英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 402
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〜第七星層・グレゴールの宮殿・玉座の間〜

 

「えいっ!クロックアップ改!!」

戦闘が開始されるとリースはアーツをナユタに放って、ナユタの身体能力を上げた!

「………………」

敵は武器として持っていた大剣をナユタに振り下ろした!

「受けるのではなく、流す………!」

しかしナユタは冷静に自分に襲い掛かる大剣を見て呟いた後、剣で敵の攻撃を受け流した!

「えーい!クリスタルランス!!」

「そこですっ!!」

そしてノイとリースが敵を挟み撃ちにしてアーツやクラフトを放って攻撃し

「カマイタチ!!」

ナユタが敵に突進して攻撃した!

「……………」

攻撃された敵はノイに狙いを変えて、クラフト―――アームカッターを放った!

「フルールエッジ!!」

しかしノイはアーツを放って攻撃を相殺し

「出でよ!エアリアル!!」

リースがアーツを放って敵にダメージを与えると共に怯ませ

「剣技―――流星撃!!」

ナユタが跳躍し、強襲した!

 

「……………」

「うわっ!?」

『ナユタッ!?」

しかしナユタの攻撃に気付いた敵は武器でナユタの攻撃を受け止め、もう片方の手でナユタを吹っ飛ばし、それを見たノイは心配そうな表情でナユタに飛んで行った。

「ナユタ、大丈夫?」

「っ………うん、大丈夫…………!!ノイ!!」

ノイの言葉に頷いたナユタはノイの背後から迫って来た敵に気付いて声を上げた。

「させないの!ギアシールド!!」

しかしノイがクラフトを放って敵の攻撃を防ぎ

「えいっ!ゲイルランサー!!」

ノイが敵の攻撃を防いでいる間に敵の側面に移動したリースがアーツを放って敵を吹っ飛ばした!

「女神の加護を………」

そしてナユタの傷をクラフトを放って回復した!

「ありがとうございます。よし………!一気に決める………!!」

リースにお礼を言ったナユタは剣を構えてその場で制止した!それを見た敵は攻撃をしようとしたが

「邪魔はさせないの!ブリザード!!」

ノイがアーツを放って、敵にダメージを与えると共に動きを止めた!そしてナユタは空高くへと跳躍し

「翔波……………蒼天斬!!」

敵の目の前に剣を叩き付けた!するとすざましい衝撃が敵の足元から噴き上がり、敵にダメージを与え

「私も続くの!ゴスペルフラワー!!」

続けて放ったノイのアーツによって発生した花に引き寄せられてダメージを受け

「ホワイトノヴァ!!」

さらに動きが完全に止まり

「グランドテラー!!」

アーツによって発生した竜巻を喰らって、さまざまな状態異常になり

「止め!ソル・イレイズ!!」

最後にアーツによって発生した小さな太陽によって焼き尽くされた!

「これで終わりです!!」

そしてリースは法剣を振るい、法剣の刃は敵の心臓の部分を貫き、滅した!

 

「………………」

ラピスとリンが向かった敵―――グレゴールは両手にそれぞれ魔力弾を生み出して、魔術―――衝撃闇弾をラピスとリンに放った!

「水よ!!」

「光よ!!」

しかしラピスは魔術―――連続水弾、リンは魔術―――連続光弾を放って相殺し

「―――三段突き!!」

ラピスは続けてクラフトを放った!

「………………」

しかし敵は片手で簡易結界を展開して防御していた。

「一刀両断!竜殺しの剛剣!!」

しかしリンが放った豪快な一撃によって結界は破られ、敵はダメージを受けた!

「瞬散槍!!」

そこにラピスが追撃をし

「聖炎剣・輪!!」

ラピスの後にリンがクラフトを放って敵の傷を増やして行った!

「………………」

一方攻撃を受け続けていた敵は暗黒の力と共に豪快な一撃を放つクラフト―――暗黒スマッシュを放った!

 

「「!!」」

敵の攻撃に気付いた2人はそれぞれ回避した!

「……………」

さらに敵はクラフト―――アームカッターを放ったが

「させないわ!」

「はあっ!!」

ラピスは水の簡易結界を貼って防御を、リンは大剣を振るって自分達に来た攻撃を相殺した!

