IS-インフィニット・ストラトス ネクサス ライブーLiveー |
IS学園校門、蘭は一夏を待っていた。
「・・・・・・・・・・・・・」
き、きちゃった!ど、どどどどどどどどどうしよう!初めてだしこんな経験!おにいのおかげでここに来れたみたいなもんだし!そ、そこに関しては礼を言うべきだけど!で、でも流石に・・・
「蘭。」
「ひゃ、ひゃい!」
蘭は当然声をかけられたことに返事が変になる。声をかけたのは一夏であった。
「・・・・・・・・」
「大丈夫か?」
「は、はい!だ、大丈夫です!」
い、いいいいいいいいいい、一夏さんの執事服姿キターーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!マジ嬉しいマジ嬉しいマジ嬉しい!!!!!!!!!!!!!
蘭は混乱している。
「じゃあ行こうぜ!」
「は、はい!」
一夏と蘭は学園内を周っていく。
「あ、織斑君だ!やっほー。」
「あとでお店行くからね!」
「織斑君の執事服姿激写!ゲーット!」
行く先々で女子に声をかけられる一夏。一夏は手を振る。
「一夏さん結構人気あるんですね。」
「まあ男でIS使えるのは俺しかいないしな。弾のやつは俺と変わりたいなんて言ってたけどアイツには無理だろうな。」
「ふふふ、でしょうね。あそこに入ってみませんか?」
「ん?いいぞ。」
一夏と蘭はその教室に入る。
「芸術は爆発だ!」
・・・・なんだか嫌な予感がする。
「というわけで美術部では爆弾解体ゲームを行っていまーす。」
「あ!織斑君だ!」
「隣にいるのは今日軽音部のギターをする男の子の妹だね!」
「さあさあ、爆弾解体ゲームをレッツ・スタート!」
そう言って強引に爆弾を押し付けるのは部長と言う腕章をつけた女子だった。いいのか、こんな人が部長で?
「な、なんだか本物みたいですね。」
「ああ。IS学園じゃあこういうことも習うからな。」
「へ、へえ・・・・・」
蘭は少しばかり引いているが・・・・・ま、仕方ないか。それよりちょっと急ぐか。
「う〜ん、これジャンパー線がなくても大丈夫なタイプだな。」
「すごい!織斑君見ただけでわかったの!」
「流石学年一の記録を持つだけはあるね!」
「てかもう最終段階まできてるし!」
始まってから三十秒。一夏の速さはもはやラウラでも追いつけないレベルであった。というのも一夏はネクサスの力の影響か憐の力を使えてしまえるようになっていた。とはいっても完全に使えるわけではない。
「あとは赤か青なんだけど・・・・う〜ん。」
「ど、どっちですかね・・・・・」
「ん〜、!」
「どうかしました?」
「よし!」
一夏は迷わずに赤を切る。爆弾のタイマーが止まった。
「おめでとー!織斑君!」
「すごいよ!最高記録更新だよ!」
「い、一夏さん!ど、どうして赤を切ったんですか!」
「ん!蘭の髪の色からな。」
「わ、私の髪・・・・・」
蘭は少しばかり顔を紅くしていた。そんなこんなで一夏達は美術部を後にした。景品は記念撮影の写真と飴玉十個。なんだか高校生にもなって飴玉はあれだが蘭はなんだか喜んでいるみたいだしいっか。
「このあとはどうしますか?」
「鈴のとこに行こうと思う。」
「え?鈴さんのとこに!」
「なんか問題でもあんのか?」
「い、いえ別に!」
一夏達は階段を上がり二階の一年に組へ向かった。
「いらっしゃいませ〜。」
「・・・・・・スタイルいいなぁ・・・」
「なぁっ!何で蘭がここにいんのよ!」
「一応俺が招待状を渡したからな。」
「そ、そう・・・」
鈴は納得し一夏達をテーブルへ案内する。
「でもアンタここを受けるつもりなんでしょ。アンタ大丈夫なの?」
「バカにしないでください。これでも頭いいほうなんですから!」
「自分で言うな!」
「おいおいお前ら、流石にうるさいだろ。」
「うっ、ゴメン。」
「お見苦しいところを見せてすみません。」
「それより鈴は行くのか?」
「何によ。」
「軽音部のライブ。」
「ああ、弾のやつが出るって言ってたわね。見に行くつもりよ。」
「お兄がギターをライブに出るなんて思っても見なかったです。」
その時一夏の電話が鳴る。
「ちょっとすまん。はい、どうした、シャル?」
『一夏、今どこ。お客さんからのクレームが殺到しているから戻ってきて。』
「悪い。すぐ隣にいるから数秒で戻るよ。」
『うん、わかった。お願いね。』
一夏は電話を切った。
「頑張んなさいよ。あと女子を殺さないでよ!」
「い、一夏さん!殺すって何ですか!」
「殺さない殺さない。じゃあ行ってくる。」
