SAO〜黒を冠する戦士たち〜 第百八十九技 最後の戦い、覇王降臨
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第百八十九技 最後の戦い、覇王降臨

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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キリトSide

 

「ハアァァァァァ!!!」

 

―――ガキィィィン!

 

「ぬうぅぅぅ!」

 

俺は左手に持つ聖剣『セイクリッドゲイン』と右手に持つ魔剣『ダークネスペイン』を大きく振り下ろしたが、

その一撃を奴は剣と盾で防ぐ。

 

そして、すぐに剣で反撃を行ってきた。俺はそれをバックステップで距離を取り、回避する。

 

「ふぅっ!」

 

すぐさま二振りの剣で連撃を加える。

 

奴は剣と盾で防ぐものの、俺の攻撃が僅かな隙をついて掠めていき、少しずつだがダメージを与えていく。

 

だがそこに!

 

「ふんっ!」

 

切り返しの速いカウンターの剣撃が俺の頬を掠り、僅かながら俺もダメージを受けた。

 

「相変わらず化け物染みてるな…」

 

「それはお互い様ではないか……普通ならば今の攻撃はヒットしていたはずだがね…」

 

俺達は軽口を叩きあっているが、軽い空気などどこにもない。

 

周囲にも緊迫した空気が流れており、みんなは固唾を飲んで見守っている。

 

「今度はこちらから行かせてもらおう!」

 

奴がこちらに突っ込んできた。盾を前にして己の体を隠すように突撃してくる。

 

俺はそれにソードスキル《ダウンスラッシュ》を使用して、奴の盾に大きなダメージを与えた。

 

その衝撃で奴の勢いが弱まるも、剣を振るって俺の追撃を阻止する。

 

以前よりもお互いに強くなっており、俺達の攻防は一進一退のものである。

 

「っ!!!」

 

俺は奴に迫ると左右の剣で奴の剣と盾に攻撃した。もちろん奴はそれらで防ぐ。

 

だが俺はその隙に奴の腹に向けて体術スキル《鎧通し・蹴》を使用する。

 

強烈な蹴りが奴に命中し、直後に衝撃が奴の体をかけぬけた。

 

「ぐふっ!?」

 

奴の体が宙に浮いて後ろに吹き飛ぶが着地した。俺は畳み掛ける為に接近して攻撃を繰り出した。

 

だが、奴が盾で俺を殴りつけた為に俺は体勢を崩してしまい、そこに剣で斬りつけてきた。

 

それが俺の脇腹を裂いてダメージを与えた。

 

「かはっ!?」

 

これによって俺達のHPはお互いに半分近くにまで削られている。

 

「はあ、はあ……はあ…、化け物め……」

 

「はあ、はあ……その言葉、そのまま君に返そう…」

 

俺達の戦いは異質なものだろう。

 

片やGMにして最強のステータスを誇り、このSAOを知り尽くした怪物。

 

片や以前にその怪物を倒したことのある化け物。

 

どちらも異常なはず。

 

「っ、うらあぁぁぁぁぁ!!!」

 

「むぅん!!!」

 

俺は奴に向かってソードスキル《スターバースト・ストリーム》による十六連撃を放つが、

奴はそれを剣と盾で捌いていった。

 

それでも掠めた攻撃がダメージとなり奴のHPは半分をきった。

 

だが、その捌いた直後に奴が剣で俺の左足を切り裂いた。

 

俺のHPも半分をきった。

 

俺はバランスを崩し、倒れ込んでしまい、そこに奴が追撃をかけてきたが転がってそれを回避し、

再び体勢を立て直して立ち上がる。

 

まさかここまでとは…。

 

「キリトくん!」

 

「キリト、やめろ! このままじゃあ、やられちまう!」

 

「やめるんだ、キリト!」

 

「「「「「キリト!」」」」」

 

アスナ、クライン、エギル、黒猫団から制止の叫びが上がる。俺の身を案じてくれているのだ。

 

「くっ、この麻痺がなければ…!」

 