「……………」

一方敵は魔術の詠唱を始めた!

「はっ、双葉崩し!!」

「聖炎剣・突!!」

しかしラピスとリンが放った妨害技によって詠唱は中断された!中断だれた敵は両手に暗黒の力を溜めた後、すざましい暗黒のエネルギーをラピスとリンに放った!

「「!!」」

しかし2人はまたもや回避し

「フルブラッシュ!!」

リンはクラフトを放ってダメージを与え

「凍りつきなさい!氷垢螺の吹雪!!」

ラピスは魔術を放って、敵の動きを止めた!

「ラピスお姉様!」

「ええ!」

それを見たリンはラピスに呼びかけ、呼びかけられたラピスは頷き

「燃えさかれ聖なる炎!!」

リンは大剣からすざましい聖炎を放って、敵を焼き尽くし

「今、楽にしてあげる………!」

ラピスは吹雪を纏った斧槍でで斬りと突きを混ぜた連携攻撃を放って、敵にダメージを与えると共に完全に氷漬けにした!そしてリンとラピスは敵を挟み撃ちにして、それぞれの武器に”聖炎”と水を宿らせ、同時に攻撃した!

 

「「奥義!インブレイスエンド!!」」

 

二人が放った協力技(コンビクラフト)―――インブレイスエンドを受けた敵は完全に消滅した!

 

「……………」

シルフィアとペテレーネが向かった敵―――ファーミシルスは翼を使って飛び上がった後ペテレーネに強襲した!

「!!」

それを見たペテレーネは身構え

「させぬ!!」

シルフィアがペテレーネの前に出て敵の攻撃を受け止めた!

「……………」

攻撃を防がれた敵は一端空中に戻った後魔術―――ティルワンの闇界を放った!

「行きますっ!ティルワンの死磔!!」

しかしペテレーネが放った魔術に呑み込まれ、敵はダメージを受け

「受けてみよっ!突光剣!!」

さらにシルフィアが放ったクラフトも受け、ダメージを受けた影響で地上に落とされた後、再び飛び上がろうとしたが

「参る…………貫けっ!!」

シルフィアがその隙を逃さずクラフト―――シュトルムランツァーを放ってダメージを与えると共に飛び上がるのを防ぎ

「シルフィア様、下がって下さい!」

「!!」

ペテレーネの警告を聞いたシルフィアはその場からどいた。すると!

「修行の成果をっ!ケシェスの聖炎!!まだです………!クリムゾンレイ!!」

ペテレーネは魔術とアーツによる2種類のすざましい炎を放った!ペテレーネの攻撃によって敵は全身焼け黒焦げていた!

「…………………」

そして敵はSクラフト―――暗礁電撃剣を放つ為に連接剣に暗黒の雷を溜め始めた。

 

「荒ぶる神の雷よ………いざ、戦場に来たれっ!!」

しかしシルフィアが放った空より呼び寄せた神の雷を戦場に駆け巡らせるクラフト―――アングリアハンマーが暗黒の雷を溜めている連接剣を通して命中してしまい、さらに自分が溜めていた雷も影響して、大ダメージを与えて麻痺させた!

「………行きますっ!」

その時長い詠唱を始めていたペテレーネの詠唱が終わり、なんと大魔術を放った!

「絶望の深遠に揺蕩う冥王の玉鉾………現世(うつしよ)の導を照らすは赤誠の涓滴…………!」

ペテレーネが詠唱を終えると敵の足元に妖しげな魔法陣が現れ、さらに頭上には巨大な何かの液体が現れ

「グローディハーム!!」

液体は敵の頭上から落下し、敵の身体全てを溶かし始めた!ペテレーネが使える大魔術の一つにしてSクラフト――――グローディハームを受けた敵はなんとグリモアに変身し

「散るがいいっ!!」

元の姿に戻ったグリモアをシルフィアが一刀両断して滅した!

