いきなりパチュンした俺は傷だらけの獅子に転生した
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 第九十五話 ナイスお…

 

 

 

 フェイト視点。

 

 「…タカシは、…なんなのかな?」

 

 「フェイトちゃん?」

 

 お母さんがいないことに気が付いたのも、何をしようと考えが分かったのもタカシ。もしかしたらアリシアも気づいていたのかもしれない。

 それなのに…。

 私は気付けなかった。

 

 「…フェイト。タカシはプレシアにデバイスを見て欲しかっただけで」

 

 アルフは私の事を気遣って私に声をかけてくる。

 お母さんは私の。…アリシアの記憶の中にあった時と同じように優しくなった。だけど、私は考えていることが分からない。

 

 「…フェイトさん」

 

 リンディさんも私の考えていたことを感じ取ったのか私の傍に座っているだけだ。

 私に家族にならないかと言ってくれた優しい人。

 でも、母さんは生きていて…。

 アリシアもいて、タカシがいて。

 

 「わからない。…わからないよ。…母さん」

 

 何故だか涙が出そうになったので俯いてしまう。

 そうしていると…。

 

 「まったくお兄ちゃんてばっ」

 

 プリプリと音が聞こえてきそうなアリシアと…。

 

 「まったくあの子ってば」

 

 少し顔を赤らめて会議室に入ってくる母さん。そして…。

 

 「ギャグが分からん((母娘|おやこ))じゃのう」

 

 ボロボロの状態で入ってくるタカシ。

 

 「…何があったの?」

 

 「た、タカシ君。大丈夫ですか?」

 

 シャマルがそんな高志に駆け寄って怪我を治そうとした時、アリシアが吼えるように止めた。

 

 「駄目だよシャマルさん!お母さんみたいにおっぱい触られるよ!」

 

 「え?!」

 

 た、タカシ。お、おおお、おっぱ…。

 だ、駄目だよ!そんなことしちゃ!

 

 「高志君!なにをしているんや!」

 

 「い、いやプレシアを慰めようとしたんだけど…」

 

 「それで婦人の胸がどう関係がある!」

 

 「い、いや、その…」

 

 高志は五分前ほど前の事を思いだしながらもどう説明すればいいか思案した。

 

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 ―五分前―

 

 プレシアが泣きやむまで抱きしめられていた。

 それで泣いていたことを恥ずかしがっていたプレシア。

 

 「ごめんなさいね。泣いちゃって…」

 

 「いや、別に…」

 

 若返ったとはいえプレシア。

 元大人、今小学生のタカシも互いに成人していた為、多少の恥ずかしさもあった。

 高志は若返ったプレシアの体の感触。そして、妙齢の女性の涙目で。

 プレシアは高志が元大人だったという事を思いだし、更に顔を赤くする。

 

 「お母さん顔赤ーい」

 

 「あ。アリシア」

 

 「へんな茶化しを入れるなアリシア」

 

 「お兄ちゃんも赤いよ♪」

 

 アリシアはプレシアと高志が仲良くしているのが嬉しくて笑みを浮かべる。

 高志はそんなアリシアに対してつい出てしまった照れ隠しの為の言葉がまずかった。

 

 「そ、そりゃあ照れるだろ。なんせ…。プレシアはおっぱい大きいからな!」

 

 

 ビシッ!

 

 

 その時、デバイスルームでデュランダルのエターナルコフィンが発動した。

 ように感じた。

 少なくても高志にはそう感じ取れた。

 

 そして、幸か不幸か高志の右手がプレシアの肩から下の方にあり…。

 

 やばい!

 

 がしぃっ!

 

 そう思って急いで離れようとしたが、がしりと左手を掴まれた。アリシアに。

 そこには天使な笑顔。

 だが、その一枚下にダークマターを感じさせる気配が。

 

 がしい!

