IS x 龍騎?鏡の戦士達 Vent 48:決戦!神vs覇王、開幕 |
それから一年後。約束の日が来た。オーディンと決着をつける為の運命の日が。
「変身。」
向き合うヴォルフとオーディン。一分近くお互い無言で見つめ合うだけだった。だが次の瞬間、
『『ソードベント』』
フェザードファングとゴルトセイバーが火花を散らしながらぶつかり合う。再びフェザードファングを振り下ろそうとした所でオーディンの姿が消え、後ろに現れたが、それを見越してデュアルバイザーの片割れでオーディンを撃った。弾かれはしたが、動きは止まる。
「お前は((瞬間移動|ソイツ))を使い過ぎる。次の出現地点を予測出来れば、そんな技全然怖くないぜ!」
フェザードファングをブーメランの様に投げつけ、デュアルバイザーを連結、剣に変形させてオーディンに斬り掛かった。オーディンは何も言わずに攻防を繰り返す。どちらもお互いに決定的なダメージは与えられず、拮抗状態が続くばかりだ。
『やはり、倒すのは惜しいな。』
「言ってろ。はあああああ!!!」
何度も何度も二人の武器がぶつかり合い、遂にはフェザードファングとゴルトセイバーの片割れが折れてしまった。
『まさか私の剣が折れるとはな。お前を選んだのは失敗ではなかった様だ。』
「そりゃどうも。」
『ストライクベント』
ハウリング・オウガを召喚して殴り掛かろうとしたが、
『コンファインベント』
オーディンのゴルトバイザーで殴り付けられ、後ろに吹っ飛ばされてしまい、召喚を打ち消されてしまった。更に、周りに黄金の羽が舞い上がり、爆発した。
「うわあああああ!!!」
直撃を喰らってかなりのダメージを受けた。だがヴォルフは怯まず立ち上がり、次のカードに手をかけた。
『シュートベント』
ファントムルナ・バーストを放ってやり返す。だが、瞬間移動で避けられてしまう。
『無駄だ。』
「そうでもねえぞ?これならどうだ?」
『トリックベント』
「更に更に!」
『ストレンジベント』
『トリックベント』
シャドーイリュージョンの二重発動で一人が十人、十人全員がストレンジベントが変化したトリックベントを発動、合計百人近くのヴォルフがフルムーンバスターを構えてファントムルナ・バーストを発射した。何十発も続けて撃つので、オーディンも対処し切れず、再びデッキに手を伸ばした。
『コンファインベント』
分身は半数が消えたが、それでも銃撃の雨はやまない。更に地上にいた筈のヴォルフ本体の姿が見えない事にオーディンは気付いた。
『ファイナルベント』
だが、突如背後から殺気を感じて回避したが、デッドナイト・マキシマムを何発か被弾してしまう。
「惜しい。もうちょいそこにいてくれれば直撃したのに。」
シャドーイリュージョンが解除され、フルムーンバスターをそこに置くと、ヴォルフは新たなカードを引き抜いた。
『サバイブか。良かろう。私に見せてみろ、その力を。』
「行くぜ。」
『サバイブ』
ヴォルフサバイブは煙と炎を振り払いながら姿を現し、オーディンの後ろに瞬間移動した。
『何・・・?!』
「お前だけが出来ると思うなよ?うおおおおおおお!!!」
ヴォルフサバイブの蹴りがオーディンの背中に綺麗に入り、前のめりに吹っ飛ばした。オーディンは遂にいつもの余裕の構えは捨て、全力で攻撃を始める。どちらも一歩も退かず、防御も殆どせずに攻撃に攻撃を重ねた。
(デッキさえ破壊出来れば・・・・いや、まだだ。この勝負は焦ったら負ける。デッキ破壊が俺の目的だって事はもうバレてると考えた方が良いな。)
『ソードベント』
ケルベライガーの尻尾を模した剣を握り締め、オーディンに再び斬り掛かった。瞬間移動をするも相手もその能力を保有する為、アドバンテージは無くなっていた。だが、黄金の羽が舞い、反撃する。
「同じ手は何度も食わないぞ。」
掌からエネルギーの波動が放たれ、その羽を全て押し返す。そしてレオセイバーからもエネルギーの斬撃を放つ。
『おのれ・・・』
『ガードベント』
ゴルトシールドでそれを防御する。全ガードベント中最強、最高硬度を誇る鉄壁はその攻撃を凌ぎ切った。
『コンファインベント』
『リターンベント』
「ちっ、流石にそう簡単には行かないか。」
ゴルトシールドを消しはしたが、代わりにゴルトセイバーがオーディンの両手に現れた。
「じゃあ、コイツを喰らってみな。」
『ホールドベント』
ヴォルフサバイブは手を突き出し、地中から何本もの赤い鎖が伸び、オーディンを捉えた。まるで生きているかの様にその鎖はうねり、脈打ち、オーディンを苦しめる。
『ぬ、くぉお・・・・・!!』
「暴れるなよ。」
『ストライクベント』
左手を除く四肢に篭手と大型の拍車が両側に付いた面妖な具足、ビーストアーマーが現れた。そのままオーディンを殴り、蹴り始めた。
「ほらほら、どうした!そんなもんか!」
『シュートベント』
ケルベライガーの頭三つが口を開き、そこで紫色の球状のエネルギーが現れた。バチバチと放電するトリニティーバスターの直撃を食らい、オーディンは肩で荒く息をしている。ゴルトバイザーを取り出すと、カードを装填した。