「やりましたね、シルフィア様!フフ………それにしてもさすがです。偽物とはいえ、苦も無くファーミシルス様を倒すなんて………」

「貴女の助けがあったのもそうだけど………グリモアはファーミシルス殿の強さを全然わかっていないわ。本物の彼女ならあんな単純な戦いをしないわ。」

駆け寄ったペテレーネに称賛されたシルフィアは静かに答えた。シルフィアが敵を倒した丁度その頃、他の相手をしていた仲間達も戦闘を終え、シルフィア達に近づいた。すると目の前に封印石が現れ、さらにその先に転位陣が現れた!

 

「あ………」

「フフ………相手は言わなくても、わかるわね。」

「ええ。後はカーリアンが解放されれば、陛下だけですね。」

封印石を見たリースは声を上げ、ラピスとリンはそれぞれ微笑んでいた、そして封印石は突如光を放った!

「………どうやらここで解放されるようですね………」

それを見たシルフィアは静かに呟いた。そして光からは地面に跪いているファーミシルスが現れた!

「クッ………この私がこんな下らない罠に引っかかるとは………何者よっ!!」

地面に跪いていたファーミシルスは表情を歪めた後、立ちあがって連接剣を構えて叫んだ!

「な………………」

しかし目の前にいるリース達に気付いて驚いた。

「ご無事で何よりです、ファーミシルス様。」

「ペテレーネ…………ええ、貴女もね。………それより一体何があったのか教えてもらえるかしら?その者達は何者かしら?………”星杯騎士”も混じっているようだけど。」

そしてペテレーネに話しかけられたファーミシルスは頷いた後武器を収め、警戒した様子でリース、ナユタ、ノイを見て尋ねた。

「…………さすがは音に聞こえし”空の覇者”ですね。私は星杯の”従騎士”リース・アルジェント。以後お見知りおきを。」

自分の正体を言い当てられたリースは感心した後、会釈をして自己紹介をした。

「”アルジェント”………なるほど。貴女があの”千の腕”の妹ね。」

「………はい。その様子ですと私の事もご存じでしたのですか?」

「………ゼムリア大陸内の優秀な戦士達を調べる上で、親類関係は当然調べるに決まっているわ。」

「フフ、さすがファーミシルス殿ですね。」

「フン、そんな当然な事で感心しなくてもいいわ、シルフィア。…………………?なっ!?なぜ、貴女が生きているの、シルフィア!?………それにラピス姫とリン姫まで………!それも私達が出会った当時の姿で………」

シルフィアに話しかけられたファーミシルスは頷いた後、ある事に気付いて呆けた後、シルフィアとラピス、リンを見て驚いた。そしてリース達はファーミシルスに事情を説明した。

 

「…………なるほど。一応話の筋は通っているわね………それにしてもこの場所といい、偽物とはいえ、この私がグレゴールとラダムを召喚するなんてね………誇り高き飛天魔(ラウマカール)を侮辱した”影の王”とやら………覚えていなさい。」

事情を聞き終えたファーミシルスは皮肉気な笑みを浮かべた後、すざましい怒気を纏った。

「ファ、ファーミシルス様?何か問題があったのですか?」

その様子に圧されたペテレーネは遠慮気味に尋ねた。

「フン、当たり前よ。下らぬ事に執着していた屑と娘に討ち取られた雑魚をこの私の僕(しもべ)として召喚されたなんて、私を舐めているとしか思えない態度よ。」

ペテレーネの疑問にファーミシルスは鼻を鳴らして答えた。

「ざ、雑魚って………」

「私達、苦労して倒したのに、それはないの〜!」

ファーミシルスの言葉を聞いたナユタは引き攣った笑みを浮かべ、ノイは憤った。

「悔しければもっと精進しなさい。………見た感じ、2人とも悪くはないわ。貴方達ならより高みを目指せるわ。特にナユタと言ったわね………貴方ならこのまま精進を続けたらいずれ、最低でも”達人”になれるわ。」