一夏は一組の方へ戻っていった。お客様の出血が大サービスになったのは言うまでもない。
「織斑君、一時間ほど店の清掃や掃除するからその間休憩してていいよ。」
その言葉を聞いた四人は一夏に駆け寄る。
「一夏さん、私と行きましょう。」
「セシリア、抜け駆けはずるいよ。」
「そうだ。私もそういうことなら行くぞ。」
「み、皆ちょっと待ってくれ。これから行きたいとこがあんだが。」
「「「「え!?」」」」
一夏の言葉に皆は驚く。
「どこに行くつもりだ?」
「弾のとこ。」
「弾は確か一夏の親友の・・・」
「でもどうしてですの?弾さんとうい方はここにいまして?」
「ああ。軽音部のほうでギターを弾くって話でな。鈴と蘭も一緒に行くつもりだ。」
「そ、そういうことなら皆で行こうよ。」
「そ、そうだな。」
「賛成ですわ。」
「同じく。」
一夏達は隣の二組の方へ声を掛け、鈴と蘭を呼んだ。
一夏達が軽音部のライブの方へ向かうのは流石に目立った。メイドにチャイナに執事。なんともシュールな光景である。蘭は廊下を歩きながらふと思った。
(なんか皆さん綺麗だな〜。あたしみたいなのが太刀打ちできるレベルじゃないし・・・・IS学園に入ってもこの人たちじゃ・・・)
蘭は少しばかり自信をなくした。
(この前の夏祭りの時も思ったがなかなか綺麗だな。一夏はなんとも思ってないようだが気があることくらい気付いてほしいな・・・・・・・・私も一夏に気付い一夏に気付いてほしい!)
(赤い髪にスタイルのいい身体。なかなか侮れませんわ!)
(この子結構可愛い・・・・一夏って何でこんなに鈍感なんだろ・・・)
(さっき蘭が一夏が一分もしないうちにダミーの爆弾を解体したといってたが・・・・・・見ただけでわかったのはすごすぎる。一夏は本当に何者なのだ!)
ラウラ以外の三人は蘭に少しばかり負けたと思っていた。そうこう思っているうちに一夏達は軽音部のライブ方に到着した。その時軽音部の弥生が一夏に向かい駆け寄ってきた。
「織斑君、丁度良かった。」
「どうかしたんか?」
「実は弾君と一緒にライブで歌って欲しいの!」
「何故に!?」
「実は織斑君のお友達ってことが誰かにバレて歌も上手いって話だからお願い!」
「う〜ん、皆すまんけど・・・」
「い、行って来い、一夏!」
「歌ってください!」
「がんばなさい!」
「楽しみにしてるよ一夏。」
「早く行け!」
「お、おう・・・」
一夏はライブ裏の方へ向かっていった。
「お〜い。一夏君連れてきたよ〜。」
「本当!」
「よかった〜。」
ライブの裏では軽音部の部員数名と弾が待機していた。
「おお、一夏。」
「よう。結構やばい状況だな。」
「まあ仕方ないだろ。それより曲の方なんだが・・・」
「俺もギターを弾く。曲は何曲ぐらいがいいでだろう?」
「大体八曲かな。」
「それじゃあ休憩できない気がするんですけど!」
「まあね。でもお願い!」
「・・・・・・・・・わかりました。でも・・・」
「「「でも?」」」
軽音部の弥生と部員は頭にはてなを浮かべる。
「俺達のレベルについてきてくださいよ。」
「もちろん。」
「私達を甘く見ないでよ。」
「それじゃあ曲は・・・・『Main Theme』と『NEVER GOODBY』と『火ノ鳥のように』と・・・」
「織斑君達にずっと歌ってもらうわけにもいかないから私が『いつも心に太陽を』と『飛び立てない私にあなたが翼をくれた』と『熱い鼓動』を歌うね。」
「あとは・・・『Climax Jamp』くらいか?」
「それはいいね。七曲だけどいいかも。」
「よし。それじゃあそれでいくか。」
「一夏何歌たうんだろう。」
「楽しみだな。」
「しかし一夏さんが歌がお上手なんて知りませんでしたわ。」
「一夏はなんだかんだ言って色々出来てたしね。昔カラオケに行ったときには百点を三つくらい連発したわ。」
「ホントにすごいな。」
「うちのお兄のギターの腕を上手にしましたし、一夏さんはすごいです。」
箒達は観客場で一夏の登場を今か今かと待ちわびていた。その時観客の声が上がる。一夏と弾と軽音部の部員が出てきた。
「あ!一夏だ!」
「ギターを持っていますわ!」
「あいつ、久々に弾くのね!」
一夏と弾はエレキギターを弾く準備をする。弾がベース、一夏がギター、軽音部の部員の一人がパーカッションをやる。
『Main Theme』
♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜
「一夏はすごいな・・・」
「とてもお上手ですわ・・・」
箒とセシリアは一夏達の演奏に心を奪われた。
