「それよりお前等・・・・なんでこんなところにいるんだ？外はさっきみたいなのがいて危ないと言っただろう」

「それがですね。台所にある醤油が切れていまして・・・それで買いに行こうとしたらレヴィが「せっかくだからみんな一緒に遠くでしょーゆ買おうよ！」って言いだして聞かなくてそれで・・・」

「つまりすべての元凶はお前か」

「違うよ！」

「ん？」

「言いだしたのは僕だけど、元凶はしょーゆがなくなったことだよ！！つまり元凶はしょーゆだよ！！」

「今日は俺が調理当番だったな・・・喜べ今日の晩御飯はなんとピーマンだけカレーの中辛だ。それ以外にもピーマンご飯もサービスしてやろう」

「わーい・・・って喜べないよ！酷いよ！シン！！なんで天国の中に地獄を混ぜ合わせるんだよ！！！」

「じゃあ仕方がないな」

「え、許して・・・」

「すべての具をピーマンの代わりにドドリアンボムにして―――」

「なんで地獄より酷くなってるの！？」

「お前が選ぶ修験の道は二つに一つもしくは両方・・・どれかを選ばせてやると言っているんだ。とても寛大だろ？俺は・・・・さあ選べ・・・」

「レヴィ・・・諦めてください」

「そうだな、というより・・・」

「もしそれでピーマン以外に何か入ったらもれなくエンシェントブチ込みますよ？」

「そんな〜鬼！悪魔！！・・・・」

「外道と言いたまえ」

「そこは肯定するのか！？」

まあ、別に外に出てもいいのだからドドリアンカレーを作る気はないのだがな

と、まあレヴィが大好物による苦渋の決断で悶え苦しむ様を面白おかしく弄りながら帰ろうとすると

「おい待て！モブ！！」

その言葉と共に結界が張られた

「俺を馬鹿にしてこのまま逃がすと思ってんのか？しかも俺のシュテル達を誑かしやがって・・・」

そう言ってくる馬鹿・・・いや侮蔑とか関係なしに素で馬鹿だろ・・・俺が魔導師じゃなければ一体どうする気なんだよコイツ・・・・しかも執務官がいるそばで・・・

「おい！皇魔！何を勝手に結界を張っているんだ！」

案の定、執務官が釘を刺した。だが―――

「うるせえ！！KYは黙ってろ」

「な！？」

そういうと思ったよ。本当酷い自己中ぶりだな・・・やれやれ

「で？どうするんだ？」

「あ？決まってんだろ！今ここでテメエをぶちのめす！！」

「・・・・・・いいだろう」

『伸(君)！？』

「いいか、俺が勝ったら。金輪際なのは達に近づくんじゃねぇぞ」

「・・・それで？俺が勝ったら？」

「っは！それはありえないな。最強のオリ主たるこの俺がモブ如きに負けるはず無いからな」

戦う前から勝った気でいるとか大丈夫か？コイツ・・・・絶対コイツの中身はお花畑しかないんだろうな・・・

「ゼイオン」

『セットアップ』

「セイバー！」

『セットアップ』

そして見てみると馬鹿のバリアジャケットはセイバー・アルトリアの服装の男性版という感じだった・・・・なるほど『騎士王』か・・・・言動は全く騎士とは縁遠いが・・・

「二人共、準備は良い？」

アリシアが俺と馬鹿に尋ねてくる。どうやら魔導師組は見物がてら審判をやってくれるみたいだ。俺達は(馬鹿が一方的に)睨み合ったまま互いに頷く。

「じゃあ、始めるよ。・・・・・・始めっ！！！」

試合開始の宣言をすると、奴の前に七つの花びらの形をした障壁が展開される。((熾天覆う七つの円環|ロー・アイアス))だな。ん、まてよ・・・あれ？でも確か、アルハザードで原作見てるけど熾天覆う七つの円環って投擲に対して効力を発揮するんじゃなかったか？てか・・・騎士王関係無いじゃねぇか！！！てか、コイツも無限の剣製かよ！・・・いや人のこと言えないかもしれないが・・・

