なんか神の不手際で転生するらしい
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あの後ハラオウン家の二人は何も言わなかった。まあこれは当然だな。これでさらに勧誘とかしてきたら俺は多分ぶん殴っていた。そして再び話を続けた。

 

 

「さて、と・・・・それで?それで何か聞きたいことがあるんじゃないのか?そこの姉妹は・・・・」

 

 

 

Side:三人称

 

 

伸がそういうと戸惑いながらもフェイトが質問してきた

 

 

 

「あ、あの・・・伸はマダラさんを・・・あの仮面の人を知っているの?」

 

「教えて!!」

 

 

 

アリシアが詰め寄ってきた。フェイトも口調こそいつも通りだが催促するかのように早口に言っていた。対して伸はこの神妙な空気の中、いつも通り頼んでいたホットコーヒーを飲んでいる。他の四人は何の話だ?という風な感じだ。

 

 

 

「ねえ!!」

 

「そいつはもしかしてこの仮面のことか?」

 

「!!!」

 

 

 

そう言って伸が取りだしたのは渦を巻いたオレンジ色のあの仮面。なのは達にはなじみの全くない仮面だがそれは姉妹・・・特にフェイトを驚愕させるのに十分なものだった。

 

 

 

「どうしてあなたがそれを!!」

 

「もう薄々気づいているんじゃないのか?」

 

 

 

そう言ってコーヒーを口にする伸。するとフェイトが感極まったように言った。

 

 

 

「どうして・・・・・・・」

 

「ん?」

 

「どうして何も言ってくれなかったの!!ずっと探してたんだよ!!!」

 

「そうだよ!!御礼とか言いたいこといっぱいあったのに!!!」

 

「何故礼を言われなければならん?」

 

「「え?」」

 

 

 

そう言った伸の表情は本当に疑問だというような表情をしていた。

 

 

 

「あの〜フェイトちゃんたち」

 

「な、何?」

 

「話が見えてこないんやけど・・・一体君たちの間に何があったん?」

 

「あ・・・そっか・・・でも・・」

 

 

 

言おうかどうか迷い、伸のほうを見ると我関せずというような感じに二杯目のエスプレッソを堪能していた

 

 

 

「じゃ、じゃあ話すね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、そんならそこに居るアリシアちゃんを蘇らせたんは伸君がしたってことか?」

 

「私も軽く教えてもらっていたけど・・・どうなの伸君!」

 

「・・・・事実だ」

 

「ほんならお礼言われるのは当然ちゃうの?」

 

「そうだよ!なんで断るの!?」

 

「あの時の契約内容はアリシア・テスタロッサの蘇生を条件にアルハザードへの渡航をあきらめてもらい、そしてそれが達せられたときお互いのことに関してはそれ以上干渉をしないというものだ。つまりアレはお互いの利害が一致していたから成り立っていたものだ。信頼や信用なぞ存在しない。」

 

「つまり?」

 

「高町・・・お前もう少し頭使え。」

 

「使っているよ!?」

 

「(ほんとシュテルの素体になった奴とは思えん)つまり、俺は俺のために、プレシアはアリシアひいては自分のために動いただけだ。己の利己的な理由で動いただけだというのに何故礼を言われなければならん。それにもっと手っ取り早く終わらせる手段もあった。」

 

「それってどんなん?」

 

「簡単だ。テスタロッサ家全員抹殺すればいいだけだ。」

 

「「「「「「!!!!」」」」」」

 

「何故驚く?」

 

「だ、だって」

 

「お前は見ず知らずの人間に無償で全財産を渡すようなことでもするのか?しないだろうそんなこと、それと同じだ。たかが一人の人間の復活のためになんで俺たちが死んでやらねばならんのだ?俺はそんなの嫌だからな。それだったら諦めてもらうか死んでもらうかしかない。例え追い払ったとしても、別の場所で別のロストロギアを使われて次元断層でも引き起こされて間接的に地球が滅んでも困る。当たり前だ。」

 

「君はそこまで考えて・・・」

 

