〜少年が望んだ世界と力〜 |
「う、うぅぅぅん・・・・?」
目を覚ますと俺はベットで寝ていた。
「・・・・知らない天井だ」
「何をお決まりの台詞を言っているのですかマスター」
「アポロン?」
「我々もいます」
寝た状態で首を左側に向けると椅子の上にフェニックスドライバー、アポロンが置かれ、ファルケ、アーバレスト、ウルズ2、ウルズ6、ブリッツ、ネブラブリッツ、龍騎、ナイト、ゾルダ、タイガ、アビス、オーディン、ファム、リュウガ、オルタナティブ、オルタナティブ・ゼロが立ち並んでいた。
王蛇、シザース、ガイ、インペラー、ベルデは壁にもたれかかっていた。
次に右側を見るとマスクマン、オーレンジャー、タイムレンジャー、マジレンジャー、ボウケンジャー達が立ち並び、入り口の横にM9が1体立っていた。
「ここは・・・一体、それに俺は・・・」
「ここはアースラの医務室です。マスターは戦闘終了後に意識を失い倒れたのです。恐らく休憩無しでの連続戦闘、ガオガイガーへの合体、慣れていないマスクドライダーシステムの使用、緊急システムでのラムダ・ドライバの使用が原因と思われます」
「そうか。・・・あっ」
「どうしました、マスター?」
「・・・・身体、縮んでる」
俺の身体が20代の身体から小学3年生の身体に戻ってることに気付いた。
「こちらも戦闘の影響でオールドライドの効果が解除されました。皆様驚かれていましたよ」
「・・・・皆様ってことは、高町も?」
「イエス、正体がバレました。とても驚かれていました」
「そうか」
高町に正体がバレたか。
後で説明するのが面倒だな。
「俺はどれ位意識を失っていた?」
「8時間42分46秒です」
中々長い時間寝てたんだな。
「そうか。ところで何でライダーやスーパー戦隊やファルケ達がまだ居るんだ?戦闘は終わったからカード戻っていいんだぞ?」
「そうなのですか・・・(ピリリッ、ピリリッ)っ!」
アポロンが何か言おうとした時に通信が入った。
「マスター、外のM9、ウルズ4、5から通信、リンディ提督達がマスターに面会したいそうですが、いかがなさいますか?」
M9の数が足りないと思ったら、残りは外にいたのか。
「問題ない、通してあげてくれ」
「・・・・・イエス、マスター」
アポロンが歯切れの悪い返事を返すとドアが開き、リンディとクロノ、エイミィ、なのは、ユーノ、数名の武装局員が入ってきた。
そして何故かライダーとスーパー戦隊、ファルケ達が警戒をしている。
「目が覚めたのね」
「えぇ、先程」
「お、おはよう野田君」
「おう、おはよう高町」
「えっと、座っていいかしら?」
「どうぞ」
リンディがそういうとスーパー戦隊達がファルケ達がいる方に移動し場所を開け、リンディが椅子に腰掛けると俺も身体を起こした。
「ああ、無理しないで。そのままでいいわよ」
「いえ、大丈夫です」
「そう?気分はどうかしら?」
「大丈夫です」
「よかった。それで目を覚まして早速で申し訳ないんだけど、色々お話を聴かせてもらえないかしら?」
「俺のことやさっきの敵について・・・・・ですか?」
「ええ」
ほぼ予想通り、数時間前に戦った敵、ガウルンやカイザにデルタ、そして俺自身についてリンディ達が情報提供を求めてきた。
・・・しかし。
「・・・お断りします」
「・・・・」
「何っ!」
「えっ!?」
リンディからの情報提供を断り、俺が断るとリンディは黙り、クロノとエイミィは驚きの声を出す。
「・・・・理由を聞かせてもらえないかしら?」
リンディは優しい声で質問をするが目はとても真剣だった。
「俺は貴女方の味方ではありませんから」
俺は自分が思っていることを素直に答える。
「で、でも野田君、さっき私達を助けてくれた!」
なのはが若干動揺しながら言う。
「高町達だけではあいつら、ライダーやロボット達を倒すことが出来ないと思ったから戦っただけだ。それにあいつらの狙いは俺だった。無関係の貴方達を巻き込む訳にはいかなかったから一時的に守っただけで、味方もなった覚えはない」
「あっ」
「どうしても、教えてくれないのかしら?」
再びリンディが質問してくる。
「はい」
「そう。では、質問を変えます。どうしたら、貴方は私達の味方になってくれますか?」
「か、かあさっ、艦長!?」
リンディの質問にクロノが驚いた。
「「・・・・・」」
俺とリンディは黙ったまま互いを見る。
「・・・・・はぁ、こうゆう時はどうすればいいのか分からないんですか?」
「な、何が言いたんだ!?」
「こうゆう時は断られる可能性があったとしても、駄目元で頼んでみるのが普通だと思いますが?」
「「「「「え?」」」」」
俺の台詞にリンディ達がポカンとしていた。
というかちょっと上から目線過ぎるな俺。
「それもそうね」
リンディは椅子から立ち上がり、俺に頭を下げた。
「お願いです。私達時空管理局に貴方の力を貸してくれませんか?」
「・・・・お断りします。俺は時空管理局を信用出来ませんから」
「そう・・・・ですか」
「どっちなんだ!」
「落ち着けクロノ執務官」
「落ち着いていられるか!人に期待させておいて結局その答えか!」
ギャーギャーと五月蝿いなコイツは。
でもまあ普通の反応だよな。
俺もそんな言い方されたらムカつくし。
「はぁ、人の話しをちゃんと聞いてたのか?」
「どう言う意味だ!」
「俺は時空管理局は信用出来ないとは言ったが貴方方を信用出来ないとまでは言っていない」
「「「「えっ?」」」」
再びクロノとエイミィ、なのは、ユーノがポカンとしている。
「それって、個人としてなら信用してくれるってことなのかしら?」
リンディは冷静に質問をしてきた。
「そう思ってくれて構いません」
「・・・・そう、分かりました。では、ここからは時空管理局員としてではなく、私個人として改めてお願いします。貴方の力を私に貸してください」
リンディが再び頭を下げた。
「分かりました。ただし、条件があります」
「条件?」
「はい。まず話すことは話しますが今は極一部のことしか話さない。次に俺の存在を上に報告せず、これまでの戦いで入手、及び今後の戦い入手する俺に関する全ての記録を時空管理局の渡さないで下さい」
「どうしてなの?」
「自分で言うのもなんだが、俺の力は強力すぎる。もし俺の力を知ったら悪用しようとする者が現れる可能性がある」
