ハルヒちゃんの七草粥 〜いざ猟へ〜 |
「キョン君、ご免なさい、私、両親に鴨捕りだけは止めなさいってきつく言われてるの、
え、理由?
禁則事項で〜す」
朝比奈さんは着替えをひっつ掴むと大急ぎで部室を飛び出して行ってしまった。ま、俺も朝比奈さんに捕まえられる鴨が居るとは思わないが、だが、あんまりだろう。
長門、何か良い方法ないのか?
「簡単、任せて」
お、さすが長門だ、頼もしいな。
「これを使う」
「ビクッ! な、長門さん何するんですか?
そ、そんなに乱暴に鞄に入れないで下さい」
「あの釣り竿、持って来て」
あ、ああ、だが釣竿で鴨が捕れるのか?
「・・・・」
す,済まん。疑った訳じゃないんだ、ご、ごめん。
「いい、付いてきて」
漸く、またさっきの川まで来たが、ほう、なるほど、鴨が悠長に水面を泳いでるな。
竿を渡せって、ほら、で、どうするんだ?
「な、長門さん、どうして釣り糸を私のスカートに結びつけるんですか?
な、長門さん、え、うそ、ぎゃ、きゃーーーーー!」
「もっと羽ばたいて、捕まえたら絶対はなしたらだめ!」
お、おい、凄く遠くまで飛んでいったな。
大丈夫なのか?
「インターフェース、頑丈
インターフェース、嘘付かない」
ポチャン。
おい、あちゃくら、落ちたぞ、ってか鴨はみんな飛んで行っちまったぞ。
「リベンジ」
おい、あちゃくら、大丈夫か?びしょびしょじゃないか、気を失ってるぞ?
ほら、ハンカチで拭いてやるから、おい、冷たいだろう?
「き、キョン君、さ、寒いです〜」
こりゃ、もう捕まえるのは無理じゃないか?
なあ、長門、鴨の肉って、何処かで売ってないのか?
「デパ地下なら売っている」
なら、そっちにしよう、あちゃくらはもうダメポだぞ。
「あなたがそれで良いなら」
ああ、それいで良い。
あちゃくらの服を絞ってハンカチで拭いてやるが、このままじゃ凍えちまうぞ。えい、仕方ない、ほら、はいれ、じっとしてろよ。う、冷たい、だ、だいじょうぶだ、直ぐ暖かくなるから。
「き、キョン君の懐に、あ、有り難うございます。あ、暖かいです。
あ、キョン君の匂い」
さ、長門、デパート行くぞ。
「軟弱」
そう怒るなって、こいつなりに頑張ったんだから。
「キョン君、う、嬉しいです。ペトッ!」
こら、冷たいからあんまり密着するな。
「グス、だって」
わかった、泣くな、じゃ、いいからくっついてろ。、デパ地下に着いたら何か暖かいもの、そうだドラ焼きでも買ってやるから。
「は、はい、キョン君」
「・・・・・」
わかってる、長門にも買ってやる。
「白あん、黒あん五個ずつ」
判った判った、さ、竿持ってさっさと帰ろうぜ。
「・・・キョン君の懐、暖かいで、ちゅ?」
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ハルヒちゃんの七草粥 〜もはや七草がゆとは何の関係もない続き?〜 のさらに続きです | ||
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