IS〈インフィニット・ストラトス〉 〜G-soul〜
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いい天気だ。海鳥が鳴いてやがる。波も穏やか。日差しもあったけえ。

 

「……………」

 

俺は今、船に乗ってる。一人だ。荷物は背負ってる小さなリュックだけ。中には生活に必要な最低限のものが入ってる。そんで手にはメモ書き。

 

「…ここに行けったって、何があるんだよ」

 

メモ書きには、この船に乗るまでの手順が綺麗に書かれていて、『島』の見取り図が一緒に描かれている。

 

知ってのとおり、俺は織斑先生から停学処分を受けた。理由は簡単。

 

 

『セフィロトを使った破壊活動の責任』

 

 

な? 簡単だろ? しかし、これにはもう一つ理由があるらしい。セフィロトの完全制御の体得だ。

 

ことの顛末はこう。

 

シャルがいなくなったのとほぼ同じころに楯無さんがサイコフレームの出所を更識家の力を使って突き止めた。学園側は俺の今後の暴走を危惧していて、そのサイコフレームの出所に俺を向かわせ色々と学ばせようとしていて、織斑先生はそれを俺に知らせに来てばったり鉢合わせした。

 

それが二日前の話。 

 

出発、もとい追い出された俺はいろんなバスや電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、やっとこさこうしてそのサイコフレームの出所のある島に向かっているんだ。

 

「…だからって、停学にする必要ねえだーろーよ」

 

船の手すりによりかかって、はぁ、とため息をつく。確かにセフィロトの制御は俺の当面の目標だ。だけど今はそんなことをしてる場合じゃないと思う。

 

『その暴れ馬を制御できるようになるまで帰って来るな。もしそれもできずに戻ってきたら、退学どころの話ではすまないからな』

 

でも、織斑先生の言葉が出ていく俺に言った言葉無駄にリアルで怖かった。こうなった以上やるしかないのは分かってる。

 

つまり、今回の俺のミッションは『二週間以内にセフィロトを制御できるようにして戻ってこい』だ。けっこうインポッシブルが入ってる気がする。

 

(ラウラ…大丈夫かな……)

 

揺れる波を見ながら、ふと思い出す。シャルもいなくなって、おまけに『嫁』と言っていた俺までいなくなって、アイツはどうしてるんだろう…しょぼくれてないかな………

 

「いつもはああでも、結構打たれ弱いから…」

 

ああ、ちくしょう。なにもできない自分が歯がゆい。首に手を当てればチョーカーの堅い感触が触れる。

 

「なんもかんも、お前のせい………」

 

そこで言葉を飲み込む。

 

「いや…俺のせいか」

 

ため息を一つついて、リュックからあるものを取り出した。

 

「シャル………」

 

手の中には待機状態のラファール・リバイヴ・カスタムU。お守り代わりに持って来たんだ。

 

(絶対…連れ戻すからな)

 

ぎゅっとそれを握りしめたところで船の汽笛がなった。

 

 

『まもなく、神掌島(じんしょうとう)港に到着いたします。停泊時間は三十分ですので降りる方はお忘れ物のないようにお願いいたします』

 

 

それのすぐあとにアナウンスも聞こえた。

 

「さて…」

 

俺は手すりから体を離して、船を降りる準備をした。

 

神掌島は『掌』という字の通り、空から見ると指を閉じた手のひらのように見えることからその名前が付けられたらしい。降りた港の看板に書いてあった。

 

「人は…結構いるみたいだな」

 

周囲を見渡すと、この島に住んでいるのであろう人達とその活発な声が聞こえた。

 

「それで、ここはどうやって行きゃあいいんだろう」

 

もう一度メモ書きを見る。この島の見取り図では、ど真ん中に赤いペンで点が打たれていて、『ここ!』と書いてあるんだけど…

 

「ヒントが少なすぎるわ…」

 

