SAO〜黒を冠する戦士たち〜 第百八十五技 終末との戦い
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第百八十五技 終末との戦い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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キリトSide

 

俺は現れたボスモンスター〈The ((worldend encounter|ワールドエンド エンカウンター))〉を見つめる。

 

特徴としてまず挙げられるとすれば、巨大な体躯。ドラゴン二体分くらいの大きさである。

 

体には鱗と毛が、ヒレにも見える翼には鱗と羽毛があり、剛毛に覆われた尻尾は樹木の如く太い。

 

そして頭部は竜のものとなっており、額にはツノが一本、口から見える歯はかなり鋭い。

 

HPバーは七本だ。

 

「キリト! こいつも前の堕天使みたいにモデルとか接点とかあるのか!?」

 

「剛毛の生えた樹木のように太い尾と頭部のツノはベヒモス、魚のような鱗と鋭い歯はリヴァイアサン、

 翼と羽毛はジズ、そして竜の頭はベヒモスと同一視されるバハムート! 以上、質問は!?」

 

「ない! 早い話しがコイツを叩き潰す!」

 

問うてきたハクヤに手早く答え、他にないか聞いてみるとシャインの分かり易い返答に俺はあっさりと納得。

 

確かにそれを知ったところで、コイツがどんな動きや行動を行うかのヒントには大してならないだろうしな。

 

「オォォォォォ!」

 

一人突出するヒースクリフの雄叫びを聞き、他のプレイヤー達の呆然としていた意識が引き戻されたようだ。

 

だが俺は75層の時のように奴が前に出たことに疑問を感じた。

 

けれど、いまはそれどころじゃないな。

 

俺は『エリュシデータ』と『ダークリパルサー』を構えながら、ヒースクリフの後に続いた。

 

そのあとをアスナ、ハクヤ、ハジメ、ヴァル、ルナリオ、シャイン、ティアさん、カノンさんが続き、

さらに騎士団員達とウェルガー率いる連合兵達、クラインと風林火山、エギルとソロプレイヤー達が続いた。

 

黒猫団などのバックアップ組は一定の距離を取りながら、ボスの攻撃を惹きつけようと行動する。

 

 

 

「ハァッ!」

 

「セィッ!」

 

俺は《二刀流》による剣戟の乱舞を行っていき、

アスナは新たな剣である『クロッシングライト』を持って高速の突きを繰り出していく。

 

「ウラァァァァァッ!」

 

ハクヤはバックアップ組の少し前に立ちながら『コロナリッパー』を振るい、《斬撃》によって発生した炎の刃を放っていく。

 

「……フゥッ!」

 

ハジメは出来るだけボスの正面か背後に立ち、ソードスキル《抜刀》や《居合》を使用して、

《断空》によって発生する衝撃波をボスに喰らわせている。

 

「セェヤァァァァァッ!」

 

ヴァルは接近戦を行い、速さでボスの行動を攪乱していく。

 

巨体である為にボスの速さ自体はそこまでのものではない。

 

だが、一撃の威力が非常に高いのは確かだ。

 

攻撃を受けないようにしながら、ヴァルは少しずつだが、その手に持つ『神龍偃月刀』でボスを切り裂く。

 

「デェェェェェイッ!」

 

ルナリオはボスの足踏みなどによる攻撃を、

『ヴェンダイヤ』を使ってスキルを発動してダメージを与えつつ攻撃を逸らしていく。

 

「((壁戦士|タンク))全員! 尻尾の攻撃が来るぞ!」

 

シャインは他のタンク役のプレイヤー達を纏めながら、

尻尾などによる攻撃とそれによって発生する衝撃波を《絶対防御》を発動して、受け止める役に動いている。

 

「ダメージを負った人は後退して回復を!」

 

「体勢を立て直した人達、あたしと一緒に動いてください!」

 

ティアさんはダメージを負ったプレイヤー達の後退を援護しつつ、ボスに攻撃を行っており、

カノンさんは態勢を立て直したプレイヤー達を率いて、攻撃の機会を窺っている。

 

クラインとエギル、風林火山のメンバーや他のプレイヤーも上手く動いていく。

 

黒猫団も後方で回復作業に勤めている。

 

そこでボスのHPバーの二本目が削れた、残り五本……が、その時。奴が大きく動き出した。

 

―――ゴォォォォォォォォォォンッ!!!

 

「「「「「ぐっ!?」」」」」

 

あまりにも巨大な咆哮を上げたもので、この場にいた全員が怯んだ。ヘイトスキルか!

 

そして奴は四本の足に力を込めて、思い切り跳びあがった……まさか!?

 

「っ、中央から退避! プレスが来るわ!」

 

俺も予想したことをアスナが全員に知らせたことで、皆が端へと移動しようとするが、

咆哮によって怯んでいた四人のプレイヤーの反応が遅れた。そして…、

 

―――ドッ、ゴォォォォォンッ!!!

