そらのおとしもの 棒旗遊戯(ポッキーゲーム)4 |
そらのおとしもの 棒旗遊戯(ポッキーゲーム)4
棒旗遊戯決戦。
『バウバウバウバウバウバウバウ〜〜ンっ!!』
空腹を利用して犬と化したアストレアはイカロスのポッキーを食いちぎることに成功した。しかし──
『イカロスちゃんが勝っていたら〜〜即座に一刀両断にしようと思っていたのだけど〜。アストレアちゃんが勝ってくれて助かったわ〜♪』
アストレアの前に現れたのは石の仮面を被った最強にして最大の敵である五月田根美香子だった。
『……会長さん。その翼は?』
『空からゴミが落ちてきたんで〜〜再利用しただけのことよ〜〜。この仮面をつけているとね〜〜色々なものを取り込めるようになるのよ〜♪』
『……それでは、その右手のビームセーバーは?』
『イカロスちゃんってば〜♪ これは私のポッキーに決まっているじゃないの〜♪』
美香子はシナプスのマスターから翼を奪い、機動力も攻撃力も大幅にパワーアップを遂げている。その能力値はチートという単語だけでは説明できないほどに膨れ上がっていた。
『さあ〜最後まで残った者同士。最終決戦といきましょうか。アストレアちゃ〜〜ん♪』
『師匠〜〜〜〜っ!!』
棒旗遊戯は遂に最終決戦の時を迎えていた。
「……会長さん。アストレア」
イカロスは最終決戦に臨む2人の戦士を遠い瞳で見ていた。
この戦いは自分が勝つものと信じて疑わなかった。
Ver2となった自分の強さには自信があった。確かに戦闘力だけならカオスの方が上。だが、頭脳を駆使した総合力なら勝つ自信が十分にあった。
厄介なのは自分と同じく進化を遂げたニンフ。そしてイージスUでも容易く切り裂く聖剣殺人チョップエクスカリバーを操る月見そはらだった。
けれど2人は今回の戦いに参加しなかった。だから、優勝するのは自分だと当然のごとく思っていた。
「……私には、何が足りなかったのでしょうか?」
自問自答してみる。それは誰にも回答が与えられない質問のはずだった。けれど、それに答える少女がいた。
「うふふふふ〜。それは簡単なことよ〜♪」
「……えっ?」
イカロスの目の前に美香子が静止している。呆然としていて石仮面少女の接近に気付かなかった。
「イカロスちゃんに足りなかったもの。それは……」
イカロスには石仮面の下の美香子の顔が愉悦に歪んだように見えた。
「邪悪を極めた心よぉ〜〜♪」
美香子はイカロスの顔を右手で掴んだ。そして力を込めながらとても楽しげな声を出して高らかに歌い上げ始める。
「URRRRRRRRRYYYYEEEEEっ!! イカロスちゃんの力を吸収♪」
「……なっ!?」
イカロスは全身から急激に力が抜けていくのを感じていた。それと共に視界が一瞬にして真っ黒く染まっていく。
「馴染む〜♪ 実に馴染むわ〜♪ うふふふふふ〜♪」
薄れゆく意識の中で美香子の声が聞こえてくる。
「これがイカロスちゃんの力なのね〜♪ 本当にすごいわ〜♪ 地球だって指先1つで破壊できてしまいそう〜♪」
自分の力が美香子に奪われた。それだけは理解した。
「……私は、マスターの元へ逝くのでしょうか?」
それも悪くない。あの世で智樹と一緒に過ごすのも悪くないと思った。
「安心してぇ〜♪ 力の99%を奪っただけだから〜イカロスちゃんが死ぬことはないわ〜。私が支配する泰平の世を楽しんでね〜」
「……私を、殺してもくれないのですね。会長さんは……極悪です」
「最高の褒め言葉よぉ〜♪ うふふふふふふふ〜♪」
「……なら」
イカロスは残った力を振り絞って空高く、限界高度へと向かってアルテミスを放つ。
「……私が最期に見せるのは、代々受け継いだ未来に託す腐女子エンジェロイドの魂ですっ!」
アルテミスは高度6万メートルを越えた所で大爆発を起こした。
「……BLな世界を守る為、後は任せましたよ…………アストレア」
イカロスは目を瞑り意識を失いながら地上へと墜ちていった。
「イカロスせんぱ〜〜〜〜いっ!!」
後輩の悲痛な叫びがイカロスの耳に入ることはなかった。
イカロスが再起動を果たしたのは全てが終わってからのことだった。
イカロスのポッキーを食べたことで最悪の空腹状態からは脱したアストレア。
数分間命を長らえることに成功したエンジェロイド少女はイカロスが美香子に吸収される様を呆然と見ていた。
そして、イカロスが墜落する直前にアルテミスを遥か上空に向かって放った瞬間も。
「イカロス先輩……今のアルテミスは一体どういう意味なんですか?」
アストレアの肉眼ではほとんど見えないほどに上空でアルテミスは爆発した。
イカロスが何故そんなことをしたのかアストレアには分からない。理由を聞こうにもイカロスは気を失って墜落していっていた。
「さあ、アストレアちゃん。最後の戦いを始めましょうか〜♪」
美香子が漆黒の翼をはためかせアストレアの前へと翔んできた。右手にポッキーだと自称する暗黒の闇を発するビームセイバーを握っている。汚いという言葉では表しきれないほどのこの世全ての詐欺だった。
「師匠……負けませんよっ!」
けれどアストレアは精一杯強がってみせる。しかしそうは言っても全身から嫌な汗が流れ出て止まらない。
自身の100倍以上の戦闘力を持つイカロスの力を吸収してしまった美香子。圧倒的な力を有しているであろうことは戦わずとも分かった。
「空女王と呼ばれるイカロスちゃんの力を〜人間でしかなかった私がどこまで扱えるのか不安だわ〜」
ビームセイバーを楽しげに振り回す美香子。軽くはないはずのそれをシャープペンシルのように手で遊んでいる。
「クッ」
アストレアはイカロスが上空へと弾き飛ばしたクリュサオルを回収して握り直しながら構え直す。もう戸惑っている場合ではなかった。悪は目の前にいるのだから。
「それじゃあ…………行くわよっ!!」
美香子は楽しげに微笑むと真正面から突っ込んできた。
「えっ? はっ、速いっ!?」
エンジェロイド中最高の加速性能を誇るアストレアをして美香子の動きは全く捉えられなかった。アストレアの間合いに一気に入って来る。
「うふふふふふふ〜〜♪」
「クゥッ!?」
アストレアは光子剣を全開にして巨大化し、面の大きさをもって美香子の攻撃を弾いた。剣を楯代わりに使って美香子の攻撃を防ぐ。
美香子の暗黒ソードがクリュサオルに激突する。