演奏が終わり歓声が沸く。一夏達は続いて『NEVER GOODBY』を演奏する。ボーカルは一夏、サブは弾。
♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜
「す・・・すごい・・・・」
シャルロットは物も言えない状況であった。
一夏達は『火ノ鳥のように』を演奏する。ボーカルは弾、サブは一夏である。
♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜
「お兄・・・・けっこうやるじゃん。」
演奏が終わる。観客からは拍手。一夏はドラムの方へ向かい、弾はギターを構えなおす。弥生がステージに置かれているマイクの前に立つ。軽音部の部員の一人がギターを構えギターをする。弾はベース、一夏はパーカッション、弥生がボーカルで『いつも心に太陽を』を演奏する。
♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜
「あの方は一夏さんにピアノを弾いてもらった方ですわね。」
「そういやあの時軽音部って言ってたわね。」
演奏が終わると弥生は下がり、他の軽音部のこと交代する。今度は『飛び立てない私にあなたが翼をくれた』を演奏する。
♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「結構軽音部って歌が上手いのが多いのね。」
「皆さん結構練習なさっていると言う話でしてよ。」
「鍛錬を絶やさずにやりのけた結果か・・・・良いものだな。」
演奏が終わり今度は弾がパーカッション、一夏がギター、軽音部の一人がベース、弥生がボーカルに役場をチェンジする。曲は『熱い鼓動』。
♪〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「結構楽しそうね、一夏に弾。」
「そうだな。」
「こうしている光景を写真に収めたいですわ。」
「それなら大丈夫みたいだぞ。」
「「「「「え?」」」」」
「ほら。」
ラウラが指差す方向を皆は見てみると新聞部でおなじみの黛先輩がシャッターを切っていた。
(絶対あの写真を買う!)
箒達の思いが一致した。
演奏が終わり、拍手喝采、歓声が上がる。弥生はマイクを手に持ちスピーチをする。
「え〜、皆さん、こんにちは!」
『こんにちは〜!』
「今楽しんでますか〜!」
『楽しんでま〜す!』
「はい。それを聞いただけで私達は嬉しいです。さて、いよいよ織斑君が歌える時間も迫っており次で最後です。」
『え〜〜〜〜〜〜〜〜!』
「はいはい落ち着いて。次の曲は多分知ってる人も多いですから皆さんで歌ってください。その前にここにいる織斑君と親友の弾君にインタビューしてみたいと思いま〜す。」
『おおおおおおおお!!!!!!!!!!!』
そう言って弥生は一夏にマイクを向ける。
「それじゃあ織斑君、今の感想はどうですか!」
「ええっと・・・・こういう状況は初めてなんで緊張しているんですが、結構ハイテンションで今にも心臓が飛び出しそうです。」
「ほほお、裏じゃあ結構冷静だった用に見えても内心では「ダンシング」おお!いい表現だね。心の中がダンシング!いいねいいね。それじぁあ次に親友の弾君はどうですか!」
「まあ俺はここに入れたこと自体が嬉しいです。」
「男のロマンみたいなもんですね。」
「ストレートに言いますね。」
「男の子だから入りたいでしょ。」
「でもIS使えないと無理ですね。」
「あはは、そうだね。」
「おい弾、ISも一応孝行だから勉強も出来ないといけないぞ!」
「それについては大丈夫だ。」
「と、言いいますと?」
「一夏に教えてもらう!」
「俺かよ!自分の力で来いよ!」
「あはは、なんか面白いね。それじゃあそろそろ。」
「そうですね。それじゃあ皆で言おうか。」
「いいね。それじゃあ聴いて下さい。せ〜の!」
「「「「「Climax Jamp」」」」」
『イエーーーーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!』
♪〜〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
観客は「いいじゃん!いいじゃん!すげーじゃん!」のところを歌う。箒達も釣られて歌った。
演奏が終わり一夏、弾弥生率いる軽音部は整列しお辞儀をする。
こうしてライブは終わった。
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