インフィニットストラトス −九番目の熾天使−
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 翌日の夕方

 

 

 俺は束に家が完成したとの連絡があったので向かうことにした。

 

 場所は学園敷地内の公園の隅にポツンと二階建て一軒家が建っていた。

 

 一見すると普通の家だ。……外見は、な。

 

「あ! 煉くーん! こっちこっち!」

 

 束が一生懸命手を振っている。

 

「で、これが新しい家か?」

 

「うん! ただし! ただの家じゃないんだよ! えっへん!」

 

 なんか胸を張って言っているが、自信満々に言われても全然期待できないし褒めたくない。

 

「……で、何処が普通じゃないんだ?」

 

「よくぞ聞いてくれました!! じつはこの家の壁はカブラカンの装甲板をしようしているんだよ! これで耐震性も強度も問題無し!」

 

 …………は?

 

「すまん、束。今なんて言った?」

 

「え? 耐震性も強度m―――「いや、その前だ。」え? ああー、カブラカンの装甲板を使用しているって事?」

 

 カブラカン…………まさか、あのカブラカンじゃないよな?

 

「束……それってもしかして……?」

 

「うん。前に煉君が見せてくれたアームズフォートのカブラカンの装甲板を試しに作ってみたら……出来ちゃった☆」

 

 この変態科学者が!

 

「おいコラ! 可愛く言っても誤魔化せると思うな!」

 

「別にいいじゃん。兵器は作ってないし。う〜ん、私が作ったから……タバラカン? いや、タバネカンもいいかも……」

 

 ……もういいや。この程度で怒ってたら胃に穴が空きそうだ……。

 

 それと、ネーミングセンスが無さ過ぎだ。

 

「次は庭を説明するね! デザインはイギリス風の庭にしてみたんだけど、家の周囲には各種高性能センサーを設置しました!」

 

 お? 次は意外と普通だな? てっきり『地雷を敷いたから侵入者対策は万全だよ♪』とか言うと思ったのに。これなら期待しても……

 

「そして、センサーが侵入者を感知すると警報がなるのです!」

 

 ふむふむ、普通だ。一体どうしたのだろうか? 束の奴、熱でもあるんじゃないのだろうか……?

 

「それで?」

 

「侵入者を警報が鳴ると、この子達が迎撃してくれるよ!」

 

 束が端末を操作すると庭の一部が開き、地面から大きさ70p前後の警備ロボが5体出てきた。

 

 赤い塗装に二基のバーニア…………何処からどう見てもミニチュアサイズのナインボール・セラフだった。

 

「…………おい」

 

「ん? なに?」

 

「……あれ、何処からどう見ても……」

 

「うん、ナインボール・セラフだよ? 私が作った警備ロボ『リトル・セラフ』、通称『ちびセラちゃん』だよー。」

 

 クソッ! 予想の斜め上どころか真上だった!

 

 …………落ち着け、落ち着くんだ。たかが外見を似せて作った警備ロボじゃないか。別に怒る理由は無いはずだ、うん。

 

「……それで、どうやって撃退するんだ?」

 

 時には我慢しようではないか。俺は結構我慢強いかr――――

 

「うん! 武装は固定武装として両腕部に9o弾を使用したマシンガンを搭載、それと、レーザーブレードも付けちゃいました♪

 これでサクッと撃退しちゃうのです!」

 

「アホかぁ!!」 

 

「あいた!?」

 

 俺は我慢できずに拳骨を入れた。

 

「なにが『サクッと』だよ!? 蜂の巣か蒸発の二択しかないだろ!? それにこれは『撃退』じゃなくて『撃滅』だ!!」

 

 捕まえるならまだしも、問答無用で殺す気か!?

 

 間違えて生徒が入ったらどうするんだよ!

 

「もー! そんなに怒らなくてもいいじゃんかー!」

 

 怒るわ!!

 

「……ったく、それで?」

 

「んー? えっとね、ちびセラちゃん達が撃退困難と判断したときにちょっとしたプログラムを仕込んでみたの」

 

 プログラム……? なんだろ?

 

「ちょっと見ててね。……ポチッとな♪」

 

 束が端末がボタンを押すと、一体のちびセラが目の前にある少し大きめの木にへばり付いた。

 

 え?……へばり付いた?

 

 すると……

 

 ドゴォーーン!!!

 

 パラパラパラ……

 

「へへーん! どうでしょ? 凄いでしょ!?」

 

 ……ああ、取りあえず……

 

「アホかぁああああ!!」

 

「あいたー!?」

 

 もう一回拳骨を入れておいた。

 

「もー! また殴ったー! 酷いよー!」

 

 うるさい!