「くぅううううううぅっ!?!?」
剣を握る両腕にひどく響く重みを感じた。けれど、それでも何とか剣を落とさずに済んだ。
「さすがは近接戦最強の称号を冠するアストレアちゃんね〜。私の初撃を受けたのだから〜♪」
美香子は楽しそうに喋りながら2撃、3撃を打ち込んでくる。
「うっ! うっ!? ううっ!?!?」
人間の打ち込みとは思えないほどの重さと衝撃がアストレアの体に伝わってきた。
しかもその打撃が段々と重くなっていく。
「師匠が段々イカロス先輩の力を扱うことに慣れていっている!?」
美香子がどんどん強く強くなっているのは間違いなかった。
「うふふふふふ〜♪ 楽しい〜♪ 楽しいわ〜♪」
美香子は楽しみながら、アストレアの体ではなく光子剣を叩いている。本体を叩き伏せてしまっては面白くないとばかりに。
「このままじゃ……何もできないまま、やられるっ!?」
アストレアは美香子の遊び半分の猛攻に焦っている。
戦力差があるのは分かっていた。けれど、遊び感覚の相手に一方的にやられるとは思わなかった。
けれど、このまま敗北するわけにもいかなかった。
アストレアにはどうしても優勝しなければならない理由があるのだから。
「私は、負けられないっ!!」
瞳を紅く染め上げて反撃に転じる。
「師匠は人間。どんなにパワーがアップしようとも、その外殻はエンジェロイドに比べれば……遥かに脆いっ!!」
アストレアは残った力を振り絞ってクリュサオルを振り上げる。
「師匠っ! いやっ、この世全ての悪っ! 覚悟しろぉ〜〜〜〜っ!!」
アストレアは倒すべき目標に対して勢いを付けながら必殺剣を振り下ろした。
「でやぁ〜〜〜〜っ!!」
光子剣が美香子の上半身に袈裟斬りに食い込む。
「えっ?」
アストレアは驚いた。美香子は攻撃を避けるか暗黒剣で弾き返してくると思っていたから。
「あっ。ああ。あああ…………っ」
人間を斬ってしまったという事実にアストレアの体が震える。迎撃戦闘を想定されていたアストレアには人間との直接戦闘の経験がない。従って人間を斬ってしまったのは初めての経験だった。故に彼女にとってそれは恐怖となって全身を震わせる体験となっている。
しかし──
「UFUFUFUFUFUFU。UFUUFUUFUFUFU〜♪」
斬られた本人はとても楽しそうに笑っている。
肩から胸にかけて剣が深く食い込んでいるのにも関わらず。
「これが戦闘用エンジェロイドの力。アストレアちゃんの力なのね〜♪」
美香子はクリュサオルの光り輝く刀身をうっとりと見つめている。
「しっ、師匠……っ」
「UFUFUFUFUFUFU〜。何も心配することはないわ〜♪」
美香子はニコニコしながら刃を左手で握った。
「へっ?」
人間が光の剣を握る。それが何故可能なのか分からない。そもそも光子剣で何故人間が真っ二つに出来ていないのか。おかしなことが多すぎた。
そして、そのおかしなことはアストレアの理解の限界を超えるまで上昇していく。
「この力〜吸収させてもらうわね〜♪」
「へっ?」
美香子の声と共にアストレアに体に急変が生じる。全身の力が急激に抜けていく。
「これは……イカロス先輩の時と同じっ!?」
嫌な予感を覚えたアストレアは反射的に剣から両手を離した。
「ARARAARA〜。さすがアストレアちゃんの動物的勘は素晴らしいわね〜♪」
光を発しなくなった剣を握りながら美香子は楽しそうに笑っている。
「アストレアちゃんの力の全ては奪えなかったけど〜この剣が持っている力はいただいたわ〜」
美香子が右手に握っている剣を2度3度振るうと地面に向かって放り捨てた。
それと同時に美香子の体につけられた傷が塞がっていく。数秒後には美香子は傷跡さえ全く見られない状態で完全回復していた。
「アストレアちゃんに斬りつけられたことで〜イカロスちゃんの力をようやく全開に使うことができるようになったわ〜♪」
美香子の全身が禍々しい暗黒のオーラに包まれていく。美香子が握っている剣も巨大に膨れ上がり死を全面にまとう剣へと変貌していく。
「イカロスちゃんもおかしな子よね〜♪ これだけの強大な力を有しながら〜自分の為に〜悪の為に使わないだなんて〜♪」
美香子の全身が悪の光でコーティングされていく。少女の姿はまだ人間の形を保っている。だが、その全身を覆い尽くす暗黒のオーラは美香子が既に人間とは呼べない存在になっていることを示していた。美香子の全身は黒い闇に染まっていた。
「UFUFUFUFUFU〜♪ 悪の力が溢れてくるわ〜♪ 最高に気分が良いわ〜♪ 究極生物になるってこういうことなのね〜♪」
美香子は両手を広げながら現状を満喫している。
けれど、その体から発せられているイカロスの戦闘力をも、カオスの戦闘力でさえ大きく上回っていた。
悪と力の全的究極的結合。それが今の五月田根美香子だった。
「この世全ての悪(アンリ・マユ)な上に究極生物だなんて……しっ、師匠……っ」
アストレアの全身が震える。
先ほどの美香子を斬ってしまった時の震えとは異なる。生命の危機に対する絶対の恐怖。生物の最も原初的な本能と言える死への恐怖にアストレアは駆られていた。
「ARAARA〜♪ こんな姿になっても私のことを師匠と呼んでくれるなんて嬉しいわ〜♪」
おっとりとした声は以前と変わらない。
「でもダメなのよ〜。私とアストレアちゃんはもう師弟関係ではないわ〜。何故なら私はもう〜究極の生命体ミカコになってしまったのだから〜♪ UFFUYUUUU〜」
笑い声も以前と何も変わらない。
けれど、その存在は絶対的に今までと異なっていた。
骨格:さりげなく人間時より胸が大きくなっている
握力:900t/cm2
ジャンプ力:18km
視力:すばる天体望遠鏡並
聴力:ニンフリサイタルからヒロインの心の声まで全てを聞き分けられる。
触角:アホ毛はヒロインのたしなみ
知能:IQ400万
筋肉:そもそも傷がつかない。よって再生もなにもない
好物:人間の見せる絶望の表情(飲まず食わずでも1万年は生活可能)
睡眠:必要なし。でも割と夢見がちで振り向かない男を想っている。
SEX:必要なし。守形英四郎が相手にしてくれないから。したがって、完全なる生物に子孫や仲間はいらない。頂点は常にひとり。
(なあ。あれ。ヤバいんじゃないのか?)