「これでモブであるテメエの攻撃なんざ通用しねぇぜ！！」

防御力に自信があるのかどうか知らんが・・・・モブだから通用しないって・・・どういう理屈だよ。

『マスター、どうやらあの盾・・・接近戦にもそれなりに強いようだ』

「だろうな、俺の写輪眼だってアレンジされているんだ。奴の投影能力だって多少なりともアレンジされているだろう。」

『それよりさっさとアイツをどうにかしてやってくれ・・・流石にかわいそうだ・・・』

「？アイツって？」

『奴のデバイスだ。前の戦闘でもそうだがアイツ・・・・デバイスの力をほとんど発揮できてない・・・逆にデバイスが奴に合わせている』

「それは・・・・俺達とは真逆だな・・・関係は？」

「原作でいうなら人間関係的な意味での相性及び信頼関係は衛宮切嗣とセイバー、ステータス的な意味での相性は衛宮士郎とセイバーだ」

とりあえずアイツ等が全てにおいて相性が最悪ということだけは分かった。この分だともう一人の馬鹿もそうだろうな・・・

「さて・・・どうやら向こうは収束砲溜めるのに躍起になって何もしてこないようだからこっちから行きますか・・・・((動血装|ブルート・アルテリエ))」

そして特殊な魔力強化術で身体を強化する。これは俺がもともと考えていた強化方法だ。まあ名前は拝借したが・・・ピッタリだったし

そして俺は助走をつけて熾天覆う七つの円環に思いっきり蹴りを加えようとする。

「けっ！そんな蹴りで俺の『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』を突破出来るとでも思ってんのか？此れでも食らいやがれ！！！」

そう言って収束砲・・・エクスカリバーを放とうとするが攻撃の届くスピードが俺のほうが速い―――

バキキキィィィィン！！！

「な！？」

奴の障壁は簡単に割れた。ドアを蹴破る要領でやったら跡形もなく砕け散りそして

ドゴォ！！

「があっ！！」

砲撃を撃つ暇も、咄嗟に防御すらする間もなくそのまま俺の蹴りが直撃した。そのまま吹き飛ぶ馬鹿。熾天覆う七つの円環が絶対に突破出来ないと思っていたのだろう。デバイスに込められていた魔力も霧散した。

「がっ…ごほっごほっ……」

そして四つん這いで激しく咳き込む馬鹿に

さらに追撃でかかと落としを食らわせた

Side：シュテル

とりあえずシンが来てくれて助かりました。彼はこちらの言うことを全く聞いてくれませんし付きまとってくるので正直鬱陶しかったので

「ねえシュテルちゃん・・・」

此処で私のオリジナルであるなのはが話し掛けてきました。

「なんでしょうか？」

「伸君って本来はどれくらい強いの？」

「？あの時見ていたのではないのですか？」

「にゃはは、それが伸君・・・ただ跳ね返すだけで実力ほとんどわからなくって・・・」

「そうですか・・・でも残念ながら私達もシンの実力は知りません。」

「「「「「え？」」」」」

「彼は徹底した秘密主義者です。本来こういうのも好きじゃありません。少なくとも私たちの前で力を使ったことはないですね。」

「でもアイツの魔力は確かSSSはあるって前にクロノが言ってたよ。単純な魔力の値だとこれはかなり厳しいはずだけど？それにアンタ達が彼の戦う所を見た事が無いっていうなら彼にとってこれが初めての戦闘って事でしょ？」

レヴィのオリジナルであるフェイトのお姉さん、アリシアがそう答える。

「いえ、私たちが知らないだけで知らない人がいないわけではありません。明確に知っているのは実際に戦ったユーリだけです。」

「ふぇえええ！？それってどういう・・・」

理のマテリアル説明中

「つまり、君たちがあっちのユーリたちが言っていたこの世界の本来のマテリアルってことでええんか？」

「そういうことです。そして暴走しているユーリを止めてくれたのが彼なんです。ですが・・・・いやいいです。」

『？』

シンがあんな奴に負けるとは思えませんしね。なにせ私たちを取り込み実質私たち全員と戦って勝っているのですから。まあ、その時のことは覚えていないのですが。そもそも、自分が勝てなかった次元犯罪者に勝っている時点でそれ相応の実力があると分かるようなものなんですが・・・・

あ、なんか障壁が張られましたね。しかも収束砲で待機しています。でもシンはそのまま近づいて・・・・蹴り破りましたね・・・・あれ結構硬いと思うのですが・・・まあ彼だからということで収めましょう。御託を並べてないでさっさと放てばよいものを