「えっ!?あ、ありがとうございます………?」

「今度は褒めたの!一体どういう人なの〜!?」

ファーミシルスの話を聞いたナユタは驚いた後戸惑った様子で答え、ノイは困惑した。

「それにしても…………まさか再び貴女達と共に戦える時が来るとは思いませんでした。ラピス姫、リン姫。」

「フフ、それは私達もですよ。」

「ああ。ただ、私達が転生したエステルがお前と共に戦っていたから、正確には違うかもしれんがな。」

ファーミシルスに視線を向けられたラピスは微笑み、リンは苦笑していた。

「………お2人の力、期待していますわ。…………勿論貴女もよ、シルフィア。腕は鈍っていないでしょうね?」

「………ファーミシルス殿が私の事をどこまで評価しているかは知りませんが…………なんでしたら、後で久方ぶりに手合わせをしますか?」

「あら、それはいい考えね。後で存分に確かめさせてもらうわ。…………それとリースと言ったわね?勿論、私も共に戦うから今後の戦いを期待していなさい。」

シルフィアの提案に不敵な笑みを浮かべたファーミシルスは表情を戻した後、リースを見つめて口元に笑みを浮かべて言った。

「はい。音に聞こえし”空の覇者”の力………期待させて頂きます。」

その後リース達は転位陣に乗って、転位した。

 

〜第七星層・???〜

 

「!?ここはレウィニアの王都”プレイア”…………!けど、どうして”神の墓場”に似た風景が混じっているのかしら………?」

「リウイの封印石があるのなら、てっきりミルスの王城と思ったのですが…………」

リース達が転位したその頃、転位陣から一足早く仲間達と共に転位して来たエクリアは周囲の風景を見回して驚き、イリーナは考え込んでいた。

「あら。あれってレウィニアの城じゃないの?」

その時先にある建造物に気付いたカーリアンは場所を指させて尋ねた。

「え、ええ。とりあえず城の奥を目指して先に進みましょう。」

その後アドル達は先に進み、城の中の奥地らしき場所に到着した。

 

〜異界プレイア・終点〜

 

「どうやら奥地に到着したようだけど………」

奥地に到着したアドルは仲間達と共に周囲を見回した。

「!!誰か後ろから来るわよ。」

その時何かの気配を感じたカーリアンは全員に忠告した。忠告を聞いた仲間達が後ろを振り返ると―――

「アドルさん?」

「リースさん!どうして………」

リース達がやって来て、リースとアドルはお互いの顔を見て驚いた。

「僕達は奥を護っていたグリモアを倒した後、そのあと現れた転位陣に乗って出た先を進んでいたんだけど……」

「私達も同じです。………どうやらそちらもグリモアが化けた方と戦い、解放したようですね。」

アドルの話に頷いたリースはカーリアンを見て言った。

「げっ。なんでリウイより先にあんたに会わなきゃなんないのよ!」

「フン、それはこちらの台詞よ。数年単位で顔を出すと言っていた割にもう顔を出すなんて………カミーリ皇妃を産んでいながらまだ、未練があるのかしら?」

「なんですって〜!?というか前々から思っていたけど、何でカミーリに対しては丁寧な態度で接するのよ!?」

「フン、例え貴女の血が半分入っているとはいえ、もう半分はリウイ様。それにカミーリ皇妃は母親の貴女と違って、我等闇夜の眷属を率いる皇族として相応しい方の一人。………鳶が鷹を産むとはこの事ね。」

「へ〜………やろうってんなら、今ここで決着をつけてあげてもいいのよ!?」

「それはこちらの台詞よ。」

一方顔を合わせたカーリアンとファーミシルスはいつもの口喧嘩を始めた後、お互い武器を構え戦おうとしていた。

「2人とも、今はそこまでにしておいてください。………どうやら来るようです。」

「「!!」」

何かに気付いたシルフィアの警告を聞き、真剣な表情をしてシルフィアが見つめている先を見つめた。すると妖しげな光陣が現れ、そこからなんとすざましい暗黒を纏い、大きな蝙蝠のような翼を2対生やしたリウイが現れた!

 

「陛下………!」

「………恐らくグリモアと思うんだけど、あの姿は一体……」

現れたリウイを見たティファーナは驚き、ラピスは考え込んだ。

「気を………つけて………下さい………」

「!!方石が……!」

その時聞き覚えのある声が聞こえ、その声に驚いたリースは方石を取り出した。すると方石は光を放ち、何度も出て来た女性の霊が現れた!