「お前とは頭の出来も先見性も何もかもが違うんだ。ていうよりお前がトロイだけだ」

 

「なんだと!?大体君、なんで僕に対してそう毒舌なんだ!!敬語を使えとまでは言わないがもう少し優しく言えないのか僕はこれでも14だぞ!」

 

「なん・・・だと・・・?」

 

「おい!なんだその心底以外だという顔は!!」

 

「・・・てっきり9歳以下だと思っていた」

 

「おい!・・・まあいい。それより君はどうやってアリシアを「なのは!!」・・・」

 

 

 

Side:伸

 

 

ここで、月村とバニングスが入ってきた。なんか慌てているようだ。

そしてクロノ・・・お前「空気読めよ」みたいな顔をするな。お前は人のこと言えないと思うぞ・・・・勘だけど。

 

 

 

「ほら・・・やっぱり見間違いだったんだよ、アリサちゃん・・・」

 

「そんなわけないわよ!!第一・・・」

 

 

 

なんかややこしくなりそうだから釘を刺しておくか

 

 

 

「お前らとりあえず落ち着け、そして何があったのかちゃんと言え。」

 

「そ、そうね。実は塾の帰りになのはとフェイトとはやてにそっくりな子が知らない子と一緒にいるのを見たのよ。今日なんか翠屋で重要な話をするって言ってたじゃない?だから不審に思って・・・」

 

「でも私が見たときには誰もいなかったから・・・見間違いじゃないのって言って」

 

「だからアレは見間違いじゃないって―――」

 

 

 

高町達にそっくりな・・・・まさかとは思うが・・・

 

 

 

「なあ・・・そいつ等の特徴ってなんだ?」

 

「なのは似の子は髪の色は同じだったけど髪型がショート、フェイト似の子は髪が水色で後同じ、はやて似の子は銀髪だったわね」

 

 

 

間違いねえ・・・アイツ等だ・・・でもって見知らぬ子は絶対にユーリだろう・・・アイツ等なんで外でたんだ?

 

 

 

「ねえそれってもしかして・・・・」ヒソヒソ

 

「王様達とちゃうん?」ヒソヒソ

 

「でも、レヴィたちはエルトリアに」ヒソヒソ

 

 

 

高町達も勘ぐっているな。

 

 

 

「しかもその後アイツに・・・皇魔に絡まれていたから・・・」

 

 

 

マジかよ、災難だな〜アイツ等。まあ自業自得だ。ちゃんと忠告はしていたし。ざまあ、これぞ愉悦・・・・・・ちょっと待て、アイツのことだから絶対にシュテル達を付け回すはず・・・そうなれば俺の家の居場所がばれる・・・そうなったら面倒事しか起きねぇじゃねぇか!!!下手をして癇癪起こして砲撃打って家が崩壊でもしたらシャレにもなんねえ!!!

 

 

 

「バニングス・・・」

 

「なによ」

 

「その場所解るか?」

 

「何よ?アンタ心当たりでも・・・」

 

「早くしろ!俺の平穏がアブねえ!!!」ドン!

 

「わ、わかったわよ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

アリサについていきついたところは臨海公園の近くだった。そして見るとやはりシュテル達が馬鹿に絡まれていた。因みにリンディさんは帰っていった。

 

 

 

「ほ、本当だ・・・」

 

「何で王様達がおるんや!?あの時来たおねえさん達と一緒に行った筈やで?」

 

「あのユーリって子もいるね。どういう事だろ?帰ってきたのかな?」

 

「アンタ達、あの子達の事知ってるの?」

 

 

バニングスが高町達に尋ねる。

 

 

「うん。すこし前にこの街で起こった事件の際に色々あってね・・・」

 

 

そういってフェイトが彼女達の事について話している。当然魔法関係なので周りに聞こえない様小声で。

するとユーリたちがこっちに気づいた。その時の顔はなんというか・・・・絶望に打ちひしがれているところに突如救世主が現れたときのような表情だったな。しかもユーリに至っては涙目だし・・・・

 

 

 

「あ、シン!」

 

 

 