 

 「…タカ」

 

 そこには聖母の皮を被った獄卒鬼(地獄で金棒を持った鬼)がいた。

 ただ手に持っているのは金棒ではなく、高志の空いている右手を掴まれる。

 

 「何か言う事はない」

 

 「な、な、な…」

 

 その優しい笑顔に高志は…。

 

 「な?」

 

 「ナイスおっぱい!」

 

 言い訳することを諦めた。

 

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 三人称視点。

 

 で、((今|ズタボロ))に至る。

 プレシアの照れ隠しもあっただろうから、いつもの親馬鹿な折檻の時とは違い、何とか二本の足で立って歩ける程度で済んだ。

 

 「…本当に訳が分からないよ、タカシ」

 

 もちろん、高志はプレシアが泣いていたことは上手くぼやかした。が、アリシアがプレシアの胸に手が言っていたことを話したことにより高志は会議室にいる女性陣から冷たい目線で睨まれていた。

 

 「皆、睨みつけないで!俺の防御力はもうゼロよ!これ以上睨んでも効果は無いよ!」

 

 高志は助けを求めるようにプレシアに視線を送るが…。プレシアはその視線から少し間をおいてから、ふっと視線を逸らす。

 その対応を見た女性陣が更に怒気を強める。

 

 「「「「「高志(君・さん)!」」」」」

 

 「…タカシ。…母さんに何をしたの?」

 

 覇気のない語気でフェイトは高志に近寄る。

 

 「な、何も…。してない、よ?」

 

 そう言いながらも高志はフェイトから遠ざかろうとして後ずさる。だけど、高志が1離れたらフェイトは2近づく。

 

 「怒らないから、ね?正直に言ってみて?」

 

 フェイトは更に高志に近付く。

 

 「…ほ、本当に怒らない?」

 

 「おこらない。「お母さんのおっぱい触った」…オコラナイ」

 

 高志としてもプレシアが泣いていたなんて言いたくはない。だからと言ってしばかれるのも嫌だ。

 だが、高志は一つの変化に気付けなかった。

 アリシアの一言でフェイトがカタコトになったことに。

 

 「…タカシ?」

 

 無表情で高志に問いかけるフェイト。

 

 「………(コクン)」

 

 その視線に耐えかねて高志は肯定の意志を示すために首を縦に振る。

 そして、彼が再び顔を上げると、そこには天使の笑顔とその笑顔の持ち主が持つ、((いかずちの杖|バルディッシュ))が…。

 

 「怒らないって言っていたのに!?」

 

 「怒りはしないよ。ただ…。O・SHI・O・KIをするだけだよ」

 

 「O・HA・NA・SHIの上?!ぷ、プレシア!助け…」

 

 高志は唯一弁護が出来るだろうプレシアに助けを求めようとした。が…。

 

 「…ああ、フェイトが私の為に」

 

 と、悦に入った顔をしていた。

 

 (こらー、プレシアァアアア!)

 

 高志はそれを見てより強い目力でプレシアに救援を要請する。

 それから、ようやくプレシアもタカシの弁護をしようとした。が、弁護するには自分が先程泣いていたことを説明しなければならないので止めようと思っても止める手段を持っていなかった。

 それは高志にも伝わった。

 

 (…ごめんなさい。こういう時、どういう顔をして弁護すればいいのか分からないの)

 

 (…笑えばいいと思うよ)

 

 高志は諦めました。

 某ロボットアニメを髣髴させるようなやりとり、ただしこの場合。損をしているのは高志だけである。

 

 そして…。

 

 「エッチなのはいけないことだと思うんだよ!!」

 

 「ぎいやあああああああっ!!」

 

 高志は神話(笑)になった。

 

 

説明
第九十五話 ナイスお…
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コメント
今年初めのコメディーの犠牲になった『傷だらけの獅子』に一分間の黙祷!遅れましたが皆さんあけましておめでとうございます!今年もこの作品をよろしく!(たかB)
『傷だらけの獅子』に、敬礼!(緋詩)
フェイトがまほろさんになったwwww(孝(たか))
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