漆黒と光の翼を持つ者 6 |
リー「……………ライ、娘たちは」
ライ「仕事と勉強をすごい勢いで終わらせて、ヒジリ達の所に向かってますよ。まぁ、どこに住むか知る為でしょうが」
リー「…やはり、あの4人を」
リナリア「バカ言ってないで仕事をしてください。どうせ彼らは家の場所を言わないでしょうから」
リー「しかしだな」
いまだ渋るリー陛下に2人はため息をつき目配せをする。リナリアは扉の鍵を閉め、ライは窓の鍵とカーテンを閉めるとリーに近づく。リー陛下は2人の行動に冷や汗が背中を伝うのを感じ
リー「…………2人とも穏便に済ませぬか」
「「…………自業自得ですよ。さて、ではお仕置きを始めましょうか」」
リー「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ」
理路に恒例となるリー陛下の悲鳴が城に鳴り響くと城で暮らしている騎士やメイドたちは『またか』と特に気にせずメイドのナンパや読書、仕事を再開した。
翌日、訓練を終えたヒジリ達にイクシア達が強制的に(エン以外)自分の部屋に連れ込み、仕事や世間話をすることになった。それを一部?(1人)の同じ新人騎士から抗議が上がりイクシア達に自重するように伝える。そんなことを繰り返しながら、1ヶ月が経過し謁見の間に集められた新人騎士たちは『今日はいったいなんなんだ』とそんな考えが浮かんだ。何せこの1ヶ月、リー陛下の脅迫の仕方からいかにメイドを落とすかといったことをしえられていたのだから、全員が今日は何を教えるんだと呆れ半分、うんざり半分の表情で言葉を待つ
リー「…………あぁ〜、今回からは各部署の実習をしてもらう。まぁ騎士に関係ないところもあるがが………で、今回の実習先の部署は…ワシの近衛、娘たちの近衛、諜報部、王妃の近衛はいないから科学部門、内政・外交補佐じゃ。まぁ去年までは科学部門はなかったんじゃが、今年は特別じゃ。では、箱に入っている札を各自一枚ずつ取ってくれ」
ヒジリ「で、だれからとればいいんだ」
ランス「そうだな…誰からでもいいんだが…じゃんけんで決めてくれ」
その後5人がじゃんけんを行い勝った順に箱から札を取り出していく
リョク「陛下の近衛か」
ヒエン「…科学部門って何をするのさ」
エン「内政・外交補佐って………ヒジリは」
ヒジリ「ん(クルクル)………諜報部だそうだ」
ライ「各自、実習先に行って詳しいことを聞いてくれ。後、今回の実習は全員がすべて完了するまで終わらないからそのつもりで…ぶっちゃけると、1人が同じ実習を何回もすることもあるからな。まぁ、がんばれ」
リナリア「それじゃ、リョクとファル・グリン以外はそれぞれの部署に移動して詳しい話を聞いてください」
ヒジリ達はそれぞれの場所に移動すると、ランスとキキョウが陛下と王女たちの近衛の実習について説明する
ランス「………ま、ぶっちゃけると護衛と相談・教育係みたいなものだ」
リナリア「ただ、本人が嫌がることは本人の為にならない限りはしないでくださいね」
ライ「それじゃ、1ヶ月の実習を始めようか」
ヒジリside
ヒジリ「で、ここではいったい何をするんだ」
「…ここでの実習はいたって簡単。街に行って民の話を聞いてくること。ただし、直接聞くんじゃなくて調査と悟られないようにすること。ばれたらそこで実習は終了、ここで反省会をしてもらういいね。では、調査スタイルを決めてくれ」
ここの隊長らしき人が実習のことを説明し、調査する方法を聞いてきたのでとりあえず
ヒジリ「…そうですね。八百屋を経営しながら調査でもしようかと…あぁ、売る野菜は自分の家で栽培しているものを売りますし、売る金額は……そうですね平等に買い手の身分によって決めていきます」
「…いろいろ突っ込みたいが、そもそもどうやって平等にするつもりだ。そもそも身分によって決めると言っていたが、偽って買いに来る輩もいると思うがそれはどうやって見破るつもりだ」
ヒジリ「あなたたちが10年前に国を崩壊させるとか言って破棄した秩序の天秤を使ってね」
「……………そうか。なら頑張ってくれ」
ヒジリは天秤を持って街に向かう。その後ろ姿を見ながら諜報部の隊長はヒジリの実習を見張らせるために部下に声をかける
エンside
エン「で、何をするんですか」
「今のところ特にすることは…冗談じゃ。明日にはチニャ公国に行く予定でな一緒に来てもらう」
エン「…………俺は行かないほうがいいきがするんだが………問題になりそうだし」
「…………一緒に来ないと実習は終了なんだが。それに、どうせ完了しないと何度もやることになるんじゃ。早いうちに慣れておいたほうがよいじゃろう」
エンは悩みに悩み彼に同行することにした。
「朝早くにここに来てくれ。一応それなりに準備と身なりをきちんとしてきてくれ」
エン「…………わかった」
エンは明日に備えて家に帰り、準備をすることにした。夜になるとこれからしばらく会えなくなるのでいつもよりも激しくお互いを求めたった
ヒエンside
ヒエン「科学部門っていったいなんなのさ」
「…………………何なんだろうね。冗談だから睨まないでくれ」
ヒエン「それなら教えてください。俺はいったい何をすれば」
ここの責任者であろうと思われる人物にヒエンは話しかけるが、いったい何をするべきなのか本人もよくわかっていなかった。しばらく考え込んだ責任者はここの説明から始めることにした
「あ〜初めての実習だから、いったいどうしたらいいかこっちも困惑してるんだ。とりあえずこの国の為になるものを造るのが我々の仕事なんだ」
ヒエン「要は、そのためのアイディアを出したり造ったりすればいいんでしょうか」
「とりあえずそうしてくれ…俺はランス様にどうすればいいのか聞いてくるから」
ヒエン「…そこは陛下にじゃないのか?」
「あの陛下に期待できる答えが聞けると思うか…俺は無理なんじゃないかと思うんだが」
ヒエン「そうだね」
ヒエンの答えを聞き責任者は改めてランスのもとへ向かうが返ってきた答えは
ランス「あぁ、君たちの部門を手伝わせてやってくれ。合格ラインはそうだな研究成果によって決めてくれ。じゃよろしく」
リョクside
リョク「で、どうすればいいんですか?」
ランス「この実習は陛下が仕事をさぼったら仕事をするようにしてもらえればいい。手段ハトはないからよろしく(これで少しは楽になるな)」
リョク「……………この実習って単に貴方達の気苦労を減らすためなんじゃぁ………で、一回にやると変わらないから複数に分けてる…そんな訳ないですよね」
その言葉を聞きランスとライは冷や汗をかくがあくまで冷静に答える
ライ「そんな訳ないだろう。それに今、王妃がいないから陛下を止める人が少ないんだよ」
ランス「そうだ。本来は王妃の近衛も実習に含まれているしな」
リョク「…単に陛下を止めるすべを学ぶためとしか聞こえないんですけど」
キキョウ「気のせいよ。ほら、そんな話をしている間に陛下が逃げようとしてるから行きますよ」
リー陛下は自分のことを話している間に逃げようとしたがあっさりつかまり、仕事をすることになった。それぞれが各実習の説明を受け長い実習が始まった
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勢いで作ってみた。短いですが、読んでくださるとうれしいです。 | ||
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