俺は質問をしたエイミィに説明した。
管理局の上の連中がライダーの存在と力を知れば色々理由をつけてライダーシステムを押収して自分達の戦力にする可能性がある。
それは非常にまずいし、ライダーシステムを奪われるのは御免だ。
「ところで、高町にスクライア、ここにいるってことは管理局に協力するのか?」
「う、うん」
「は、はい」
「そうか。ならば、今後の俺の戦果は全てクロノ執務官、高町、スクライアの戦果として報告してください」
「「えっ?」」
「もし、この条件を受け入れてもらえないのなら協力はお断りします」
「なるほど。分かりました。その条件を飲みましょう」
「ありがとうございます」
俺はリンディに頭を下げた。
「それじゃあ・・・・えーっと野田君でいいのかしら?」
「ああ、はい、そうです。野田健悟といいます。よろしくお願いします」
「よろしくね健悟君。あ、こちらの子は通信主任兼執務官補佐のエイミィよ」
「エイミィ・リミエッタです、よろしくね」
「こちらこそ」
「さて、早速色々と訊きたいんだけどいいかしら?」
「どうぞ」
「最初の質問だけど、さっきまで大人の姿をしてたけど、今はその姿よね?あれは一体どういうことなの?」
あ〜、やっぱりその質問をしてくるかぁ。
まぁ大人がいきなり子どもの姿になったら驚くよな。
「あの姿は特殊な能力を使って姿を変えていたんです。貴方方魔導師で言うところの変身魔法のようなものです」
「変身魔法のようなものねぇ」
「はい」
「ちなみに今の姿が本来の姿なんだよね?」
「はい、そうです」
まぁ、本当は18歳なんだけどな。
「あ、あのぉ。私も質問してもいいですか?」
なのはが小さく手を上げている。
「ええ、大丈夫ですよなのはさん」
リンディが笑顔で返事を返した。
「えっと、野田君」
「なんだ?」
「仮面ライダーって一体なんの?あとそこにいる人達も」
そういいながらなのははスーパー戦隊達を指差す。
うーん、ある意味なのはらしい質問だな。
まぁ、この質問も直ぐに来ると思ってたけどな。
「あー、話してもいいけど多少長いぞ?」
「うん、大丈夫だよ」
「皆さんは?」
「大丈夫よ」
「それなら「マスター」っなんだ?」
俺が話そうとした時にアポロンが割り込んできた。
「本当に話すおつもりですか?」
「そうだが、何か問題でもあるのか?」
「・・・・・いいえ、マスターがそうご決断したのであれば私は何も言いません。割り込んでしまって申し訳ありません」
「?まぁ、別にいいが。では、高町の質問の仮面ライダーとこいつらについてっだったな」
「うん」
「それじゃあまずは仮面ライダーから教えようか。リンディ提督やクロノ執務官達時空管理局やスクライアはもちろん知っていると思うが、この世界の他にもいくつもの世界がある。その中には見た目は同じ世界ではあるが実は異なった世界、つまり平行世界も存在する。そして、仮面ライダー達はそれぞれ別々の世界でそれぞれの世界の敵から平和を守るために戦う戦士、それが仮面ライダーだ」
「それぞれの世界と敵?」
「俺がクロノ執務官と戦った時に変身したライダー『仮面ライダースカル』は、『仮面ライダーW』と呼ばれるライダーの世界の仮面ライダーで、『ドーパント』と呼ばれる怪人と戦い、『仮面ライダーガタック』は『仮面ライダーカブト』の世界で『ワーム』と呼ばれる怪人、今ここに居るライダー達は『仮面ライダー龍騎』の世界で『ミラーモンスター』と呼ばれる怪人、そしてフェニックスの時に一時的に変身した『仮面ライダーファイズ』、あの敵だった『仮面ライダーカイザ』と『仮面ライダーデルタ』は『仮面ライダー555』の世界でオルフェノクと呼ばれる怪人と戦っている。今言った他にもまだライダーとその世界がいくつも存在している」
「ドーパントって確か地上で君が結界内で戦った連中のことか?」
「それにオルフェノクって小規模次元震が起きた時に現れたあの灰色の怪人のことですか?」
クロノとユーノがドーパントとオルフェノクに遭遇したことを思い出す。
「その通りだ、クロノ執務官、スクライア。あの時に戦ったのがマスカレイドドーパント、そしてスコーピオンオルフェノクだ」
「ドーパント、オルフェノク・・・・それは一体どういう存在なのか詳しく聞かせてもらおうか?」
「その前にこいつらの説明を先にしていいか?」
そういいながら俺はスーパー戦隊達を指差す。
「分かった」
クロノが納得すると俺はスーパー戦隊の説明を始める。
「まず左から『オーラパワー』と呼ばれる力を使う『光戦隊マスクマン』、魔法を使う『魔法戦隊マジレンジャー』不法な歴史修正を監視する公的機関『時間保護局』の特殊部隊『未来戦隊タイムレンジャー』、超古代文明の力『超力』を武器に国際空軍のメンバーの選抜チーム『超力戦隊オーレンジャー』、プレシャスを回収する民間団体・サージェス財団の精鋭部隊『轟轟戦隊ボウケンジャー』、最後は高町達は知ってると思うが俺と同じ様に他のスーパー戦隊に姿を変えてそのスーパー戦隊の力を使って戦う『海賊戦隊ゴーカイジャー』と呼ばれる5人組みの戦隊達で仮面ライダー達とは別の世界の地球を何代にも亘って悪の組織から護っている戦士達で、1括りにして『スーパー戦隊』と呼ばれている」
「魔法?!」
「魔法を使うってじゃあ彼らも魔導師なの?」
マジレンジャーが魔法を使うことを教えるとクロノが驚き、エイミィが魔導師なのか訊いてきた。
「いや、彼らの場合は魔法使いだ」
「魔法使い?」
「じゃあ私達とは魔法の術式とかは」
「全く別です」
「私達の、ミッド以外の魔法が並行世界の地球にあるなんて」
「あの、僕からも訊きたいことが」
クロノとリンディ、エイミィが別の世界の魔法のことを考えているとユーノが手を挙げる。
「なんだスクライア?」
「えっとボウケンジャーでしたっけ?あの人達が回収している『プレシャス』とはなんなんですか?それとタイムレンジャーの『時間保護局』という組織は?」
ユーノが訊いてきたのはプレシャスと時間保護局についてかぁ。
流石に細かいことまで訊いてくるな。
「ボウケンジャーが集めているプレシャスは地球に眠っている大いなる力を秘めた古代の秘宝、つまりロストロギアみたいな物です。タイムレンジャーの組織の時間保護局は西暦3000年と未来の組織で未来でタイムワープの確率と実用化、さらに宇宙航行による異星との交流も日常化されいます。タイムワープを悪用して歴史を修正を止める組織、それが時間保護局です」
