 

「あらあら、皆様はもしかして先の戦いが私の本気だったと思っているので

 

 すか?だったらお笑い草ですわね。お〜ほっほっほっほっほっほ」

 

 そう言ってまた高笑いをしているが…ていうか、連合の時は本気じゃなかっ

 

 たなんて、よくもまあ言えるものだ。正直、俺も何かキレそうだ。

 

「まあ、いいんじゃないのか?本人もそう言ってる事だし、ここは朱里の作戦

 

 通りにいくって事で」

 

 俺のその一言で軍議は終了した。

 

 という事で、袁紹さんの軍には最短ルートで成都に達する道を「堂々と」進

 

 んでもらい、孟穫さんの軍には益州南部で騒ぎを起こしてもらう事になった。

 

 そして俺達北郷軍はというと…。

 

「そして私達が行くのはこの道です」

 

 そう言って朱里が指差した所は…なるほど、これがあったか。

 

 確かにこの道なら劉璋側は誰も思いつかないだろうしね。

 

「ならばこれで行く事にする!全軍、出撃」

 

 

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「申し上げます!北郷軍が動き出しました!!」

 

 黄忠達の所へ伝令が駆け込む。

 

「遂に来たか…先鋒は誰だ!」

 

「旗印は『袁』です!」

 

 それを聞いた三人は顔を見合わせる。

 

「あの…『袁』って?北郷軍にそのような者がいましたか?」

 

「さあ、儂にもわからん。紫苑は分かるか?」

 

「もしかして…袁紹ではないかしら?」

 

「「袁紹?」」

 

 黄忠の言葉に二人は驚きのあまり聞き返していた。

 

「ええ、確か最近謹慎を解かれたとかいう噂を耳にしたわ」

 

「ほう、そして今度は北郷の味方というわけか…よく平気でそんな事

 

 が出来るのぉ」

 

「そのような者は私が撃破してご覧にいれます!お下知を!!」

 

 魏延がそう進み出ると、黄忠と厳顔は一度顔を見合わせ、頷き合うと

 

 魏延に伝える。

 

「よし、ならば先鋒は焔耶に任せる。見事に袁紹の首を取ってこい!!」

 

「ははっ!!」

 

 こうして魏延が一万五千の兵を率いて袁紹の進む道へと出撃していった

 

 のであった。

 

 

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 〜成都にて〜

 

「ほぉ、袁紹がのぉ…何とも厚かましい奴よの」

 

 厳顔からの「劉璋宛」の報告書を読んだ王累はその内容を見て鼻で笑う。

 

 何故彼が劉璋宛の報告書を読んでいるのかという疑問を感じる方もおら

 

 れるかもしれないが、実は劉璋は太守の座を継いでから一度もこういう

 

 物に目を通した事は無かったからである。劉璋は父親が太守だったので

 

 それを引き継いだに過ぎない程度の愚物であり、最初から政治や軍事に

 

 興味が無かったのである。それ故、全て父の側近であった王累に丸投げ

 

 してしまい、自らは怠惰な生活に身を落していたのである。

 

 そういうわけで、現在劉璋の名前で出ている全ての命令は王累によって

 

 作成されてるのである。ちなみに張勲の誘いに乗って先の連合に参加し

 

 たのも、曹操の企みに参加したのも、劉弁からの命令に背いたのも全て

 

 王累の意思によるものであった。ちなみに劉璋を洛陽に行かせなかった

 

 のは、劉璋は間違いなく『王累に全てを任せていた』などと言うに決ま

 

 っているからである。そうすれば、王累に対して死罪が言い渡されるの

 

 は想像に難くない事であったので、劉璋の名を以て反逆したのであった。

 

 そして勝てば良し、負けても責任は劉璋一人に押し付けてしまえばいい

 

 という考えでもあったのである。

 

「まあ、袁紹如きが来た所で厳顔達で十分であろう『王累殿!』む、どう

 

 された?張任殿」

 

 

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 王累がそう呟いていた所へ張任が駆け込んで来た。

 

「聞きましたか!?」

 

「袁紹が来た事は聞きましたぞ。なあに、厳顔殿達なら大丈夫『それでは

 

 ない!』…他にも何かありましたか?」

 

「南蛮の連中が入り込んで来て南部の村々が荒らされているとの事です!

