「ある一人の記録」

教会役員視点・プラネテューヌ・教会内

イストワール様が倒れられて３０分位経つ。まだ熱は冷めない。

あの若者に頼んだらしいが、いくらなんでも荷が重すぎる。

プルルート様は、三日間お昼寝をしておらず、なお且つ、規則正しい行動と仕事を強要されていた。

ストレスがかなり溜まっているはずだ。そんな時にプルルート様がお昼寝をしないわけがない。

森林方面の空が黒雲に覆われている・・・・３年前のようにならなければ良いが・・・

３年前、プルルート様が、他の女神さまと四人でクエストをなさっていました。

その時のプルルート様はお昼寝をしておらず、案の定、目的のモンスターを前にして眠ってしまったようです。

仕方なく、三人で闘いましたが、ふとしたことで敵の攻撃がプルルート様に直撃したようです。

その後、空に突然、黒雲が現れ、プルルート様が変身されたようです。

他の３人は、やっと起きたかと思い、加勢するように言いました。すると突然、仲間ごと敵に落雷を落としてきました。

何が何だか分からない女神様達は、とにかくプルルート様を止めようとしましたが全く歯が立たず、なす術もなく返り討ちにあいました。仕方なく撤退した三人の女神さまは、別次元の女神様に加勢を頼みました。

合流場所で待っていた女神様達は、周りが暗くなったのを感じ、上を見たら、なんといつの間にか黒雲が空を覆っていました。

どうやらあの黒雲は、プルルート様があの様になっている間に発生し続け、だんだんとその範囲を広げるようです。

そして教会の方にも、黒雲からの雷撃による火災、損壊、停電、感電等の被害が相次いで報告されました。

このままでは、冗談抜きでゲイムギョウ界が滅んでしまいます。

集合した１２人の女神様達が、プルルート様を止めようと現場に訪れました。

そこで見たのは、生命の跡すらない更地でした。

元々あった木々は真っ黒な塵となっており、モンスターもその痕跡すら確認できないほどに酷いものになっていました。

そこにいるのは、稲妻を帯びたプルルート様でした。

今度は１２人による総力戦。負けるはずが無い。私はそう思ってました。

しかし苦戦を強いられたそうです。元々友達だったからかと思いましたが、理由は別にありました。

どうやらこの時のプルルート様は電気信号が高性能化しているらしいようです。

全員の行動パターン、癖、隙、コンビネーションの手順、攻撃速度、移動速度、攻撃範囲等々を把握していたようです。

かくなるうえはと最終手段にでたら、黒雲も治まり、跡形もなくなりました。

どんな方法で止められたかを聞いても答えてくれませんでした。

ネプギア様のご様子がおかしかったので聞いてみると、どうやらあまりのショックで幼児退行してしまったようです。

（・・・どうやらネプギア様を生け贄にしたようですね。不憫な人とは分かっていましたが、ここまでとは・・・・）

その後のプルルート様は、何事もなかったようにいつも通りでした。どうやら覚えてなかったようです。

私達は、あの時のプルルート様の状態を、絶超高電圧状態、エクスタシー・ハイボルテージと言う名称にしました。

恐らく、不眠時間、蓄積ストレスが一定以上の時にお昼寝の邪魔をされる事が条件かと思われます。

あの若者は可哀相ですが・・・・主役補正とかない限りは生き残れないでしょうね・・・・・