IS-インフィニット・ストラトス ネクサス 誕生日ーBirthdayー |
「えっ!一夏の誕生日って今月なの!?」
「お、おう?」
いつもの面々で夕食を摂りながら談笑を交えていると、突然シャルが大声を上げた。
「い、いつ!?」
「九月二十九日。ちょっと落ち着け。」
シャルは身を乗り出してきた。
「う、うん。」
シャルはそう言って椅子にかけ直した。
「に、日曜だよね!?」
「ああ。」
「そっか・・・・・」
シャルは不思議そうに俺を眺めている。隣でビーフシチューを食べているセシリアがパンを置いて話しかけてきた。
「一夏さん、そういう大事な話は早く教えてくださらないと困りますわ。」
「え?す、すまん。」
一夏はとりあえず謝った。
「とにかく二十七日の日曜ですわね。」
セシリアは純白の革手帳を取り出すと二十七日の枠にぐりぐりと二重丸を書いた。
「お前はどうしてそんな大事なことを黙っているのだ。」
シャルの左隣のラウラが少しムスッと口調を告げる。
「え?いやたいしたことじゃないから。」
「ふん。しかし、知っていて黙っていた奴もいことだしな。」
「「う!」」
ラウラに一瞥されてダブル幼馴染が固まった。
「べ、別に隠していたわけではない!聞かれなかっただけだ!」
「そ、そうよ!聞かれてもいないのに喋るとKYなるじゃない!」
めっさ言い訳してるよ。理由は知らないけど。
「とにかく!九月二十七日!一夏さん、予定は空けといてくださいね!」
「ああ。始まるのは四時ぐらいだと思うぜ。あれがあるからな。」
あれというのは『キャノンボール・ファイト』のことである。
「あれって高軌道パッケージのインストールだったな。」
「ああ。だがお前のには無いだろう。」
「でも一夏の白式って時々ものすごく早くなるよね。」
「ああ、マッハムーブのことか?あれは短距離で結構連続して使うと気持ち悪くなるぞ。」
「へ〜、そうなんだ。」
「それに飛行しながら放てる攻撃のあるし。」
「パーティクル・フェザーのことか?」
「そんな名前あんのね。まあアンタの場合はそれ以前にイメージがあたし達と違うから結構速いんだけどね。」
鈴の言う通りであった。一夏自体、ネクサスの経験によって飛行が代表候補生を上回っている。それゆえ一夏のように飛ぼうとする生徒も多いが出来ずに地面に突っ込む生徒が多いとか。
「まあみんな高速起動パッケージがあるんだから誰が強いかは本線で決めようぜ。俺と箒は無いけどな。」
「でも一夏と箒の方は機動性があるから羨ましいよ。」
「シャルの方は確か宇宙開発を目的として作ったブースターを使うんだろ。そっちの方が出力ありそうだな。」
「そうだな。私の方はドイツで開発された姉妹機の『シュヴァルツァ・ツヴァイク』のブースターを使うがな。」
「そう聞くとAIC使用が二機か。よくよく考えるとその二機で作戦を行ったら確実に成功するな。互いを互いでカバー出来るし。」
「まあな。そこまで考えらるとはさすがだな。」
「そらどうも。」
「ところであんた生徒会の貸し出しまだなの?」
「ん?なんか抽選と調整をしているって聞いたぞ。」
「ふ〜ん。」
「そういや皆は部活に入ったんだっけな。箒は剣道部ってのは知ってるけど。」
「まあ幽霊部員としてだがな。」
「鈴は何なんだ?」
「ら、ラクロスよ。」
「へ〜、ラクロスか。似合いそうだな。結構走るのも早いし小回りも訊いてエースになれそうだな。」
「そ、そうよ!一夏よくわかってるじゃない!入部早々期待のルーキーなわけよ。参っちゃうわね。」
「まあ頑張れ。シャルは?」
「料理部。一夏が前に言ってた肉じゃが作れるようになりたいからね。」
「そうか。じゃあ自信がついいたら今度食べさせてくれ。」
「う、うん!もちろんだよ!」
元気よく返事するシャル。料理は誰かに食べてもらうのが一番の喜びだしな。
「それでセシリアは?」
「私は英国が生んだスポーツ、テニスですわ!」
「へえ、イギリスにいた時に結構やってたのか?」
「ええ。一夏さんは?」
「俺はルール知らなくて伊御たちとよくやったな。そのときに真宵が・・・」
「真宵さんがどうかしましたんですの?」
「改造したラケット持ってきたんだ。」
「どこをど改造しましたの!」