 

 向こうに置いている守備兵だけでは対応出来ないと援軍の要請が私の所

 

 に来ておりますが」

 

 それを聞いて王累は舌打ちする。

 

「チッ、何もこんな時に来なくとも…まあいい、そのまま放っておくわけに

 

 もいかぬでしょう。援軍を送ってください。但し、南蛮如きに多くの人数

 

 を割くわけにもいきません、兵は一万までです。人選は任せ…いや、法正

 

 に行かせなさい」

 

「法正ですか?しかし、出来ればあやつはこっちに『いいから法正に行かせ

 

 なさい!』…はっ、それでは」

 

 張任が去っていった後、王累は失望したような目でその方向を見ていた。

 

「ふん、所詮は奴も武芸しか出来ぬ馬鹿者よな。まあ、だからこそ操り易く

 

 はあるのだが…しかしこれで邪魔な法正も遠くへ追いやる事が出来る。

 

 さすがのあやつも南蛮相手にそうそうすぐに決着はつけられまい。精々

 

 頑張ってくれ。出来れば南蛮の連中と相討ちにでもなってくれれば最高

 

 なのだが」

 

 そう言って王累は含み笑いを洩らしていたが、まさかこの判断が自分の

 

 首を絞める結果になろうとは、この時は想像もしていなかったのであった。

 

 

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「なっ、私が南蛮の討伐に!?何故です、報告では南蛮の兵は本格的に侵攻

 

 してはいないとの事。ある程度の兵を率いていけば、すぐに退散するはず

 

 です!ご再考を!!」

 

 そう張任に詰め寄る女性は命じられた法正その人であった。

 

「そうは言われてもな、王累殿もそなたを見込んでの事であろうし…ここは

 

 何とか堪えてくれ」

 

「また王累殿ですか…張任殿、あなたは誰の家臣なのです!?」

 

「誰の…とな?それは劉璋様の…」

 

「ならば、何故あなたは二言目には『王累殿、王累殿』としか仰られないの

 

 ですか!これではあなたはまるで王累殿の家臣の如くにしか見えません!!

 

 領民の中にもそう言って憚らない者も少なくありません!!」

 

 そう言われ張任も言葉に詰まる。それはとっくの昔に張任の耳にも聞こえて

 

 きている話であるからだ。

 

「言葉を控えろ、燐里(りんり・法正の真名)。変に王累殿のお耳に達すれば

 

 お主の命とて…」

 

「ふん!そんなのとっくに王累殿まで聞こえてるに決まってます!!今回の命

 

 とてこのまま私が近くにいたら邪魔だからでしょう!」

 

 一気にまくし立てる法正に張任も返す言葉もない。

 

「しかしだな、実際儂も安心して一軍任せられるのはお主位しかおらんのだ。

 

 済まぬ、堪えてくれ!!」

 

 張任はそう土下座しながら懇願したのであった。

 

 結局、張任の懇願に折れざるを得なかった法正が八千の兵を率い、南蛮軍の

 

 討伐に向かう事になったのであった。

 

 

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(一体この益州はどうなってしまうのだ…劉璋様は戦にも政にも関心を示さず

 

 放蕩三昧、それをいい事にやりたい放題の王累殿、その意に従ってばかりの

 

 張任殿…まさか、本気でいつまでも大陸の動乱と無関係でいられると思って

 

 おられるのか…このままではダメだと思い、幾度も劉璋様に訴えようとして

 

 も、いつも王累殿が邪魔をする。誰か何とかしてくれる者はいないものか…

 

 劉璋様や王累殿にこのまま任せていては必ずこの益州は動乱に巻き込まれて

 

 しまう。いや、既に巻き込まれかけている。完全にそうなる前にこの益州に

 

 は強き主が必要なんだ…ただ巻き込まれるだけでなく、自らそれに立ち向か

 

 える太守が…)

 

 法正は南部へ行く道すがら、ずっと心の中でそのような事を思っていた。

 

「法正様!これより三里南方に南蛮軍の姿を確認!!」

 

「わかりました。全軍、戦闘準備!!」

 

 法正の号令の下、益州軍はその場へと進軍していったが、

 