 

「やかましいわ! プログラムって、ただの自爆装置じゃねぇか! 壊す気か!」

 

「大丈夫! カブラカンの装甲板はこの程度で壊れる程柔じゃないよ!」

 

 そう言う問題じゃ無いわ!

 

「俺が心配しているのは侵入者と学園だ!」

 

「どうでもいいよ、そんなもの」

 

 よくねぇ!?

 

「ま、いいや。次は家の中だよー」

 

 そうやって束のボケのような説明に俺はツッコミを入れていった。

 

 ちなみに、家の中にもセンサーがあって、警報が鳴ると俺と束に通報。そして、家中に取り付けられたセントリーガンが

 火を噴く仕組みになっている。

 

 中には実弾以外にもエネルギー弾を使用した物もあった。

 

 そして、地下に研究室があるんだが、何故か核シェルター並の強度だった。

 

「それにしても、二階建てにする必要があったのか? 束が住むのには広すぎるだろ?」

 

「何言ってるの? 煉君も一緒だよ?」

 

 え? 俺?

 

「ちょっと待て! 俺は寮があるんだが? それに、千冬さんが許す訳―――「ちーちゃんが許可してくれたけど?」……ちょっと待ってろ」

 

 俺はすぐに千冬さんにコールする。

 

『篠崎か。どうしたんだ?』

 

「織斑先生。束が俺と一緒に住むとか寝ぼけた事を言ってるんですが? 許可なんて出して無いですよね?」

 

『ああ、それなら私が許可した』

 

 なにぃいいいいいい!?

 

「ちょっと待って下さい! 一体どういうことですか!?」

 

『その馬鹿が『煉君と住まわせないとまた発明するよ? 今度は反物質爆弾を作ってやる!』って言うからな……仕方なく、だ』

 

 脅迫じゃねぇか!

 

「ま、お前一人が犠牲になる程度で世界が救われるのなら安いもんだろ?」

 

 こ、こいつ……生徒を売りやがった!

 

『それじゃ……頑張れよ?』

 

 そう言って千冬さんは通信を切った。

 

 ……アイツは鬼か?

 

「ね? 言った通りでしょ?」

 

「……はぁ。……分かった。もう寝よう……」

 

 もういい……諦めた。

 

「うんうん! 理解してくれて束さんは嬉しいよ! それじゃあ、れっつごー♪」

 

 え? ちょっと待て。何故俺の腕を引っ張る?

 

「お、おい? 何処に行くんだ?」

 

「何処って……ベッドだよ?」

 

 はい?

 

「いや……俺は自分の部屋で寝たいんだけど?」

 

「あ、言うの忘れてた。ベッドは私の部屋にしか無いから。もちろん、布団も寝袋も無いから」

 

 ちょっと待てぇええええ! 俺はそんなこと聞いてないぞ!?

 

「お、俺はソファーで寝るから!」

 

「ダ〜メ♪」

 

「おい! 腕を掴むな! は、離せ! い、いやぁああああああああああああ!!!!」

 

 ……そうして俺はまた穢されてしまった……しくしくしく……。

 

 

 