「あの者は…………グリモア………ではなく………”闇王”の……もう一つの………可能性…………」

「リウイ様のもう一つの可能性……?それは一体…………」

女性の言葉を聞いたエクリアは考え込み

「!!まさか………!」

「そ、そんな………!もしかして………!」

「あのリウイは…………内に秘めたる闇に呑み込まれ………”魔王”化してしまったリウイなのですかっ!?」

一方察しがついたシルフィアとティナは目を見開き、イリーナは血相を変えて尋ねた。

「気を……つけて………かの者は…………その身に”熾天魔”を………」

そして女性は何かを言いかけて消えた。

「フン、ようやく見つけたぞ、エクリア・フェミリンス。」

その時、目の前にいるリウイが凶悪な笑みを浮かべてエクリアを見つめた。

 

「しゃ、しゃべった………!」

「!!意思を持っている………!」

「どうやら今まで戦ってきた敵とは違うようですね………」

それを見たノイとアドルは驚き、ナユタは警戒した。

「なんて凄い”魔”…………」

「…………ここに来る前に戦った魔神―――ザハーニウ以上の”魔”を感じます………」

一方フィーナは身を震わせ、リースはリウイを睨んだ。

「………私を探していたとはどういう事ですか、リウイ様。」

「エクリア姉様………」

そしてエクリアは一歩前に出て静かに尋ね、その様子をイリーナは心配そうな表情で見つめた。

「貴様と”神殺し”の力………それらが揃ってイリーナが生き返るっ!そしてこの世界全てから光勢力を滅する!そうすれば俺達の理想が叶う時………!喜ぶがいい。貴様が贄となる事で貴様の贖罪は終わり、イリーナが生き返るのだからな。」

「……………………」

「陛下っ!今の言葉は真実か!?」

リウイの話を聞いたエクリアは目を閉じ、ティファーナはリウイを睨みながら尋ねた。

「なんだ、貴様は?」

「なっ………!」

「私達の事がわからないのか、陛下!」

しかしリウイに逆に問い返されたティファーナは絶句し、リンは睨みながら叫んで尋ねた。

「…………恐らくですが、あのリウイ陛下には憎しみと魔に囚われ過ぎ、エクリアさんしか認識していないのではないのでしょうか………?」

「そんなっ………!」

「私達の声が聞こえないというのですか、陛下…………」

リースの推測を聞いたティナとラピスは悲痛そうな表情をした。

 

「っつ!光勢力を排除するというのならシルフィア殿の思いも無下にする事になるのだぞ!貴方はあれほど自分を支えていたシルフィア殿の気持ちもわからないのか………!」

「………ティファーナ殿…………」

一方リースの推測を聞いて唇を噛んだティファーナはさらに尋ね、それを聞いたシルフィアは静かにティファーナを見つめた。

「フン、何故貴様ごときがシルフィアを知っているかは知らんが、答えてやろう。……光勢力が存在するからこそシルフィアは逝ったのだ!奴らの身勝手な理由―――俺達”闇夜の眷属”と共に戦ったという理由でな!奴等がいる限り、俺達に安住の地はない!俺とイリーナが目指した理想の障害となるものは滅ぼすのみ!愚かな”人間”は黙れっ!」

「………………やれやれ………”影の王”だっけ?よくもまあ、こんなふざけたリウイを再現したもんね。」

「ええ。許しがたい行為だわ。」

リウイの叫びを聞いたカーリアンは溜息を吐いた後殺気が籠った視線でリウイを睨み、ファーミシルスも頷いた後同じように殺気を籠らせた視線でリウイを見つめた。

「…………例えイリーナに赦してもらったとはいえ、私の罪はあまりにも重い………」

「エクリア姉様………」

一方エクリアは目を閉じて静かに呟き、それを聞いたイリーナは心配そうな表情で見つめた。

「………リウイ様が愛妻のイリーナを奪い、自国の民達を傷つけた私を断罪するのは当然の権利。………ですが、それは本物のリウイ様にしていただく断罪。イリーナの気持ちを忘れた偽物の貴方に断罪する資格はない!」

静かに呟いたエクリアは目を見開いて叫び、決意の表情で全身にすざましい魔力や神気を纏った!