「どういう事!?誰もいないじゃない…」

 

 そこはもぬけの殻であった。

 

「どういう事でしょう?我らの出現に恐れをなして逃げたのでしょうか…」

 

「いえ、それならばまだ何かしらの痕跡が残るはずだけど、ここには何も

 

 ないわ。最初からここにはいなかったのよ」

 

「しかし、先程の兵は確かにここにいると…まさか」

 

「…しまった!全軍この場から…遅かったようね」

 

 違和感に気付いた法正が後退を指示しようとした時には、既にその場は

 

 囲まれていたのであった。

 

「法正様、敵が…おそらく四万は下らないものと…」

 

「落ち着きなさい、そんなにはいないわ。精々二万余といった所よ」

 

「一目で兵の数を見破るなんて、相変わらずの冴えね」

 

「…? 誰!?何処にいるの?」

 

 突然かけられた声に法正は辺りを見回す。

 

「ここよ…久しぶりね、燐里」

 

 そこに現れた者の顔を見て法正の顔はさらに驚きに包まれる。

 

「…まさか、輝里?何であなたがここに?」

 

 

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 場所は変わり、楽成城より約二里ばかり東方の場所。

 

 袁紹率いる軍と魏延率いる劉璋軍の先鋒がこの地で対峙していた。

 

「我が名は魏延!!北郷軍の者共よ、まとめて我が鈍砕骨の餌食としてくれ

 

 る!勇気のある者は出てきて勝負しろ!!」

 

 魏延はそう言いながら得物を振り回して挑発する。

 

「へえ、そんじゃこの文醜が相手してやるぜ!そっちこそ覚悟しやがれ!!」

 

 それに応えた文醜が得物を振り上げて前へ出てくる。

 

「ほぅ、お前が文醜か。名前は聞いた事があるぞ…でも何だ、その得物は?

 

 確かお前の得物はでかい剣だと聞いたが」

 

「ああ、斬山刀は前の戦いの時に壊れちまったからな。これは北郷のアニキに

 

 もらった、あたいの新しい武器だ!」

 

 そう言って文醜が構えたのは、木の棒に鉄の鋲を打ちつけた武器であった。

 

 これは日本の戦国時代、村上水軍が使っていた「やがらもがら」と呼ばれる

 

 武器を一刀と朱里が文醜用に改造して作り出した物である。

 

「へぇ、そうかい。でもそんな棒きれで私の攻撃が止められると思うなよ!」

 

 魏延はそう言うや否や、得物を振り上げて襲い掛かる。

 

「うぉっと、さすがに言うだけはあるな。でも、こんな程度じゃあたいは倒せ

 

 ないっつうの!!」

 

 文醜はその一撃を受け止めると、そのまま押し返す。

 

「うわっ!?…さすがだな、それでこそ倒しがいのあるというものだ!」

 

「それはこっちの台詞だ!!」

 

 そのまま二人は数十合程討ちあっていた。

 

 

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「ああっ、猪々子さん、そこではありませんわ!!もっと右から打ち込みなさい!

 

 ほら、右の脇腹ががら空きに…」

 

 二人が討ちあっている少し後方で、袁紹は一人でそう喚いていた。

 

「ああっ、じれったい!もう我慢出来ませんわ!!全軍突げ『まだ早いですよー』

 

 もう、さっきからそればかり!私は諸葛亮さんより好きに指揮しろって言われて

 

 いるのですわよ!!それをどういう事ですの、程cさん!?」

 

 袁紹は我慢出来ずに突っ込もうとするがその度に風にやんわりと止められ、半ば

 

 キレ気味になっていた。何故、風がここにいるのかというと、

 

「そうは言われましてもー、風はお兄さんに言われて袁紹さんに助言をする為に

 

 ここにいますからねー。それに風に言われてやめている以上、袁紹さんもここで

 

 の突撃は無茶だとわかっているという事なのではないのですかー?」

 

「うっ…それは、その…」

 

 さすがにそう言われてしまうと、袁紹も黙らざるを得なかった。

 

「まあ、朱里ちゃんに言われてますんで、どうしてもというなら袁紹さんの好きな

 

 ようにすればいいですけどねー」

 

 風はそのままその眠たそうな眼を文醜達の一騎討ちの方へ向けていた。

 

