なんか神の不手際で転生するらしい |
やあ、みんな。お元気?
あ、そうそうなんか今朝のニュースで((ここ|海鳴市))で身元はおろか戸籍すら不明のどざえもんが発見されたらしい。なんでもひどく醜い水死体だったとか。うん、間違いなくアイツだね。反省すれば元に戻してやったものを・・・・てか、能力自体には手を付けられなかったからそのままだったのに・・・それにしても神の奴ちゃんと事後処理するんじゃ・・・・あ、そうか!あくまで転生させた時点であって前世の姿までは関与しないということか・・・・納得
そして、俺はある人物を待っていた。
ピンポーン
「来たか・・・・」
インターホンが鳴った。俺は大体その人物が何者なのか見当がついているが一応確認する。偶然にもその瞬間に守護騎士がこの市全体に結界が張られた。
「どちら様ですか」
「ギル・グレアムだ。」
「・・・・どうぞ、開いていますので中に入ってください。」
そう言ってはいってきたのはあの猫娘と温和そうに見える。男性だった。
「どうぞ、そちらにお座りください」
「すまないね」
Side:三人称
(何・・・・この部屋)
(なんだ?この部屋は?)
リーゼ姉妹がまず最初に思ったのは、この部屋の異様さだった。
(部屋が整っている・・・・いや整いすぎている)
そう、伸の家は基本綺麗に整っている。あまりにも・・・・生活感が感じられないくらいに異常なまでに・・・・まるで自分たちが入ってきてほんの少しだけ((自分たちの|・・・・・))生活感が現れたようなその雰囲気にリーゼ達は心地いいどころか逆に不気味思えて仕方がなかった。
「私はギル・グレアム。知ってのとおり管理局の人間だ。そしてこちらが私の使い魔のリーゼロッテとリーゼアリアだ」
「俺の名前はそっちではすでに知っているだろうから言わんぞ。元々無駄なことはあまり好きじゃないんでな。」
軽く自己紹介したのちに伸が口を開いた
「さて・・・・まずどこから話すべきか・・・・できればそちらから質問してくれると嬉しいが・・・・」
「なら・・・・」
しかしグレアムが質問使用する前に伸がそれを遮る
「その前に一つ聞く」
「なんだね?」
「なぜ俺が星天の書の真の主だと分かった?俺はあいつを主に仕立て上げたつもりだったが・・・・」
現に闇の書と守護騎士たちが起動してから、星天の書はご飯のとき以外はずっと刃が持っていたからだ。だからなおのこと彼らが、自分が真主であることを突き止めたことが不思議に思えてならなかった。
「簡単だよ、私たちは数年前からずっとこの海鳴市を監視していたからね。星天の書は闇の書の近くでいつも発見されていた。」
「つまり、闇の書の主が誰かもすでに知っていたと・・・・なるほど、八神に援助している人間とはお前だな?」
「鋭いね・・・・・その通りだよ。今度はこちらから質問していいかい?」
「どうぞ・・・・」
「何故君は私たちに協力してくれない?」
「・・・・・あなたは得体のしれないものを初見で信用しますか?」
「なるほど・・・・・」
「最もそれだけではないがな・・・・」
「ん?」
「お前等、星天の書についてどの辺まで知っているのかは知らないが、アレがただの闇の書の抑止力でしかないと思っているのなら大間違いだ。」
「何?」
「確かにアレの機能の一つは、闇の書を唯一外部から改変及び権限による消滅させる力を持ち合わせる。・・・・・最も、歴代の主が改変しまくったせいで休眠状態・・・・今の状態の闇の書は星天の書の権限も受け付けない状態だがな。」
まあ、この辺は星天の書自体が書き換えられない機能が仇になっただけだが
「なら・・・・」
「だが、それ以上にあの書には重大な意味・・・・というより機能が備えられている。」
「それは・・・・」
「一つは歴代の闇の書の主の行動記録を保存するもの・・・・と言っても生半可なものではない。」
「?」
「それは闇の書及びその主はもちろん、例え間接的にも関わった者ならばその者のこれまで歩んできた人生すべてを記録する。当然十一年前に関わったアンタ達の記録も乗っている。」
「!!!」
その言葉に三人(実際は一人と二匹だが)は驚きを隠せない。まさか星天の書にそんな機能があるとは思いもしなかったのだろう。そしてここにきて、彼が何故クライド・ハラオウンについても知っていたのか理解した。
「だがそれだけでは・・・・」
「わかっている。まず、第一の理由はお前たちが強硬手段を取ったこと。なぜ強硬手段を取った?」
「そ、それは・・・・」
