IS<白き天使と赤の騎士> |
芽衣の部屋
ピアーズから政府は反対していたが委員会の指令は学園祭は続行の旨が伝えられ、楯無は一夏たちに芽衣の部屋に集合するように呼び掛けた。
「チッ、やっぱり続行か。あのクソジジイ共め・・!」
「ある意味予想通りだね。いくら政府は反対しても委員会は続行を指示すればそうなるから。」
「あいつら、人の命を何だと思ってんだ?幸い一日目の終わり際に来たから被害は少なかったが明日は休みで一般の人がさらに来る。もし来たら大惨事になるぞ。」
「確かにね。私もここまで利益しか考えていないなんて思ってもいなかったよ。・・今回いくら天海くんや如月くんたちがいたとしても厳しいかもしれない。山田先生はともかく、他の先生たちや警備部隊は動くかわからない・・もしかしたらピアーズさんが言っていた仮面ライダー捕獲作戦のためにあえて動かないと思うよ。」
「で、疲弊したところを捕まえるってか?」
委員会の決定に一夏、芽衣、アリス、莉乃は文句を言う。
「明日は何が来るかわからないけど各々警戒は怠らないでね。」
「そうだな、明日は本命のライブと仮面ライダー部で撮った映像とかを流す予定だから気を付けないと。」
(もし、私の・・が必要になったらその時は・・。)
明日のライブ乱入に警戒、気を引き締める中、莉乃は何かを決意。
莉乃は身体能力とXラウンダーの他にもさらなる能力がある。
するとシャルは楯無に話した。
「会長、明日の衣装は万全です。・・これになります。」
「それじゃ簪ちゃんには私が渡しておくわ。セシリアちゃん、ラウラちゃんにも渡しておいてね。」
「はい。」
「あとは有希くん、白河くんたちも来るみたい。白河姉妹と歌うみたいよ。」
こうして一日が終わる。
二日目・体育館
「さあ本日のメインイベント!生徒会主催その二!天ノ川学園の新生宇宙仮面ライダー部が協力したライブ!様々な仮面ライダーが怪人と戦う映像と共に歌います!司会は天ノ川学園在籍のJとKの二文字でジェイク!よろしく!」
ジェイクが会場を盛り上げ、一組目が出てくる。
一夏と鈴だ。
「俺たちはかつて仮面ライダーに助けられた。」
「今日はそのお礼も込めて歌います♪NEXT LEVEL!」
一夏と鈴が歌うなか、カブトとワームなどが戦っている映像が流れる。
マスクドの力強い格闘、ライダーの鮮やかなカウンター、ハイパーのPZを用いた戦い。
曲のラストはライダーキックを決め、右手を天に向かって指すポーズで決まった。
「お二人さん、ありがとうございました!いや〜、盛り上ってきました!次はトップアイドルの姉妹と義弟!白河ことりさん、ななかさんと湊くん、よろしく!」
白河姉妹と湊が現れると客席は大盛り上がりを見せる中、湊は一歩前に出て話始める。
「・・今から歌う曲はケンカばかりしていたが俺たちの仲間であり、戦友であり、家族でもあり、命の恩人でもある男のために歌う。Time Judged All。」
力強い曲を三人は歌う。
その思いを感じ取ったのか観客は静かになる。
(アンク・・。)
(いつかの未来で・・。)
(もう一度会おうね・・。)
そしてアンクへの思いを曲に乗せる。
曲は終わり、三人は一礼したあと袖にはける。
「三人さん、ありがとうございました!何か心にグッと来る感じがしましたね!・・さあ次はここの生徒会長さんと生徒さんのグループです!」
シャル、セシリア、ラウラ、簪、楯無がユニフォーム姿で現れる。
「えっと、会長さんたちと練習しました!聞いてください、SHOOT!」
アップテンポの曲が流れ、五人はダンスをしながら歌う。
再び盛り上がりを見せ、曲が終わる。
「みんなありがとー♪」
五人は袖にはける。
「はい、ありがとうございました!元気がもらえそうな明るい曲でしたね!次は鴇羽有希くん、お願いします!」
有希が現れ、一礼したあと曲が流れる。
前奏の中、有希は話始める。
「外部の人間の俺にこんな舞台を提供してくれてありがとう。・・聞いてくれ、Treasure sniper。」
有希はいつも飄々としているがどこか爽やかさを持つ兄貴分の怪盗を思い浮かべながら歌う。
ディケイドが戦う映像が流れ、様々な怪人と戦っていた。