「地球のロストロギアにタイムワープねぇ」
「ロストロギアみたいのがあるのも驚きだけどタイムワープが出来るなんて凄いね!」
「並行世界の地球はこの世界の地球とは一体どれだけの技術が進歩してるんだろう」
「・・・?」
リンディとエイミィがタイムレンジャーのタイムワープに感心し、ユーノは並行世界の地球の科学技術レベルについて考えだし、なのはは話の内容にあまりついてこれていないため首を傾げている。
「さて、スーパー戦隊のことは分かったからそろそろドーパントとオルフェノクについて説明をしてもらおうか」
スーパー戦隊の説明が終わるとクロノが再びドーパントとオルフェノクについて尋ねてくる。
「別にいいが、その代わりに条件を追加させてもらうぞ?」
「なっ!?なんでそうなる!」
俺が条件を追加することを告げるとクロノが怒鳴る。
「今更な気もするが俺は本来なら隠しておきたいことを話すんだ、それは俺にとってデメリットでしかない。だから協力し話す代わりに俺が出す条件を飲んでもらう。これなら俺にもメリットがある。ギブアンドテイクってやつだ。それに結構情報提供はしただろ?」
「ふざけるな!そんなことがで「クロノ」っ艦長・・・・」
リンディがクロノの名前を呼ぶとクロノは黙った。
「それで、追加の条件とは?」
「そちらの任務に参加する際、最低限の指示には従いますが、俺に独自行動することを許可して貰いたい」
「なんだと!?」
クロノ、今俺はリンディと交渉してるのにどうしてお前がすぐに反応するんだ?
「どうしてかしら?」
・・・・リンディさん、ちょっと目が怖いです。
「俺は出来るだけ個人で行動する方が気が楽だからだ。俺はワンマンアーミー、たった一人の軍隊なのさ」
「「「「???」」」」
皆が首を傾げた。
ミスターブシドー、やっぱりこの台詞は意味不明みたいだよ?
「で、どうなんですか?受け入れて貰えますか?」
「もし、仮に断ったら?」
「今された質問以降の質問には一切返答しません」
「・・・・分かりました。その条件も受け入れましょう」
少し考えた後、リンディは条件を飲んだ。
「ありがとうございます。では、ドーパントとオルフェノクについてでしたね?」
「ええ」
「ドーパントは地球のあらゆる記憶が収められているガイアメモリと呼ばれるUSBメモリ型の生体感応端末を身体にドーピングすることで使用者をドーパントに変身させます」
「そういえば、確か野田君も同じ様なやつを持ってなかったっけ?」
「あぁ、あるぞ?」
俺は懐から「S」と書かれた黒いガイアメモリ「スカルメモリ」を取り出した。
「これが俺を仮面ライダースカルに変身させたガイアメモリ、スカルメモリだ」
「「「「「へぇ〜」」」」」
なのは達がスカルメモリを珍しそうに見る。
「このガイアメモリ、あいつらが使っていたのと少し違うな?」
「あぁ、このガイアメモリは純正型のガイアメモリなんだ」
「純正型?」
「ガイアメモリには俺が持っている純正型とあいつらが使っているタイプがある。俺が使っているガイアメモリは大丈夫だが、あいつらが使用しているガイアメモリは使い続けると麻薬のように使用者の感情や精神を蝕んでしまう危険なタイプなんだ」
「感情や精神を蝕む・・・」
「そんな危険な物があるなんて」
「そしてオルフェノクは人類の進化形態と呼ばれ、死者が蘇った怪人のことです」
「!!死者が・・・蘇った怪人!?」
「そんな馬鹿な!」
リンディとクロノが驚く。
まぁ、普通は信じられないだろうけどな。
「本当です。しかしオルフェノクになるには適正があり、適合しなかった人間は灰となり、死亡します」
「では、あの男性は適合したからオルフェノクになれたんですか?」
「その通りだ」
「でも、どうしてその仮面ライダーの世界の怪人達がこの世界にいるんだろう」
「恐らく、オーロラを使ってこちらの世界に来たんだろう」
「あの銀色のオーロラか?」
クロノの質問に俺は頷いた。
「あの銀色オーロラは一体何なの?」
「あのオーロラは、並行世界を渡り歩くためのもの、簡単に言えばゲートだな」
(しかし、あの銀色のオーロラは、海東にキバーラ、鳴滝と「仮面ライダーディケイド」に関する人物が使うものなのに、なんで「フルメタル・パニック!」のガウルンがあのオーロラを使えてるんだ?あ、そういえば)
俺はあることを思い出し、椅子に置いてあるフェニックスドライバーを手に取った。
「アポロン、そろそろ説明してくれないか?」
「何をですか?」
こいつ、忘れてるな。
「ガウルンと戦った時、俺がアーバレストになった時なんでカードを使ってないのにラムダ・ドライバを使えたのかだ」
「確かにマスターはラムダ・ドライバのカードを使用していません。しかし、私の中には緊急時のみにカードを使用せずにその機体の特殊システムを発動させることが出来る緊急(エマージェンシー)システムが搭載されています」
「ほぉー」
「しかし、緊急システムによるシステムの解放の限界時間は5分が限界であり、一度使用すると約一ヶ月は使用出来ません」
「成程」
一ヶ月かぁ。
俺自身も頑張らないといけないけど、出来ればその間にカードの封印が解けていればいいが。
「ねえねえ、健悟君」
「はい?」
「そろそろ、そのデバイスについて説明してくれないかな?」
そういいながらエイミィはフェニックスドライバー=アポロンを指差す。
「いいですけど、その代わりに条件追加で」
「またか!」
・・・・・クロノ、一々うるさい。
「落ち着きなさいクロノ執務官」
リンディがクロノに注意をする。
「は、はい」
「それで、次の条件の内容は?それと他にも条件があるならついでに全部言って下さい」
「・・・・・分かりました。では、条件を出させてもらいます。まず俺の相棒、アポロンや他のライダーシステム等の解析及び俺の許可無しで触れることは一切許しません」
「何故ですか?」
「さっきも言ったように俺の、いや、ライダーの力を悪用する者が現れる可能性がある。それを防ぐためにもデータを取らせる訳にはいかないので」
「しかし・・「そこまでにしてはどうですかな、リンディ・ハラオウン提督?」っ!」
「ファルケ・・・」
