現象起こしの転生者 第五十七話 |
めだかSIDE
淡々としりとりをこなす。
乗り込んできた善吉は自分もやると言ったが
それは武器子さんに止められてしまった。
まぁそれは仕方なかろうな、ルールはルールだ、部外者は入れない。
「なぁ、善ちゃん、あいつらどこ行ったんだよ?」
「あいつらって誰ですか名瀬先輩?」
「姫ちゃんと零だよ、あいつらさっきつれられたままずっといないじゃないか」
「そういえばそうですね」
お姉さまはあの二人がいないところでは
神姫のことを姫ちゃんと呼ぶ、曰く「神姫って呼びにくい」とのことだ。
「たぶんあのへんな奴が原因だと・・・」
善吉が言おうとした言葉は中断された。
船体の中腹部分が大きく爆発し、揺れたからだ。
「なんだ!?」
そういった時廊下から神姫が出てきた。
「皆さんすぐこの宇宙船ごと帰りますよ!
兄さんとアランが戦闘を始めました!」
「なに!?」
窓の外を見ると真っ暗な宇宙の中で
紅い羽と紫の羽が舞っていた。
「アランは元の私と近い存在です、
兄さんだけなら勝てる道理はないです!」
零が勝てない?道理が聞かない存在が零ではないのか?
待て、元の神姫だと!?世界の管理者と言われる存在か!
「非常事態だ!一旦漆黒宴を中断するぞ!
光化静翔で飛んで創を呼んでくる!」
「無駄です!ただの理外点じゃ束でも敵いません!
だから一旦皆さんと戻ります!そのあとでも私一人で行きます!」
神姫の髪が銀へと変わる。
次の瞬間には学園のグラウンドについていた。
――――――――――――――――――――――――――――――
零SIDE
「あああああああ!!!」
『糸切れ人形』『影遊び』
『必突の槍』『流星の尾』『物真似師』
『流星群』『始りの炎』『絶滅の一撃』
『銃器乱射』『界中時計(ハードクロック)』『念念ころり』
『切れぬものなどない』『壊して何が悪い』『私は〇〇の化身だ!』
『世界だって生きている』『我が名は勝者!』
「『百撃一手』!!!!」
増幅させ拡散させた俺の技がアランを襲う。
干渉系の技もふんだんに使い、相手にではなく周りに干渉して逃げ場をなくす。
幸いだったのが干渉無効がないことだ。
まぁ・・・・
「ぬるいね」
「効くかどうかは別としてな・・・」
次の瞬間ぶっ飛ばされる。
痛みは能力ですぐ消え、腹のあたりの違和感も消えたことから
おそらく吹き飛ばされたおなかも元に戻った。
「ちっ」
「だから言ったろ?君じゃな勝てない」
「・・・・・それはフラグって言うんだぜ!」
『鏡写しの無幻影』!
無数の分身を生産し、その分身も含めて再度
先ほどと同じように技を展開する。
「だから効かないよ、
バカなの?君が僕に勝てる道理はないんだよ」
「その道理にはまらないのが理外点だ!」
「うるさい」
顔面に何かがぶつけられる。
「ぐっ」
そのまま、後ろに吹き飛ばされる。
傷はすぐに戻った、が、頭が揺れているような感覚が消えない。
「君が当てはまらないのは『君たちの世界』の道理だ、
『神様(僕たち)の世界』の道理に当てはまるわけじゃないか」
「それでも!嫁が連れて行かれるんならやるだろうが!」
世界を創る技『原初の箱(イン・ワールド)』
「おおお!世界を創るまでになってるのか、
それが出来るのは元の優姫様くらいだけど・・・まぁ基盤があの人のだし当然か」
「世界を崩壊させる技『結末の蓋(ラストエンド)』」
「世界崩壊か・・・残念だけどこれなら逃げられる」
「何かが出来ない技『後悔の記憶(ミストレター)』」
「さて、にげ・・・れない!?」
はっはっは、かかったかかった!
引っかかりやがった!
「世界は、もう何も、神様さえ!
この世界から出してやれない、そう、出すことが『出来ない』」
「・・・・・・ちっ、それなら君も崩壊するんじゃないのか!?」
「その通り!何か悪いか!?連れて行かないと約束しないならこのまま死んでもらう!」
「さて、茶番はここまでだ」
「!?」
俺が作った世界が消える。
待て待て待て!後悔の記憶は神様に対抗するために
作ったんだぜ!?
「何言ってるんだ、その技が通用するのは
そう世界数が少ない神様だけだ、僕は一万を超える世界の統治者だ
そんな技じゃあ、息をするみたいに壊せる」
「・・・・・」
勝てない?・・・・いや、
そんなことはない、勝つんじゃない、
そう、倒さなくていい、神様の世界に帰せばいい。
「『堕落した聖者』・・・禁止した途端使うとはね」
「だからそんなラスボスじゃ勝てないって
僕はいうなれば製作者側なんだぜ?」
「主人公になるスキル『救世の時《ウェルカムライトサイド》』」
主人公になるスキル。
つまりは、勝者体質を組み込む。
球磨川さんでなく黒神になる技。
「矛盾すればどうなるかな?」
「どうもならないよ」
頭が吹き飛ぶ。
すぐさま回復するが今度は腹が吹き飛んでいった。
「だから何って感じかな?