がっくりと肩を落としてメモをポケットにしまう。仕方ないのでここは聞き込みと行こう。えーと、どこかに人がいないかな〜と…お、発見。第一島民発見。人当たりの良さそうなおじさんだった。

 

「すいませーん。ちょっとお尋ねしたんですが」

 

「んあ? オラになんか用か?」

 

おおう、こんなしゃべり方の人ってホントにいるんだ…。

 

若干の驚きを覚えつつ、俺は聞いた。

 

「この島の真ん中って、なにがあるんですか?」

 

「ん〜? アレだぞ」

 

おじさんが指差した方向を見ると、山が見えた。

 

「あの山ですか?」

 

「んだ。『神掌島の真ん中山』ってやつだ。自然がいっぱいだぞ」

 

なるほど。安直すぎるネーミングだが、なにかありそうな気がする。

 

「お前さん、観光かなんかか?」

 

「え、ええまあ」

 

「じゃあせっかくだからこの島の噂を一つ教えてやるぞ」

 

「噂?」

 

もしかしたらサイコフレームに関するなにかかも! と意気込んで聞く。

 

「んだ。あの山の頂上にはな、不老不死の美女が住んどるらしい」

 

「不老不死の美女?」

 

サイコフレームの『サ』の字すらないローカルな感じの噂だった。なんつー肩すかし…

 

「ま、噂だ噂。誰もその美女ってのを見たことなんてなか」

 

「は、はあ…」

 

はっはっは、と朗らかに笑うおじさん。

 

「山に行きたいんなら、この道を真っ直ぐいけば行けるぞ〜」

 

そう言うとおじさんは行ってしまった。

 

「…ホントにこの島にサイコフレームの開発者がいるのか?」

 

頭を掻きながらぼやく。不老不死の美女って…

 

「ま、行くしかないか」

 

俺は腹を決めて山へと歩き始めた。

 

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「はぁ…はぁ……」

 

歩き始めて三時間。意気揚々と出発したのはいいんだけど、坂道がどんどん急になってきた。

 

「こ、これは想像以上に辛いな…!」

 

立ち止まって膝に手をついて休憩する。途中で山道に入ったから、建物的なものはいよいよ見えなくなった。

 

「でも…山には入ったから、近づいてはいるんだよな」

 

しかし、このままでは日が暮れてしまう。さて、どうしたもんか…

 

「……………あ」

 

俺の頭の電球に光が灯った。

 

「……………」

 

周囲を見渡し、誰もいなことを確認する。

 

「よし、G−soul!」

 

G−soulを展開する。

 

「手っ取り早く頂上へいくんなら!」

 

そのままブースターを点火して、木々の間を縫うようにして飛ぶ。

 

「最初っからこうしときゃあよかったかな」

 

つぶやいてる間にも、どんどん山頂へむけて登っていく。

 

それから十分くらい飛んで、俺は大分高いところまで来た。

 

「よし、ここまで来たらあとは楽だな」

 

展開を解除して再び歩き出す。最後までISに頼ってたら、なんか負けを認めるような気がするからな。

 

ふたたび一時間ほど歩いたところで、俺はついに頂上に到着した。

 

「おお、良い眺めだ!」

 

頂上からの景色は下の町が一望できる。

 

「…で、着いたけど、これからどーすんだ?」

 

見たところ、変わったものは見当たらない。建物なんてもってのほかだ。

 

「まさか…頂上にはなにもないとか?」

 

もう一度メモを見る。確かに頂上とは書かれていない。

 

「やっべー…完全に山登りになっちまった」

 

降りるかと思った矢先、首が熱くなった。

 

「これは…」

 

セフィロトがなにかに反応していた。

 

 

…コッチ………

 

 

「なんだ?」

 

頭に響き渡るような声が聞こえた。

 

 

コッチ…ハヤク………

 

 

俺はふらふらと『頂上』と彫られた看板に近づいた。

 

「これを…回す?」

 

なんとなく閃いた俺が看板に力を込めると、ガコン、と音を立てて看板が回った。そしたら、いきなり後ろの地面が盛り上がって下に続く階段が出てきた。

 

「なんだよ、これ…」

 

セフィロトがさらに熱くなるのを感じながら、俺は階段を降りはじめた。

 

少し進むと、上の扉が勝手に閉まった。俺は壁に手をあてながら降り続ける。

 

カツン…カツン……

 

(山の地下にこんなどうしてこんなものが…?)

