真・恋姫無双 天下統一伝 第七話 |
「け、県令にか?」
俺が戦場から帰ってきた時、街の長老が
声をかけてきた
どうやら、俺を県令にするためのモノのようだ
「ええ、賊将程遠志から我々を守ってくれた李通殿、あなたに
是非、なってもらいたいのです、これが、この街に住まう住民の
総意なのです」
「そうは言っても…、何分急な話ですから、それにそれだけが理由ではないのでしょう」
「…あなた様には敵いませんね、もちろんこのことにより
あなた様への利もありますが、我々としても利というものあります」
「…というと?」
「賊将程遠志は、黄巾党の中でも実力だけで
上にのし上がってきた、いわば黄巾党の中でも腕利きの将
それを李通殿、あなたが倒したとなると…」
「ほかの賊どもは自分たちの兵や兵糧の損失、及びに滅亡を恐れ
迂闊には、近寄りがたくなる…か」
「そうです、黄巾賊で程遠志の上となると、波才くらいしかいない上に
その波才も現在こちらに攻めてくる様子はありません
よって我々の利となります」
まぁ、俺に星、水仙がいれば程遠志より規模の低い
その辺の少数の賊なんかには負ける気色はないしな
その辺に名声も広がっていくから
迂闊には来ることはないだろうな・・・
「まぁ、確かにな…」
「それに、郭嘉様から聞いたのですが、李通殿はこの乱世を鎮めるため
兵を立ち上げるという決意をされたと存じます
そこで、我々の街を拠点とし、名のある人材を集め
この乱世を鎮めるべく、奮闘させてもらえればと思っています
如何でしょうか…」
ふ〜ん、ギブアンドテイクね〜
確かに、それなら双方に利益をもたらすことができるな
それに、このご時世だ、このチャンスを逃せば二度とはない
「長老」
「はい…」
「俺の一存で決めることはできない、全員の総括を…」
「その必要はないのですよ〜」
どこからともなく風が出てきた
すごいな、気配がほとんど感じられなかったな
「稟ちゃんと昨日のうちに協議しました
この戦に勝てば、結果的に県令の話は
お兄さんに舞い込んでくるだろうと」
「すでにわかっていた許容範囲内だったのね…」
「それで、風も稟ちゃんも許諾して構わないだろうという結論が
もう出ていたのです〜」
「なるほどね〜、んじゃぁ」
「はい、この話、お受けします〜」
すると、長老は、かなり喜んだみたいで
「おお、ありがとうございます、ありがとうございます…!!」
と、気味悪いくらいの速さで礼を言うのだった(一分間に120回)
〜一ヶ月後〜
県令の任についてから、毎日が忙しかった
そりゃぁ、日本の労働基準法が羨ましいくらい
拠点である城にたどり着いたとき、最初に見たものは
悪徳文官と、莫大な金だった
まぁ、前県令の残してくれたものだろう
悪徳文官はいらないけど
その悪徳文官の今までの行いを回想で表すと…
〜回想〜
「税金が7公3民だ?すぐに取り消して4公6民にしろ」
「いいじゃないですか、所詮卑劣な民のことですし」
「なんだこの莫大な金は、さしづめ、国民から巻き上げた税か
これは先ごろの戦の復興支援に使え」
「そのようなもののために使う必要はありません
自然に野垂れ死ぬのを待ちましょう」
といった具合だ
民をなんだと思ってやがる…
まぁ、こいつらは後々処断するとして…
「刃様、義勇兵の集まり様が半端じゃありません!!」
「うそ、本当に!?いくらくらいなの?」
「星の報告だと、10000は軽く越すと…」
稟の報告によって驚く
10000…、桁違いだろ
この、混沌とした対立の場でよくもまぁ、そんなに集まってくれたもんだね〜
あ、ちなみに言うと、現在、この県の筆頭武官は星
筆頭文官は、定軍山の戦いでの参謀 法正こと緑ってことにしてる
法正は既に俺に臣従してるので、表向きの内乱は起こってないんだけど…
「まぁいいや、とりあえず合格圏内の5000まで絞って…
多少の増減は構わないから」
「了解です」
そういって、稟は、俺の仕事場から出て行った
続けて、法正こと緑が入ってきた
ちなみに、法正は、いかにも経験豊富そうで
豪快な爺さんだ、だからまぁ、宿老といたところか
「刃様、豪快は余計ですぞ、この老骨には」
「ありゃ、聞こえてた?」
「そりゃぁ、もう、堂々と言っておりましたぞ
堂々と」
「…いや〜今日はいい天気だな、ははは〜」(棒読み)
「話をそらさないでいただきたいものですな(ギロッ)」
「うっ…、ごめんなさい」
「謝れば良いのですよ、ガッハッハ〜」
やっぱり、誰がどう見ても豪快なじいさんだ
「それで、何事?」
「あぁ、そうでした」
すると、緑は、俺に近づき
(悪徳文官らの、逃れられぬ証拠を掴みましたぞ、
これであ奴らをいつでも処断することができます)
まぁ、悪魔でも逃げ出すほどの笑みを浮かべてそう言った(小声で)
(そうか…、これであのウザったい悪徳文官共を
処罰できんのか、よくやったぞ緑)
(いえいえ、儂の活躍なんぞまだまだ
これっぽっちじゃ、それより、刃様こそ)
(そんなことないって… クックッ)
(いえいえ、ご謙遜なさるな… クックッ)
((クックックッ))
その光景をたまたま見ていた小姓は
(悪魔だ、ここに悪魔がいる)
と、青い顔をしてそう同僚に言っていた
説明 | ||
不慮の事故で死んでしまった主人公東野 刃 しかし、それは全て神の間違えということが発覚 元の世界には戻れないが転生はOKなのでしてもらうことに 少々のチートをもらい、いざ転生先へ!! | ||
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