その言葉にリーゼ姉妹は口ごもる。
「面倒臭いもんな。話し合って必至こいて説得するより、さっさとその主をぶっ殺して、奪ったほうが手っ取り早い。仮にそんなことしてもここは管理外世界・・・いくらでも言い訳はできる・・・・たとえば「星天の書を巡って、守護騎士と交戦になった際、偶々結界内に取り残された一般人の子供に守護騎士の放った流れ弾の魔力弾が当たってしまった」とかなんとでも言えばいい。それに何より俺には身寄りがいない。闇の書の主と同じようにな。死んだところでどうでもいい存在だ・・・・少なくとも悲しむ存在はいない。」
「そ、そんなこと・・・・・」
「じゃあ、なんで変装してまで俺に攻撃してきた?言っておくがあの一撃は9歳児の子供なら普通に首がへし折れてもおかしくない一撃だったぞ。」
「・・・・・・・」
「第二に、アンタ等・・・特にお前が無能という点」
「・・・・・どういう意味かね?」
その言葉にリーゼ達はムッとする。当然だろう。自分たちの主が虚仮にされたのだから・・・・
「だってそうだろ?確認のために聞くが、アンタまず出身はこの世界だろ?」
「ああ、そうだが・・・・」
「ならなんであんた、管理局という組織の異常性と危険性について気付かない?」
「何を言っているのか、よくわからないのだが・・・・」
「14・・・・いや、あの歳で執務官になったことを考えると、入ったのは8〜9歳かいや、下手をすれば5〜6歳か・・・クロノ・ハラオウンが時空管理局に入ったのは・・・・違うか?」
「・・・・・ああ、正確には7歳の時だがそれが?」
ここまで言ってまだ気づかない目の前の人物を見て頭が痛くなる伸だった。
「そうか・・・・・まだ二桁にもなっていない・・・・なったばかりの歳の子を普通に馬車車のように働かせ、なおかつ死地に赴かせるような組織を普通だと思うのだな?アンタは」
「!」
「この世界出身なら普通に気付くだろ?こんな魔法とは縁遠い世界ですらほとんどの人間は二十を超えてから職に就く・・・・そうじゃなくてもある程度身体が育ってから働かせるのが普通だ。あまり無理をさせ過ぎて未来を担う子供が死んでしまっては意味がないからな・・・・・そんな芽を摘む行為に等しいことをしている組織に良く入ったな?アンタ。どうせ口車に乗せられたんだろ?」
その言葉にグレアムは言い返せなかった。
「ま、だからこそ、あんな行為に出ても何も感じなかったんだろうな。おそらく八神の援助についてもどうせ死ぬ運命だから少しは楽しく人生を歩ませようとか、そういう意味だろ?そんなことしても心や良心が痛まないのだな。人間のやることとは思えんよ。アンタ狂人・・・いや・・本当に人間か?」
「お前!これ以上お父様に・・・・」
「やめなさい!ロッテ!」
「でも!」
「彼の言っていることは正しい。この世界の常識で考えれば普通だ。それにこのようなことをやっている正規の組織は・・・・・管理局ぐらいのものだ。」
「くっ!」
「そして第三に――――」
「まだあるというの?」
「当然だ。むしろこれが、俺が管理局に協力しない一番の理由だ。」
「それは・・・・なんだね?」
「少し待て・・・・」
そう言って二階に上がり少し経った後、何か資料のようなものを手にして戻ってきた。
「これは?」
「読んでみろ・・・・」
「・・・・・・・ッ!!こ、これは本当のことなのかね?」
「ああ、全て星天の書に書かれていたことだ。」
「一体何が・・・・」
「今までの歴代の改変記録とその改変者の名前とその人物の履歴だ。」
「え?でもそれって・・・・」
「その改変の殆どが管理局主要上層部の人間又は息のかかったものだといってもか?」
「な!!!?」
その言葉に驚きを隠せない。しかしその資料に書かれた内容は、確かに管理局の人間がほとんどで改変者の中には管理局の歴史で英雄などといわれている歴史に名を遺した人物までいた
「なぜ守護騎士プログラムまで改竄されたかわかるか?覚えていてもらっては困るからだ。歴代の主や、その改変者が管理局の人間だったことを覚えてもらっては面倒事しかないからな。そして――――」
一呼吸おいてから再び伸は口を開いた。
「星天の書を管理局の人間は末梢しようともしていた。無力化できてしまう本など厄介でしかだからな。」
「そ、そんな・・・・」
「解るか?そんな自分たちの都合で勝手に改変しまくって闇の書にした組織の言う言葉をだれが信じる?ソレで手に負えなくなったから今度はアレに頼ろうってか?・・・・・ふざけるな!!そんなことで友人をまかされてたまるか!!!」