命を落として空美町を守る英霊と化し、大空から女性の着替えばかり覗いていた智樹がミカコを見下ろしながら冷や汗を垂らしている。
「智樹に言われるまでもなくアレはマズイわよ」
アストレアが額に皺を寄せながら智樹に返答する。
(なあ。あの会長をどうにかする策なんてあるのかよ?)
既に死んだ身でありながら智樹はミカコにビビっていた。いや、ミカコの姿を見れば生きているものも死んでいるものも等しく怯えるに違いない。
そんな中、アストレアは智樹との会話によって少しだけ落ち着きを取り戻していた。
「最初から師匠より私が弱いなんてのは分かっていた。なら、弱者の意地を最後まで見せてやるっての!」
大きく深呼吸する。
アストレアの動物的勘は告げていた。この状況を打破する方法は1つしかないと。
少女エンジェロイドは顔を上げて智樹を見上げた。
「たった1つだけ策はあるわっ! とっておきのやつよ! いいっ!? 息が止まるまでとことんやるわよっ!」
(それって……まさか)
冷や汗を垂れ流す智樹。そんな少年に対してアストレアは全力で背中を向けた。
「プスススススゥ。逃げるわよぉ〜〜〜〜っ!」
アストレアは加速型ウィングを全開にしてミカコから全力で遠ざかっていく。
(やっぱりかぁ〜〜〜〜っ!!)
智樹の叫び声を背にアストレアは山間部へと向かって逃げ出した。
「UFUFUFUFU〜。私から逃げきれるなんて本気で思っているのかしら〜?」
ミカコは楽しそうに逃げていくアストレアを見ていた。
「どうすれば、師匠を、ミカコを倒せると言うの?」
アストレアは飛翔を続けながら必死に頭を巡らす。
究極生物と化したミカコを倒す方法を考える。
「ミカコの力があんまりにもデタラメに強すぎて考えが浮かばない〜〜っ!」
頭を掻き毟る。
相手の力はあまりにも圧倒的。対する自分は剣さえ持っていない。
そんな戦力差ではそもそもどんな策を練った所でミカコを倒せるとは到底思えなかった。
そう、デタラメに強すぎて……。
「デタラメに強すぎて……そう言えば以前、師匠が私に語ってくれたことがあったっけ」
かつて美香子の下で智樹打倒の為に修行に励んでいた日々を思い出す。
『倒したらすぐに刺す〜。それが鉄則よ〜♪』
『ぎゃぁああああああああああぁっ!?』
美香子は智樹にナイフを突き刺しながらアストレアに向かって戦いの極意を述べた。
『己の能力を過信している輩は、どんなにハイスペックであったとしても、ううん。ハイスペックだからこそ油断が存在しているのよ〜。その油断を突いてざっくりざっくり刺していく逆転劇は最高に楽しいのよ〜♪』
智樹はイカロスの力を借りてぬいぐるみと化して女子更衣室を覗きに来た。しかしエロ過ぎた為に女子達にみつかり、今こうして美香子により殺戮されている。
『ぎゃああぁっ! ぎゃぁああああぁっ! いぎゃぁあああああああぁっ!!』
智樹を刺し続けながら愉悦を浮かべる美香子。智樹の悲鳴が切れるまでその行為は続けられた。
「今の師匠…ミカコはあまりにも圧倒的な力を得ている。となれば、必ず油断が生じているはず」
飛行しながら目を瞑り、美香子の思考をトレースしながら状況を整理する。
「私じゃミカコにどうやっても戦闘力で勝てない。でも……」
義経との戦い。そしてイカロスとの戦いを思い出す。
「そう。これは殺し合いによる決着じゃない。棒旗遊戯にさえ勝利すれば、ミカコも元に戻るかも知れない」
イカロスに勝利した時の状況をもう1度考えてみる。
「義経にもイカロス先輩にも私は力では及ばなかった。でも、ポッキーを食したことで私は勝利を得た」
振り返って悠然と低速度で愉悦しながら追いかけてくるミカコを見る。
「でも、アレを折るってのはちょっと無理があるわよね……」
ミカコがポッキーと称している暗黒のビームセイバー。あれを折る手段が今のアストレアにあるとは思えなかった。
「他に、どんなルールがあったっけ?」
月乃のルール説明を思い出してみる。
『ルールについて、もう1度説明しますと、参加者の皆さまにはポッキーを1本ずつ持って頂きます。ポッキーは必ず体のどこかに身につけていてもらい、そのポッキーを攻撃や不注意で折られたら失格となります。最後までポッキーを折られずに残った1人が優勝となりますわ〜』
『それでは皆さん、優勝目指して頑張ってください。空美町の外に出ては失格となりますからご注意ですわ』
「この中に、逆転勝利へのヒントがあるはずなのよ……」
逆転勝利への一縷の望みを繋いで邪悪回路を発動させる。
『できるだけ汗をかかず〜危険を最小限にし〜♪ バクチをさけて〜♪ 戦いの駒を一手一手動かす♪ それが真の悪なのよ〜♪♪』
美香子の邪悪な笑みが浮かんだ瞬間、アストレアの背中にゾクゾクする電流が走った。
「そっか。全てはこの為だったんだ。まさか、こんな伏線が存在していたなんて、全然気付かなかった」
アストレアは決意を固めたようにして大空を見上げる。
「イカロス先輩の想い。確かに受け取りました」
グっと拳を固める。と、次の瞬間、アストレアの身体が大きく揺れてバランスを崩した。
「えっ? 何っ? 何が起きたのっ!?」
突如軽くなった背中を見てみる。
「嘘っ? 右の翼が……ない!?」
アストレアの白く美しい翼の片方がなくなっていた。より正確には綺麗な半円状に抉り飛ばされている。ミカコの攻撃に間違いなかった。
「って、バランスが取れないっ!? おっ、おっ、落ちるぅ〜〜〜〜っ!!」
アストレアの体は空美町の休火山、空美山に向かって落ちていく。
けれど、この地点まで飛んでこられたのは幸いだった。
「イカロス先輩のアルテミス。智樹の死。全てはミカコを倒すための伏線だったのよぉ〜〜っ!」
アストレアは墜落しながら大空に向かって顔を向ける。上空にミカコが悠然と飛びながら自分を見下しているのが見えた。そして、その更に上には──
「桜井智樹っ! よく聞いてちょうだ〜〜いっ!!」
大空からアストレアを見守っている智樹の姿。
「実はいま、ミカコはパンツを穿いていないのよぉ〜〜〜〜っ!!」
かつて恋を自覚した少年に向かって大声で叫ぶ。大逆転の為のフラグを立てる為に。
(なっ、なんだってぇえええええええええええええええええええええぇっ!?!?!)