「ああ、だから猪々子さん!そこではなくて…」

 

 袁紹もまた一騎討ちの観戦に一生懸命になっていたのであった。

 

 それを横目に見ていた風の頭の中では…。

 

(とりあえずこれでしばらくは時間が稼げますかねー。お兄さん達、早めにお願い

 

 しますよー。それまで風はお昼寝を…おや?あっちの方から声が。どうやら顔良

 

 さんの張った網に引っ掛かった人達がいるようですねー)

 

 

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 顔良は、もし側面より敵の兵が現れた時の事を想定して三千の兵と共に伏せて

 

 いたのだが、そこへ現れた軍に攻撃をかけていた。

 

「くっ、まさか袁紹が伏兵を仕掛けているとは…知っておればもっと兵を連れて

 

 きたものを!!」

 

 そう言いながら半ば必死に戦っているのは厳顔であった。どうせ袁紹の事だから

 

 周りに気を使っている事はあるまいとタカをくくって連れてきた兵はわずか三百

 

 程であったので、そこに現れた三千の兵になす術もなかった。

 

「敵将と見受けました、私の名は顔良!おとなしく投降するのであれば、身の安全

 

 は保障させていただきます」

 

 厳顔はその声を聞き、好戦的な目を向ける。

 

「ほう、お前が顔良か。ならばここでお前を討ち取ればこの戦、儂の勝ちじゃな!

 

 我が名は厳顔!まだ終わらんぞ、小娘が!!」

 

 厳顔はそう言い放つと得物である豪天砲を構えて気合と共に弾丸を撃つ。

 

「きゃっ、うわぁ危なぁ…何て武器、これって反則…うわっ」

 

 そう言いながらも顔良は何とかその弾丸の雨をかわす。

 

「どうした、どうした!そんな事ではこの儂を討ち果たせる事など出来んぞ!!」

 

「ううっ、仕方ないか…行きます!でやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 覚悟を決めた顔良は一気に距離を詰めようと突っ込んでくる。

 

「ふん、そんな一直線な攻撃で倒せんぞ!!」

 

 厳顔は顔良の方へ一気に弾丸を三発放つ。

 

「それを待ってました!!」

 

 しかし顔良はその飛んで来る弾丸を得物の槍で弾いて逸らした。

 

「な、何だと!!」

 

 厳顔の顔が驚愕に包まれる。

 

「私だってこの位は出来るんです!!」

 

 そのまま一気に顔良は厳顔の腹に槍を叩き込む。そのあまりの鋭さに厳顔は

 

 かわす事もままならず、致命傷を避けるのに精一杯であった。

 

「今です!厳顔殿を捕らえなさい!!」

 

 即座に兵に命じ厳顔を捕らえる事に成功したのであった。

 

 

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「申し上げます!!厳顔様、敵の伏兵に逢い、捕らえられたとの事です!!」

 

 その報告を聞き、黄忠の顔が驚愕に彩られる。

 

「そんな…まさか、桔梗が!?だからもっと慎重にと言ったのに…すぐに魏延殿に

 

 伝令を!すぐに城に帰るように伝えてください!!」

 

 ・・・・・・・・

 

 その事はすぐに魏延に伝えられる。

 

「なっ、桔梗様が『よそ見してる暇はねぇぞ!!』うわっっっ!!」

 

 その話に気を取られた魏延は文醜の一撃をもろに喰らって昏倒する。

 

「今だ!魏延を捕まえろ!!」

 

「魏延様をお助けしろ!!」

 

 そこへ両軍入り乱れ、その混乱の中で何とか劉璋軍の兵は魏延を楽成城へ連れ帰る

 

 事に成功したのであった。

 

「あらあら、逃げられてしまいましたね。まあ、いいでしょう。さあ、全軍あの城へ

 

 攻撃を仕掛けなさい!!」

 

 それを遠巻きに見ていた袁紹はそう命を下す。今度は風も口出しはしなかった。

 

 ・・・・・・・・

 

「黄忠様、既に城は囲まれております!!」

 

「兵の大半も逃げてしまい、残るは約四千!!」

 

 黄忠の元に届けられる知らせは不利な物ばかりであった。

 