「ま、まて。今回のこの件については私達しか関与していない。少なくともここまでの情報は私達しか・・・・」
「ンなことはわかってんだよ」
「え?」
「それでもなお俺はあんたらを信用できない。」
「な、なんで・・・・」
「じゃあなんでジュエルシードの時はずっと静観していたんだ?ずっと見ていたんだろ?」
「!!」
「これについてもどうでもよかったのだろう?闇の書さえどうにかなれば他のことなんてどうでもいい。そのためなら仮に管理外の次元世界の一つや二つ崩壊しようが構いはしない・・たとえそれが自分の故郷だとしても・・そんなところだろ?」
「ち、違」
「口じゃあなんとでも言えるんだよ!」
「・・・・・」
「それからもう一つ言っておくが・・・・」
「?」
「闇の書は確かに何度も封印はできた。永久凍結とかをしてな。だがどうして今もなお存在していると思う?」
「・・・・まさか」
「ここまで言えばその平和ボケした脳味噌でも流石に分かるか・・・・そう、すべて管理局の人間がその封印を解いているからだ。・・・・・話はこれだけだ。これを聞いてまだ己の利己的な行動に出ようというのなら・・・・・覚悟しておけ。」
それは暗にお前達に復讐をする権利などない。と言っているものだった。
グレアム達は、外に出た後も考えていた。
今まで自分が正しいと思っていた組織の存在が根本的に覆されたのだ。
「「お父様・・・・」」
「・・・・・我々はどこかで大きな勘違いをしていたのかもしれぬ・・・少なくとも今の我らに星天の書を持つ資格も闇の書に復讐をする資格もない。」
「ですが・・・・」
「我々の封印手段も意味をなさないものだと解ってしまった以上、最後のほうは彼らに任そう。だが闇の書の完成は我らも手を出す。」
「解りました。」
一方その頃・・・・
なのはとヴィータ、フェイトとシグナムはデバイスの強化もあり互角の戦いを繰り広げていた。アルフとザフィーラの勝負も拮抗していた。
そんな中、シャマルは外から様子を伺っていて、ザフィーラと念話で相談をしていた。
(状況は余り良くないな、シグナムやヴィータが負けるとは思えんが……ここは退くべきだ。シャマル、なんとかできるか?)
(局員が外から結界維持してるの、私の魔力じゃ破れない。シグナムかヴィータじゃないと)
(二人共手が話せんし、アイツも今はいないしな。……仕方ないあれを使うしか……)
(分かってる。でもあれは……!)
ジャキィ
「あっ」
シャマルの頭部にS2U(クロノのデバイス)が突きつけられる。
(シャマル?――どうした、シャマル!)
「捜索指定ロストロギアの所持、及び使用の疑いで、あなたを逮捕します」
モニターでそれを見て満足そうに頷くリンディと喜ぶエイミィ。
「抵抗しなければ弁護の機会があなたにはある。同意するなら武装の解除を」
クロノがシャマルにそう言った時、そこに仮面(一護の虚化の半分黒のアレ。因みに伸の仮面は、フレンチクルーラー)の男が現れクロノを殴り飛ばした。
「くぅ……仲間?」
「・・・・遅くなった」
「イグニスさん!」
「状況は?」
「あまり良くないの。結界を破壊したいけど、局員が外から維持していて」
「了解した。なら、俺が結界を破壊するから遠くに逃げろと伝えておけ。」
「!・・・わかりました」
それと同時にディアボリック・ファングを構え・・・・
「ジェノサイドブレイバー!!」
その叫びと同時に巨大なレーザーが結界にぶち当たる。最初は拮抗していたがそれも数秒のことでレーザーのほうがどんどん威力を増していき最終的に結界の再生力が間に合わず結界を破壊した。
「引くぞ・・・・」
「ええ・・・」
そしてシャマルはすぐに何処へと去っていき、((イグニス|刃))も去ろうとしたとき――――
「ま、待て!」
クロノが立ちふさがる。しかし――――
「邪魔だ。リュクス・マグヌス!」
先ほどのレーザーを一回り小さくした光線がクロノにあたり爆発する。
「うわああああ!!」
「心配するな。非殺傷設定だから死にはせん」
そう言い捨て刃も消えて行った。
説明 | ||
第二十二話:壮大なる裏話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
12500 | 11393 | 18 |
タグ | ||
魔法少女リリカルなのは | ||
博さんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |