ゼロの使い魔 〜魔法世界を駆ける疾風〜 第二十話 |
マチルダとテファを連れて『飛雷神の術』で馬車に戻ってきた
その際ルイズが驚いて、魔法をぶっ放しそうになったのは余談だ
「おお。戻ってきたか婿殿」
「あら?あなた。二人おりますけど、どちらがマチルダさんなのかしら?」
「ああ。緑色の髪の女性がマチルダ・オブ・サウスゴータ。金髪の女性がティファニア。マチルダの妹だよ」
「…わたくしたちが聞いた話ですと、マチルダ殿の妹君はハーフエルフではありませんでしたか?失礼ですが、どこをどう見ても人間ですが…」
義母上が怪訝な表情をして訊ねてくる
まあそうだよな
耳さえ短ければエルフと人間なんて、見た目に大差は無いからな
「それは、私が特殊なマジックアイテムを贈ったからですよ。テファ、指輪を外してくれ」
「え?で、でも…」
テファが少し怯えた表情で戸惑う
この人たちが自分を避けたりするとでも思ってるのか?
「大丈夫。この人たちは種別の違いなんかで相手を忌避しないさ。もしそうなら、とっくに俺が拒絶されてるよ」
「どうしてハヤテさんが、皆さんに忌避されるんですか?」
ああ。そういえば言ってなかったっけ?
この際だからマチルダにも言っておくか
〜ハヤテ諸々の事情説明中〜
「普通じゃないとは思ってたけど、まさか異世界の人とはねぇ」
「…まさかそんな反応とは思わなかった。もっとこう、なんだろうか。拒絶とは行かないまでも、距離を置かれると思った」
「あたしがそんな事気にすると思うかい?もともと裏の世界で生きてきたんだ。それなりの事情を持つ奴と会ったこともあるさね」
マチルダかっけぇ。姐さんと呼びたいっすわ
「…どうして、そんな風に生きられるんですか?」
ん?テファ、言いたいことでもあるのか?
「わたしは、ハーフエルフということで今まで迫害されたり、虐められたりしました。それでも姉さんがいたから生きてこられた。姉さんがいなかったらわたしは今、正気でいられなかった。なのにあなたはどうして?どうして、知ってる人がいないこの世界でそんな風に生きられるんですか?」
知ってる人がいない…か
確かにこの世界に純粋な意味での俺が知ってる人はいない
ルイズたちも物語の中の人だ
勿論、今のルイズ達を物語の登場人物とは思っていないが、知っているとは言いがたい
だけど…
「テファ。それは少し間違ってる」
「どこが違うんですか?親もいない。家族もいない。こんな世界でどうしてそんなに強く生きていけるんですか?」
俺の眼を見つめて、詰問するように。しかしどこか助けを求める眼をしているテファ
これは真剣に答えないと、な
「確かにこの世界には家族はいない。知ってる人もいなかった。だけど頼れる人はいる。人は一人では生きていけないんだ。支えてくれる人がいなかったら、俺もとっくに潰れてる。俺の場合はルイズ達かな。テファもマチルダ以外に信頼できる相手を見つけて、頼っていけばいいんだ。そうすれば相手も、おのずと自分を頼ってくれるようになるさ」
「…ハヤテさんに、頼っても、いいですか…?」
今度は今にも崩れ落ちそうな縋る眼をして、涙目で俺を見つめてくる
何を言ってるんだか。そんなの…当たり前じゃないか
「いいよ。俺が君の支えになる。だから、君も俺の支えになってくれ」
こちらからお願いしたいくらいだよ
「さて、じゃあテファ。指輪を外してくれ」
「はいっ!」
打って変わって、はきはきした声で返事をしてくる
…なんでいきなり元気になった?
テファが指輪を外した瞬間白煙が上がり、耳が尖りそして伸びた
「この通り、わたしはハーフエルフです。ですが、これからはヒトとして生きていきたいと思います」
そういい、また指輪をつける
耳が短くなり、義母上が頷いた
「わかりました。ここにいるのは『ハーフエルフ』ではなく『ヒト』のティファニアさんです。あなたも皆もいいですわね?」
『もちろん(ですわ)』
「ところで、婿殿♪」
お〜い。なんか義母上がめちゃくちゃ良い笑顔なんだが?
「先ほど、わたくしたちの目の前で他の娘を口説きましたわねぇ…。これは責任を取らないと♪」
義母上がニヤニヤしながら浮ついた声で追求してくる
ちょっと待ってくれ。さっきの俺はなんて言った?
確か…『俺が君の支えになる。だから、君も俺の支えになってくれ』だったっけ?
…改めて聞くと、どう聞いても口説き文句です本当にありがとうございました…orz
「そういえば、あたしを婚約者する話じゃなかったかい?」
ああ。何でこのタイミングで思い出すかなぁマチルダェ
「ああそうそう。その通りですわマチルダさん♪婿殿はそのお話をしたときに『マチルダが了承するとは限らない』と言ったのですよ。マチルダさんはどうですか?婿殿との婚約は嫌ですか?」
そう義母上が言うとマチルダは真剣な眼で考え込んで
「…このたびのお話、大変嬉しいです」
よし!この文脈なら断るだろう!