(少しは士兄さんや大樹兄さん、オリジナルやリイマジの人たちに近づけたかな?どこかでこの歌が聞こえていたら嬉しい。)
曲が終わり、有希は一礼したあと袖にはける。
それを聞いていた青年がいた。
(ふふ、別れてから君だけのお宝を見つけてしっかりしているみたいだね。安心したよ、有希。)
その青年は弟分の成長を喜びながらオーロラの向こうへと消えた。
「はい、ありがとうございました!爽やかさが印象的でしたね、それでは次に行きましょう!」
次に昴が現れ、黒のロングコートを纏っている。
「えーと、何で呼ばれたのかわかりませんがまあ気楽にやらせてもらいます。Life is Show Time。」
昴はウィザードリングを見せながら歌う。
それを智花たちは見ていた。
「何だか不思議だね、私たちのコーチが実は魔法使いだなんて。」
「でもそれは学校では私たちしか知らないことだから嬉しいわ。」
「お〜、お兄ちゃんの魔法はすごい。」
昨日昴の正体を知った智花たちはコーチが魔法使いで仮面ライダーであるということを不思議に感じていた。
普段は悩みを親身になって聞いてくれるお兄さん、そしてバスケのコーチとして接しているが戦いが起これば華麗な動きと魔法で敵を倒すという二面性がある。
曲が終わり、昴は袖にはける途中で灰色のカジュアルな服に身を包んだ芽衣とハイタッチを交わす。
「続けていくよ!聞いてください、微熱。」
少し大人っぽい曲と共に芽衣が力強い歌声を披露。
衣装と共にそれが引き立つ。
観客は芽衣に見とれていた。
「今日はありがとう!・・皆に聞いてほしいことがあります。知っての通り、僕はISを操る男子としてここにいる。でも僕はBSAAでもある。僕は約束する、助けられる命は助ける!それこそ委員会の命令を無視しても!」
それを聞いていた千冬はそばにいる教師に指示を出す。
「天海・・!早くあいつを止めろ!」
「わ、わかりました・・!」
千冬の指示を受けた教師がステージに駆け出すなか、芽衣の話はまだ続いている。
「(ドクン)・・そろそろこの話はおしまいにしましょう。ジェイクくんに変わって紹介します!先程の湊くんか歌った歌も入ったメドレーです!」
曲が流れ、湊、弦太郎、一夏、千晶、昴、有希、そして芽衣が揃う。
「あのときああしてれば・・♪」
該当するコンボごとに歌い手が代わる代わる歌う。
歌が終わると拍手が鳴りやまない位に盛り上がる。
「ありがとうございました!ラストに相応しい締め方でしたね!」
ジェイクがそう言っていると体育館のドアが破壊される。
入ってきたのは目が赤く充血した人が十人とラファールを纏っている操者が二人。
「仮面ライダーなんて時代遅れなのよ!」
「壊せガナード!こんなライブに熱狂する愚か者たちに断罪を!」
「千冬様のために!」
ラファールの操者がそう指示するとガナードが銃を発砲、体育館はパニックに陥る。
「皆さん、落ち着いてください!」
「こっちです!」
楯無やシャルたちが避難誘導を行うが警備部隊は現れない。
「あのマーク・・!」
舞台袖に身を隠したアリスがラファールに書かれているオカルト的なマークを見つける。
「あいつら・・!北欧支部で追っていたカルト集団だ!」
「確か織斑千冬の熱狂的信者が集まり、千冬様のためと言ってBOWを生み出し、各地で誘拐しているっていうあの・・?」
「ああ、まさかここに来るとは思わなかったぜ。奴ら、千冬様のためと言って赤ん坊や小さな子供たちを平気で手にかける人間性の欠片をどこかに置いてきちまった異常者だ。」
「・・・!」
芽衣はそれを聞いて拳を握る手を強くする。
年端も行かず、自分の夢をこれから見つけていく若い芽を刈り取るような異端者を許せなかった。
「こんな時に・・!先生たちは何をやっているんだ!?この期に及んでまだ規約や作戦に縛られるのか!?人の命・・!それも子供たちや力のない人を平気で放置するその神経は何なんだ!?」
「相棒・・。」
一夏は驚いた。
普段温厚な芽衣がここまで感情的になることに。
「・・!紗季ちゃん!ごめん、僕行くよ!」
「相棒!・・なら俺はラファールを片付ける!」
「了解だぜ!」
ガナードの銃口が紗季に向けられた時、芽衣は両手にマシンピストルを持ち、舞台袖から飛び出す。