「申し訳ありません、紫苑様。私が不甲斐無いばかりに…」

 

「いえ、焔耶ちゃんのせいではないわ。でもこのままでは埒が開かないわね。一体

 

 どうしたら…『申し上げます!袁紹より使者が参っております』…使者?」

 

「降伏しなければ桔梗様を殺すとか言うのに決まっています!それで開城した所で

 

 桔梗様は喜びません!そんな使者は斬ってしまうべきです!」

 

 黄忠はしばらく考えてから告げる。

 

「その使者の方を広間へ。黄忠が会うと伝えなさい」

 

 

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「それで?黄忠さんはどう仰いましたのですか?」

 

 黄忠に会った使者が帰ってきたので、早速に袁紹は黄忠の返答を問いただす。

 

「はっ、それが…『我らは劉璋様より城をお預かりしている身。例え仲間が捕ら

 

 えられようとも屈するわけにはいかない。最後の一兵まで死力を尽くして戦う』

 

 との事でした」

 

「予想通りですねー。まあ、あまり期待してませんでしたけどねー」

 

 その返答にも風はどこ吹く風な感じであった。

 

「仕方ないですわね…では手筈通りしばらく城を囲んでいましょう。後は北郷さん

 

 達のお手並み拝見ですわね」

 

 ・・・・・・・

 

 その頃、一刀達はというと…。

 

「なあ一刀〜、何時までこんなん続くんか〜。ウチもう飽きたぁ〜」

 

「そんな事言っても終わらないぞ。手を動かせ」

 

 愚痴る霞を叱咤しながら作業を続けていた。

 

「さあ、これが終われば後は成都まで一直線だ!皆、頑張ろう!!」

 

 益州戦も佳境を迎えようとしていた。

 

 

 

 

 

 

                   続く(のです。お〜ほっほっほっほ)

 

 

 

 

 

 

 

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 あとがき的なもの

 

 mokiti1976-2010です。今回もちょっと早めに投稿出来ました。

 

 今回はとてもめずらしい袁紹陣営の活躍の巻でした。

 

 一応麗羽さんは陽動も兼ねていたのに書いている自分自身でも驚く

 

 位の活躍を見せました(主に斗詩さんと猪々子さんがですが)。

 

 次回は輝里と法正の話や揚州の動きなどをお送りする予定です。

 

 

 それでは次回、外史動乱編ノ十二でお会いいたしましょう。

 

 

 

 

 

 

 追伸 話の展開上、白蓮さんの出番はしばらくありませんので

 

    ご了承の程を。

 

 

 

説明

 お待たせしました!(でも今回も早め)

 それでは今回より劉璋軍との本格的な

 戦いへ入ります。

 前回朱里は袁紹に「好きに動け」と言いましたが、

 果たしてその言葉の意味する所とは?