 

疑問に思いながらも、後には引けないから進み続ける。

 

どれくらい降りたか分からなくなった頃。目を凝らすと、明かりが見えた。

 

「やっと到着だ!」

 

勢いよく明かりへと走る。

 

俺の視界に飛び込んできたのは!

 

 

「とおぉぉーーーーーっ!!」

 

 

掛け声と、小さな足だった。要は、飛び蹴り。

 

「グボフッ!?」

 

三センチくらいめり込んだかな。そんな勢いの蹴りが顔面にたたき込まれて、俺は盛大に吹っ飛ぶ。

 

「ってえな! いきなりなにしやがる!」

 

起き上がって声を荒げると、目の前にいたのは小さな女の子だった。ラウラよりも背が低い。十二歳くらいの短い髪の女の子。それよりも印象に残ったのは、その子の服装だった。ちっこい体にはすこしブカブカな感じの作業服のような繋ぎ。色がかなりファンキーな感じで、足はなぜか草履。

 

「おぬしが桐野瑛斗か?」

 

腕を腰にあてて、ずいっと顔を近づけてくる。

 

「え…」

 

「おぬしが桐野瑛斗かと聞いておるのじゃ」

 

えらく古臭いしゃべり方だった。語尾が『じゃ』って…

 

「そ、そうだけど…君は誰だ?」

 

俺の問いを無視して、しげしげと俺を見る女の子。

 

「ふむ…ISを三つも持っておるのか」

 

「! 驚いたな。どうしてわかったんだ?」

 

俺はリュックから待機状態のラファールを取り出した。

 

「ふっふ…ワシにはお見通しじゃよ」

 

ふすー、と鼻を鳴らして得意げにする女の子。

 

「で、質問に答えてくれよ。君はいったい何者だ? それとここはどこだ?」 

 

しかし俺の質問をことごとくスルーして、女の子は踵を返した。

 

「まあ、こんなところで話すのもなんじゃ。ついてくるがよい」

 

「あ、お、おい!」

 

追いかける。女の子は俺の前をテクテクと歩きながら話し始めた。

 

「いやぁ、ここに人が来るのは久しぶりじゃのー。つい嬉しくなってしまったわい」

 

「もしかして…テンション上がって俺に飛び蹴りかましたのか?」

 

「まーのー」

 

明るい声で笑う女の子。元気な子だな…

 

「お?」

 

目の前を蝶が横ぎった。蝶が飛んできた方向を見ると、畑のようなものが広がっていた。

 

「畑…?」

 

立ち止まってよく見てみると、スイカやらなんやらといろいろな作物が栽培されてた。

 

「おーい、早く来んかー」

 

呼ばれて顔を向けると見えたのはかやぶき屋根の平屋だった。しかも結構でかい。

 

「さ、入れ。散らかってるが気にするな」

 

女の子は玄関をガラガラと開けると、ぴょんと軽い足取りで上がっていった。

 

「お、お邪魔しまーす」

 

俺も一応挨拶してから中に入る。通されたのは囲炉裏がある居間だった。

 

「座れ座れ。今茶を淹れてくるでな」

 

タタタッと駆けていった女の子を見送り座ってから、俺はこの部屋の様子を観察する。とにかく古い感じだ。なんか、大河ドラマで見るような感じの空間だ。

 

(本当に、こんなところにサイコフレームの情報があるのか?)