智樹は驚愕の表情を浮かべながらミカコとアストレアを交互に見て絶叫した。
(そっ、それじゃあ、地面から会長を見上げればぁっ!!!!)
「そうよ。下から見ればプロトカルチャーなのよぉおおおおおおおおおぉっ!!」
アストレアが大声で叫ぶ。その次の瞬間だった。
大空に浮かんでいたはずの智樹の顔が突如消えた。
そして──
(むっひょっひょっひょっひょっひょっひょ〜〜〜〜〜っ!!)
智樹は空美町の大地と一体化していた。
空美山全体が智樹のスケベ顔へと変貌する。だが、そのスケベ顔は一瞬にして引き攣った。
(かっ、会長が空高くいすぎてスカートの中が見えんっ!!)
悲しみ嘆く智樹。その目には大粒の涙が。しかし、この程度の逆境で諦めてしまうほど、桜井智樹という少年のエロにかける情熱は甘いものではなかった。
(ならばっ! 俺の魂を会長に届かせるまでっ! うぉおおおおおおおおおぉっ!!)
智樹が唸りを上げる。それと共に空美町の大地が激しく鳴動し揺れ始めた。
空美山の樹齢数百年の大樹が地鳴りと共に次々と倒れていく。
天変地異。そう呼んで差し支えない現象が空美山に起きていた。
(震えるぜハートっ! 燃え尽きろヒートっ!! 迸れエロスっ!!)
空美山と化した智樹の顔全体が真っ赤に染まり。そして──
(智樹山っ、大噴火ぁあああああああああああああああああぁっ!!)
空美山は数百年ぶりに大噴火を起こしたのだった。
「やっ、やった……」
アストレアは吹き上がる溶岩を満足げに見上げながら自由落下に身を任せた。
空腹は既に限界を幾度も超していた。アストレアは満足げに笑いながら目を瞑って森の中へと落ちていった。
「なっ!?」
予想外の展開にミカコも焦らざるを得なかった。
(会長のスカートの中ぁああああああああああああああああぁっ!!)
智樹のパトスが大噴火を起こし、溶岩となってミカコに向かって吹き上がっていく。
その速度は、究極生物と化したミカコをもってしても避けられるものではなかった。
「私ともあろう者が……油断してしまったわね」
智樹溶岩がミカコに接触。究極生物と化したミカコは溶岩程度では死なない。けれど、噴火の勢いによってそのまま上空へと吹き飛ばされていく。
成層圏、中間圏、しまいには熱圏さえも超えていき──やがて、大気圏の外へとミカコの体は押し出されたのだった。
「URRRRRRRYYYYYYEEEEEEっ!! 今回は私の完敗のようね。パワーに溺れて謀略を怠るなんて、私もマダマダだわ」
目の前に広がる宇宙空間を見ながらミカコは軽くうな垂れた。
「マスク・ド・Mikakoさんは宇宙空間に出てしまった為に場外負けとみなします。従って、鳳凰院家主催、第1回棒旗遊戯の優勝者はアストレアさんになりますわ」
ミカコのデビルイヤーは大会主催者の鳳凰院月乃が優勝者の宣言を行っているのを確かに捉えていた。
「さて。これからどうしようかしら〜?」
宇宙空間に出たミカコは今後の方針に迷っていた。
「イカロスちゃんの力を吸い取ったおかげで〜宇宙空間でも問題なく活動できるけど〜。う〜〜ん」
宇宙でも活動可能なイカロスの力のおかげで宇宙空間であっても肺が凍りつくことはない。おかげで地上と変わらずに快適に活動できる。
しかし、それでもミカコは方針を決めかねていた。
「アストレアちゃんに負けた地上で生き恥を曝すのは屈辱だわ〜」
眼下に広がる青い星を見る。それから視線を上げて真っ赤に燃え上がる太陽を見た。
「そうだわ〜。どうせだからちょっと宇宙征服をして時間を潰してから地球に戻ろうかしら〜♪」
ミカコはポンッと手を叩いた。
「とりあえずこの銀河を征服よ〜。目指すはイスカンダルね〜〜っ♪」
ミカコは楽しげに頷くと外宇宙に向かって飛び立ち始めた。
だが、ミカコの飛行速度はイカロスの力を吸収し強化したぐらいなので精々マッハ50。
キロ単位の速度では幾ら頑張っても太陽系の外の星に辿り着くことはできない。
その内に飛び続けることに飽きたミカコは冥王星に降り立った。そしてその不毛の大地に1万2千年ほど滞在することにした。
ミカコが住み着くことになったその星は、死の星(プルート)と時間を遡って言われるようになったのだった。
「もお、朝なんだ」
アストレアの再起動が終わると既に外では朝日が昇り始めていた。
「なんかこの生活リズムって人間のそれとあんまり変わらないわよね」
大きなあくびをして腕を伸ばしながら首を回す。
最近のアストレアは夜にスリープモードに移行して朝になると目覚める場合が多い。
ミカコに力の一部を吸われてしまったこと。片方の翼を失ってしまったこと。エネルギー残量が幾度も危険領域にまで達してしまったこと。マグマの熱に当てられて体内にダメージが蓄積したこと。
棒旗遊戯から1ヶ月以上が過ぎたというのにアストレアの状態は思わしくなかった。
ニンフは吸われてしまった力と翼以外はその内に治ると言っている。けれど、その内というのがエンジェロイド基準の気の遠くなるような時間である気がしてならない。
「まあ、しばらくはのんびりと過ごせば良いかあ」
のんびりと歩きながら宿舎を出る。振り返れば現在の彼女の家である木製の小屋が見える。小屋には大きなプレートが貼り付けられており『アストレア小屋』の文字が見える。
もう1度振り返れば、目の前には多くの猿たちが朝食を待ってうずうずしているサル山が見える。
視線を右に移せばライオンがやる気なく寝ている。左に移せば同じように虎がぐったりと寝ている。
「私も動物園での生活にすっかり慣れてきたわよねえ」
大きく伸びをしながら呟いてみる。
アストレアが棒旗遊戯の優勝特典として月乃に願ったこと。
それは動物園にアストレア小屋を建てて、食料を毎日支給して欲しいというものだった。
アストレアは動物園に実体があることをその条件として付け足した。即ち、動物園が営業中であることを。
言い換えれば、鳳凰院家に動物園のスポンサーになってもらい、その一角に自分の飼育小屋を建ててもらって食料を支給してもらうというのが彼女ののぞみだった。
アストレアは自分も動物達も商店街のみんなも助かる方法として、動物園で過ごす新たな人生を送り始めた。
自分の選択に後悔はない。
「けど、動物園の全部の動物達が私のことを餌だと勘違いしているのが問題なのよねぇ」
右手をライオンに、左手を虎に、足を猿にガジガジとかじられている。更にはタヌキ、うさぎまで寄ってきて彼女をガジガジかじり始める。
アストレアはまだ気付いていない。そうやってかじられ続けているので体の機能回復が思うように進まないことに。
けれど、アストレアは体の治りが遅くても幸せだった。動物たちの命を守れたのだから。
そんな自分を誇りに思う。
「まっ。私の人生は長いんだし、怪我もゆっくり治せばいっか」
アストレアは爽やかな気持ちで空を見上げる。
青色が澄み渡る空美町の大空に桜井智樹とシナプスのマスターが笑顔でアストレアを見守っていた。
棒旗遊戯 完
説明 | ||