リンディが話続けようとした時、ファルケがリンディに話しかけた。
「我々の指揮官、健悟隊長はデータを取らせないと言っている。それをどうしても取ると言うのであれば・・・」
『『ADVENT』』
『『『『『『SWORD VENT』』』』』』
『SHOOT VENT』
『『『『『STRIKE VENT』』』』』
『HOLD VENT』
『SPIN VENT』
「「ウオオォォォォンッ!!」」
ファルケの言葉を合図に上から龍騎、ナイト、ゾルダ、王蛇、シザース、ガイ、ベルデ、インペラー、タイガ、アビス、ファム、オーディン、オルタナティブ、オルタナティブ・ゼロ、リュウガはカードデッキからカードを引き抜き、カードをバイザーにベントイン、スラッシュし、龍騎とリュウガはアドベントでドラグレッダー、ドラグブラッカーを呼び出し、ナイト、王蛇、ファム、オーディン、オルタナティブ、オルタナティブ・ゼロはソードベント、ガイ、シザース、タイガ、アビスはストライクベント、ゾルダはシュートベント、ベルデがホールドベント、インペラーはスピンベントのカードでそれぞれを武器を装備し、タイムレンジャーがダブルベクター、マスクマンはマスキーブレード、ロッド、トンファー、ローター、リボン、ボウケンジャーがボウケンアームズ、オーレンジャーはレンジャーアイテム、マジレンジャーはマジスティック、ゴーカイジャーはゴーカイガン、ゴーカイサーベルとそれぞれの武器を取り、ブリッツとネブラブリッツはトリケロスに装備されている50mmレーザーライフルを構え、アーバレストはボクサー散弾砲、ウルズ2、ウルズ6、ウルズ3は40oライフルを構え、更に外にいたウルズ4、ウルズ5が部屋に入り、ウルズ2達同様40oライフルを構え、ファルケは「クリムゾンエッジ」単分子カッターを抜き、刃をリンディ達に向ける。
「我々も容赦しませんよ?」
「くっ!!」
ファルケ達が構えるとクロノはS2Uを起動させ、魔導師達もデバイスを起動し、構える。
「止めろ、ファルケ。武器を下ろせ」
俺はファルケ達に武器を下ろすように言った。
「しかし、隊長」
「聞こえなかったのか?武器を下ろせ、ウルズ1」
今度はファルケをコールサインで呼んだ。
「分かりました」
ファルケが単分子カッターを仕舞うと全員武器を下ろし、ドラグレッダーとドラグブラッカーはミラーワールドに戻り、ウルズ4,5も再び部屋の外の警備に戻った。
「では、条件の続きを言わせていただきます」
俺は引き続き、追加の条件を出す。
「次の条件は今回の事件に関わっている少女、フェイト・テスタロッサとその関係者を逮捕した場合、無罪放免とまでは言わないが、ある程度罰を軽く出来るようにしてもらいたい」
「なっ!何故だ「その次の条件だが」っ聞け!!」
「クロノ執務官にはフェイト・テスタロッサに手を出させないでほしい」
「なんでだ!!」
「だってお前がいると色々と邪魔だもん」
「ふざけるな「そして、最後だが」だから聞けって!!」
「この事件が解決出来た場合、何か報酬をもらう」
「報酬・・・ですか?」
「えぇ」
「ちなみに断った場合は?」
「その場合は協力するのを辞めます。俺は自分にメリットのないことはしない主義なので。あとこれまで出した条件、まぁクロノ執務官が手を出さないってのはまだ大目に見るとして、それ以外の条件を一つでも破った場合、残念ですが、俺は全力で貴方達を潰し、時空管理局を破壊します」
「脅すつもりか!」
「そう思ってもらって構いません。それでどうしますか、リンディ提督?」
「・・・1ついいかしら?」
「どうぞ」
「貴方はさっき、ギブアンドテイクっといいましたね?確かに今の条件を私達が飲めば、貴方にとってはメリットにはあるわ。でも、それだと逆に私達にはデメリットにしかならない。さっきと言っていることと矛盾していますが?」
ほぅ、中々鋭いな。
「メリットならありますよ。俺が協力することで貴女方の戦力は上がる。更に俺の活躍をクロノ執務官、高町、スクライアの物にすることで彼らの評価も上がる。そして何より、さっきの様にライダー達やライダーの世界の怪人、ロボット達に襲われた時は俺が相手をする。恐らく貴方達の力ではライダーや一部のロボットならまだしも、怪人やラムダ・ドライバ搭載機には対抗出来ないでしょうしね」
「ラムダ・・・ドライバ?」
「さっき健悟君がデバイスと話してた時にも言ったよね?」
「野田君、ラムダ・ドライバってなんなの?」
「ラムダ・ドライバは、使用者の強い意志を物理的な力に変換する特殊な兵器システムだ」
まぁ、俺自信もまだラムダ・ドライバについては、不明な点が多いけどな。
「意思を物理的な力に変換って具体的にはどんなものですか?」
「例えばだが、自分や仲間を守りたいと強く想うことで相手が撃った弾を跳ね返したり、無力化したり、攻撃面では逆に相手の防御や装甲を貫くと想うことで銃火器の威力を上げたり、更にはなんの武器を無しで相手をバラバラにしたり、車両に乗っている場合は内部のみを破壊することも出来るんだ」
「そんな馬鹿なことがあるか!」
「信じられないかもしれないが真実だクロノ執務官。現にあの時、ラムダ・ドライバの力を目の当たりにしたはずだ」
「あの銀色のロボットのことですね?」
「その通りだスクライア」
なのは、ユーノ、クロノ、リンディが俺とヴェノム戦を思い出す。
「そんなに凄かったの?」
あの場に居なかったエイミィがクロノに聞いた。
「ああ、彼が放った銃弾が全く効かなかったり、仮面ライダーの1人が放った必殺技を止めて、一撃で撃破したんだ」
「一撃で・・・」
「あぁ、ちなみにあの機体はまだ未完成の機体で、完成型は量産もされているぞ?」
「!!あの威力で未完成で量産型だと!?」
まぁ、俺もあれが量産型って知った時は驚いたけどな。
「・・・それで、あのラムダ・ドライバの対応策はあるですか?」
「現段階ではっきり言えることはラムダ・ドライバに対抗するにはラムダ・ドライバによって発生される防御力を上回る程の攻撃を行うか、こちらも相手と同じラムダ・ドライバで対抗するしか方法はありません」
『・・・・・』
リンディ達は黙り込んでしまった。
「話を戻しましょう。俺が出した条件は飲んでもらえますか?飲んでいただけるならば、今後ライダーやラムダ・ドライバ搭載機が現れた場合、対抗は俺が行いますし、今回の事件も手伝います。あとリンディ提督達だけ特別にある程度のライダーや怪人、あのロボット達の情報を教えることも約束しますがどうしますか?」