 

一抹の…いや、結構な不安を覚えていると女の子が戻ってきた。

 

「よっ、ほ、ととと…」

 

すごい危なっかしい足取りだ。

 

「だ、大丈夫か?」

 

「大…丈夫、じゃ」

 

お盆を置いてお茶が入った湯呑を俺に差し出す。

 

「さて、おぬしの質問に答えるとするかのう。ワシの名はチヨリ。この家の主じゃ」

 

「主って…君ひとりで住んでるのか?」

 

「そうじゃ。ざっと三十年はここにおるかのぉ」

 

「三十…!?」

 

俺は女の子、チヨリちゃんの言葉を反復した。

 

「ぷっ! ははははは!」

 

そして大笑い。

 

「なっ! 何を笑うておる!」

 

「だってチヨリちゃん、どう見たって十五歳行ってないだろ! ぷくく…!」

 

「あ! おぬし! ワシを年下と思おうておるな!? ワシはこう見えても六十四歳じゃ! おばーちゃんじゃ!」

 

「へえそう! ってことは三十四歳からここにいるわけだ! あははははっ!!」

 

「ぬぐぐぐ…!」

 

俺が腹を抱えて笑っていると、チヨリちゃんはワナワナと震えはじめた。いかん、ちょっと笑い過ぎた。

 

「ごめんごめん。それじゃあチヨリちゃん。お母さんかお父さんいる? 俺、用があるんだ」

 

「ほう、用とな…? 言うてみい」

 

「難しい話なんだけど…サイコフレームって知ってるかい? って、知るわけな―――――」

 

「おお、ワシが開発したISのパーツじゃな」

 

「………は?」

 

この子は何を言ってるんだ?

 

「ん? 何を驚いておる。おぬしはそれについて聞きに来たのじゃろ? 『セフィロトの制御法』を」

 

「…お前、何者だ?」

 

俺は少し腰を浮かして身構えた。

 

「じゃから、ワシはチヨリ。サイコフレームの開発者じゃ」

 

「……………」

 

俺は浮かした腰を落として、話を聞く姿勢をとった。

 

「おぬしが来ることは分かっておったぞ。更識のお嬢ちゃんから連絡が来たからの」

 

「楯無さんが…」

 

「立派になったもんじゃった。しっかり仕事はしとるようじゃの」

 

「楯無さんのことも知ってるんだな」

 

「ああ。あの子がまだ楯無を襲名する前からよーく知っておるよ。近々ここにサイコフレームの扱いに難儀している者が来ると言っておってな。おぬしの事じゃよ」

 

なるほど。楯無さんが絡んでいるわけか。

 

「じゃあ、チヨリちゃんは本当に…六十四歳?」

 

「うむ。そうじゃ。年寄は大切にせえよ。じゃがまあ…色々と面倒じゃな。チヨリちゃんでええよ」

 

ずずず…とお茶を飲むチヨリちゃんに俺は更に聞いた。

 

「…もう一つ質問。なんでそんなおばあさんがそんな小っこい体なんだよ。人体のシステムの常識を超えてると思うぞ」

 

「そんなの簡単じゃ。年寄りのゴワゴワした手より、子供の小さい手の方が細かい作業には向いとるんじゃよ」

 

「ふーん…って、いやそっちじゃなくて。どうやってその…若返り? というか幼児退行を?」

 

俺の最大の疑問を、チヨリちゃんは悪戯っぽい笑みを湛えて答えた。

 

「きぎょーひみつじゃ。ふっふ」

 

「楯無さんみたいなことを…ん?」

 

そう言えば、港で会ったおじさんの噂……

 

「もしかして…山の頂上に住んでる『不老不死の美女』って…?」

 

そこでチヨリちゃんは目を細めた。

 

「ほう? ほうほう! ワシのことじゃな! その噂を聞いたか! そうかそうか!」

 

「……………」

 

「な、なんじゃ。その疑いの目は。ワシはこう見えても昔は絶世の美女で鳴らしたもんじゃぞ」

 

立ち上がって頭と腰に手を当てて身をくねらせるが、でっぱりのない身体でそんなことされてもなんか………残念な感じで、その…

(痛いなぁ…)