「なので、謹んでお受けさせてもらいます♪」
Oh My God…
この世界に神はいない!
お前ら、満足か?こんな世界で…。俺は嫌だね
…失礼。少し取り乱した
「…姉さんずるい!わたしもハヤテさんと結婚したい!!」
テファァァ!?アナタハナニヲイッテルンディスカァ?!
…たびたび失礼。オ○ドゥル神が取り憑いてきた
「ではティファニアさんも婚約したいと?」
「ハイ!わたし、ハヤテさんのことが好きになっちゃいました!」
テファはまるで太陽のような笑顔で直接に好意をぶつけてくる
いや、その、ね?そうストレートにこられると、こっちもちょっとその、恥ずかしいというか
「ではティファニアさんも婿殿の婚約者とします。いいですね?エレオノール。カトレア」
「わたしは構いませんわ♪」
「私もですわ」
「だって、あなたならば四人まとめて愛してくれるでしょうしね♪」
「ああもう!…わかりました!俺も男です!自分のことを慕う女性くらい護れないでどうしますか!四人まとめて護って見せます!」
全員の前でそう宣言した
「あらあら♪」
「あなたったら…///」
「…使い魔のくせに」
うん。カトレアはいつも通りだ
エレン。顔を真赤にしないでくれ。可愛いだけだから
ルイズはすねないでくれ。君も護るから
「ほっほっほ!ああ、めでたいですわぁ!娘が二人増えました!これは屋敷に帰ったらすぐにパーティーを開いてお祝いをしなくては!」
「そうだなカリーヌよ!ああ、早くオールド・オスマンへの相談を終わらせなくては!!」
そこの夫婦。頼むから落ち着け
「「…………//////」」
そっちの姉妹も顔を赤らめるな。エレンと同じように可愛いだけだから
ええい。こうなったら全員まとめて護ってやるさ
そのためには、まずはアルビオンを何とかしないとな
さて、ウェールズ皇太子はどうするかな
確かテファはアルビオン王の弟の娘だったから、認めさせるように交渉してレコンキスタを…
思考の海に沈みながら、アルビオンの対策を考える
その間にも、確実に馬車は学園へと近づいていった
信じられますか…?
これヴァリエール邸行ってから、三日たってないんですぜ?
三日で婚約者四人って…リア充爆発しろ。いやむしろハヤテ爆発しろ
さてこれで攻略済みが四人ですが、ハヤテは自重せず、ドンドンハーレムを増やしていくかと思われます
皆さん、ご唱和ください
『ハヤテ爆発しやがれぇ!!!』
次回の更新をお待ちください
説明 | ||
第二十話です。今回で、にじファンで連載していた分の投稿が終了しました。 …頑張らないとなぁ |
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コメント | ||
kikikuyaさまコメントありがとうございます。…ハヤテにですよね?自分はもう既にかなりの静電気体質なのでこれ以上は…!(ディアーリーズ) 触ると必ず静電気が起きる呪いカケテヤル・・・(kikikuya) フラジールさん、ハヤテが『コジマ?…余り知らないが、スサノオで耐え切ってみようか』と言っております。ちなみに作者もACはやったことがありませんw(ディアーリーズ) フラジールさんコメントありがとうございます。いやぁ、OOが好きなのでネタにしてみたんですが、改めて考えると…せっさんとニール兄さん。すいませんw(ディアーリーズ) だまきゃさまコメントありがとうございます。もうホントにね、なんでこんなハーレム野郎書いてるんだろうと思ってきましたwww(ディアーリーズ) 忘れてた!…こほん ハ ヤ テ 大 規 模 コ ジ マ 爆 発 し て し ま え !(Unknown) 嫁が増えてこの期に及んで言うセリフが「この世界に神はいない!」や「お前ら、満足か?こんな世界で…。俺は嫌だね」だと?……謝れ!世界のために戦っていたせっちゃんとニール兄さんに謝れぇぇぇえええ!! そんなハヤテ修正してやる!!(アンサラーのAA充填中)(Unknown) ハヤテ核爆発しやがれぇえ!!!!(だまきゃ) ありがとうございます!そう言ってくださると、公爵とカリーヌさんを親バカにした甲斐があります!(笑)(ディアーリーズ) いやいや、多くのSSでは人間味の欠片もない他者のことなど一顧だにしない端迷惑な戦闘マシーンでしかありませぬよ。「娘増えた」にホンワリします。(ulysses) ulyssesさまコメントありがとうございます。うちのカリーヌさんは脳筋ではありませんが、戦闘狂ですよ?カトレアを守れるかという建前で、ハヤテと戦ってますし…(汗)(ディアーリーズ) kaitoさまコメントありがとうございます。…おそらくハヤテはもっとハーレム要員増やしますよ?(ニヤリ)(ディアーリーズ) 脳筋戦闘狂じゃないカリーヌは良い! 権力に胡座をかいて他人を大事にしないでは、公爵夫人は勤まらんもんね。(ulysses) ハヤテ爆発しやがれぇ!!!(kaito) |
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