超次元ゲイムネプテューヌ〜青年の伝説〜 |
「ネプテューヌ!!」
ダンッと俺は扉を蹴り開けてネプテューヌのところに駆け寄る。
「ゼロ・・・っち?」
ネプテューヌはおぼろげに返事をしてくれる。
「誰がこんなことを・・・」
俺は歯をかみ締めながらつぶやく。
「おそらくは宣教師がやったんだろう」
その男は奥の部屋からいきなり現われた。
「あんたは・・・」
「おっと自己紹介からだったな。俺の名前はジャッドだ。よろしく、ゼロ」
「あ、あぁ・・・」
そういってジャッドは俺に手を伸ばして握手を求める。
俺もそれに応えて握手をした。
「それであいつの毒を解毒できる薬はないのか?」
今も介護されているネプテューヌを見ながらジャッドに問いかける。
「いちよう解毒の薬はある」
なにかいいにくい事なのか?
「どうした?歯切れが悪いが・・・」
「あぁ・・・その薬・・・というよりかは『薬草』なのだがな」
「『薬草』?」
「そうだ。その娘の毒は少し特殊な毒でな・・・」
「説明はいい。どこに生えている?」
「ある『森』にある」
「本当にここにあるのか?なんか怪しくなってきたぞ・・・」
「まぁまぁ、愚痴を言っても仕方ないし・・・」
今俺たちはその指示された森に来ている。
「だってさぁ・・・周り『コレ』だぜ?」
周りの景色は『霧』で覆われている。
今はまだ霧が晴れている方だからまだ見える。
しかし奥に進めば進むほど霧が濃くなる。
ちなみにアイエフとこんぱは別の森に行って他の薬草を取りに行ってもらっている。
「・・・」
ふとティラが足を止める。
「どうした?」
「・・・」
しかし俺の問いには応えず、ただじっと前をにらんでいるだけ。
何かいるのか?
しかし前を見ても霧でなにも見えない。
ということは・・・
「『神眼』開放」
俺は神眼を開放し、再び前を見る。
「なぁ、ティラ・・・『あれ』が何でここにいる?」
「知らないね・・・私にも」
『あれ』・・・名は『ラルバルト』。
ラルバルトはもともと天界のモンスター・・・もとい天界人が負の感情を抱いたときだけに起こる突然変異だ。
俺もティラもあれを見ても嫌な思い出しかない。
俺はラルバルトになったアリナ・スフィリクス・・・ティラの母を殺し、ティラはその母を見た。
それからティラはラルバルトを生み出さないためにも頑張って政治に取り組んだらしい。
今はそんな話はいいか・・・。
「まさかと思うがこの世界にもラルバルトが生まれるのか?」
「まさか。あいつらは私たちの世界にしかいないよ」
「そう・・・だよな。それでどうするんだ?」
「殺すしかないでしょう。あんなものはこの世界にいてはならない」
そう言い武器を取り出すティラ。
「そうか・・・なら俺は薬草を探してくるよ」
「えぇ!?普通そこは『一緒に戦おう、お姫様』とかじゃないの!?」
「はぁ?なに言ってんの?」
本当にこいつは何を言っているんだ?
お前がやつと戦っている時に俺が薬草を探す。
なんと効率がいいこと。
「それじゃあ零くんが戦いなよ!」
「嫌だよ。めんどい」
「うわっ、本音言っちゃってるよ!」
だってめんどいもん。
「だいいち、女の子に戦わせるんなんてどうかしてるよ!!」
「いや、お前の方が強いし・・・」
「そうゆう問題じゃない!」
「あぁー、はいはい。わかりました!俺が戦いますから、お前は薬草を探してこい」
「むー・・・なんか言い方に腹が立つ〜」
それじゃあどうしろっていうんだよ。
「!!」
「どうした?」
「零くん・・・あれ」
ティラが指を指した方を見ると・・・
「なっ!もう一体・・・だと!?」
そう・・・もう一体いたのだ。
「どうする?」
「どうもかくにも・・・戦うしかないだろ。ティラ・・・もとの姿に戻っておけ」
「言われなくても・・・」
ティラは何か呪文らしきものを唱え、もとの姿に戻った。
「さて・・・そう言ってきたということは私と一緒に戦ってくれるんですね?」
「そうしかないだろ・・・」
俺一人で二人同時に戦うのはキツいからな。
「それじゃあ・・・いくぞ!!」
「はあぁああああ!!」
「■■■■■■!!」
俺の剣とラルバルトの剣がぶつかりあう。
「■■■■!!」
「ティラ、頼む!!」
「合点です!」
ティラは呪文を唱え魔法で今つばぜり合いになっているラルバルトの背後にいるラルバルトに攻撃した。
「やった!?」