説明
第四話『家を魔改造。ちょっとは自重しろ!』
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コメント
コジマが無いと呼吸すら出来ませんからね、フラ娘さんはww(クライシス)
コジマが無い世界……うん、死ぬか♪(Unknown)
だが、コジマがなかった世界になったらどうするのですか!!それにコジマスコープに映っているコジマ粒子が減ってきている!!(蒼崎夜深)
なるほど「・・・・社長の血にトーラスの心、つまり社長砲から発射される弾はコジマ砲という事ですな・・・・流石ですフラさん。(二百式)
すげ!俺もコジマの一人だったら師匠と呼びたくなっちまう!!ここにコジマの巨匠がいらっしゃる!!(蒼崎夜深)
血潮が有澤なのは…社長こそ我が心の師匠!! 心がトーラスなのはもちろんコジマの意思だ!!(Unknown)
この世界は!コジマで埋め尽くされているだと!!??しかし、何で血潮は有澤なんですか!?しかも心はトーラスてwwそのまえにこの世界では勝てない!!(蒼崎夜深)
――――――体はコジマでできている。 血潮は有澤 心はトーラス。 幾度の戦場を越えて汚染。 ただ一度の除染は無く、 ただの一度も除染できない。 彼の者は常に独り コジマの丘で汚染に酔う。 故に、構成物質に意味はなく。 その体は、きっとコジマで出来ていた。(Unknown)
食べちゃった!一体フラジールさんの身体はコジマで出来ているのか!だとしたらすごい!(蒼崎夜深)
いただきます(Unknown)
いつの間にかフラさんに娘がついていた!?その前にこの世界のIS学園も狙われている!(蒼崎夜深)
コジマミサイルだと? ふ、ふふふ……さあ出番だフラ娘!! 貴様の胃袋はコジマ粒子でも消化できる筈だ!!(クライシス)
とりあえずIS学園にコジマミサイル一斉発射しますか・・・ん?・・・・・煉か・・・歓迎しよう!!盛大にな!!(二百式)
?身に覚えがありませんな!(Unknown)
娘をつけても文句を言えないほどフラ娘さんは色々やらかしてきてますからねぇ・・・・・・(クライシス)
影さん、いやいや、ちょいとね?(クライシス)
娘をつけないでもらえませんか!?…まぁ、今日の服装が振袖の時点で何も言えませんがwww(Unknown)
クラ主任!?それはどういう意味ですか!?なぜ俺の身体が心配なのですか!?主任!(蒼崎夜深)
フラ娘さん、オービットの乱射する奴の集弾率を上げて命中精度を跳ね上げさせましたが何か?ww(クライシス)
二百式さん、それはチート過ぎるのでちょっと……w(クライシス)
いっそのことリフレクタービット積んでオービットやベクターキャノン、ブレード光波等の飛び武器は反射するようにすれば……(Unknown)
ふう、年末のイベントで大分疲れたが復活・・・クライシスさん、既にここはコジマで汚染されてますよ?フラさんが暴れて・・・・ところで、相手の意表を突く為にセラフのブレード光波をファンネル見たいにあらゆる角度から飛ばせるのはどうでしょう?(二百式)
その前に影さんの身体が心配ですww(クライシス)
でしょうね〜。確かに雑魚の攻撃で死ぬでしょうね…(蒼崎夜深)
コジマハザード…つまりフロム版バイ○ハザードですねわかります。………きっと難易度アマチュアでもザコの攻撃で即死なんだろうなwww(Unknown)
あ!たぶんそれに轢かれたんだ!たしかものすごくコジマ粒子がとてもこぼれていたような……って、周辺を自作でつくったコジマスコープで見たらすごい量のコジマ粒子が漂っている!これではコジマハザードがおきてしまいます!どうしますか!クライシス主任!!(蒼崎夜深)
ペットボトルにコジマ粒子溶かした水入れたペットボトルロケット飛ばしてますけど・・・・・何か?(二百式)
穴を開けちゃダメーーーーーーー!!!?(クライシス)
そうだ 私 だ ! もちろん機体とは別に穴開けたコジマタンクを背負いながら轢きましたよ?ついでにコジマキャノンもチャージしてましたwww(Unknown)
轢いたのは貴様かww もちろんコジマを振り撒きながらでしょ?w (クライシス)
ジークコジマ!(Unknown)
そろそろ僕達の本気を見せてあげましょう。行きましょうか・・・・・・・フラさん・・・・人類に・・・・コジマの光を・・・・・・(二百式)
何か轢いた気がするがまぁいいか…さて、襲撃開始だ!!(Unknown)
仕方がないですよクライシスさん。それが彼らの……魂でしょ……う。(何故か道端を歩いていたらAC部隊に引かれたぜ!)(蒼崎夜深)
人類の為なら人殺しを厭わぬか、貴様等は……(クライシス)
ダァーイレンヴォォォン!!……面白い素体がいるとアスピナとムラクモ、キサラギに連絡入れておきましたwww(Unknown)
全ては繁栄の為・・・・復活の為・・・・・消えろイレギュラー!!!!!(二百式)
イレギュラー要素は抹消する、ミラージュはそう判断した.(Unknown)
フラさん、私もブレオンアリーヤでお付き合いしますよ・・・・・もちろん・・・護衛には大仏、ヴィクセン、ファンタズマ、AF部隊もいます、・・・・煉君・・・・・君はやり過ぎた・・・やり過ぎたんだ・・・・(二百式)
献上品って……煉!頑張って!つうか脅迫するのに反物質爆弾作るって(蒼崎夜深)
英雄とは世界への生け贄(献上品)と何処かで誰かが言ってたな…彼は世界の為に献上されて英雄になったのですね…(合掌)(Lapis lazuli)
いや、売ったのは千冬様ですw 確かに献上しますねww(クライシス)
煉、半物質爆弾なんて作られたら使用した空間が消滅しちゃうから、そんなことさせるくらいなら山田先生でも生徒売るような真似(束に献上)するよ(頭翅(トーマ))
煉君は悪くない……はず!!(クライシス)
……煉、皆からカーパルスと地下駐車場のお呼び出しがあります。……………リユウハオワカリデスネ?    さて、私のブレオンフラジールに僚機として乙女とIBIS、青パル、ラスジナを用意しておくか…(Unknown)
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