魔法少女リリカルなのはA's ダメ人間の覚悟 |
シャマル Side
あれから約3か月が過ぎ、何とか『闇の書』のページも半分まで埋めることが出来た。ここまで来るのに本当に苦労したわ。
でも蒐集もいつも順調ではなかった。
この約3か月間で毎日蒐集出来ていなくて、しかもそれが連日となった日の後はやてちゃんが発作を起こして一時騒ぎになった。
ハルカちゃんの話だと、一定期間蒐集しないとはやてちゃんに影響が出てしまうと言っていた。
私達は焦った、ある日焦っていた私達に敵が襲い掛かった時透君に助けてもらった。その時お礼を言おうとしたら、
透「お前ら何しとんじゃ!はやてを助ける為にやっとるお前らがやられたら本末転倒じゃろぉが!焦る気持ちはわかる・・・けど、焦っても何も解決せんのんじゃ!はやてを助けたいならのぉ、頼むけぇ冷静になってくれぇやぁ・・・・頼むけぇ・・・」
最初怒っていた透君は段々と沈んでいくのを見ていた私達は彼に謝った。彼はすぐに許してくれたけど、同時に彼に疑問を持ってしまった。
何故透君はそんなにまでして私達に協力してくれるのだろうか・・・・・出来れば聞いてみたい、私は純粋にその事が気になっていた。ハルカちゃん達に聞いてみても答えてくれず本人に聞いてみればと言われた。
そんなある日、私達は蒐集を早めに切り上げることにした。理由は透君に聞きたいことがあったから。
透「ほいじゃぁ今日もお疲れ「待って透君」ん?」
はやて「どしたん?シャマル」
シャマル「いえちょっと、透君に聞きたい事あったから今日は早く帰ってきたの」
透「俺に?」
シグナム「そうだ、急ぐか?」
透「いんや、別にいいで・・・ほいじゃぁ家に連絡しとかんにゃぁいけんのぉ、はやて電話借りるで」
はやて「ええよ、私はお茶の用意でもしよ」
シャマル「あ、私も手伝うわ」
そして、電話を終えた透君を交えて話をすることになった。
透「んで?何が聞きたいん?」
シャマル「・・・・何で透君はそこまでして私達に協力してくれるのかしら?」
透「?・・・・また変な事聞くの、そんなんはやてを助けたいに決まっとるやんけぇ」
はやて「・・・・ありがと、透君」///////////
シャマル「私達が聞きたいのはそーゆーことじゃなくて」
シグナム「主はやてを助ける為なら我々を殺し『闇の書』を奪うとゆー手もあるではないか、何故我々ヴォルケンリッターも助けるようなことをする」
ヴィータ「それ、アタシも気になってたんだ・・・」
ザフィーラ「以前の戦いで我らを助けた時から考えていたことだ」
私達が透君に問いかけると透君は少し考え込み顔を俯かせた。しばらくすると、顔を上げ
透「俺の目的の事についてハルカ達から何か聞いちょる?」
シャマル「いいえ、ハルカちゃん達は透君に聞けって・・・」
透「そーか・・・・・・俺が何でそこまでするか、じゃったっけぇ?それは俺の目的の為・・・俺のやりたい事」
シャマル「目的・・・・やりたい事?」
透「それはの・・・・『護る』ことなんよ」
透以外「「「「「ハァ??」」」」」
透「しかも、ただ誰でも護るんじゃのぉて自分の身近におる人らを『護る』んじゃ」
ヴィータ「目的って・・・・・護る事かよ」
シャマル「何でそんなに護りたいの?」
透「・・・・・俺の両親はの、実はある奴に殺されたんよ・・・・しかも俺の目の前で」
透以外「「「「「え!!」」」」」
透「大体1年くらいか前にの・・・・こん時から俺は魔力はあったけど扱えきれてなくての、何も出来ずに俺だけ助かって・・・・かわりに両親が目の前で死んだ」
シグナム「なんと・・・・」
ヴィータ「ひでぇなぁ・・・」
シグナムとヴィータの驚きはもっともだと思う、いくら透君とハルカちゃんが転生者で実年齢が30歳近くても目の前で両親を殺されれば精神的におかしくなっても不思議ではないはず。もしくは復讐を考えそうなものだもの。
シャマル「じ、じゃぁ何でそんなに冷静なの?復讐しようとは思わなかったの?」
透「確かに考えた、けど言ったじゃろ?俺には目的があるって。俺は両親を護れんかった分俺の『大事な人』を護りたいって決めたんよ・・・それにの、復讐したってそれは所詮ただの自己満足でしかないんじゃって」