一夏はウイングゼロを纏い、変形したあとラファールに向かって飛んでいく。
「あ、ああ・・。」
「紗季!」
紗季は目の前のガナードの異様さに足がすくんでしまい、まさにピンチを迎えていた。
ガナードが手を振り上げたその時、ガナードの頭が何かに撃ち抜かれる。
「紗季、大丈夫か!?」
ウィザーソードガンを持った昴が弾道を曲げて頭に当てた。
昴の後ろから別のガナードが現れ、手に持ったナイフを振り上げた。
「たあ!」
勢いのついた芽衣の膝蹴りが当たり、さらにガナードの頭を撃ち抜く。
「芽衣、避難はもう大丈夫か?」
「うん。」
芽衣はガナードたちに向き直り、こう言った。
「海より広い僕の心も・・ここらがガマンの限界だ!」
「あいつ・・!丁度いいわ、ガナード!あいつらを始末しなさい!千冬様、そして女性の脅威をここで取り除く!」
そして二人は背中合わせに立ち、芽衣は軽く足を伸ばし、昴はウィザーソードガンをかまえる。
「「さあ、ショータイムだ。」」
芽衣と昴は駆け出し、ガナードに立ち向かう。
「・・来なよ。」
「・・・!」
芽衣がガナードを挑発、それを見て怒ったガナードは突っ込むが芽衣を見失う。
「はああ!」
高く跳躍した芽衣の勢いの付いた急降下の膝蹴り・・メテオストライクをうけ、ガナードの頭は破壊される。
「はっ、はっ!」
芽衣は華麗な足技とスピードを生かしたフットワーク、そして相手を足で抑え込んで別のガナードに手に持ったマシンピストルでガナードを撃ち抜いていく。
さらに・・。
「たあ!」
ガナードを蹴りあげるエアストライクからスタート、跳躍して叩きつけるαドライブ、もう一度浮かせるβドライブ、さらに本来ならもう一度叩き付けるγドライブの応用で別のガナードに向かって蹴り飛ばして一掃するダブルジャグラーのコンボで倒していく。
一方昴はウィザーソードガンと華麗な動きでガナードを圧倒。
「よっと、さっきは紗季を傷付けようとしてくれたな。これはその倍返しだ!」
そう言ってウィザーソードガンを扇状に発射。その弾丸がガナードの頭に当たる。
その中の一体が変異と同時に芽衣が合流。
幸い智花たちは避難していたためその変異を見ることはなかった。
「智花たちに見せられないな、あの変異を。」
「そうだね、こっちは終わったよ。残るはあれだけ。」
「久しぶりに同時に決めるか。」
「それはいいね。決め台詞は覚えてる?」
「もちろんだ、あの悪魔狩りのゲームみたいにスタイリッシュに決める。」
二人は銃を構え、狙いを付け・・。
「「ジャックポット!」」
二人の放った弾丸が変異したガナードを捉え、ガナードは溶けて消滅。
一夏はウイングゼロを展開、ラファールの狂信者と話をしていた。
「織斑一夏・・!千冬様の面汚しめ!貴様を倒してそのガンダムを私たちが有効活用させてもらう!」
「お前ごときが俺に勝てるとでも?・・来いよ。」
「減らず口を!」
一夏は狂信者を挑発、狂信者は突っ込む。
「コードZERO・・ゼロシステム起動。」
一夏はゼロシステムを起動、ラファールの攻撃を次々と避ける。
「男のくせに・・!何で当たらないの!?」
「ゼロがお前の動きを教えてくれる・・。次はこちらの番だ。」
「速い!」
一夏はラファールに接近、ビームサーベルで袈裟斬りから切り上げ・・。
「終わりだ。」
無防備のラファールにツインバスターライフルを撃ち込む。
それを受け、ラファールの狂信者は気絶、そのまま地面に落下。
ツインバスターライフルの出力を抑えていたため、地面に激突と同時にラファールが解除される。
「・・かはっ。く、くそ・・。」
もう一度立ち上がろうとする狂信者をアリスが抑え込む。
そして両腕を背中に回して手錠をかける。
「よっと、お前らの悪事のネタは上がってんだ。痕跡を辿れば壊滅にたどり着くだろうよ!」
「何が悪事よ!私たちは千冬様のために・・!」
狂信者がそこまで言った所で芽衣が狂信者の顔を全力で蹴る。
「うばぁ!」
「何が千冬様のため?赤ちゃんや子供を誘拐することがあなたたちの正義なの?」
「い、痛い・・。」
「・・セイヤー!」
さらに芽衣は狂信者の顔を押さえ付けながら倒立立ち、勢いの付いた膝蹴りを顔面にくらわせる。