「あのロボット達って、アーム・スレイブとモビルスーツのこと?」
「!!何故その呼び方を?」
「えっと、ウルズ2に教えてもらって」
「・・・・・」
俺はウルズ2を見る。
「あぁ、大丈夫だって。教えたのは呼び方だけでそれ以外は教えてないから」
・・・・・ならいいか。
「アーム・スレイブとモビルスーツとは一体?」
「ここから先は、条件を飲んでいただければ話ます」
「・・・・・最後にもう一ついいかしら?」
「なんです?」
「貴方は条件の中にあの黒衣の少女とその関係者の罪を軽くするように言っていましたが、何故貴方がそのような条件を出すんですか?あの子とどう言う関係なんですか?」
うーん、1番面倒臭い質問するな。
皆の視線、特になのはとクロノが凄い見てるよ。
「別になんの関係もありませんよ。俺があの子に手助けをしていたのは単なる気まぐれです。それにあの子には何か特別な事情がある気がするんですよ」
「特別な事情ですか?」
「えぇ、まぁただの勘ですけど」
一応半分は嘘、半分は真実を言ったけど、これで通じるだろうか?
「・・・・・分かりました。不可解な点もありますが、ライダーや怪人、そしてラムダ・ドライバに対して有効的な手段がない以上、被害を最小限にするためにも、改めて協力をお願いします」
「では、条件を全て飲んで頂けるのですね?」
「えぇ」
「よ、よろしいんですか艦長!?このような無茶苦茶な条件を飲んで!」
「クロノ執務官、貴方が言いたいことは分かるわ。でも、貴方も見たようにあのラムダ・ドライバの力は強力よ。今の私達にラムダ・ドライバの対抗手段がない以上、同様もしくは強力な持つ彼に頼るしかないわ。それに情報も色々と必要だわ」
「そ、それはそうですが・・・・・・わ、分かりました。艦長の指示に従います」
「ありがとうクロノ」
クロノは若干納得が出来ていないままリンディの指示に従い、そんなクロノにリンディは笑顔でお礼を言った。
「それで話しを戻しますけど、さっきエイミィが言ってたアーム・スレイブとモビルスーツについて説明してくれないかしら?」
「アーム・スレイブは略してASとも呼ばれ、そこにいるファルケ、アーバレスト、ウルズ2、3、6、外にいるウルズ4,5のことで、本来の大きさが約9m程の陸戦型のロボットで発令所、通信室、そして俺と戦ったガウルンが変身したヴェノムもアーム・スレイブです。モビルスーツは発令所と通信室に現れたロボットとそこのブリッツガンダムとネブラブリッツガンダムのことで、基本的には約18m程ですが、それぞれの世界によって違い、大きい機体で約24m、小さい機体で約15m程のロボットです。機体によっては地上用、水中用、水陸両用、航空用、宇宙用、宇宙と地上の両方で戦うことが出来まるバリエーションが豊富なロボットです。このロボット達もこの世界やライダーの世界とも違う、別の世界の物です」
「つまりは、質量兵器っということですね?」
「そうですね」
「凄い、宇宙でも戦えるんだ」
「野田君、ガンダムってなんなの?」
「ガンダムは、特定の機体が言われる場合もあるけど、俺自身としては、ガンダムは力の象徴のような物だと思っている」
「力の象徴・・・」
「で、何故そのガンダムやAS等の大型のはずのロボットがこのサイズで、尚且つここに居て動いているんだ?」
おぁー、クロノいい質問をしてくれた!
これでアポロンを紹介しやすくなった。
「それはこいつのおかげだ」
そういいながら俺はフェニックスドライバーを手に取った。
「そのデバイスって一体何なの?」
「こいつの名称はフェニックスドライバー、AIコールサインはアポロンだ」
「よろしくお願いします、皆様」
「あ、えっとよろしくお願いします」
「ど、どうも」
「よろしくね」
「あぁ」
「こちらこそ」
アポロンの挨拶になのは、ユーノ、エイミィ、クロノ、リンディが返事を返した。
「このフェニックスドライバー、アポロンがあるから俺は仮面ライダーフェニックスに変身出来たり、他のライダーやファルケ達を召喚したり出来る」
「召喚って、あの人達を呼び出したってこと?」
「ああ、これを使って」
俺はなのは達にライダーカードを見せた。
「これってカードだよね?」
「はい。カードです」
「これでどうやって召喚するんだ?」
「それにこのカードの仮面ライダーさんってさっき野田君と戦ってた仮面ライダーさんだよね?」
「うーん、まぁ口で説明するよりも見てもらったほうが早い。よろしいですかリンディ提督?」
「構わないけど、身体は大丈夫なの?」
そう言われると少し心配だな。
「アポロン、どう?」
「多少なら問題ないはずです」
ならいいか。
「じゃあやるか」
俺はベットから下り、フェニックスのカードを手に取った。
「そのカードは何に使うの?」
「見てれば分かる」
質問してきたエイミィにそう言って、フェニックスドライバーにカードを入れた。
『KAMEN RIDE!』
「変身!」
『PHOENIX!』
トリガーを引き、仮面ライダーフェニックスに変身した。
「ふぇ?」
「か、身体が・・・」
「大きくなってる」
「凄いわねぇ」
「えぇ、本当に」
「高町、さっきのカードを」
「う、うん」
なのはからライダーカードを受け取った。
「ありがとう」
なのはから受け取ってすぐにフェニックスドライバーにカードを入れた。
『KAMEN RIDE! DELTA!』
トリガーを引くと数時間前に戦った「仮面ライダー555」の世界のスマートブレイン製仮面ライダー「仮面ライダーデルタ」が出現した。
「「「「「おおぉぉぉ」」」」」
「っとまぁ、こんな感じだ」
「今のってあの黒い仮面ライダーさんの時と同じ」
なのはが黒い仮面ライダー=リュウガを見る。
「その通りだ。今のように召喚したライダーやAS、MSは召喚後は俺の命令に従ったり、独自で判断して動いたり出来る。又召喚する直前や戦闘中に非殺傷か殺傷かを設定出来る」
「はーい、質問があります」
エイミィが手を上げて質問をしてきた。
「どうぞ?」
「そこのASとMSって喋ったりしてるけど、なんでライダー達は一言も話さないの?」
いや、一応喋る奴はいるはずだぞ?