その魔法はもろに当たり倒しかと思われた。
しかし・・・
「なっ!?そんな!!」
やつは『天使の防護(デュラリス)』を発動させていた。
「ラルバルトがあんなものを発動するなんて・・・」
ただのラルバルトじゃない。
俺とティラはこの時理解した。
―こいつは真面目にやらないと・・・死ぬ―
「ティラ!『アレ』で決めるぞ!!」
「分かりました!行きます!!」
剣を取り出したティラはまず、近接型のやつに近づき叩き斬る。
だがやつも簡単には斬られない。
一回引き下がったティラを好機と思ったのだろう。
さらに追撃をしてくる。
だが―――
「残念だったな。お前の負けだ」
俺はハイマットを抜き取り、銃に神気を充分に補充し、ティラに接近してきたやつに焦点を会わせる。
そして撃つ。
しかし今度は遠距離のやつが弓で攻撃してくる。
「頼む、ティラ!!」
「えぇ、分かってますよ」
そう言うとティラは遠距離のやつに一気に近づき―――
「天地を切り裂け・・・ライトニング・ブレイカー!!」
その敵を真っ二つに切り裂いた。
そのことに気づいたのか接近方が一気にティラに近づき斬ろうとする。
「俺を忘れてないか?」
そう言い放ち俺はラルバルトに銃弾を放つ。
「全ての光に飲まれて消えな。『天使の洸〜エルトラ〜』!!」
その銃弾がラルバルトに当たった瞬間、それは―――
光に飲まれて消えていった。
「ふぅ・・・お疲れさん」
「そっちこそ」
ティラは戦闘が終わると同時にド天然モードの姿に戻った。
「しかし・・・なぜこの世界にラルバルトがいるんだ?」
「そんなの私に聞いても分かるわけないじゃん」
そうだな
今のお前の姿に聞いてもなんの役にもたたないな
「まぁ今は薬草を探そう」
「そうだね」
そうして俺たちは薬草探しを再び探し始めた。
―――――リーンボックス・・・とある廃墟―――――
見つけた、見つけた
私の大事な人
見つけた、見つけた
私の大事な人
見つけた、ミツケタ
私のダイジな人
ミツケタ、ミツケタ
ワタシノダイジナ・・・
「ソザイ」
ニガサナイ、ニガサナイ
ゼッタイニ
☆ ★ ☆ ★ ☆
「早かったな・・・」
「あんた達が遅いだけよ。たく・・・どこで道草してたのよ」
「ちょっと厄介ごとに巻き込まれちゃって・・・」
テヘ☆っとした顔をしたティラ。
今のこいつに怒ったって意味がない。
なんでも受け流しするからな。
「はぁ・・・それよりちゃんと採ってきたんでしょうね?」
「そう怖い顔をするなよ・・・ほら。これでいいんだろう?」
そう言い俺は懐にしまっておいた薬草をだす。
「これでねぷ子は助かるです!!」
コンパはご機嫌のように飛び跳ねる。
「さて俺は自分の仕事に戻るよ」
「行っちゃうんですか?」
コンパは目に涙をため上目遣いで俺を見る。
正直に言うと少しドキッとしました。
はい、何か問題でも?
「行かせてあげなさい、コンパ。今回はゼロの意見を考慮してあげましょう」
おい、アイエフ
今回とはなんだ?
俺の意見は常に無視されていたのか?
「・・・分かりました」
渋々コンパは承諾し、通してくれた。
「ありがと、じゃあな」
俺はコンパの脇をとおり、再び外に出た。
「さてと・・・問題の協会に行きますかね〜」
俺は協会に向けて歩んだ。
そしてこの時から俺たちの【歯車】が確実に狂いだしていた
説明 | ||
第二十九話を更新しました 特に説明はない 強いて言えば・・・リーンボックス編を早く終わらせたい! そしてルウィーに帰りたい!! |
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コメント | ||
ヒノ氏>ゼロ「まぁこれでも長くいたほうだからな。悔しながらもな」白雪「兄さんとティラ姉はそんなに古い付き合いなの?」ゼロ「・・・ん〜まぁな。昔からの腐れ縁ってやつだ」白雪「ふ〜ん」ゼロ「なんだよ?」白雪「仲がいいんだな〜、と思って」(クロ) 更新、お疲れ様です!チータ「ティラさんとの連携、すげえな・・・・長い間一緒にいただけあるな〜……(このままくっついちゃえば?)」ユウザ「普通なら使えない術(or技)が使えるラルバルト…(というか…あの二人ってまるで親子だな…)」(ヒノ) |
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