 

そんな俺の心を察知したのか、

 

「いいいいま! 今、『痛いなぁ…』とか思ったじゃろ!?」

 

チヨリちゃんが顔を赤くして手をブンブンと振った。

 

「いやぁ、別に」

 

誤魔化して湯呑のなかのお茶を飲むと、チヨリちゃんはムキー! とあらぶる。しかしすぐに落ち着いて、ちょこんと座った。

 

「じゃあ、飲み終ったらさっそく行くかのぉ」

 

「行くって、どこに」

 

チヨリちゃんは目をキラリと光らせた。

 

「ワシの研究室じゃよ。興味あるじゃろ?」

 

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一方その頃のIS学園。廊下をトボトボと歩いているのはラウラだった。

 

(…シャルロットもいない。瑛斗も……)

 

シャルロットに続き、瑛斗まで自分の前からいなくなったことで、ラウラの精神状態はすっかり消沈している。授業もまったく身につかず、始終ぼーっとしてしまった。

 

(情けないな…あの二人がいなくなったと考えるだけで………)

 

「…っ」

 

胸が締め付けられるように痛む。

 

「おい、ボーデヴィッヒ」

 

後ろから声をかけられ振り返る。

 

「教官…」

 

こっちを見ていたのは千冬だった。スーツ姿で腕を組んでいる。

 

「どこに向かうつもりだ」

 

「どこと言われましても…教室へ…」

 

「そっちは非常階段だぞ。そしてもう放課後だ」

 

「あ…」

 

前方を確認すると廊下の隅にある非常階段の入り口のドアがあった。

 

「相当な意気消沈っぷりだな。今日の授業もまったく上の空だっただろ、お前」

 

「……………」

 

「案ずるな。桐野はあと十日ほどで帰ってくる。デュノアは…いや。この話はやめるか」

 

千冬はラウラの前に近づいた。

 

「更識妹が心配していたぞ。桐野がいなくなって自分も辛いが、一番辛いのはお前だとな」

 

「…いえ……そんなことは」

 

「教室と非常階段を間違えるほどへこんでいるようなヤツに否定されてもな」

 

「……………」

 

「やれやれ。ドイツ軍の一小隊長も、こうなるとただの小娘だな」

 

「…申し訳、ありません」

 

「謝らんでいい。校舎に用がないのなら寮に戻れ。今日は茶道部の活動もオフだ」

 

それだけ言うと千冬は背を向けた。

 

「あ…あの!」

 

ラウラはそれを呼び止める。

 

「なんだ」

 

「瑛斗は、上手くやってるでしょうか………」

 

「そんなものは知らん」

 

「え…」

 

意外な言葉に少し驚く。

 

「だが、アイツのことだ。なんとかなるだろう。お前は自分の思い人も信じられないのか?」

 

千冬の言葉にラウラは体を硬直させる。

 

「……………」

 

そして千冬は今度こそラウラの前から立ち去った。

 

「…私は…アイツを疑っていたのか………」

 

そう考えると、自分が許せなかった。

 

「瑛斗、シャルロット………」

 

ラウラは不在の二人の名前を呟き、窓の向こうの空を見上げるのだった。

 

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一「インフィニット・ストラトス〜G−soul〜ラジオ!」

 

ラ「略して」

 

一&ラ「「ラジオISG!」」

 

一「えー、今日は瑛斗はいません。代わりにラウラをゲストにお迎えしての放送です」

 

ラ「よろしく頼む」

 

一「ラウラ、平気か?」

 

ラ「問題ない。少なくともここではな」

 

一「お…おう」

 

ラ「…と言うか、お前が連れてきてくれたのであろう?」

 

一「ま、まあな。気分転換にでも、と」

 

ラ「まったく…余計なことをしてくれる」

 

一「な―――――」

 

ラ「だが…まあ、礼は言おう」

 

一「ラウラ………」

 