実際ディエンドが召喚したイクサとサイガは喋ってたし。
とりあえず適当に答えよう。
「えーっと、MSやASの場合はその機体に搭乗したパイロットが擬似人格として使われいるんだけど、ライダーにはそれを採用してないだけ、でも中には喋る奴もいる」
「搭乗したパイロットが擬似人格として使われているってどういうことなの?」
「そのままの意味ですリンディ提督。さっきも言ったようにMSとASはそれぞれ別の世界のロボット。そして、大型のロボットを動かすにはパイロットが必要になります。そこにいるファルケ達は本来の世界で自分達に搭乗したパイロットの人格を擬似人格として使っています。しかし、これはあくまで特定の機体に搭乗したパイロット、つまり専用機に搭乗した人物限定でそれ以外、量産型の機体はただのAIです。しかし、AIでも戦闘能力、判断能力等はかなり高レベルのものです」
『・・・・・』
「ん?」
説明が終わると何故かなのは達がポカンとしていた。
「どうした?」
「いや、なんというか。あまりに凄すぎて」
「あんなカード1枚で変身したり、他の仮面ライダーやスーパー戦隊にこれ程高性能なロボットを召喚出来るなんて」
「もしかしてさっきの大人の姿をしていたのも、そのカードが関係してるんですか?」
おぉ、鋭いなユーノ。
「ああ、その通りだ。このオールドライドと呼ばれるカードを使うことでカードの表面に書かれた数字、例えば20と書かれていたら20歳の平均的な身体に使用者の容姿等を変えるんだ」
「へぇ〜」
「あと野田君、あの時ファイズさんやあそこの白いロボットさんの姿になったよね?」
「ああ、ライダーは限定されているがあの白いAS、アーバレストとかのロボットやスーパー戦隊の方ならほぼ無制限であらゆる機体に姿を変え、そのライダーやスーパー戦隊、機体の武器や特殊能力、システムまで使うことが出来る。それもまた別のカードが必要になるけどな」
まぁシステムの方は今はカードが封印されてるけど。
「ちょっといいか?」
クロノがさっきより若干声のトーンを落とし、質問をしてきた。
「・・・何か?」
「そのデバイス、ロボット、スーパー戦隊仮面ライダーへの変身と召喚、大人の容姿については、ある程度は理解出来た。だが、一つだけ理解出来ないことがある」
うわぁー、なんか面倒な質問されそうだなぁ。
一応聞いてみるか。
「何です?」
「君がどうやってそのデバイスを手に入れたことだ」
はい、予感的中〜。
聞かれる可能性はあったけど。
「高性能なAI、並行世界のライダーやロボットの召喚に変身。それだけじゃない、僕達時空管理局ですら、並行世界についてはまだ詳しくは解っていないのも関わらず君は並行世界や並行世界から来た敵についての情報を持っている。あの時の戦いで紫の目のカイザとかいう仮面ライダーが言ってたディケイドとディエンドとは何だ?君は一体何者なんだ?」
前言撤回、結構予想外の質問されてる!
どうしよう・・・・・。
ディケイドとディエンドだけは話して他はなんとかして誤魔化すか。
「・・・仮面ライダーディケイド、仮面ライダーディエンドは俺のライダーシステムの元になった仮面ライダーだ。ディケイドはライダー限定で他のライダーに変身出来る代わりに召喚が出来ず、ディエンドはライダー限定で他のライダーを召喚出来る代わりに変身が出来ない。俺のライダーシステム、フェニックスドライバーはディケイドとディエンドのハイブリッド型、ディケイドとディエンドの長所のみを取り込み、更にライダー以外の召喚も出来る様に作られている。俺が話せるのはここまでだ」
「そんなので納得出来ると思ってるのか「いい加減にしたらどうだ?」っ何!?」
再びファルケが割り込んでくれた。
「君は同じことを繰り返したいのか?」
再びファルケ達が武器を構えようとする。
「止めろってファルケ」
「隊長、突然で申し訳ありませんが発言を許可願います」
俺がまたファルケ達を止めようと指示を出すとファルケが発言の許可を求めてきた。
「・・・いいだろう。発言を許可する」
内容が気になったので発言を許可した。
「はっ。隊長、ハッキリ申し上げて私はこの者達と共闘するのはあまりオススメ出来ません」
「お前!何を言うんだ!」
「理由は何だウルズ1?」
「この者達は戦闘終了後、確かに隊長を看病して下さいました。しかし彼らは戦闘終了直後の隊長が眠っている間にフェニックスドライバーを回収、無断で解析をしようとしていました」
「ほぉ?」
ファルケの報告を訊いて俺はリンディ達の方を向く。
「ちなみにフェニックスドライバーを回収し、解析をさせるよう指示を出したのはそこの執務官の少年です」
「・・・」
ファルケがそういうとクロノは気まずそうに俺から目を逸らす。
「アポロンからの救難信号がなければ今頃フェニックスドライバーは解析されていました」
「本当かアポロン?」
「イエス、マスター。証拠の映像もありますが閲覧しますか?」
「見せろ」
「イエス、マスター」
俺が映像を見せるように言うとフェニックスドライバーの銃口から光が放たれる。
光が放れている方を見ると壁に映像が映し出されている。
映写機の代わりになってるのか。
つかこのドライバー、映像記録と再生機能もついてるのか。
全然知らなかった。
『な、なんで野田君が?』
『なのはさんのお友達なの?』
『は、はい!』
おお、ちゃんと音声もついてるのか。
『気を失っているようね。兎に角、医務室に運びましょう!』
『一体なんなんだ。このデバイスは?』
『クロノ、この子のデバイスをお願い!』
『分かりました』
映像では気絶した俺をリンディが抱き上げ、クロノがフェニックスドライバーを拾う。
リンディがクロノにフェニックスドライバーを頼むとなのはとユーノと共に医務室に俺を医務室に向かっていった。
『とにかくこのデバイスを解析すれば色々分かるだろう』
リンディ達の後を追わず、クロノだけが何処に向って歩き始める。
『あ、クロノ執務官!ご無事でしたか!』
『ああ。艦長も皆無事ですよ。あと早急にこのデバイスの解析を行ってくれませんか?』
クロノが技術スタッフにフェニックスを渡した。
『このデバイスは?』
『僕達と戦っていた仮面ライダーのデバイスです。これを解析すれば彼らについて何か分かるかもしれない』
『分かりました。直ぐに解析作業にかかります』
『頼みます―『そうはさせる訳にはいかん』―何?!』