すると一目散にこっちに来た・・・・他のマテリアルたちも・・・

 

 

 

「助けてください!!」

 

「シン!助けて!!」

 

「なんとかしてくれ!さっきから鬱陶しくてかなわんのだ!」

 

「・・・・とりあえずお前らなぜこんなところにいるんだ・・・」

 

「それは「おい!モブ!!」!!?」

 

 

 

みると馬鹿が憤慨した様子でこっちを見ていた。そしてその声がした瞬間にユーリとレヴィは俺の後ろに回り裾を握っており、シュテルとディアーチェも俺から一歩下がった場所まで下がった。

 

 

 

「お前ら・・・「俺のシュテル達に何やってんだこのモブ!!」・・・」

 

 

 

そう言ってギャーギャー喚く馬鹿・・・・なんていうか・・・もう言葉も出ねえ。面識ない相手をいきなり『俺の』とか・・・

 

 

 

「レヴィたちが嫌がっているだろうが!!さっさと離れやがれ!!!」

 

「本当にそう思うなら、行動に出たらどうだ?口だけの奴は嫌われるぞ?」

 

 

 

その言葉にうんうんと頷く皆。

 

 

 

「そうか・・・テメエ・・・シュテル達をさらう気だな!!いや、後ろに入るなのは達も・・・なんて下種なモブだ」

 

 

 

この状況下でどう解釈すればそのような結論に至るのかマジでわからんのだが・・・・

 

 

 

「あーそうか…すまん」

 

「は!!ようやく自分の立場が―――」

 

「そもそも他人の名前すらモブとしか呼べずロクに覚えられない、覚えようともしないような奴に人の感情や心をというより人間の言葉を理解させろというのが酷な話だ。レヴィですら人の名前はちゃんと覚えるというのに・・・」

 

「な!?」

 

「よかったですね。レヴィ・・・下には下がいるものですよ」

 

「当然だよシュテるん!僕だって頭いいし」

 

「少なくともそこの下郎よりかはな」

 

「ここまでくると哀れに思います」

 

「人の心を理解できないならともかく、しようともしない奴にそんな感情いるのか?ユーリ」

 

「あ、それもそうですね。」

 

「まあ、そういうことだ。あ、君ひょっとして今の言葉も解らない?だったらモブ語で話してあげよう・・・モーブモブモブ」

 

「さっきも思ったけど、なんか伸って結構容赦ないよね・・・」

 

「私あんなこと真正面から言われたら立ち直れる気がしないの・・・」

 

「ていうより、モブ語ってなんや?メッチャ気になるんやけど」

 

「彼は本当に精神的な攻撃すごく上手いな・・・いったいどう育てばああなるんだ?」

 

「さあ?でもなんか気分いいからべつにいいや!」

 

「それは同感ね!いい気味だわ!」

 

「それに人の名前を覚えられないのは事実だもんね。」

 

「すずか・・・・アンタも意外と毒舌ね。」

 

「でも、なんかシュテル達も結構毒舌な気が・・・」

 

「それは元からな気もするが・・・」

 

「お前等・・・一つ間違っているぞ」

 

「?」

 

「俺はただ人の逆鱗に触れるなりプライドを踏み躙ったりして精神的苦痛を与え心を折らせるのが好きだけだ。当然それで頭を沸騰させ怒らせるのもな」

 

「もっと性質悪い!!?」

 

 

 

後ろでそれを見て聞いていた高町達はただただあきれるばかりだった。

 

説明
第三十八話:モブ語
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コメント
あーゆー(自称)オリ主(仮)(笑)な人達ってなんで竜の逆鱗の上でタップダンスからのヒップドロップのコンボ攻撃が得意だよね〜(自分で言っといてあれだけど、意味わからん)、後悪い意味で鈍感だよね(所謂勘違い)(頭翅(トーマ))
彼ってお友達にネウロっていません?(Lapis lazuli)
管理局に蘇生したこと口止めする前に出てきてしまったが大丈夫か?管理局に伝わると伸の平和が…。と言うより、管理局員の死体の山が出来上がりそうだ。(bellmark3)
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