一刀+αは虎牢関を上から見渡せる場所に行くがやはり見渡す限り兵の姿はなく、罠の類の有無に関しては確認できなかった。

凪「やはり、兵の姿はありませんね…ここからだとこれ以上は分かりませんね」

??「そうですね。ここはやはり潜入しましょうか?」

一刀「そんなことしなくても分かる方法はあるけど…………凪と周泰（ついてきたときに自己紹介しました）さん、これからやることは秘密にね」

凪・周泰「「???よくわかりませんがわかりました」」

一刀「紅ノ銃・長距離型（カッ!!）…………………それじゃぁ早速中を探ろうか」

一刀は混乱する2人をよそに七幻想の内の一つを具現化する。その姿は紅いコートと背中に羽、右目にモノクル（スコープ）のようなものをつけ右手にライフルを持った姿にが現れる。

凪「隊長…その姿はいったい」

周泰「あの、北郷さんその姿は…というかいつ着替えたんですか」

一刀「あとで説明するよ…それよりも虎牢関がどうなってるのか調べるのが先だろう」カチッカチッ

一刀は2人をよそに右手でスコープを弄りながら中の様子を探る。それからしばらくしてため息をつく

一刀「罠の類はないけど…………………厄介な問題があるな」

周泰「厄介ですか…それはいったいなんですか?」

凪「いったい何があったんですか?」

一刀「いや、関所の門が完全に閉じられているんだ」

周泰「…北郷さんそれは分かりきってる事じゃ」

一刀「えっと………………あの門は本物じゃなくて壁に描かれた絵なんだ。疑問に思うなら2人とも確認してくればいいよ」

その言葉に2人は顔を合わせて関所に向かう、そこで見たものは確かによほど注意してみないと偽物とわからない門（作成者：貂蝉・卑弥呼）が存在した。2人は慌てて戻ると

凪「なんですかあれは」

周泰「…というか、何時の間に作ったんですかあんなもの」

一刀「そんな物知るか。とっとと華琳達に報告に戻るぞ」

一刀は武器をもとの形に戻し華琳達の所に戻る。その後、華琳達にそのことを報告すると

袁紹「それで、ほかの入り口は見つけて来たんでしょうね」

一刀「ほかも何も、入り口なんてなかったぞ」

袁紹「ちょっと、それはどういうことですか?…それなら董卓軍はどうやってここを通り抜けたんですの」

華琳「で、どういうことなの一刀」

一刀「どうやったかはわからないけど…董卓軍が通った後に塞いだんじゃないか」

その言葉を聞き余計わけのわからなくなった一同だがそんなことよりもどうやって突破するか話し合うことになった。壊す以外ないということになり早速取り掛かるが、壊れるどころか傷一つけられなかった。なかなか道が開けないことにいい加減飽きた袁紹は

袁紹「ちょっと、こんな壁壊すのにいつまでかかりますの」

袁術「とはいってものう」

華琳「壊れる気配ないんだけど」

諸葛亮「というかですね、あれ壊せるんですか?」

劉備「えっ、あんなに頑張ってるんだから壊せるでしょう」

劉備に気の抜けた言葉に袁紹以外はため息をついたがそれよりも虎牢関をできるだけ早くこじ開けて、洛陽に向かわないと食料諸々が限界を迎えかねないが、どうしたものか皆が考え込んでいた

一方、洛陽では張遼や呂布、華雄が董卓と賈駆に��水関で起こったことと虎牢関で出会った人物について説明その後、張遼が賈駆を別の場所に連れて行き別件を報告する。そのことに対して賈駆は謝るが張遼は気にしないといった風にしていた。で、張遼たちが虎牢関で出会った人物たちはというと洛陽から少し離れた場所でたたずんでいた

卑弥呼「しかし、よい仕事をしたのう」

貂蝉「そうね。まぁ、時間稼ぎにはちょうどいいでしょう?けど、あれ壊せるかしら」

卑弥呼「なに最悪の場合、北郷が何とかするじゃろう。では、例の件でダーリンの所に向かうとするか」

連合軍は3日間虎牢関を突破しようとあれこれ行ってきたが、壁には傷一つつくことはなかった。それを見て連合の士気はぐんと下がりどうしたものかと各諸侯（袁紹以外）は頭を悩ませていた

華琳「はぁ、どうしたものかしらね」

孫策「なんか、突破できる気がしないんだけど」

劉備「どうしましょうか」

袁紹「どうしたもこうしたもありませんわよ。ようはあの壁を壊せばいいのでしょう」

張勲「しかしですね、いくらやっても傷一つつかないとどうにも」

周瑜「壊す以前にこちらがまいってしまいそうだ」

周囲が落ち込む中、袁紹は声を高らかにある作戦を言う

袁紹「簡単なことですわ。わが軍にはあの呂布を退けた人がいるじゃないですか、その男の力を借りればあんな壁の一つや二つどうってことないでしょう」

華琳「麗羽…あなたの部下じゃないでしょう。それに一刀は誰かのせいで左腕がないし、今は桜歌たちと釣りをしてるから話しかけても無駄よ」

袁紹「そんなの関係ありませんわ。それにこんな状況で釣りをしているなんて頭がおかしいんじゃありませんか、っていうかどこで釣りをしてるんですの。華琳さんとっととその北郷を呼んであの壁を壊すように指示なさい」

相変わらずの自分勝手の言い分に華琳達は呆れたがほかに策もなく、仕方ないので一刀が釣りをしている魏の陣地に向かう。そこにはどうやって作ったか不明な釣堀で釣りをしている一刀と桜蘭と袁術それを見守る桜歌の姿があった