「なんかは打つときに撃ってきた力が倍増して返されるやつみたいなんだけど・・・・」
「「「「「けど?」」」」」
「あまりの威力に使用した本人が吹っ飛ばされたんだ。」
「欠陥品じゃない!」
「それに弾き返された玉自体がバウンドしないでそのままネットに向かって飛んだんだ。」
「「「「「意味ないじゃん!」」」」」
「ははは、話逸れちまったな。ラウラは何部なんだ?」
「茶道部だ。」
「あ〜。織斑先生がいるからか。」
「うむ。」
「正座大丈夫なのか?」
「拷問に比べれば軽いものだ。」
拷問と比べるなよ。
「ラウラ、先に忠告しておくぞ。」
「なんだ?」
「正座は座ってるときが辛いんじゃない、正座をといたときが一番辛いんだ。」
正座の痺れは座っているときが辛いと思う人も多いだろう。しかし!実は経験上(私)正座のときは足が押さえつけられる痛みと痺れが痛いだけでまだ軽い方である。本当にいたいのは足を崩したときか立ち上がろうとするときである。
正座をして痺れるのは足の欠陥が自分の体重によって圧縮されるため血流が鈍り神経から症状が出始める。
だが立ち上がった瞬間にせき止められていた血液が一気に流れさらに神経を刺激する。そのため痛いのである。
「ん?今なんか変な声が?」
「どうした一夏?」
「いや、なんでもない。らうらの着物姿も見てみたいな。」
「な。なに?そ、そうか・・・・・いいだろう、機会があればな。」
ラウラは少しばかり顔を赤めた。
その時アラームが鳴り響いた。
『生徒の皆さん避難してください!ビーストが出現しました!』
アラームがなった直後、箒達は立ち上がりすぐさま向かった。
「ギュイオオオオオオオオオン」
学園外れの森にリザリアスが出現した。
「なんか恐竜みたいだな。」
「でも目が赤い恐竜なんて聞いた事ないよ。」
その時リザリアスが口からアレンジ色の熱戦を箒達に向け放った。シャルロットが楯をコールし熱戦から皆を守ろうとする。シャルロットのコールした楯は熱戦を直に喰らい徐々に融解していく。熱戦が止んだときには立てはもはや使い物にならないほどになっていた。
「大丈夫か、シャルロット!」
「何とかね。」
「助けてくれてありがとうございますわ。」
「そうだな。あの防御が無かったら私達は落とされていたかもしれない。」
「そうとなったらあのビーストをどうにかして学園の方に向けないといけないわね。」
箒達はリザリアスと距離を取り遠距離攻撃をする。だが効果がいられない。そんな光景を何度も見ている箒は唇を噛み締めていた。
(いつもこうしてウルトラマンが来るまで待つように戦う。それでいいのか!私達はいつまでウルトラマンにばっかり頼っているのだ。私は欲しい自分のためでなく、あの時一夏が言ってくれた守る力が!)
そう箒が思ったときであった。リザリアスも前に光の柱が現れ、ウルトラマンが姿を現した。
「「「「「ウルトラマン!!」」」」」」
「シュア」
ネクサスは胸に左手をかざし振り下ろす。ネクサスはジュネッスブルーになり、構える。グランドレスは接近し尾を振り回す。ネクサスはそれを受け止める。
「ギャウン!?」
「ハアア」
ネクサスは足に力を入れ、踏ん張る。
「ヒュアアア」
ネクサスは力を込め、グランドレスを振り回す。
「ギュオオン、ギュオオン」
「ハアアアア、シュアアアアア」
グランドレスは学園から離れたところへ飛ばされる。ネクサスはクロスレイ・シュトロームをグランドレスに放った。クロスレイ・シュトロームはグランダレスの皮膚を少し削りグランドレスの体内に届く。グランドレスは光の粒子となり姿を消した。
その光景を見た瞬間、箒の紅椿はチカチカと電子音を立てて武器を構成していた。
その武器はこの先の戦いに大きな影響を与えるのはまだ誰も知らない。
その武器は、ネクサスの力になる大型兵器。
その名は・・・・・・
説明 | ||
いつもの面々で食事をしている一夏達。その最中シャルロットが驚いた。 | ||
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誤字を修正しました(ザルバ) 誤字高速じゃなく拘束になっています(ザキトシ) |
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