「……っ、動け…!」

 

「なんで、こんな時に…!」

 

「くそっ、くそっ!」

 

「ちくしょぉ…!」

 

「私は、わたしは…!」

 

「お願い、動いて…!」

 

ハクヤ、ハジメ、ヴァル、ルナリオ、シャイン、ティアさん、カノンさんから順に悲痛な叫びが上がる。

 

今すぐ動いて、俺を守ろうとするかのように。

 

「もういい、キリト君!」

 

「「キリトさん!」」

 

「俺達のことは気にしないでいいから、やめるんだ!」

 

「やめてあげてよ、茅場!」

 

ウェルガーにシュミットとフリック、男性や女性のプレイヤーからも俺の身を案じる叫びが上がっていく。

 

だが、今の俺にとってはそれさえも励みになり、力となっていく。

 

俺の身を案じるということは、おこがましい考えかもしれないが、皆が俺の力を必要としてくれているのだ。

 

そう思えるから、全力を出そうと思える!

 

俺は、((それ|・・・))を解き放った。

 

「っ、はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

「なっ!!!???」

 

「「「「「っ!!!???」」」」」

 

俺は、自身の中にある全ての『本質』を解き放った!

 

((他|た))を圧する気質『覇気』、それの中の王の質『覇王』、

怒りに染まりつつも冷然とした『怒気』、殺しを感じ、殺しを与える『殺気』、それらを解放したのだ。

 

まさかこの世界で((これ|・・・))に至ることが出来るとは思わなかったが、まぁいいだろう…。

 

「あの((決闘|デュエル))の時に名乗ったが、改めて名乗らせてもらうぞ。

 『神霆流』師範代、【((舞撃|ぶげき))】の………【黒の聖魔剣士】キリト、参る!」

 

俺は『覇王』に至った。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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オリジナルスキル説明

 

体術スキル《鎧通し・蹴》

上位の体術スキル。蹴りによる強攻撃を行い、衝撃波が相手の体をかけぬける。

 

 

 

 

 

後書きです。

 

原作よりもヒースクリフのレベルが高くなっております。

 

しかし、キリトもレベルが120はあるのでスキルでダメージを与えることも出来ています。

 

一進一退の攻防ですね・・・。

 

そしてキリトが『覇王』として完全覚醒しました・・・が、勝つ事はできるのでしょうか?

 

次回で戦いが終わります、もうちょっとで最終話です。

 

それでは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第百八十九話です。
ついにキリトVSヒースクリフの戦いが始まりました、果たしてどうなるのか?

どうぞ・・・。
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コメント
アサシン様へ 降臨致しました!(本郷 刃)
覇王キリト、ここに降臨(アサシン)
遼東半島様へ キリトへの応援ありがとうございます!(本郷 刃)
遼東「キリト、いけぇぇぇぇぇぇ!!!」(遼東半島)
魅沙祈様へ 本気ですよ〜! 決着は次回にて!(本郷 刃)
覇王…キリトさん本気モードだ!!果たして、決着はいかに…?(魅沙祈)
RevolutionT1115様へ 華琳モードですねw はい、戦闘は次で終わりです。(本郷 刃)
キリトさん、華琳モードw次で戦闘は終わるのか・・・(RevolutionT1115)
サイト様へ さて、王達はどうなるのか・・・。(本郷 刃)
不知火 観珪様へ キリトさん本気です!(本郷 刃)
Kyogo2012様へ 覇王キリトって、確かに合ってますよね〜。(本郷 刃)
今はただ王達の決着を地獄にて待つのみ!AMEN!(サイト)
キリトくんもようやく本気を出しましたね! これは(周りのパンピーたちが)無事では済まない……!?(神余 雛)
覇王キリト?なんか、名前に合ってるな・・・・。まぁ、ここから、余裕でひっくかえすのかな・・・・。アスナを犠牲にせずに・・・。最後は相打ちというシナリオが見え隠れしているのは私の気のせいでしょうか?(Kyogo2012)
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