IS《インフィニット・ストラトス》 SEEDを持つ者達 第32話 |
箒達は一夏とシャルロットをからかい続けたがシンが止めに入った事でその場は収まった。
一夏とシャルロットは来てくれたシン達の為に昼食をご馳走する事にした。
昼食を食べ終わった一夏達は久しぶりに全員で集まったので紙粘土で何かを作って当てるゲーム、バルバロッサを遊ぶ事になった。
久しぶりに皆で集まった事に一夏達は喜びながら時間は過ぎて行った。
そして、一夏は時計に視線を向けると時計は16時を指していた。
「もう、こんな時間か」
「一夏、そろそろ晩御飯の買出しに行かないと」
一夏とシャルロットがそんな話をしていると鈴が立ち上がった。
「それだったら、あたしが何か作ってあげる!」
「私もだ」
鈴と箒が立ち上がり夕食を作りたいと言い出してきた。
「それだったら私も……」
「無論、私も加勢する」
それに続いて簪、ラウラも立ち上がり手伝うと言ってきた。
もちろん、シンとルナマリアも手伝いをすると言ったが
「仕方ありませんわね、ではこのわたくしも」
『セシリア(あんた)はいい!!』
セシリアが手伝うと言う前に一夏、シャルロット、箒、鈴が声を上げた。
何故、一夏達が声を上げるのかというと、シャルロットとラウラが転校してきた日の昼休みの事だった。
シャルロットを加えて一夏達が昼食を摂っていると、セシリアが自分で作ったサンドイッチを一夏達に分けてくれ、一夏達はサンドイッチを口にしたのだが、あまりに酷い味であった。
それ以降、一夏達はセシリアの料理を恐れるようになってしまった。
その場に居合わせなかったシンとルナマリアは一夏達から話を聞いていたので一夏達の反応に苦笑するしかなかった。
スーパーでの買出しを済ませた、一夏達は調理を始めていた。
包丁を片手に鈴はジャガイモの皮を剥いていたのだが、剥いているジャガイモは切り難い形をしており苦戦していた。
「ああもうっ! このジャガイモ、切りにくい!」
愚痴を零しながら鈴は調理をする、一方、シンは一夏に近づいて声をかける。
「おい、一夏、あれをほっといていいのか?」
シンが視線を向ける先に一夏も視線を向けるとそこにはセシリアが料理をしている姿があった。
「まだ赤色が足りませんわね」
そう言いながらセシリアはケチャップとタバスコを交互に鍋に入れていた。
何故、セシリアが料理をしているのかというとそれは一夏達が夕食の食材を買いに近くのスーパーを訪れた時の事であった。
一夏達が料理に使う食材を選ぶ中、セシリアは自分だけ料理をさせてもらえない事に不満を爆発させてしまった。
ルナマリア、箒、鈴が暴れるセシリアを抑えるがそれでも不満は収まらず暴れ続けた。
一夏は料理のレシピを見ながら調理するという条件でセシリアに許可した。
だが、セシリアはレシピを見ながら調理しているのにも関らず、何故かレシピに載っていない材料を入れていた。
「手遅れだ……」
レシピを見ながら調理させれば大丈夫だろと思っていた一夏であったが、セシリアに一人で調理させた事に後悔した。
セシリアの料理が不味い理由が分かった瞬間でもあった。
「なんだ、賑やかだと思ったらお前達か」
声がしたのした方に一夏達は向くとそこには千冬とキラの姿があった。
「千冬姉、それにキラ!」
「久しぶりだね、一夏」
「どうしたんだよ、キラ、千冬姉と来るなんて」
「違うところで飲もうって、千冬さんに誘われてね」
そう言うとキラは手に持っていた酒の入った袋を見せる。
「そうだったんだ、なら丁度良かったよ、今、皆で夕食を作っているんだけどキラと千冬さんも一緒に食べますか?」
「ああ、頼む」
千冬はシャルロットの言葉に甘える事にした。
そして、千冬とキラは庭に置かれている椅子に腰を掛け酒をテーブルに並べた。
「千冬さん、キラ、グラスです」
千冬とキラの元にシャルロットがグラスを持ってきた。
「すまない、シャルロット」
シャルロットからグラスを受け取り千冬とキラは日本酒をグラスに注ぎ千冬は豪快に飲み始めた。
「やっぱり家で酒を飲むのは格別だ!」
千冬が零した言葉にキラは苦笑しながら日本酒を口に運んだ。
「それにしても、驚きましたよ」
「何をだ?」
「シャルロットに一夏との交際を認めたことです」