「姉様………はいっ………!本物のリウイを返してもらいますよ………”魔王”リウイ!」

エクリアの決意を知ったイリーナは頷いた後、決意の表情で杖に魔力を込め始め

「―――リン、陛下と戦う覚悟はできた?」

「勿論です、ラピスお姉様!奴を倒して本物の陛下を解放しましょう!」

決意の表情のラピスに静かに尋ねられたリンは頷いた後、決意の表情をして武器を構え

「今こそルクセンベールの誇りを!我が忠誠を見せるとき!」

「私のすべては陛下の為に…………!」

ティファーナとシルフィアも決意の表情で武器を構え

「さーて、いっちょやりますかー。」

「誇り高き飛天魔(ラウマカール)の主と同じ姿をしてしまった罪………今、思い知らせてあげるわ!」

カーリアンとファーミシルスも武器を構えた!

「イーリュンよ、どうか私達に御加護を………!」

「アーライナ様、今こそ力をお貸しください………!」

そしてティナとペテレーネは強く祈った!

「フン、愚かな人間と闇夜の眷属の面汚しが………エクリア共々滅してやろう。出でよ、下僕共!」

戦いの構えをしたリース達を見たリウイは鼻を鳴らした後、なんと虚ろな目をしたディアーネと、黒翼の女剣士を召喚した!

「!ディアーネとラーシェナ………!」

「フン、マーリオンを召喚されるよりはマシじゃないかしら?セオビットはともかく、さすがに偽物のマーリオンを滅するのは気が退けるし。」

リウイが召喚したディアーネと、既に逝った”深凌の楔魔”第三位――ラーシェナが現れた事にカーリアンは驚き、ファーミシルスは鼻を鳴らして答えた。

 

「………ラーシェナは私が相手するわ。何人か手伝いなさい。」

「じゃあ、僕が手伝います!」

「当然私もいっしょなの!」

「私も手伝います。」

「では僭越ながら私が。」

「じゃ、私はディアーネね。ティナ、回復は頼むわね♪それとラピス、リン。あんた達ならディアーネの事も良く知っているから、サポート、頼むわね。」

「はい、カーリアン様!」

「ええ。リン、行くわよ。」

「はい、ラピスお姉様!」

「シルフィア様、ティファーナさん、エクリア姉様!お願いします!

「ハッ!」

「どうか私達にお任せを。」

「忌まわしきフェミリンスの力………今こそ、奮う時!」

「フィーナ、僕達も手伝うよ!」

「はい、アドルさん!」

ファーミシルスはナユタ、ノイ、リース、ペテレーネと共にラーシェナに、カーリアンはティナとラピス、リンと共にディアーネに、イリーナはシルフィアとティファーナ、エクリア、アドル、フィーナと共に”熾天魔”リウイに向かった!

 

そしてイリーナ達はそれぞれの戦いを始めた………!

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という事でファーミシルス再登場です!そして!今回の話で驚いたと思いますがリウイの封印石を手に入れる前にある戦いで予想をしていたであろうグリモアのリウイ戦ではなく、VERITAの闇ルートのラスボス、”熾天魔”リウイと闇ルートのリウイが招聘できるキャラ達が相手です!!………感想お待ちしております。

 

説明
第402話
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コメント
>流星ハリマエ氏宛 テイルズだけじゃなくて、某戦乙女RPGより大魔法の詠唱時の台詞と魔法、さらにはそのゲームキャラの必殺技がそのまま使われていますよー。※必殺技に関してはユリアとアガットが使ってます。(dark)
感想ありがとうございます。本郷 刃様 指摘ありがとうございます。五位はパイモンでした(大汗)  Mr.ハリマエ様 テイルズどころか他作品の技も入っています(大汗)(sorano)
テイルズの技入っているのは気のせい?(黄昏☆ハリマエ)
ファーミシルスが合流しました♪ ついに現れた『魔王』にして『熾天魔』リウイ・・・激戦以上の展開に違いありませんね! それと誤字発見です、ラーシェナは第五位ではなく、第三位ですよ。(本郷 刃)
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