ザフィーラ「・・・・・お前は強いな、我はお前を尊敬する」
透「おう、俺ぁ強いで・・・じゃけぇ俺ははやてだけじゃのぉて、仲間でもあるお前らも助けたいって・・・・『護りたい』って思っとんよ、俺にとっては『大事な人』なんじゃけぇ」
シグナム「・・・・ありがとう、透」
透「じゃったら、もうあんな危険な事すんなや?つまりはそーゆー事、分かったか?シャマル!」
シャマル「ぇえ?私?」
透「だって、俺の事聞いてきたのお前さんなんじゃし・・・」
シャマル「・・・・分かったわ、ありがとう透君」
私は・・・いえ私達は彼の事を少し誤解していたのかもしれない、彼は自分が強いからただただ戦いたいだけ、もしくはそれを私達に見せつけているだけだったのかと思ってきた。しかし実際はそうではなかった、彼から彼自身の過去の事と彼の目的の事を聞かされて驚いた。人が人を全て理解しようなんてどだい無理な話だけど、彼は私達よりずぅっと覚悟を決めていたのだということは分かったつもりだ。
そして、私の彼に対する意識も変わっていることも・・・・・。
Side Out
作戦開始から4か月・・・・つまり今は10月の。そろそろ俺の誕生日かぁ、まぁ祝う暇ないんじゃけどの。
今日は定期的にやっとる報告会ということで、俺らははやての家に集まることにした。ハルカ達は管理局のっちゅーかリンディさん達の手伝いでなかなか休みが取れんくて、報告会も今回で2回目になった。
透「・・・・あいつらまだかいのぉ」
リコ『女の子の準備とは時間が掛るものなのですよ』
透「いや、それはわかっとるんじゃけど・・・・・それでものぉ?」
今俺はアリシアとフェイトとアルフが来るのを待っとる。前世じゃぁ彼女はおらんかったけど、母親の服の買い物に付き合わされた時、別に俺自身何も必要もないけぇ待っとるだけじゃったけどメッチャ疲れたけんなぁ。なして女の人の準備と買い物は時間掛るんじゃろ?
ライラ『マスター、誰か来ます』
ライラに言われ振り返ると、近所に住んでる女子大生の叶 真雪さんじゃった。
真雪「あら?透君じゃない、何してるの?」
透「どもです真雪さん、アレですアリシアとフェイトを待ってるんです」
真雪「そーなんだ・・・・皆でどこか行くの?」
透「友達の所に遊びに」
真雪「・・・透君、私と遊んでくれないよねぇ〜、偶には遊ばない?・・・・二人で?」
透「あ・・・・えっと・・・考えときますぅ・・・」
俺は何か身の危険を感じ真雪さんに顔を向けないように我が家の方を向いた。
真雪「ねぇ・・・二人で楽しい事しない?・・・・楽しいし、それに気持ちい「ガチャ!」あら?」
アリシア「行って来まーす!」
フェイト「透、お待たせ・・・・!!」
やっと準備を終えたアリシア達が見た物は俺が真雪さんに言い寄られてるところじゃった。
アリシア「何やってるの!!透から離れて!!」
フェイト「早く行こ!透!」
アルフ「ウゥーーーー!!」
透「お、おおいわかったけぇ、あじゃぁそーゆー事なんでそいじゃ」
真雪「ええ、楽しんでらっしゃい」
そんで俺達は若干走るようにしてはやての家に向かった。
真雪 Side
真雪「・・・・あ〜あ、ざーんねんあともうちょっとだったのに、まぁいいわ、また今度・・・・・その時は二人っきりで・・・」ジュルリッ
Side out
透「ッ!!・・・?!」
俺は向かう途中で背筋が凍るような思いをしていた。
まぁそんなこともあったけど、何とか無事はやての家に辿り着き早速報告会を開くこととなった。
ハルカ「んじゃぁ、そろそろ2回目の報告会を始めましょうか。どぉ?蒐集の方は」
シグナム「順調だ、今の所500ページ近く埋まっている」
ハルカ「あともう少しねけど気を付けてね、終わりに近いって分かった時一番気を抜く可能性があるから」
ヴィータ「大丈夫だよ、そんなつもりはねぇ!」
シャマル「ええ!透君と一緒なら必ず出来るわ、そうよね?透君!」
透「お?おぉ」
ハルカ「そ、それならいいんだけど・・・・」
アリサ「(ねぇ、何かシグナムとはやてだけじゃなくてヴィータとシャマルも様子が変じゃない?)」ヒソヒソ・・・・
フェイト「(うん、透を見る目が特に・・・)ヒソヒソ・・・
なのは「(あれってもしかして・・・)」ヒソヒソ・・・
