第九章「甦る過去・・・そして、魔の影が迫る。」 |
ようやく退院した俺は、1ヶ月ぶりに家に帰ってきた。そして、クローゼットの奥にしまっていたある物を取り出した。
○○「ここに来てまで、使うとは思わなかったな。」
そう言いながら取り出したのは、二本の刀だった。
○○「手入れは怠ってないけど、久々の感触だな。荒鷹と明鏡止水。」
○○は、刀の名前を呟いた。荒鷹、霊剣と呼ばれた刀。初心者等が扱えば、死に至ると言われている代物だ。そして止水。水のようにしなやかな刀と言われてその名がついた。
○○「まさかお前等にまた会うとはな。これからは毎日一緒だな。」
二本の刀を床に置き、そう呟いていた。すると、携帯から着信が入ってきた。
○○「茉莉香からか。もしもし??」
茉莉香「もしもし○○君?もう家に帰ってる??」
○○「あぁ、今家にいるぞ。」
茉莉香「なら、これから私の家に来てくれない?」
○○「わかった。今からだと、だいたい2〜30分位で着くから。」ピッ
茉莉香から連絡をもらった俺は、支度を整えて茉莉香の家に向かった。
・・・茉莉香宅・・・
○○(到着したのはいいけど、この刀何処に置いておこうかな(^^;)
一緒に持ってきた2本の刀。これから何かあるといけないので持ってきたけど・・・茉莉香達にはまだバレる訳にはいかないので、○○は仕方なく入ってすぐの傘立てに隠すことにした。
ピンポーン
茉莉香『は〜い。どちら様ですか?』
○○「俺だ○○だ。」
茉莉香『○○君!待ってたよ。開けるから待ってて。』
そう言って茉莉香は、玄関の扉を開けた。
茉莉香「○○君♪(^^)」
○○「本日は、お呼びいただき光栄です。」
茉莉香「それじゃあリビングに行こ。」
茉莉香に言われてリビングに向かった。そして、扉を開けると・・・
パンパン!ドーン!!
勢いよくクラッカーの音が鳴り響いた。
○○「ビックリした〜!!ってか、一発明らかにクラッカーじゃない音がしたぞ!!」
リン「アハハハ!バレたか。」
見ると、リンの手には巨大な鉄砲を持っていた。
○○「全く・・・」フ〜
茉莉香「まぁまぁ、それじゃあ○○君も来たところで、退院祝いを始めよう〜!!」
一同「○○、退院おめでとう!!」
○○「ありがとう。」
こうして、俺の歓迎会が始まった。この日のために、莉理香さんと原麻希がこれでもかと言うくらいに、料理を作ってくれていた。ケインさんと百眼さんからは、どこで仕入れたのかはわからないが、俺の故郷の酒を手に入れてくれていた。そして宴は進み・・・
リン「もう飲めね〜!!」
ジェニー「駄目よリン・・・」Zzz
原麻希「んにゃ〜・・・」
ヤヨイ「ごめんなさいごめんなさい・・・グスッ」Zzz
○○「見事に酔い潰れてるな・・・(^^;」
ケイン「確かに・・・お前の故郷の酒は強いな。」
百眼「全くだ。流石の俺達もふらつくぜ。」
ミーサ「私はもうダメ。」パタパタ
莉理香「だらしないね。」
俺の故郷の酒は、皆には思ったより強かった見たいで、俺と莉理香さん以外は、結構フラフラだった。そんな状況を確認したかのように、とある人物がやって来た。
・・・ピンポーン・・・
莉理香「一体誰だい??」ピッ
宅配『すみません。お届け物です。』
莉理香「届け物?誰からだろ??」フラッ
出ようとした時に、足がふらついてしまった莉理香さんを支えた。
○○「危ないですよ。俺が出ますから。」
莉理香「すまないね。」
俺は、玄関へと向かった。
○○「はい。」
宅配「こちらに○○さんはおられますか?」
○○「はい、○○は俺ですが??」
宅配「・・・・・・」
○○「あの・・・」
問いかけると、いきなり襲い掛かってきた宅配の人。俺はとっさに傘立てに隠していた明鏡止水と荒鷹を取り出した。そして、金属のぶつかる音が響き渡る。
宅配「死ね〜!!○○〜!!!!」
○○「チッ!!」キン
何とか受け止めた○○。そして、後ろから声が聞こえた。
莉理香「何だいアンタ達は!!」