『タイムベント』
「しまっ・・・!」
カードが何なのか分かったその瞬間。時が、一瞬止まり、逆流し始めた。そして、再び、ヴォルフとしてオーディンの前に立っていた。
「野郎・・・・・やりやがったな。」
ヴォルフは忌々し気に舌打ちをする。これで先程までの攻撃パターン全てを見せてしまった。そしてそのまま振り出しに戻ってしまう。今まで使わなかった力をここぞと使える事に狂喜して遊び過ぎた自分の不注意さを呪った。ホールドベントを使った時点でファイナルベントで止めを刺すか、デッキを破壊するか。方法は数あれど、チャンスは幾らでもあった。向こうの使用出来るカードの枚数もリセットされている筈だ。タイムベント、コンファインベント、スチールベントを持っている事は確実だ。もしまたタイムベントを使われたら無限ループの消耗戦を続ける事になる。相手に傷つく肉体は無いのだから。
「もう一度、やってやるか。今度はコイツで。」
『ユナイトベント』
『シュートベント』
フルムーンバスターを構え、レクスヴォルザードを迎撃に向かわせる。サバイブ状態でないとは言え、ヴォルフの融合した契約モンスターはゴルトフェニックスにも引けを取らない。オーディンはそれを飛び回りながらスイスイと回避して行く。勿論ファントムルナ・バーストも完全に弾道パターンを読まれているのか、今回は一発も被弾しなかった。トリックベントを使っても回避されてしまう。
「仕方無い。コイツはまだ見せてなかったよな。」
『ファイナルベント』
ラグナロク・フラッシュを発動し、発光して高速で移動しながらオーディンに接近する。だが、
『コンファインベント』
「糞、またか!」
その光は直ぐに消え、レクスヴォルザードも消えた。
『ストレンジベント』
『ファイナルベント』
「なーんちゃってね!」
だが、相殺されても再びファイナルベントを発動させ、攻撃を開始した。何十発と言うパンチとキックを叩き込んだ一人と一匹だが、余り効いている様子は無い。
『やはりお前が相手では楯も意味を成さないな。』
「ちっ・・・・結構行ったと思ったんだがな。」
直前で呼び出したゴルトシールドがボロボロになって砕け散る。通常のファイナルベントならば簡単に弾ける強度を持つ楯だ。それを破壊するラグナロク・フラッシュの破壊力の高さを物語っていた。
「まだ二枚あるぜ?」
『ファイナルベント』
今度はナイトメア・ゲイルを発動し、オーディンに飛び回し蹴りを放った。だが、当然そんな簡単な攻撃が当たる筈も無い。
『ソードベント』
瞬間移動で後ろに回り込んでゴルトセイバーで斬りつけた。だが、そのヴォルフは砕けて消える。トリックベントはまだ解除していなかったのだ。
「こっちだ。」
頭上からと蹴りを叩き込み、手応えを感じ、今度こそクリーンヒットしたのを確信した。
「もう時間はかけてられない。さっさとお前を倒す。」
『サバイブ』
ヴォルフサバイブにもう一度変身し、レオセイバーで応戦する。どちらもAPは互角の武器を持っている為、何十合と斬り結んでも勝負がつかない。瞬間移動をしながらの攻撃はもう何度も続いている。お互いの動作のパターンが読めてしまう為、膠着状態だ。
『ふん!』
ゴルトセイバーを振り下ろすが、
『ガードベント』
突如現れた霧の様な不気味な色をしたドーム型のバリアーに刃が阻まれ、ボロボロに砕けた。ミスティックウォールの効果である。
「お返しだ。」
『シュートベント』
トリニティー・バスターを放つが、ゴルトフェニックスが飛来し、オーディンの前に現れて攻撃を防ごうとした。
「そいつを待ってたぜ!」
『ホールドベント』
ゴルトフェニックスが鎖により体を縛られ、動きを封じられる。
「お前も凍れ!」
サバイブに強化変身をする前に壁の一角に前もって仕込んでおいたカードをベントインする。
『フリーズベント』
オーディンの動きが止まる。
「これで、フィニッシュだ。」
『ストライクベント』
『ファイナルベント』
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ケルベライガーから放たれるエネルギーを全て凝縮、吸収し、右手に収束させた。そしてその拳が、オーディンの体に吸い込まれて行く。狙いは、黄土色のカードデッキ。そして数秒後、ミラーワールド内で、大爆発が起きた。その爆発は、コアミラーをも飲み込み・・・・・・・・・・それを、完全に破壊した。
説明 | ||
ラストバトル、ヴォルフ vs オーディン!戦わなければ生き残れない! 勝つのは、どっちだ? Ready? Fight!! |
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1515 | 1450 | 3 |
コメント | ||
結末は・・・!?(デーモン赤ペン) | ||
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