アリシア「(うん、たぶん当たってる・・・)」ヒソヒソ・・・
すずか「(ここにきて、またライバルが出て来たね・・・)」ヒソヒソ・・・
アリサ「(まったく、もしかしてハルカもってことは・・・)」ヒソヒソ・・・
なのは フェイト「「それはダメぇーー!!」」
ハルカ「ちょ、なのは!フェイト!今大事な話をしてるんだから、もうちょっと静かにしなさい!」
なのは フェイト「「ご、ごめんなさい・・・」」
ハルカ「まったく・・・・それで今度はこっちの番だけど、いい事と悪い事があるんだけど」
透「んじゃ悪い事から頼むわ」
ハルカ「分かった、悪い事ってのは最近アースラの方で『闇の書』の噂が流れ始めているのよ」
シグナム「アースラ?」
ハルカ「私達が手伝ってる管理局の船よ」
ヴィータ「何だと?!」
シャマル「ちょっとヴィータ落ち着いて、それでハルカちゃんまだ私達の事は知られてないのよね?」
ハルカ「ええそこは大丈夫よ、まだはやての事はバレてないはずだから、これが悪い事よ」
たぶん噂の出所はあの双子かそのマスター・・・ギル・グレアムかもの。
はやて「それでいい事って?」
ハルカ「前の戦いでなのはのデバイスが壊れたんだけど、この3か月で改造してね。見事完成したわ、あとフェイトとアリシアと私のもね」
透「お!マジか」
ハルカ「えぇ、その名も・・・・なのはのは『レイジングハート・エクセリオン』、フェイトのは『バルディッシュ・アサルト』、アリシアのは『サンタテレサ・アロガンテ』、んで私のは『プリンセスガード・ベガ』よ、皆カートリッジシステムを搭載してるわ」
なのはとフェイトは原作通りのデバイスになったけど、アリシアとハルカはまたすごい名前じゃのぉ。アリシアなんかブリーチの十刃2人が出て来そうじゃねぇんかってくらいの名前じゃし、ハルカはプリンセスって確かFF7のエアリスの最強武器じゃなかったけぇ?
まぁとりあえず、これまでよりちょい動き辛くなるってことやろぉな。
ハルカ「あっとこれはあまり関係ないんだけどさぁ」
透「ん?何じゃ?」
ハルカ「あの馬鹿コンビも私達と同じ嘱託魔導師になったわ、理由はたぶん予想出来るでしょうけど私達を追って来たんだって」
透「・・・・そりゃぁ、スゲェ根性しとんのぉ・・・どーせアースラの乗り組み員全員に「テメェ等、俺のなのは達に手を出したらぶっ殺すからな!」とか声を張り上げたんじゃろ?」
ハルカ「正解、それに何かリンディさんも狙ってるっぽいのよね」
透「マジか!あいつら何がしたいんホンマに・・・」
シグナム「??それは誰だ?」
ハルカ「アンタ達も知ってる奴等よってかシグナムに至っては私と恭也兄さんと一緒にブッ飛ばしたじゃない、この間の戦いの時」
シグナム「・・・・あぁ!あのしつこい無礼な奴等か」
ハルカ「そっ、だからあいつ等とも一緒に働くことになってこっちはうんざりよ」
透「それとこっちもか」
シャマル「どーゆーこと?」
ハルカ「もしアンタ等の事が見つかったら私達と一緒にあいつ等も来ることになっちゃうから」
透「実力はアレじゃけど、魔力は馬鹿には出来んのは知っとるやろ?」
シグナム「あぁ、『闇の書』にかなりのページが埋まったからな」
ハルカ「あいつ等その魔力の多さにもの言わせる魔力砲を出してくるってゆー面倒な攻撃をしてくるから厄介なのよね」
透「そ、じゃけぇ蒐集にはこれまで以上に気を付けんにゃぁいけん」
うぅーん、ここに来てメンド臭いのが出てきたんかぁ、最悪あいつ等を相手にせんにゃぁいけんってこと頭に入れとくかいのぉ。
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第9話 疑問と報告 | ||
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コメント | ||
そろそろハルカ「新しい能力」てのが気になる(渡部一刀) アリシアのデバイス、十刃の二人の能力が使えたとすると、怖!六本腕の骸骨ウーマンになっちまう!?(頭翅(トーマ)) |
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