その言葉に千冬はグラスをテーブルに置くと語りだした。
「一夏がシャルロットを紹介したとき……私は意外よりも安堵の方が大きかった、あの5人の中でも、危うい立場だったからな」
「ええ、親権をフランス政府に移譲されましたが、シャルロットがデュノア社のスパイだとフランス政府が気付いたら最低でも独房行きになるのは確実ですからね」
「ああ、シャルロットの隣に一夏が居てやってくれて本当に良かったと思った、だが、箒達が潔く身を引いたのは意外だった、あれだけ一夏の事を狙ったいたあいつらが」
「箒達は薄々気付いていたようですよ……一夏がいつもシャルロットを見ていることに」
「そうか……あいつらも子供ではなかったか……」
千冬が思っているほど箒達は子供ではない事に悟ってしまう。
「でも箒達も辛かったようです……一夏がシャルロットと付き合う事を聞かされた後、ルナマリアが心配して様子を見にいたら全員泣いてました……」
「そうか……」
「あの後、ルナマリアが箒達のケアをしたお陰で、箒達は前と変わらない明るさを取り戻した」
「本当なら私があいつらのケアをしないといけないのにルナマリアには色々迷惑を掛けてしまっているな」
本来なら一夏の姉であり箒達の担任でもある千冬が箒達のケアをしなければいけない。
それをルナマリアに任せきりにしている事に申し訳ない気持ちであった。
そんな事をしていると料理が出来たのか一夏達がテーブルに料理を並べていた。
「千冬姉、キラ、夕食が出来たぜ」
「ああ、今行く」
一夏に呼ばれ千冬とキラはリビングに戻るとテーブルには料理が並んでいた。
「色んな種類があるね」
キラの言うとおり料理は多彩なが並んでいた。
鰈の煮付けや肉じゃがなどの和食や唐揚げやコロッケなどの揚げ物、カレーやハッシュドビーフなど並べられていた。
だが、一つ奇妙な物が置かれていた、コンニャク、大根、ちくわを長い串に刺しており、しかもなぜか焼き色が付いていた。
「これは……何の料理かな?」
「おでんだ」
そう答えたのはラウラだった。
思わずキラは呆気に取られた。
「お、おでん?」
「おでんだ」
何故、この様な形なのか聞いてみるとドイツに居た副官からおでんについて聞いて作ったと言うのであった。
千冬はラウラに間違った情報を与えている元凶に呆れるのであった。
「さあ、早く食おうぜ」
一夏達は椅子に座ると並べられていた料理を口に運んでいた。
「お、この鰈の煮付け旨い!」
「うん、魚独特の臭みもないし、美味しいわ!」
シンとルナマリアは箒が作った鰈の煮付けが気に入ったようである。
簪は自分で作ったコロッケをキラに渡すとキラは美味しそうに食べた。
だが、セシリアが作ったハッシュドビーフには誰も手を付けていなかった。
セシリアは皿にハッシュドビーフを入れ一夏に渡そうとしたが、千冬に止められた。
「他人に渡す前に味見をしろ」
千冬の言葉にセシリアは渋々従いハッシュドビーフを口に運んだ瞬間セシリアは倒れてしまった。
「ふん、味見をせずに作るからそうなる、愚か者」
千冬は何処か楽しそうな表情であった。
一夏達が楽しく夕食を摂っている頃、とある場所で二人の男女が会話をしていた。
『それで、準備は進んでいるのか?』
『ええ、あれの量産はもう直ぐ終わるわ、早く行けば1ヵ月後には行動は起こせるわ』
『そうか……フフフ、それは楽しみだ』
『だけど、あなたと彼の情報が正しければIS学園が不安要素になるわ』
『IS学園の彼らか』
『どうする行動を起こす前にIS学園を潰す?』
『いや、行動を起こしたら彼らでも我々には勝ってん』
『そうね、行動を起こしたら世界は私達の前に跪くわ』
『ああ、まもなく戦いの扉が開く』
説明 | ||
第32話です。 プロローグ http://www.tinami.com/view/463196 設定集(ネタバレあり) http://www.tinami.com/view/502954 |
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‥‥‥ラウ?(ゆっけ) | ||
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