クロノが技術スタッフに解析を任せ、立ち去ろうとした時に扉が開いた。
扉が開くとクロノは扉の方を向く。
そこにはファルケが立っていてゆっくりと歩きながら部屋に入っていく。
ファルケが部屋に入るとその後ろから駆け足で4機のM9がファルケの横に立ち並び40mmライフルを構え、ブリッツとネブラブリッツはファルケの後ろに立ち50mmレーザーライフルを構える。
『全員その場を動くな』
『君達どうやってここが!』
『その質問に答える義理はない。大人しくフェニックスドライバーを返してもらおうか?』
『断る!これを解析してあの少年の謎を解明する必要がある!』
『ならば仕方が無い。あまり手荒な真似はしたくなかったんだがな』
『はっ!』
クロノがフェニックスドライバーの返却を断るとファルケの言葉の後、ミラーワールドを経由してモニターから龍騎ライダーズが現れる。
『な!仮面ライダー!』
突然龍騎ライダーズが現れるとクロノは懐から待機状態のS2Uを取り出す。
クロノがS2Uを取り出すと同時にナイトがカードデッキからカードを引き抜き、ダークバイザーにベントインする。
『ADVENT』
『キィィィイ!』
『な、何だこのコウモリは!?』
ナイトがアドベントを発動させダークウィングを召喚。
突如現れたダークウィングにクロノが怯んだ。
『SWORD VENT』
『だあっ!』
『しまった!』
クロノが怯むと龍騎がカードを引き、ドラグバイザーに入れドラグセイバーを装備すると
『ゾルダ、ウルズ3、ウルズ4、ウルズ5、フェニックス不在のため指示通り指揮代行として指示を出す。指揮官代行として発砲を許可する。解析されないよう機材を破壊しろ』
『ウルズ3了解』
『ウルズ4了解!』
『ウルズ5了解』
『こういうゴチャゴチャしたのはあまり好きじゃないんだけどなぁ。ふんっ!』
3機のM9とゾルダが機材に40mmライフルとマグナバイザーを放つ。
『止めろ!』
『ウルズ2、6、7、彼らを抑えろ』
『!ぐっ!』
クロノがM9とゾルダを止めようとするとファルケが指示を出すとクロノと技術スタッフが床に突然押さえられる。
『な、何がどうなってる!?』
突然のことにクロノが戸惑う。
『ウルズ2、6、7、ECS解除』
ファルケの指示を受けECSが解除されるとM9マオ機、クルツ機、アーバレストが現れた。
『お、お前達何処から?!』
『黙っていろ』
『くっ!』
突然現れたアーバレスト達に驚きながらもクロノはアーバレストに問いかけるがアーバレストは答えることなく、背中に回し掴んでいるクロノの右腕に力を込めて黙らせる。
『制圧完了。そして・・・』
クロノ達を制圧したことを確認するとファルケはフェニックスドライバーを手に取った。
『フェニックスドライバーの回収成功。各員隊長の所に向うぞ』
『了解』
フェニックスドライバーを回収したファルケが部屋を出て後からアーバレスト達も部屋を出るとそこで映像が終わる。
「・・・なるほど。ファルケの証言に間違いはないようだな」
「・・・」
記録映像を見た後、全員が沈黙している。
「・・・だがまあ。しょうがないんじゃないか?」
「え?」
「隊長・・・」
俺の予想外の言葉にクロノが気の抜けた声を漏らし、ファルケが俺の方を向く。
「未知数の敵が現れ、それを回収出来たなら解析を行って情報を入手する。これは戦場では間違っていない行為だ。まあ大半の場合は機密保持のために自爆するがな。それに今さっき勝手に解析を行ったりデータを取らないと約束した。今は彼らを信じよう。なぁに心配するな」
そういってフェニックスドライハーを回転させ、クロノに銃口を向ける。
「こいつらが裏切ったらその時は全力で排除するからさ」
「・・・・・了解しました。申し訳ありません」
俺の言葉に納得してくれたファルケ達は武器や引き抜こうとするカードから手を遠ざけ、俺もフェニックスドライバーを下ろす。
「いや、問題ない。さて、クロノ執務官」
「・・・・何だ?」
「貴方が納得出来ないのは俺自信も分かっています。しかし、今はまだ話すことが出来ません。ですが、時がくれば話します。俺のことや、アポロンのこと、全て話します」
あまりに真面目なことなので敬語になってしまった。
「・・・・・本当だな?」
「はい、必ず」
『・・・・・』
俺とクロノが無言のまま互いを見る。
「・・・・・分かった、その時がくるまで待とう」
「ありがとう」
なんとかクロノ納得してくれた。
「さて、いきなりで申し訳ないんですけど、頼みがあるんです」
「なんですか?」
「俺、一旦家に帰りたいんですけど。学校のこととか色々ありますし」
「ああ、その、実は・・・・」
「あの時の戦いのせいで、今はほとんどのシステムがダウンしてて、今修理中なんだよ」
「それに君のライダー達やスーパー戦隊、ロボット達も攻撃で所々穴が開いたりしてるから、それの修理も行ってるから時間が掛かる」
あー、そういえばそうだったな。
「あー、大丈夫だ。すぐに直そう」
「はい?」
「出来るのか?」
「勿論。多分こいつらならすぐに直せるだろう」
そういいながらカードケースからカードを1枚取り出し、フェニックスドライバーに入れる。
『BRAVE RIDE! CARPENTERS!』
「「「「「・・・・・・」」」」」
「よしっと」
俺は一旦カードをフェニックスドライバーから引き抜いた。
恐らく今ので海鳴の家の地下にいるあいつらのAIが起動したはず。
「何も出てこないよ?」
「大丈夫、大丈夫。これからが本番だ」
何も現れないことに不思議がっているなのはにそういいながら再びカードをフェニックスドライバーに入れた。
『BRAVE RIDE! CARPENTERS!』
「出て来い!」
トリガーを引くと「勇者王ガオガイガー」に登場した作業用のロボット「カーペンターズ」が現れた。
「よし、これ位いれば大丈夫かな?」
ちなみに今回はカーペンターズを60体程呼び出した。
「な、なんなのこのロボット達?」
「あぁ、こいつらに修復作業を手伝ってもらうだけです。そうゆう訳でお前達、これから十班に別れてこの艦の内部の修復作業を行ってもらうぞ?」
カーペンターズは電子音を鳴らしながら頷いている。
「よし、じゃあ、安全第一で頑張っていってらっしゃい!」
パンッ
俺が手を叩くとカーペンターズは元気良く部屋を飛び出して行く。
ガンッ!!