「う、嘘やろ！？あの硬い障壁を蹴りで全部破るなんて・・・・」

「バルディッシュ、彼の身体・・・魔力強化とかは・・・」

『特に見られません、おそらくレアスキルかと・・・・』

「肉体強化のレアスキルか・・・・」

残念ながら彼にそういうレアスキルは無いらしいんですよね・・・聞いた話じゃ攻撃系レアスキルはここぞというときにしか使わないようにしているらしいので・・・・あ、四つん這いになっている彼にさらにかかと落としを決めましたね。これは勝負ありですね。流石シンです。

Side：伸

俺がみんなのところへ戻ろうとすると―――

「オラァ！！」

いきなり後ろから斬りかかってきた。しかし避ける。

「ちっ・・・当たりやがれ！このモブ！！」

「なら大声を出すな。」

そもそもあんな大声を出せばそこは危ないから避けてくださいと言っているようなものだ。そんなものに律儀に当たってやるほど俺は優しくない。そして個人的にそのバリアジャケットで不意打ちはいけないと思う。

その後も奴は剣で襲い掛かってくるが・・・児戯もいいところだ。大振りで隙がありすぎる、これではただ振っていると変わらない・・・あ、そう言えば昔の俺もこうだったな・・写輪眼で動きコピーとかしたけど身体がついてこれずに悲鳴あげたりしていたし。今は鍛えたのと動血装をはじめとした他の魔力強化でその心配はないがな。つか、あの七枚の障壁を一度の蹴りで破った俺に接近戦を挑むとか戦い方がなっちゃいないな・・・・収束砲をはなてるなら普通砲撃や魔力弾も放てるはずだからそれを用いて近づけさせないようにする・・・できなくても無限の剣製による投影ブッパで遠距離戦をするのがセオリーだろ・・・それをわざわざ俺に有利な状況に持ってこさせるって・・・・

「いい加減当たりやがれ！！このモブ！！！」

やれやれ・・・なら仕方ない。

俺はよける動作をやめ、奴の上段斬りに合わせてボディーブローをブチ込んだ。

「がぁ！？」

「ほら？どうした？俺はここにいるぞオリ主君？」

「このクソモブがぁぁぁぁぁ！！」

その後も俺は激情した奴の攻撃に合わせカウンターを入れることを繰り返し・・・ついに倒れた・・・

「やれやれ・・・思ったより時間食ったな・・・・」

そう思い今度こそ終わったと思い、立ち去ろうとした時だった

「テメェなんかが・・・オリ主の俺に・・・勝てる訳がねえんだ！！ねえんだよぉぉ！！！」

そう言って馬鹿が大量の魔力が奴に収束し・・・・そして

「エクス・・・カリバーーー！！！」

俺はその魔力砲に飲み込まれた。

Side：ディアーチェ

全くあの下郎は・・・・いきなり背後から不意打ちとはなっておらんな

「うわ・・・相変わらずやなあ皇魔君は・・・」

「？どういうことですか？ハヤテ」

「ん？いやなユーリ・・・アイツ・・・正確にはもう一人おるんやけど・・・マテリアル事件の時にな、私たちが必死に戦ってるのにもかかわらずに弱っていたところを不意打ちして倒したりしていたんよ。」

「それは・・・」

「しかも、私の時はまだええで？それなりに苦戦してたから・・・でもなフェイトちゃんの時なんか勝ちが決まっているときに後ろから・・・・」

男の風上にも置けん奴だな。不意打ちでしか戦闘に参加できぬとか・・・

しかし、シンの奴普通に躱しおったな。まあ当然か、我ら四人を倒したのだからな！

そして見てみると、ボディーブローを受けて倒れた奴と何事もなかったかのような表情をしてこちらに向かってきた。

しかし、あの下郎は訳の分からんことをブツブツ言った後、奴の最大砲撃をシンに放った。そして、シンはその魔力の奔流に巻き込まれてしまった。

Side：伸

「は、はは・・・・ヒャハハハハ！！！どうだモブ？これで格の違いが分かったかこのモブが・・・」

完全に勝った気でいるな・・・・・まあいいや

だって俺、コイツの後ろに入るんだし・・・

「とりあえず相手が倒れているか確認してからそのセリフを言うんだな」

「な！？」

そう言って俺は馬鹿の首を絞めて昏倒させた。