宅配「早くいかないと、皆死ぬぞ。俺はお前の足止めだからな。」
○○「・・・斬岩刀!!」ズシャ
宅配「グアァァァ!!」バタッ
俺は敵を切り捨てて、急いでリビングに向かった。
○○「おい!!なにしてんだ!!!!」
???「何って、この女を殺すんだよ!!」
相手は、茉莉香に向けて刀を向けていた。
○○「おい・・・お前、これ以上茉莉香に手を出してみろ。」
???「出したらどうなるんだよ!」ニヤニヤ
○○「お前を斬る!!」
○○の恐ろしいほどの殺気に、茉莉香達は怯えていた。今までに無いくらいの○○への恐怖感。しかし、相手は全く動じていなかった。
???「アハハハ!聞いたかよ!!こいつこの状況わかってないんじゃないか?」
男は大きく笑いだし、それにつられて後ろ二人の男も笑いだした。
???「殺れるもんなら殺ってみろよ!!」
○○「その言葉・・・後悔させてやる。」チャキッ
???「かかってこい・・・」
男が言葉を言いかけていたが、○○は既に男の後ろに立っていた。
○○「悪いな。もうお前は終わりだ。」キン
止水を鞘に納めた瞬間に、男は倒れた。
○○「安心しろ。峰打ちだ。」
そして茉莉香を男からはなし、莉理香さん達の所に避難させた。
○○「さて・・・残りの二人には、悪いが消えてもらう。」チャキッ
ザコ1「く、来るな!!」バキューン
男は持っていた銃を○○に向けて撃った。
○○「・・・ハッ!!」シュッ
○○は、撃たれた銃弾を切った。
ザコ2「た、弾を切りやがった。」
○○「悪いが・・・これで終わりだ。秘技、空刃砲!!」ザシュッ
ザコ1・2「グアァァァ!!!!」
○○「・・・おい起きろ!!」ゲシッ
リーダー「んん〜・・・」
気絶していたリーダーらしき男を叩き起こした。
○○「アイツに言っとけ。仕掛けてくるのは構わないが、二度とこの人達を巻き込むんじゃねぇと!!」
リーダー「はいぃぃぃぃ!!!!!!!!」ダダダダッ
○○「・・・・・・」シューッ・・・キン
刀を納めた俺は、茉莉香達の所に向かった。
○○「大丈夫か??」
茉莉香「うん。私達は大丈夫。」
莉理香「助かったよ○○。しかし、何だったんだい?アイツ等は。」
ケイン「それもそうだが、○○!!お前のあの剣捌き!!!!」
○○「今まで黙っていたけど、俺は神鳴流という流儀の者なんだ。」
百眼「神鳴流??なんだそりゃ。」
○○「俺の故郷の剣の流儀です。こっちで言うと・・・何だろう?」
ミーサ「ま〜いいわ。それで、最後の奴に[アイツに言っとけ]と言っていたけど。」
○○「・・・・・・」
ミーサ「私達にも言えないこと??」
○○「すみません。」
莉理香「なら仕方ない。さて、片付けようか。」
莉理香の一言で、皆は片付けを始めた。そして、片付けも大方終わって、皆それぞれ家に帰ろうとした時に、莉理香が止めた。
莉理香「皆待ちな。今日はもうウチに止まっていきな。」
ジェニー「しかし、ご迷惑では・・・」
莉理香「構わないよ。それに○○から皆に渡したいものがあるみたいだよ。」
一同「??」
一同は疑問に思いながら、茉莉香の家に泊まることになったのであった。
○○「皆来たな。今回は俺のせいで迷惑をかけてすまなかった。」
リン「いいって!○○にも事情があるんだからな。」
○○「で、迷惑かけた代わりに皆にこれを渡しときたいんだ。」
そう言って俺は、皆にお札を手渡した。
チアキ「何なの○○?このお札??」
○○「ま〜お守りみたいなもんかな?使い方は、お札を持ちながら俺の名前を言え。それだけだ。」
ジェニー「それだけですの?」
○○「それだけだ。もし使ったらまた俺に言え。新しいのをやるから。」
ケイン「そんじゃそろそろ寝るか。」フワァ
百眼「けど、何処で寝ればいいんだ?」
梨理香「ケイン達は、ここで寝てくれ。女性達は、上の部屋を使いな。」
○○「んじゃ、俺もここで・・・」
そう言ってケイン達のもとに行こうとしたが、誰かに後ろから掴まれた。
茉莉香「駄目だよ。○○君はこっちだよ♪」