華琳「桜歌、悪いけど一刀に用があるから……………………話を聞けるようにして頂戴」

桜歌「…わかりました…………………………ボソッボソッ」

一刀「ビクッ…桜歌かどうしたんだ。あれ、華琳に張勲さんと孫策さんも話は終わったのか」

袁術「おぉ、七乃見てくれこれはワシが釣った魚のじゃ」

孫策「気分転換にはいいわね……………ねぇ北郷、後で私にもやらせて頂戴」

一刀「別にいいが…で何のようなんだ」

華琳が一刀に軍議で決まったことを説明し袁紹の所に連れて行く

一刀「話は聞いたけど、無理」

袁紹「ちょっとどういうことですの」

一刀「どういうことも何も、この状態であの門を壊せるわけないでしょう。まぁ、条件がそろえば大丈夫だろうけど……………………………無理だと思うし」

劉備「あの、その条件っていったい」

すると、一刀は紫ノ鎌を具現化する。その行動に周囲はざわめくがそんなこと気にせず説明する

一刀「この武器が大量に血を喰らえば大丈夫だろうけど」

華琳「どういうことよ」

一刀「………………この武器は血を喰らうだけじゃなくて喰らった血を解放することで攻撃にも使えるんだよ…………それを使えば大丈夫だけど」

袁紹「ならとっととその技とやらであの壁を壊しなさいな」

一刀「片腕だとうまく振れないし、血の量も足りないかな」

袁紹「ならとっとと血を補充なさい。それで、どれくらい足らないというの」

一刀「……………そうだな、ざっと100人ほどかな」

劉備「ひゃく…………そんなに人を犠牲にできません。ほかの方法は」

劉備は人数に驚き一刀を避難するような目を向けるが本人は特に気にせず鎌を持って出かけようとする一刀を袁術が呼び止める

袁術「北郷何処に行くのじゃ」

一刀「ちょっと血を補充に…………………………ちなみに、人は斬らないから安心しろ。そもそも、敵じゃない人の血を喰らう趣味はない」

華琳「じゃぁ、どこに行くつもりよ」

一刀「ほかの場所から補充するつもりだ………そういうわけだから華琳ちょっと出かけてくる」ダッ!!

華琳「気を付けてね…………それじゃ、一刀が戻るまでに洛陽をどう攻略するか話し合いましょうか?」

一刀が消えたときにたまたま、趙雲が一刀がどこかに行くのが見え後をついて行った。先ほどの話に劉備は納得しなかったが、今は董卓の悪政に苦しんでいる人々を助けることに集中することにした。しばらくして一刀は��水関まで戻っていた

一刀「さて、気が進まないが…………………………すまない。紫ノ鎌この地に吸われた血を喰らえ……………趙雲さんこのことは秘密にお願いします」ザンッ!!

趙雲「なんだばれていたのか………まぁ、桃香様なら死者に対してひどいと言いそうだからな、まぁよかろう。その代りうまい酒でもおごってもらえれば…」

一刀「まっ、それくらいならいいか。ついでにうまい肴も用意するよ」

一刀は地面に向かって鎌を振る。その瞬間、薄い赤色だった鎌が真紅色に変わりそれを確認すると趙雲とともに華琳達の元に戻る。一刀の鎌の色が変わっていたのを見て劉備はどうしたのか問い詰めるが秘密を貫き通す。それに不信を覚える劉備だが袁紹の次の一言でそれがあいまいになる

袁紹「準備が整ったのならさっさと破壊しに行きなさい」

華琳「（だから、貴方の部下じゃないでしょう）…一刀お願い。それから、趙雲と何をしていたのかは後で聞いてあげるから覚悟しておきなさい」

一刀「（やれやれ）何もしていないんだけど………分かったから睨みつけないでくれ」

一刀は睨みつける華琳、袁術、孫策を無視するように虎牢関の前まで移動する。一刀について行く形で各諸侯たちは虎牢関の前まで来るとどうするのか期待と不安の芽を一刀に向ける。その背中に受けながら右手で鎌を構え氣を込める

一刀「（さて、今の状態で壊せるかな）………紫ノ鎌：紅流剣舞」ゴォォォォォォッ!!

一刀が鎌を振るうと血が紅い水流となって虎牢関に向かう途中それが剣の形になり壁に激突、しばらくの間特に変化はなかったが、攻撃が始まってから10分後壁に亀裂が入り、さらに5分後に壁が崩れ落ちる。攻撃が終わり全員が一刀のほうを振り向くと一刀の持っていた鎌が真紅から真っ白に変わっていた

一刀「ぎりぎりだけど壊したぞ」

袁紹「………………………え、ええこれでようやく洛陽に行けますわ。皆さん行きますわよ」

劉備「……………………えっと、とりあえず朱里ちゃん進軍の準備をしようか」

諸葛亮「は、はい」

華琳「…………一刀、後で詳しく聞きましょうか?」

袁術「妾達もその話聞きたいのじゃ」

一刀は先ほどの技は血を剣状にして飛ばすだけの技でなぜ鎌の色が変わったのかに対してはただ単に喰らった血をすべて使ったからと説明、それから袁術を再び肩車しながら孫策とともに陣地に連れて行く。華琳達の所に戻るころには進軍の準備が整い洛陽に向けて連合が進軍する。一刀は進軍している最中はもちろん桜蘭を肩車しながら桜歌と一緒の馬に乗って移動するのがもはやこの連合では当たり前になっていた