水曜定期更新 忙しくて遅れたぜ。 棒旗遊戯完結編 アストレアVS美香子 伏線は貼っておいたのでどうやって美香子さんに勝つかはまあお分かりでしょう。 中二病でも恋がしたい! http://www.tinami.com/view/502348 中二病患者だった過去を消し去る13の方法 http://www.tinami.com/view/507980 極東魔術昼寝結社の夏とポッキーゲーム http://www.tinami.com/view/510498 お兄ちゃんがシスコン過ぎて困っちゃう妹達オフ会 http://www.tinami.com/view/512896 正妻(妹)の余裕 とある科学の超電磁砲 エージェント佐天さん とある少女の恋煩い連続黒コゲ事件 http://www.tinami.com/view/433258 その1 http://www.tinami.com/view/436505 その2 http://www.tinami.com/view/442666 その3 http://www.tinami.com/view/446990 その4 http://www.tinami.com/view/454921 その5 http://www.tinami.com/view/459454 その6(完結編) 水着回 http://www.tinami.com/view/463613 美琴「ていうか、一山超えたら水着回とか安くない?」 http://www.tinami.com/view/470293 美琴「ていうか、一山超えたら水着回とか安くない?」♪♪ 上条×美琴 http://www.tinami.com/view/496987 本気or冗談? http://www.tinami.com/view/499635 本気or仕事? 僕は友達が少ない http://www.tinami.com/view/336533 肉はロリ分が少ない 起 http://www.tinami.com/view/341367 夜空のバカがあたしの高尚な趣味にイチャモンを付けてきた http://www.tinami.com/view/347375 喫茶店、それはリア充たちの礼儀作法(バトル) http://www.tinami.com/view/350217 はがない 肉はロリ分が少ない 承 http://www.tinami.com/view/379008 はがない 僕は混浴が少ない http://www.tinami.com/view/454928 はがない 小鷹と幸村は男同士が危ない http://www.tinami.com/view/470301 はがない とある残念美少女の友達づくり http://www.tinami.com/view/485922 俺達は百合薔薇が少ない 俺の妹がこんなに可愛いわけがない http://www.tinami.com/view/215127 (私の義妹がこんなに可愛いわけがない とある嫁と小姑のいつもの会話) http://www.tinami.com/view/215633 (私の義妹がこんなに可愛いわけがない とある嫁の誕生日) http://www.tinami.com/view/218838 (私の義妹がこんなに可愛いわけがない そして聖戦へ) http://www.tinami.com/view/221410 (私の義妹の親友がこんなに可愛いわけがない ガールズトーク(前編)) http://www.tinami.com/view/222757 (私の義妹の親友がこんなに可愛いわけがない ガールズトーク(後編)) http://www.tinami.com/view/224087 (私の義妹たちがこんなに可愛いわけがない 黒猫ハーレム) http://www.tinami.com/view/225323 (俺の妹がこれで最終回なわけがない Another Good End) http://www.tinami.com/view/226685 (わたしのお兄さんがこんなに紳士なわけがない あやせたん奮戦記前編) http://www.tinami.com/view/227712 わたしのお兄さんがこんなに紳士なわけがない カナカナ道場 http://www.tinami.com/view/228979 あやせたん奮戦記後編 http://www.tinami.com/view/256292 京介全裸待機 http://www.tinami.com/view/268371 魔法少女日向 http://www.tinami.com/view/286858 京介紳士(全裸)スタイル http://www.tinami.com/view/291075 黒猫さん海へ http://www.tinami.com/view/310657 田村家再び ベルフェゴール復活 http://www.tinami.com/view/317903 あやせたん文学る http://www.tinami.com/view/332676 あやせたんハロウィンる http://www.tinami.com/view/335267 来栖加奈子の非日常 前編 http://www.tinami.com/view/338246 来栖加奈子の非日常 後編 http://www.tinami.com/view/342135 ごこうけ http://www.tinami.com/view/344284 来栖加奈子の日常 http://www.tinami.com/view/362034 あやせたん冬コミへ行く http://www.tinami.com/view/364852 あやせたん初心に返る (前編) http://www.tinami.com/view/364856 あやせたん初心に返る (後編) http://www.tinami.com/view/364860 あやせたん初心に返る (完結編) http://www.tinami.com/view/368025 あやせたんハロウィンる http://www.tinami.com/view/388005 あやせたん桐乃たんと決着つける http://www.tinami.com/view/388010 かなかなちゃんとあやせさま きゃっきゃうふふ恋愛相談 http://www.tinami.com/view/391256 あやせたん結婚る http://www.tinami.com/view/395499 俺妹 俺はお前を愛人にした覚えはない http://www.tinami.com/view/399011 あやせたんの野望温泉編 あやせたんside http://www.tinami.com/view/402486 あやせたんの野望温泉編 京介side http://www.tinami.com/view/406402 あやせたんの野望温泉編 加奈子side http://www.tinami.com/view/410425 あやせたんの野望温泉編 黒猫side(完結編) http://www.tinami.com/view/411558 私の妹達がこんなに可愛いわけがない とある嫁の誕生日 http://www.tinami.com/view/411564 俺妹 最速黒猫さんルート http://www.tinami.com/view/413710 俺妹 あやせたん ア□パンる http://www.tinami.com/view/416976 1週間遅れの呼び出し http://www.tinami.com/view/420416 勝手に俺のベッドで寝そべりながらエロ本を読んでいた加奈子 http://www.tinami.com/view/429963 あやせたん 通い妻る 前編 http://www.tinami.com/view/433252 あやせたん通い妻る 後編 http://www.tinami.com/view/436490 あやせたん エイプリルフーる 前編 http://www.tinami.com/view/439487 あやせたん エイプリルフーる 後編 http://www.tinami.com/view/454941 田村家再び 完結編 サヨナラのメガネ http://www.tinami.com/view/473658 和菓 http://www.tinami.com/view/476868 和菓2 http://www.tinami.com/view/480350 恋人ごっこ http://www.tinami.com/view/485926 恋人ごっこ2 http://www.tinami.com/view/491490 俺妹 パンツの日記念作品集 http://www.tinami.com/view/496990 あやせたん百合る あたしのルリ姉がこんなに可愛いわけがない http://www.tinami.com/view/308776 その1 http://www.tinami.com/view/312904 その2 http://www.tinami.com/view/316882 