「き、きしゃま・・女性に対する慈悲はないのか・・?」
「・・お前らみたいな人間性の欠片もないクズにかける慈悲なんてどこにもないね。・・痛いか?お前らはこれ以上の事を赤ちゃんや小さな子供たちにやっていたんだ!」
そう言い残して芽衣は外に向かう。
外でも怪人たちが暴れ回っていたので援護に向かう。
ライブでした。
芽衣が歌ったのは上戸彩の歌です。
オーズコンボチェンジメドレーの対応コンボはこの通り。
湊・・タトバ(オーズ本人)
弦太郎・・ガタキリバ(エレキステイツ)
一夏・・ラトラーター(高速移動)
千晶・・サゴーゾ(大地の力強さ)
有希・・タジャドル(色合い的?ギリギリ赤?)
昴・・シャウタ(ウォータースタイル)
芽衣・・プトティラ(ドラゴンと契約)
芽衣がマジギレ。
その気になればエアストライクで相手を手玉に取れます。
次は外で怪人とかと戦います。
感想待ってます!
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間に合ってよかった! ライブ! 乱入! 芽衣のマジギレ! ギアルさんの小説へ出張してます・・http://www.tinami.com/view/517108 三〇話・・http://www.tinami.com/view/521903 二九話・・http://www.tinami.com/view/512241 二八話・・http://www.tinami.com/view/499206 二七話・・http://www.tinami.com/view/496253 二六話・・http://www.tinami.com/view/493493 二五話・・http://www.tinami.com/view/490725 二四話・・http://www.tinami.com/view/488589 二三話・・http://www.tinami.com/view/486895 二二話・・http://www.tinami.com/view/483400 二一話・・http://www.tinami.com/view/482172 二〇話・・http://www.tinami.com/view/480582 十九話・・http://www.tinami.com/view/479431 十八話・・http://www.tinami.com/view/476821 十七話・・http://www.tinami.com/view/475909 十六話・・http://www.tinami.com/view/473894 十五話・・http://www.tinami.com/view/471231 十四話・・http://www.tinami.com/view/469193 十三話・・http://www.tinami.com/view/467819 十二話・・http://www.tinami.com/view/465626 十一話・・http://www.tinami.com/view/464080 十話・・http://www.tinami.com/view/461980 九話・・http://www.tinami.com/view/460014 八話・・http://www.tinami.com/view/458752 七話・・http://www.tinami.com/view/454354 六話・・http://www.tinami.com/view/453109 五話・・http://www.tinami.com/view/452320 四話・・http://www.tinami.com/view/451069 三話・・http://www.tinami.com/view/449902 二話・・http://www.tinami.com/view/448600 人物紹介・・http://www.tinami.com/view/447532 一話・・http://www.tinami.com/view/447444 |
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