超次元の外れ者・リメイク(7)
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「足掻く灯」

プラネテューヌ付近・山地

 

ピチャッ・・・・・

 

ユウザ

「ん・・・・・」

何か、水のような冷たい感触がして、目が覚めた。

その時最初に見えたのは、雨と雲だった。

 

ザアアァァァ・・・・・

 

ここは・・・・どこなんだろう。身体は動かない、何か、背中が濡れているような感触がする。

空を見る限りだと、降り始めたばかりだし、雨ではないようだ。

かろうじて首は動かせたので、左右を向いてみる。

すると、右方向に標的のドラゴンの頭と身体を見つけた。

そして自分の傍には赤い液体・・・・・自分の血か。

この量だと助からない・・・・助けを呼ぶも周りは見る限り誰もいない。そもそも喋る気力すら無い。

もう既に意識は曖昧で、すぐにでも目の前が真っ暗になりそうだった。

ああ・・・・自分は死ぬんだ・・・・ふとそう思った。

もういいや。あの世がある事を祈ろう。両親がいると思うから。

元々、僕はどこかしら欠けていた・・・・家族が死んだという事実を知ってから・・・・

色んな人と会って、触れ合って、暮らして・・・・・走馬灯のようにこれまでの思い出が甦っていく・・・・

そんな時思い出したのは、インターセンターの皆だった・・・・・

ユウザ

「・・・・・・・・!!!」

そうだ・・・・死ねない・・・・死ぬわけにはいかない・・・・・!

【モードチェンジ・凶モード】

生きたいという思いでいっぱいになり、僕はムリヤリ自分の手足を動かして立とうとした。

その時、痛みが全身に走った。

 

ビキッ・・・

 

ユウザ

「グゥ・・・・・ッ!!!」

痛い・・・・けど死にたくない、生きたい、それだけが身体を動かしていた。

ユウザ

「ンギ・・・・ィ・・・ッ」

既に身体はボロボロだ。全身が悲鳴を上げている。さっきドラゴンを殺した時に、無茶をしたのも原因だろう。

あの時の自分は、自身の身体にかかる負担とかを無視するようだ。

起き上がり、震えながらも両腕で上半身を起こして支え、下半身は膝を曲げている。

 

グググ・・・・

 

痛いを通り越したのか、痛みが感じなくなった。けれども依然と身体に力がいまいち入りにくい。

やっと起き上がれると思い、そのまま立ちあがろうとしたその時・・・・

 

ズリュッ! ゴッ!

 

ユウザ

「ガッ・・・・!」

足が雨水で滑り、その勢いで後頭部を強く打った。

そのまま僕の目の前はかなりぼやけ、意識も遠のいていき、身体も動かなくなった。

目の前がぼやけていく、ああ・・・・今度こそ駄目だ・・・・・

 

ズォォォォォ・・・・・

 

何やら近くで音が聞こえたが、その音はすぐに止んだ。どうでもいい。もう死ぬのだから・・・・

ゴメン・・・・・((義父|とう))さん、源さん、受付さん、行きつけの所の商人さん、みんな・・・・

後悔しかなかった。謝罪も、言葉も、思いも、ここでは届かない・・・・・

???

「・・・・?」

ぼやけていく視界の中、人が見えた・・・・気がした。

自分と同じくらいの年の女の子、白くて長い髪、金色の瞳・・・・・

それが何者なのか、幻なのか、そもそも自分はまだ生きているのか、全然解らなかった。

ただ、その女の子の周りから何か瘴気のような、幽霊のような、影のような、そんな黒い物体が出て来て、僕を覆った。

覆われた後の僕は、何か何だか解らぬまま、意識を失った・・・・・

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コメント
主人公だけど、この頃から本人はモブだと思っているようです。(後の化物であるw)(ヒノ)
byZ 途中で「立て!立つんだネプテューヌ!!」を思い浮かんでしまった、じゃなくてユウザくん死ぬなー!主人公でしょうが!?( Z ハデス)
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