 

―――パキャァァァァァン!

 

その四人がボスに潰され、HPを0にされた。

 

「「「「「「クソがぁぁぁぁぁ!」」」」」」

 

俺達黒衣衆の男性陣は一気にそれぞれの『覇気』を解放し、攻撃に掛かる。

 

アスナも俺に追随するように攻撃に参加し、他のプレイヤー達も攻撃を再開する。

 

だが奴は、プレスによって地に伏していたのも束の間に、立ち上がると滝の中へと突っ込んで行った。

 

「今の内に回復を! 滝への警戒も怠るな!」

 

「できるだけ固まるな! まとめてやられるぞ!」

 

奴が滝の中に入ったことで、さらに注意力が高まる。

 

ヒースクリフとウェルガーはそれに対して指示を出した。

 

だがあまり長く水中に隠れられると、こちらの集中力が散漫になってしまう。ならばここは…。

 

「ティアさん、各方位に《ショットクラッシュ》を! 奴を焙り出してください!」

 

「了解です!」

 

俺は最初にティアさんがやってボスが登場したのを思いだし、彼女に頼んだ。

 

いくつかの『苦無』を滝に向かって投げると、一ヶ所だけ爆発が起こった。

 

「そこから来るぞ! 回避用意!」

 

俺がそう言ったことで、全員が身構える……そして影が現れて、大きくなった。

 

次の瞬間には、奴がその体躯を再び現した。俺はそれを確認すると、駆け出した。

 

「エギル、斧の平面に俺を乗せて投げ飛ばせ!」

 

エギル「っ! 分かった!」

 

俺の言葉を聞いて、エギルは自身の斧を平面に向けて力を込めた。

 

俺がそれに乗った瞬間、エギルが一気に振りかぶり俺を投げ飛ばした。

 

俺はボスを斬りつけながら、奴の背中に着地した。

 

「ウォォォォォ!!!」

 

そして、奴の背に向けてソードスキル《ジ・イクリプス》を発動し、二十七連撃を喰らわせた。

 

その衝撃とダメージからか、ボスが体勢を崩して倒れ込んだ。

 

HPバーが三本目をきり、さらに大ダメージを与え続けた。

 

「いまだ! 総攻撃、開始!」

 

ウェルガーの号令を受けて、バックアップ組以外のプレイヤー達が総攻撃を始めた。

 

俺も奴の背に乗りながら斬りつけ続ける。そして、奴のHPバーの四本目も削れた。残り三本。

 

―――ガァァァァァッ!

 

「くっ!」

 

「キリトくん!?」

 

ボスは再び咆哮を上げると、体を振るって俺を背中から振るい落とした。

 

俺は上手く着地することが出来た。奴はそのまま上空へと跳びあがり、高みにある天井へと姿を消した。

 

―――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!

 

「なんだ!?」

 

突如として揺れが起こると、今度は周囲に壁が現れて滝が見えなくなり、さらに壁に添うように階段が現れた。

 

階段は上へと続いている。

 

「ステージチェンジってわけか…」

 

「……いつものと違うな…」

 

「もう一度回復だ! 準備を整えて、次の戦闘だ!」

 

俺が呟くとハジメも短く言った。

 

そしてクラインが放った言葉を聞いて全員が準備を整える。

 

俺は『セイクリッドゲイン』と『ダークネスペイン』を装備した。

 

改めて態勢を整えた俺達は階段を駆け上った。そこには扉があり、扉を開いて足を踏み入れた。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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後書きです。

 

毎回言っていますけど、やっぱり戦闘描写は苦手です・・・。

 

ボス戦は二回戦へと突入しますが、次回でボス戦は終わりです。

 

つ・ま・り・・・ラストバトルになるわけですw

 

それでは次回で・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第百八十五話です。
さぁ、ついに戦闘が始まりますよ〜。

どぞ・・・。
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コメント
アサシン様へ ナイスですよね!(本郷 刃)
エギルとキリト、ナイスcombination!!(アサシン)
サイト様へ 確かに浪漫ですよね〜。(本郷 刃)
・・・仲間の武器に乗り投げてもらう、浪漫を感じるよ(サイト)
不知火 観珪様へ キリトの無茶はいつものことですww クライン、結構やるもんですよw(本郷 刃)
キリトくんは斧で投げ飛ばすとかいう無茶をしおってからに……ww とりま、今回のボス戦はクラインが役に立ってる……っ!?(神余 雛)
Kyogo2012様へ まぁ、大した変化は特にないんですけどね〜w 戦闘描写は本当に大変です・・・。(本郷 刃)
ほぉー、二回戦とはまた、えらいボスっぽい行動ですね・・・・。モンスターフル開放バージョン?まぁ、何にしろ、楽しみにしていますよ。あと、戦闘を書くというのは難しいですね。同意します。(Kyogo2012)
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