「「「「「「あ」」」」」」
カーペンターズの中のDP-L3達だけが部屋を出て行く際に壁にぶつかって行った。
「・・・・・質問してもいいか?」
「なんです?クロノ執務官」
「本当にあのロボットは大丈夫なのか?」
「大丈夫。信用しろ」
DP-L3達のドジっぷりを見てクロノが若干不安そうだったが性能は把握しているので大丈夫と答えた。
15分後
「なっ?言った通りだろ?」
「あ、あぁ」
「本当、凄いわねぇ」
「まるで新品みたいだよぉ」
カーペンターズから修復完了の連絡が入り、その様子を見に通信室に行くとさっきまで滅茶苦茶になっていたらしい(俺はその現場をみてなかったから知らん)コンソールやモニター、壁は完全に修復され全ての機能が回復していたらしい。
そしてそれは発令所も同様だったらしく、更に一番被害が酷かったゾルダのファイナルベント「エンドオブワールド」が放たれた廊下は本当に戦闘が起こったのかと思うくらい綺麗になっていたらしい。
ちなみにカーペンターズが修復作業をすることをスタッフに伝達するのを忘れていたため最初の5分間はアースラの中が大騒ぎになっていた。
「あのロボットは一体なんの?」
「それについては後日改めて説明します」
「分かったわ」
「じゃあ、座標はあの公園でいいかな?」
「えぇ、お願いします。あ、そうだ。クロノ執務官」
俺はあることを思い出し、クロノを呼んだ。
「ん、なんだ?」
「あの時はありがとう。おかげで助かった」
俺は、あの時デルタの「ルシファーズハンマー」から助けてもらった時のお礼を言っていなかったので今言った。
「べ、別に!あの時も言ったように、君から聞かなければならないことが色々あったから助けただけだ!」
素直じゃねぇな。
「そ、その、僕の方こそ感謝している」
「?」
「き、君も一応、僕や母さん達を守ってくれたしな」
・・・・・ツンデレか、コイツ。
「気にするな。それと色々失礼なことを言ってすまない」
「ふん!」
「さて、じゃあそろそろ一旦戻るか。アポロン、ファルケ達も戻してくれ」
「イエス、マスター」
アポロンが返事を返すとファルケ達が一瞬で消え、カードに戻った。
「本当に凄いねぇ」
「エイミィさん、感心してないでそろそろお願いします」
「あぁ、ごめん、ごめん!」
「では、また後日会いましょう」
「ええ」
「ああ」
「うん」
「はい」
「それじゃあ転送するよ」
皆にあいさつをした後、俺は転移魔法によって一旦、海鳴市に戻った。
ARXー7アーバレスト「ふぅ〜、なんとか書けた」
健悟「やっとアースラから離れたな」
アポロン「長居しすぎです」
ARXー7アーバレスト「まぁ、そう言わないでよ」
健悟「しかし交渉の内容、これも中々無理があったんじゃないか?」
アポロン「説得の方も」
ARXー7アーバレスト「気にするな!」
健悟「駄目作者」
ARXー7アーバレスト「うるさい!」
アポロン「それはそうと昨日はクリスマスですね」
健悟「そうだな。そしてもうすぐ2012年も終わりだな」
ARXー7アーバレスト「今年も1年過ぎるのが早かったなぁ。そして今年もイブもクリスマスも1人だった・・・」
健悟「まぁ・・・その・・・そのうち出会いがあるさ」
アポロン「頑張って下さい」
ARXー7アーバレスト「うん・・・そうだな」
健悟「あ〜あ、落ち込んじゃったよ」
アポロン「ほおっておきましょう」
ARXー7アーバレスト「ほおっておくなよ!作者だぞ!ああもう、次回予告行こうか!」
健悟「お、おう!次回『第十七話 一時帰還』です」
ARXー7アーバレスト 「では次回は今年中にもう一本仕上がるのか来年のどちらかです!」
アポロン「恐らく来年でしょうね」
ARXー7アーバレスト 「私も頑張りますので来年も『〜少年が望んだ世界と力〜』をどうぞよろしくお願いいたします」
健悟・アポロン「「よろしくお願いします」」
健悟「来年も良いお年をお過ごし下さい」
ARXー7アーバレスト「次回もお楽しみに!!」
今回登場したロボット紹介
カーペンターズ
ツールロボ「ブライヤーズ」を基に設計され、戦闘で被害を受けた都市等の再建をする簡易AI搭載の作業用ロボット群。
説明 | ||
第十九話 交渉 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
5108 | 4679 | 5 |
コメント | ||
ですね〜、交渉の場において下手に出るのは、悪手以外の何物でもないしな! 世界広しといえど実際にやっちゃうのは、日本の政治家くらいのもんでしょ〜。(マイクロミサイル) 無印のクロノ意外と短気だと思うがな。偽ヒーローぶりとかwwwだって偽物なんだからそれが正しいんじゃね? 主人公が上から目線なのも、実際戦力は上だし、相手より優位に立って条件を飲ませようとするのは戦術として当たり前の事では?(孝(たか)) 凄くおもしろかったです!自分も頑張りたいと思います!!(フォン・スパーク) |
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