ラ「さ、早く質問にいけ。読者が待っているぞ」

 

一「そ、そうだな! それじゃあさっそくラウラへの質問! ラウラにとってクラリッサはどんな存在ですか? だってさ」

 

ラ「クラリッサか」

 

一「確か、ラウラの所属してる隊の副隊長だっけ?」

 

ラ「ああ。私の代わりに隊員たちを統率している」

 

一「ふーん」

 

ラ「ちなみに、私に好きな者のことを『嫁』と呼ぶ日本の風習を教えたのもアイツだ」

 

一「へー…え!?」

 

ラ「? なんだ?」

 

一「え…い、いや。別に。それで、ラウラにとってクラリッサさんってどんな人なんだ?」

 

ラ「そうだな。やはり、良き部下であり、良き相談相手でもあるな」

 

一「おー、良い感じのコメント」

 

ラ「私の相談に耳を傾けてくれるからな。その代わりに私は向こうに日本のグッズを送っている」

 

一「ど、どんなグッズかはこの際触れないでおこう」

 

ラ「さて、次の質問に行くか…あ」

 

一「どうした?」

 

ラ「いや…その、瑛斗への質問だった」

 

一「え、どれどれ? えっとIS学園を卒業したら、エレクリットカンパニーかIS学園のどっちに就職しますか?」

 

ラ「瑛斗への質問か…しかし瑛斗はいないぞ……………」

 

 

???『ハーッハッハッハ!』

 

 

一「!? な、なんだ?」

 

ラ「こ、この声は…!」

 

瑛『おーい! 聞こえるかー!?』

 

一「え、瑛斗!? え、今こっちにいないんじゃ…」

 

瑛『おう! 確かに学園にはいねえが、なんやかんやで中継だぜ! ドヤッ!』

 

一「なんやかんやって…っつか音声だけだからドヤ顔してるんだろうけど全然伝わらないぞ。いや、伝わってるんだけども」

 

瑛『細かいこたぁいいんだよ! なんか俺への質問が来てるような予感がした!』

 

一「お、おお、凄い第六感。ラウラ、質問質問」

 

ラ「え、あ、そ、そうだな。瑛斗、お前は学園を卒業したらIS学園とエレクリットのどちらに就職する?」

 

瑛『おお! ラウラが俺の代わりにやってくれてるのか。サンキュ!』

 

ラ「う、うむ」

 

瑛『そうだな…どっちかって言われたら、やっぱ――――――』

 

???『お、なにをしておるのじゃ?』

 

瑛『チヨリちゃん、なんでこっちに?』

 

チ『おお! それはカメラか! イエーイ! ピースピース!』

 

瑛『わ、ちょ! チヨリちゃんそれカメラ違う! カメラ違うから! あ――――』(ブツッ)

 

一「……………」

 

ラ「……………」

 

一「なんか…小っちゃい女の子の声が聞こえたぞ」

 

ラ「…ふ」

 

一「ら、ラウラ?」

 

ラ「…ふふ、ふふふ……そうか、瑛斗は向こうで楽しそうにしてるようだな。ふふ、ふふふふふ…!」

 

一「お、おいラウラ? 瞳孔が開いてるぞ…?」

 

 

流れ始める本家ISのエンディング

 

 

一「え!? このタイミングで来るのエンディング!?」

 

ラ「ふ、ふふふふふ…」

 

一「あ…ああもう! 読者のみなさんさようならー! 瑛斗早くカムバーック!!」

説明
突然のロリっ娘オリキャラ登場
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コメント
一夏に質問です。 五反田食堂で一番好きなメニューは何ですか? 私はカツ丼です。(カイザム)
楯無さんに質問です。 もし、自分の機体にサイコフレームが搭載されてたら、暴走せず操れる自身はありますか?(グラムサイト2)
マドカに質問です。 一夏と千冬どっちがカッコイイと思いますか?(グラムサイト2)
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インフィニット・ストラトス

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