その3 http://www.tinami.com/view/320539 その4 http://www.tinami.com/view/324016 その5 彼女を水着に着替えさせたら http://www.tinami.com/view/463620 桐乃編 http://www.tinami.com/view/466933 あやせ編 http://www.tinami.com/view/488636 麻奈実編 http://www.tinami.com/view/505214 妹婚(シスコン) 幼な新妻高坂桐乃 http://www.tinami.com/view/510499 兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ http://www.tinami.com/view/512900 俺妹 あやせたんいい兄さんる そらのおとしもの二次創作作品 http://www.tinami.com/view/189954 (ヤンデレ・クイーン降臨) http://www.tinami.com/view/190843 (逆襲のアストレア 前編) http://www.tinami.com/view/191418 (逆襲のアストレア 中編) http://www.tinami.com/view/191618 (エンジェロイドの誕生日 クリスマス・イヴ編) http://www.tinami.com/view/192101 (エンジェロイドの誕生日 クリスマス編) http://www.tinami.com/view/193075 (アストレアさんの抱負 ニンフさんの悩みごと イカロスさんとスイカ) http://www.tinami.com/view/193923 (桜井智樹(モテないキング)はモテ男が嫌い) http://www.tinami.com/view/195711 (ニンフの野望(ノーモアおふろイベント)全国版 前編) http://www.tinami.com/view/195860 (ニンフの野望(ノーモアおふろイベント)全国版 後編) http://www.tinami.com/view/196927 (私のちょっと変わったお友達(スイカ・マニア) 前編) http://www.tinami.com/view/199637 (私のちょっと変わったお友達(スイカ・マニア) 後編) http://www.tinami.com/view/201745 桜井智樹(モテないマイスター)バレンタイン聖戦(前編) http://www.tinami.com/view/202033 桜井智樹(モテないマイスター)バレンタイン聖戦(中編) http://www.tinami.com/view/203765 桜井智樹(モテないマイスター)バレンタイン聖戦(後編) http://www.tinami.com/view/226675 (そらのおとしものOO劇場版 Pandora's lament in Synapse 前編) ショートストーリー1 http://www.tinami.com/view/207348 (ショートストーリー 今の私) http://www.tinami.com/view/208857 (ショートストーリー 愛の結晶) http://www.tinami.com/view/210215 (ショートストーリー 勝負です) http://www.tinami.com/view/211443 (ショートストーリー ラブストーリー) http://www.tinami.com/view/212519 (ショートストーリー 三角関係) http://www.tinami.com/view/213647 (ショートストーリー 脱衣(トランザム)) http://www.tinami.com/view/216142 (ショートストーリー 男の戦い) ショートストーリー2nd http://www.tinami.com/view/217325 (四角関係) http://www.tinami.com/view/218590 (アストレアのお料理頑張るぞ) http://www.tinami.com/view/219933 (笑わない珍獣) http://www.tinami.com/view/221414 (雨) http://www.tinami.com/view/222760 (最悪な組み合わせ) http://www.tinami.com/view/224089 (愛を教えて) http://www.tinami.com/view/225328 戦って勝ち取れ http://www.tinami.com/view/227709 首輪 http://www.tinami.com/view/228981 メガネキャプターアストレア http://www.tinami.com/view/256260 北風と太陽 http://www.tinami.com/view/268360 人妻モード http://www.tinami.com/view/276001 お医者さんごっこ http://www.tinami.com/view/283869 海 http://www.tinami.com/view/289291 (海 Another Route) http://www.tinami.com/view/294812 キャラ立て http://www.tinami.com/view/299717 紳士 ショートストーリー3rd http://www.tinami.com/view/304475 妄想ダイブゲーム http://www.tinami.com/view/308760 夜明けのモーニングコーヒ http://www.tinami.com/view/312879 寝取る http://www.tinami.com/view/316878 小学生 http://www.tinami.com/view/320530 アッカリン http://www.tinami.com/view/324007 侵略 http://www.tinami.com/view/328150 アイス http://www.tinami.com/view/331827 追憶 http://www.tinami.com/view/335265 ロマンス http://www.tinami.com/view/338244 リアリティー http://www.tinami.com/view/341362 ハングリー http://www.tinami.com/view/344275 プレッシャー http://www.tinami.com/view/347364 ハーレム王誕生 http://www.tinami.com/view/350202 学園そらおと ショートストーリー4th http://www.tinami.com/view/382033 殺るべきはただ1人 http://www.tinami.com/view/384625 強いられているんですっ! http://www.tinami.com/view/387991 強いられているんですっ!U http://www.tinami.com/view/391233 ホワイトデー http://www.tinami.com/view/395485 生きるのって難しいね…… http://www.tinami.com/view/398988 生きるのって難しいね……U http://www.tinami.com/view/402471 エイプリルフール http://www.tinami.com/view/406382 お前なんかが…触れていい人じゃない!! http://www.tinami.com/view/410424 望むままにならぬ現実 http://www.tinami.com/view/413698 