神に勝てる道理はないってさっき言ったろ?」
何度も体が吹き飛んでいく。
技が切れないはずなのに効果が切れてきているのか痛みが出てきて
回復が遅くなっていく。
「がっ・・・ぐっ・・・」
「いいかい?君はまがりにも人間だ、僕は神だ、
そして優姫様は・・・神だ」
「いいえ、私は神姫と言う人間です」
アランの攻撃が止まる。
目を開くとアランと距離が開き、
隣には・・・姫ちゃんがいた。
「優姫様!」
「・・姫・・・ちゃん・・・」
「私の兄さんに何するんですか?」
姫ちゃんの言葉はどんどん冷たくなっていく。
口調が変わらないのに周りの雰囲気がどんどん黒くなっていく。
「神様だからとか、基盤がどうとか、
私がいないと大変なのは当然です、わかってますよ、
あの数をこなせるのは私以外に二人くらいしかいませんから」
二人って・・・結構強いじゃなくて
最強に近かったんだね姫ちゃんって・・・すごいや。
あはは、からだ痛い、苦しい・・・
「わかってるじゃないですか、さぁ戻ってください、
残りのお二人はお二人でほかの役職が忙しいんです、
あのお二人が管理しているのはあなたと同じようになくてはならないものです
時間をさける余裕はないんです」
「嫌です、私には兄さんがいます、
それにあなたたちだってごまんと数がいるじゃないですか、
私に仕事を任せず、一人一人の管理料を増やせば事足りるはずです」
こっちからは姫ちゃんの顔が見えない。
それでも確かに姫ちゃんは怒っていた。
無意識なのだろう、姫ちゃんの髪がふわりと浮いている。
風が吹き、空間が揺れ、時間が狂う。
俺が感知できているのはこれも無意識に守られているからだろうか?
「僕らの仕事は一つ増えるだけでも大変です、
それが不可能なのは『神(われわれ)』の道理です
この世界のように簡単に道理を覆せるわけじゃない」
「覆せます、私が管理した世界の多く、否、
大部分はは後から追加されたものです、
私だって最初はあなたが小さいと言う
一つや二つの世界管理から始めたんです」
空間が割れる。
時間が止まる。
周りとこちらが隔絶される。
「それでもあなたは処理能力が高かった!
あなたのように成長できるものじゃないんです!」
「黙りなさい!あなた方が成長しないのは
自分が余裕で達成できる仕事しかしないからでしょう!?
私はあなたたちが束でも不可能と言う世界を一人で管理しました!
無限ともいるあなた方がどうして無理なのですか!
アラン!あなたが私を無理やり連れて行くと言うなら!」
隔絶された空間に、世界が出来た。
「零君と別れろと言うなら!」
そして、実態が半透明になり、光の羽が生えそうになった姫ちゃんの、
何か違うものになってしまいそうな姫ちゃんの
「私はあなたをころs・・・」
口を口でふさいで抱き寄せた。
「!・・・・」
「その先は言っちゃあだめだよ」
「・・・あなた、動けたんですね」
あっはっは、もちろんだ。
嫁がいなくなりそうなんだぜ?
起きないなら後悔じゃすまないよ。
まぁ・・・
「無理はしたけどねぇ・・・がふっ」
バタバタと血が口から落ちる。
どうやら能力を神の力で抑えつけられていたらしい。
そのせいで技の危機が弱くなったわけだ。
「兄さん!」
倒れそうになったところで
姫ちゃんが俺を支えてくれる。
「ふむ、なるほど、無理をしてみると確かに成長する、
そこの零という人間はそういうことですね、
まぁ無理をし過ぎて人間のキャパに収まらなかったようですが」
あっはっは、それは言えている。
現時点でも立っているだけでやっと、口を利く体力もない。
でも・・・それがどうした、なんのための能力だ。
『回帰現象(リターンマッチ)』超速再生する技。
キャパが足りない?じゃあ作ればいい。
「『世界冠(オーバーリミット)』・・・キャパを無限有限にする技」
「!無駄です!上げたところで神とは元々の能力が違う!」
だからどうしたと言うのだ。
規則制限、アランの手を破壊する。
「あがっ」
「アラン!兄さん、何するんですか!?」
「大丈夫、元には戻すよ、ただ抵抗できないようにして戻すだけ」
「だからどうしたあああああああああああ!」
アランがこちらに近づく。
速度は光速を越えている、目視できるのは
俺が理を越えて目視できるようにしたからだ。
「そこで眠っていろ!」
飛んできた蹴りを・・・
「『防御は最大の攻撃』」
「あぐっ」
そのまま吹き飛ばす。
『影遊び』動くんじゃねぇ。
「行くぞ、こちらに来れないように能力全部封印して返してやる」
『聖者の末路』を発動する。
右手と左手に剣のように持ち、
俺の袖をつかむ姫ちゃんの方を向く。
「姫ちゃん、放して、大丈夫だから、
このまま地球に送るよ、危ないしね」
「・・・負けないですよね?」
「うん」
「・・・帰ってきますよね?」
「うん」
「・・・また会えますよね?」
「うん」
「・・・じゃあ、また後で、です」
「うん」
軽くキスをし、姫ちゃんを学園に送る。
そのまま自らを転送してアランの後ろへ着く。
「くらえええええええええ・・・!」
刺そうとした十字架を何かが止める。
アランが二本の剣で受け止めていた。
「やめてくださいよ、今更主人公のように成長するなんて、
手こずったじゃないですか、それに、優姫様の案を可能として受け入れないといけなくなった」
「それはどうも!主人公になる技を忘れたか!?」
「ちっ」
お互いに距離を開ける。
そのまま切りあいに突入した。
説明 | ||
神様と転生した主人公が めだかで原作に入るお話 ※注意※ めだかボックスの二次創作です キャラ崩壊するかもです 作者は分が苦手です 俺TUEEEE系です 自分的解釈もあります 上記でもよい方以外はバックすることをお勧めします 構わないという方はよろしくお願いします |
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