 それではご覧ください。
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コメント
summon様、ありがとうございます。人間失敗の後にこそ成長があるものと…思いますが麗羽さんは、はてさて。一刀の動向については…次回で出来るといいなぁ(オイ。(mokiti1976-2010)
麗羽様にも成長のあとが見られますね。一刀さんたちが何をしているのか…次回も楽しみにしています。(summon)
牛乳魔人様、ありがとうございます。一応作中にも書かせてもらいましたが、日本の戦国時代に村上水軍が使っていました「やがらもがら」という武器がモデルになっております。まあ、使い方は釘バット的な感じになってますけどね。(mokiti1976-2010)
猪々子の新しい得物「木の棒に鉄の鋲を打ちつけた武器」・・・釘バット?(牛乳魔人)
きまお様、ありがとうございます。まあ、ドロ〇ジョ様も多少人の話を聞く耳を持つようになったとも言えます。そしてお姉様方の動向は次回以降。そして袁家の二枚看板は本当は強いんです!あとハムさんは…さすがにあっちの方までカバー出来ません…。(mokiti1976-2010)
よかった、ド○ンジョ様にちゃんとストッパーがいて。そしてBB・・・ゲフンゲフン、お姉さま方は一刀につくのかな?あと予想外に麗羽のお供が真桜の言う「化け物級」の武将と張り合えるなんてパネェwやっぱりやればできる子達だったんだ!最後に・・・「ハムさんの出番が無い」だと!?謝罪と撤回を要求する!(マテ(きまお)
PON様、ありがとうございます。うっ、確かにそうでした。勘違いで申し訳ありません。でも文章はこのままで行かせていただきますのでご了承の程を。そして法正さんは…まだ劉璋が話だけでも聞いてくれれば見限る事も無かったのでしょうが。(mokiti1976-2010)
toki様、ありがとうございます。別に理由があるわけではなく、基本的に武一辺倒な方なのでいいように言いくるめられているだけです。そして斗詩の槍は実は馬騰さんにもらったという設定はあるのですが…くわしくはそのうちに書かせていただきます。(mokiti1976-2010)
ataroreo78様、ありがとうございます。そう、斗詩さんは強いんです!!これからも良い将軍に仕立てていきますので、よろしくお見守りの程を。(mokiti1976-2010)
ハーデス様、ありがとうございます。「里」は個人的な趣味ですもので…とりあえずそういう事にしておきましょう。でももう「里」の付く人を出す予定は無いですが。そしてやはり名将を使いこなせるのも良い主君の条件という事ですね。(mokiti1976-2010)
太守というのは郡太守のことですので劉焉や劉璋は違います。というか劉焉が州牧制を提案したのでそこは間違えちゃダメでしょう。まぁ前回法正や張松なら見抜くと言いましたが、この二人は劉璋を見限るかもしれないと思ってましたがやはりそうなりましたね。(PON)
張任が王累に唯々諾々と従っているのには、理由があるのかな?文ちゃんは一刀特製なのに斗詩は普通の槍なのね......(tokitoki)
斗詩さんはやっぱり強い子。いい将になりそうだ。(ataroreo78)
なんですか?この世界は基本真名に”里”が付く人は一刀の味方になるフラグが立つようになってるんですかね?紫苑も桔梗もいい武人なのに、いかせん主君がこれじゃあなぁ…。(ハーデス)
氷屋様、ありがとうございます。法正さんは輝里の腕次第という事で。そして囮に気付かないのは麗羽さんが目立ち過ぎる以外にもいろいろと…その内容はそのうちに。(mokiti1976-2010)
法正は一刀側につくフラグですかの、麗羽は悪評がありすぎるからある意見囮となってるのは劉璋側は気づけないんですね、張勲がちかくにいればまたちがってたのかもですがね。(氷屋)
一丸様、ありがとうございます。是非お待ちくださいませ。お〜ほっほっほっほ!!(mokiti1976-2010)
h995様、ありがとうございます。朱里の手並みはまだまだこれから炸裂しますのでお楽しみに。(mokiti1976-2010)
yoshiyuki様、ありがとうございます。私は正直、原作のあの武器は合わないと思って見ていたので、ここは自分の好みで変えてみました。(mokiti1976-2010)
続きを楽しみに待ってるのですわ。お〜ほっほっほっほ(一丸)
あぁ成程。麗羽軍が器の可哀そうな人で、本軍は地図描きさんの役ですか。相変わらず見事ですね、この外史の朱里は。(h995)
“雄々しく、勇ましく、華麗に進軍”する麗羽軍を見て、「まて、これは孔明の罠だ」 と考えすぎて自滅するパターンだと思っていたのですが。 猪々子も斗詩も武器を変えて大奮闘、もしかして元の武器は重すぎた?(yoshiyuki)
殴って退場様、ありがとうございます。袁家の方々もいろいろありましたので。麗羽さんは…多少はという事で。朱里のお手並みは次回以降にて。(mokiti1976-2010)
袁家の方々、何らかの成長をしていますね(麗羽は疑問だが…)。さて朱里はどんな罠を仕掛けて、成都を攻略するやら。(殴って退場)
狭乃 狼様、ありがとうございます。成長っていうか前回ので懲りてるだけだったり…一刀達の行動は次回以降明らかに。そして法正と輝里が知り合いという設定…是非北朝伝でも見たいですねぇ〜。(mokiti1976-2010)
自制の効く麗羽・・・そうか、成長しない人は居ないってことですねw 一刀達は穴でも掘ってるのかな?それとも間道作りとか?どっちにしても次が楽しみですwww 法正と輝里が知り合い・・・俺も北でやったろかな?(えw(狭乃 狼)
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