お前が一番動物園のお姉さんを邪魔に思っていたのではないかい http://www.tinami.com/view/416965 第八の契約 Unlimited Brief Works http://www.tinami.com/view/420395 その1 http://www.tinami.com/view/423606 その2 http://www.tinami.com/view/426739 その3 http://www.tinami.com/view/429958 その4 http://www.tinami.com/view/433237 その5 http://www.tinami.com/view/436480 その6 http://www.tinami.com/view/439482 その7 http://www.tinami.com/view/442654 その8 http://www.tinami.com/view/446984 その9 http://www.tinami.com/view/453736 その10(完結編) ショートストーリー5th http://www.tinami.com/view/459443 あの子と海1 金髪っ子 http://www.tinami.com/view/463601 あの子と海2 金髪っ子2 http://www.tinami.com/view/466926 あの子と海3 金髪っ子3 http://www.tinami.com/view/466928 あの子と海4 無口無表情っ子 http://www.tinami.com/view/470290 あの子と海5 無口無表情っ子2 http://www.tinami.com/view/473643 あの子と海6 この世全ての悪っ子 http://www.tinami.com/view/473652 あの子と海7 きゃる〜んっ子 http://www.tinami.com/view/476855 あの子と海8 巨乳ポニーテールっ子 http://www.tinami.com/view/480345 あの子と海9 貧乳ツインテールっ子 http://www.tinami.com/view/485919 あの子と海10 ナルシスロングヘアっ子 http://www.tinami.com/view/488630 あの子と海11 ブラコンツンデレっ子 http://www.tinami.com/view/491485 あの子と海12 この世全ての悪っ子2 http://www.tinami.com/view/494379 あの子と海13 約束された勝利のヒロインっ子 http://www.tinami.com/view/496978 あの子と海14 ?????っ子 http://www.tinami.com/view/499622 あの子と海15 http://www.tinami.com/view/502354 ハロウィン 棒旗遊戯(ポッキーゲーム) http://www.tinami.com/view/507978 その1 http://www.tinami.com/view/510494 その2 http://www.tinami.com/view/512892 その3 温泉ファイト・レディー・ゴー http://www.tinami.com/view/505209 その1 バカとテストと召喚獣 僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 http://www.tinami.com/view/197002 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その1) http://www.tinami.com/view/198276 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その2) http://www.tinami.com/view/199405 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その3) http://www.tinami.com/view/200529 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その4) http://www.tinami.com/view/203460 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その5) http://www.tinami.com/view/204507 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その6) http://www.tinami.com/view/205926 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その7) http://www.tinami.com/view/207887 (僕と木下姉弟とベストフレンド決定戦 その8(最終話)) 優子VSラスボスシリーズ http://www.tinami.com/view/201514 (アタシと吉井くんとバレンタインの特製ショコラチョコレート) http://www.tinami.com/view/204977 (アタシと吉井くんと姉弟入れ替わり登校) http://www.tinami.com/view/206860 (アタシと尾行と男の子同士の熱い夜) http://www.tinami.com/view/209189 (アタシとエイプリルフールと最強の敵封じ込め作戦) 康太×愛子シリーズ http://www.tinami.com/view/212257 (康太と愛子とアルバイト募集の張り紙) http://www.tinami.com/view/213650 (康太と愛子と喫茶店アルバイト) http://www.tinami.com/view/225977 (康太と愛子と動物園デート) 康太と愛子と決戦バレンタイン温泉旅行 http://www.tinami.com/view/384640 その1 にっ 裏話 http://www.tinami.com/view/227893 アタシとみんなと海水浴っ! http://www.tinami.com/view/229775 アタシと浴衣とお祭り騒ぎっ! http://www.tinami.com/view/230792 ……私とあの娘とぬいぐるみっ! http://www.tinami.com/view/257011 僕と本音と吉井くんの尊厳っ! http://www.tinami.com/view/271951 葉月とのぞきと強化合宿 http://www.tinami.com/view/283879 アタシとのぞきと男の友情っ! http://www.tinami.com/view/289296 アタシとのぞきと理想郷 http://www.tinami.com/view/294790 葉月と日本と知らない言葉 http://www.tinami.com/view/301149 葉月と恋路と交渉術っ! http://www.tinami.com/view/305737 ……私と恋路と恋愛術っ! 