恋姫†M@STER―乙女大繚乱偶像演義― 第一話「359プロ」
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「プロデューサーさん、359プロって知ってますか?」

 

 

 

 出社して真っ先に耳にしたのは小鳥さんのそんな言葉だった

 

 

「最近噂になってますよね。残念ながら姿は知りませんけど」

 

 

 

 曰く、プロデューサーが高校生であるとか

 曰く、所属アイドルの数は四十や五十人に上り、プロデューサーは一人だとか

 曰く、社長がほぼ全裸の大男である―これは流石に嘘だと思う―とか

 

 

「でもこの情報社会の時代によく情報が漏れませんよねぇ」

 

「緘口令や圧力をかけているのかもしれませんが…確かに不思議ですね」

 

「知ってます?中国のネット上だと『359プロは過去、もしくは未来から来たんだよ!』なんて噂もあるくらいなんですよ!」

 

「な、なんだってー!?……いやそれは流石にないでしょう」

 

 

 

 

 割りと本気で信じてそうな小鳥さんのテンションに嘆息しつつ自分のデスクに座り、パソコンを取り出してインターネットを起動する。検索バーに入力する文字は359プロ。結果から言えば先程小鳥さんと話していたような荒唐無稽な内容が表示されるだけだった。

 

 中国のネット上で今話題となっているアイドル事務所、359プロダクション。テレビや雑誌、ラジオなどのメディアに一切姿を表さず、その会社名と所属アイドルの歌声が流れるだけの簡素な作りのホームページ「のみ」が唯一公開されている情報という謎に包まれたプロダクションだ。

 

 昨今の情報社会であるなら少しは情報なども割れそうなものだが、359プロはそのことごとくが隠し通されている。あまりに謎に包まれすぎているため、小鳥さんが囀ったような噂話まで飛び出す始末だ。

 

 

「おはようだぞ!プロデューサー!小鳥!」

 

「おはようございます」

 

「あぁ、おはよう。響、千早」

 

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 小鳥さんとの会話が一通り終わったところで、765プロのアイドル、我那覇響と如月千早が元気溌剌といった笑顔とクールな面持ちを並べて現れた。

 

 余談ではあるが一見対極の性格のようにみえて二人は馬が合うらしく一緒に遊ぶことも少なくないそうだ。

 

 昨日の夜はお風呂気持ちよかったねと屈託のない笑顔で言う響と、少し照れくさそうにしながらそうねと返す千早を見た小鳥さんが机につっ伏しながら小刻みに震えているがとりあえずみなかったことにした。

 

 

 

「あれ…プロデューサー。それって…」

 

 

 千早が開いたままのパソコンに目を向ける。先ほどまで開いていた359プロのホームページを見つめながら千早がデスクの側までやってきた。

 

「359プロ…ですよね。プロデューサーも知っていたんですか?」

 

「まぁ、アイドルの話題だからな。注目は誰よりもしてるつもりだよ」

 

「中国人でも日本語も流暢であの歌声…私、一度会ってみたいです」

 

 

 千早の言うように歌声の主達は日本語も流暢である。ホームページで流れる歌には何故か日本語バーションも存在し、その歌声は日本の歌手に優るとも劣らないもので、それがまた謎を呼び噂は日本のネット上にも伝播したそうだ。

 

 

 

「そういえば自分たち、さっき面白い人達を見たぞ!」

 

 

 少々手持ち無沙汰な様子でいた響が突然そんな言葉を発した。

 

 

「面白い人達?」

 

「えっとね…男の子がすっごい綺麗な女の子たちを連れてたんだけど、胸が大きかったり小さかったり凄い大きかった露出が凄かったりしたんだ!」

 

「えっと…つまり千早?」

 

「はぁ…」

 

 

 

 大雑把ここに極まるといった響の説明で要領をえなかったので千早に解説を求める。聞くと事務所に来る途中に白い服を着た男の子が数人の女の子を連れて歩いていたそうだ。

 

 その服というのが胸元が大きく開いたりお尻まで見えそうだったりという際どい服装だったらしい。

 

 当然の如く周囲の目を引いたが当の本人たちは意に介する様子もありませんでした、と千早。ちょっと見てみたかったというのは秘密だな!

 

 

 

 

「プロデューサー……?」

 

 

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 ジト目で見つめる千早から顔逸らしてデスクへと向き直る。

 さーて仕事だーと白々しく声に出したその時

 

 

「すいませーん。誰かいますかー?」

 

 

 事務所の外から声が聞こえた。

 

 

 

「プロデューサーさん、今日は来客の予定ってありましたっけ?」

 

「いや、確か何もなかったはずですけど」

 

 

 いつの間にか復活していた小鳥さんの疑問に答え、何かしらの業者だろうと思いつつ事務所の入り口へと向かった。

 

 

 

 

 扉を開いた先に居たのは一人の少年だった。白い服を着た高校生ほどの見た目で、男の自分から見てもこれはモテるだろうという凛々しい顔つきをしている。

 

 そして何よりも、目付きが高校生のそれとは思えないほどに力強い。幾つもの困難を乗り越えてきた目……そう思わせるに十分な何かがその双眸にはあった。

 

 

 

「唐突にすいません。俺は…いや、私はこういう者です」

 

 そう言って少年は一つの紙切れを取り出した。

 

 

 

「あ、いえ…こちらこそすいません」

 

 

 驚きで少し止まっていたが少年の声で我に返り慌てて差し出された紙切れを受け取る。

 どうやら名刺のようだ。そこに書かれていたのは――

 

 

 

 

 

 

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  359プロダクション  プロデューサー  北郷一刀

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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初投稿でクロス物ってどう考えても死亡フラグですね…

 

ひとまずは投稿してみることを第一目標としましたのでおかしな部分(多分殆ど全部)などは後々直しましょう

 

文章力や構成力は色々と詰んでるので頑張って精進したいと思います

 

プロデューサーの一刀さん評がやけに大げさなのは全√後制覇と思えばそこまで持ち上げでもない…かな

 

では、拙作ですが頑張っていきたいと思います

説明
TINAMI初投稿です。
ひとまずは書いてみるという気概だけでも
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コメント
何人か同じ声の人が居そうな気がするんですがそれは大丈夫なんですかね・・・(困惑)(グリセルブランド)
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