○○「流石にそれは不味いって(^^;」
チアキ「問答無用♪」
○○「皆に迷惑かかるからさ。皆もそう思うだろ?」
俺は他のメンバーに助けを求めた。流石に一緒に寝るのは、誰もが反対してくれると思ったからだ。しかし、返ってきた答えは驚くべき答えだった。
ヤヨイ「○○さんは、私達を助けてくれました。」
グリューエル「そうですわ。それに、またあの様な方達が来ないとは限りません。」
ジェニー「と言うことで○○くん、一緒にね。」
○○「・・・助けてくれ〜!!」
百眼「○○、襲うなよ♪」
ケイン「んじゃお休み。」
一同「お休みなさい。」
二階・・・
茉莉香「さてと、人数は合計11人。部屋は莉理香さんとミーサで1つ埋まるから、残りは3部屋。1部屋3〜4人。どう部屋分けしよう。」
もう諦めたのだろう。○○は茉莉香とチアキに両手を掴まれたままだった。
リン「もうめんどくさいし、じゃんけんでいいじゃん。」
原真希「それじゃあいっくよ!じゃんけん・・・」
で、壮絶なじゃんけんで決まった部屋割りは・・・
○○「よりによって、俺を含めた4人かよ・・・」
リン「まぁまぁ○○、そう言うなって。」
ジェニー「男の人と寝るのは初めてですわ。」
ヤヨイ「よ、よろしくお願いします。」
チアキ「部屋割りも決まったし、そろそろ寝ましょう。」
茉莉香「それじゃお休み。」
それぞれ部屋に入っていった。俺も諦めて寝るか・・・
リン「おっ!布団惹いてくれてるじゃん!」
ジェニー「リン、はしたないわよ。」
ヤヨイ「お布団フカフカです。」
○○「さてと、寝るなら寝てくれていいぞ?俺は刀の手入れをしてから寝るから。」チャキ
俺は、そう言うと、荒鷹と止水を取り出した。
○○「久々に本格的に手入れをするな。」
リン「・・・・・・」
○○「先ずは止水から。こいつを今日使ったからな。」ポンポン
ジェニー「・・・・・・」
ヤヨイ「・・・格好いいです。」
○○「ん?3人ともどうかした??」
リン「なぁ○○、お前茉莉香とチアキ二人と付き合ってんのか??」
物凄い発言に、俺は危うく止水を落とすとこだった。それにしても、何ちゅう事を言い出す!
○○「と、突然何を言い出すんですか!?」
ジェニー「いえ、普段の○○さんを見てると、料理の上手な方というイメージ何ですが、先程の刀のしなやかさ。感動致しましたわ!」
リン「ホントだぜ!惚れちまいそうだったぜ!!」
○○「あなたには、ジェニーさんがいるでしょ!!」
ジェニー「あら?私は別にリンと○○くん一緒でもいいわよ。」
ヤヨイ「わ、私も・・・その・・・」
○○「ま〜それは置いといて。これから俺のせいで迷惑をかけるかも知れないけど、何かあったら必ずさっきのお札使ってくれ!!」
ジェニー「わかったわ。それじゃそろそろ寝ましょう。」
○○「そうですね。3人は布団で寝てください。俺はソファーで寝ますんで。」
俺はソファーに向かおうとしたら、後ろから引っ張られる感じがした。実際引っ張られてるんだけどね・・・
○○「あの〜離してくれないと寝れないんですが・・・」
リン「布団引っ付けたら、四人で寝れるだろ?」
ジェニー「と言うことで、四人で仲良く寝ましょう。」
○○「・・・はぁ〜。わかった分かりました!」
ヤヨイ「それじゃあお休みなさい♪」
こうして、3人と一緒に寝る事になった。ま〜嫌な気はしないけどさ(^^)そんなこんなで俺はそのまま眠りについたのだった。翌朝、この状況を見て茉莉香は泣きながら、チアキは怒りながら問い掛けてきたのは言うまでもなかった・・・
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ここから、徐々に戦いが。 武器の名前などは、しっくりくるのがあれば変更します。 それまでは、ある名前をお借りします。m(__)m |
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