短編 http://www.tinami.com/view/286850 瑞希と妄想と明久の1日 http://www.tinami.com/view/299704 瑞希と妄想と遊園地デート http://www.tinami.com/view/301154 僕とカロリー欠如とお弁当獲得大作戦 http://www.tinami.com/view/304502 僕と進路調査と主婦と主夫 http://www.tinami.com/view/305756 僕と美波と本当の気持ちと行動 http://www.tinami.com/view/310061 僕と美波とウェディング喫茶『人生の墓場』 http://www.tinami.com/view/314128 僕と姫路さんと身体測定 http://www.tinami.com/view/328157 伝説の木の下で貴様を待つ http://www.tinami.com/view/332654 瑞希と妄想とラストバトル http://www.tinami.com/view/371233 ウチとアキと3人でお出掛け http://www.tinami.com/view/395488 ホワイトデー或いはツッコミが足りない会話 http://www.tinami.com/view/402477 僕と死亡フラグとエイプリルフール http://www.tinami.com/view/476864 僕とプールと真夏の女神 http://www.tinami.com/view/494384 みんなとプールと真夏の女神 Fate/Zero http://www.tinami.com/view/317912 イスカンダル先生とウェイバーくん http://www.tinami.com/view/331833 あの日見た僕(サーヴァント)の名前を俺達はまだ知らない。 http://www.tinami.com/view/343631 イスカンダル先生とウェイバーくん つぅ http://www.tinami.com/view/347371 遠坂時臣は“常に余裕をもって優雅たれ”を心掛けている http://www.tinami.com/view/350208 間桐雁夜は余裕が少ない http://www.tinami.com/view/353938 間桐雁夜はCOOLが少ない http://www.tinami.com/view/362030 間桐雁夜は友達が少ない http://www.tinami.com/view/379015 バレンタインデーにおじさんは桜ちゃんを連れて逃げました http://www.tinami.com/view/384628 桜ちゃんはバレンタインデー前日に薄い腐った本を拾いました前編 http://www.tinami.com/view/387998 桜ちゃんはバレンタインデー前日に薄い腐った本を拾いました後編 http://www.tinami.com/view/391243 おじさんは桜ちゃんの誕生日をどう祝おうか悩んでいます http://www.tinami.com/view/399000 おじさんは恋の修羅場に巻き込まれました 前編 http://www.tinami.com/view/402484 遠坂時臣のエイプリルフール http://www.tinami.com/view/416971 桜ちゃんと凛ちゃんは仲良し姉妹 http://www.tinami.com/view/420408 遠坂時臣とこどもの日 愛娘の為に http://www.tinami.com/view/426751 おじさんは恋の修羅場に巻き込まれました 中編 http://www.tinami.com/view/423609 おじさんは恋の修羅場に巻き込まれました 後編 http://www.tinami.com/view/426754 おじさんは恋の修羅場に巻き込まれました 完結編 http://www.tinami.com/view/439494 Fate/ZERO 優雅パーティー討伐令 これはゾンビですか? http://www.tinami.com/view/203056 (これはゾンビですか? いえ、パンツ伯爵です) http://www.tinami.com/view/209886 (これはゾンビですか? いや、根暗マンサーの無駄あがきだろ) http://www.tinami.com/view/406395 これはゾンビですか? あの、気付いて欲しいクラスメイトです 2012お正月特集 http://www.tinami.com/view/357447 そらおと 新春スペシャル 智樹のお年玉 http://www.tinami.com/view/357450 はがない 年末年始は非リア充がうるさい 年末編 2011クリスマス特集 http://www.tinami.com/view/351574 ほむほむとクリスマス http://www.tinami.com/view/351580 バカとテストと召喚獣 康太と愛子とクリスマス http://www.tinami.com/view/351607 はがない クリスマスはリア充も非リア充がうるさい http://www.tinami.com/view/351612 五更家三姉妹のクリスマス http://www.tinami.com/view/352988 あやせたんクリスマスる http://www.tinami.com/view/353922 そらのわすれもの http://www.tinami.com/view/362026 そらのわすれもの2 http://www.tinami.com/view/364844 そらのわすれもの3 http://www.tinami.com/view/368193 そらのわすれもの 外伝 そらのわすれものZero http://www.tinami.com/view/371224 そらのわすれもの4 http://www.tinami.com/view/375048 そらのわすれもの 外伝2 それでも付き従うということ http://www.tinami.com/view/378997 そらのわすれもの5 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 http://www.tinami.com/view/224484 (安城鳴子の憂鬱 超平和バスターズの日々) http://www.tinami.com/view/227101 その2 魔法少女まどか☆マギカ http://www.tinami.com/view/219944 (魔法少女まどか☆マギカ ほむほむとまどパン) http://www.tinami.com/view/276013 (魔法少女まどか☆マギカ マスク・ド・ほむほむとメガネ) http://www.tinami.com/view/295968 (アタシの心をかき乱しやがる美樹さやか 前編) http://www.tinami.com/view/499643 ほむほむとまどかの温泉旅行 ひぐらしのなく頃に http://www.tinami.com/view/222763 名探偵レナレナ 出題編 http://www.tinami.com/view/230795 名探偵レナレナ 解編 http://www.tinami.com/view/312180 トミー・タケジロウの挑戦 ひぐらしのなく頃に煌 妖戦し編 ―努― |
||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1459 | 1417 | 1 |
コメント | ||
tkさまへ 智樹もまたこの星を救った英霊だったのです。アーチャーさんと同じクラスですごい方なんですよ。きっと(枡久野恭(ますくのきょー)) BLACKさまへ カーズ様のようにはなりませんが、結局地球に帰ってこない点では代わりがありませんでしたとさ。(枡久野恭(ますくのきょー)) つまり智樹のエロパワーが空美町を救ったんですね。さすが英霊と言わざるを得ません。(tk) カーズみたいにならないわな、イカロスの力がある以上。(BLACK) |
||
タグ | ||
そらのおとしもの アストレア 美香子 | ||
枡久野恭(ますくのきょー)さんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |