真・恋姫†無双〜不信の御遣い〜 第二十四話
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「おい、詠!あれはどういうことだよ?」

 

話し合いが終わり、俺と月と詠を残して、皆が高順に対して痛ましい視線を向けながら、

 

高順に続いて部屋を出ていった。

 

その機を見計らって俺は詠に問いかける。

 

「どういうことって、アンタも聞いていたでしょ?そういうことよ」

 

何を当たり前のことを。といった様子だ。

 

「ふざけないでくれ。高順を死なせるつもりか?詠だって知ってるだろう?

 

あの馬がどれだけ……」

 

俺の言葉を打ち消すように詠が言葉を被せる。

 

「そこまでよ。誰かが聞いているかもしれない状況で、軽々しくそんなことを言うものじゃない」

 

「だけど……!!!」

 

月が俺を擁護するように言う。

 

「ご主人様の言うとおりだよ、詠ちゃん。あの馬は危険すぎる。

 

今まで幾人の乗り手を死なせたあの『凶馬』は、高順さんにはの手に負えない。

 

それは詠ちゃんだって分かってるでしょう?」

 

月が詠に質問する。

 

月の言うことには、余程の事がない限り、月の言うことを聞いてしまう詠だが、首を縦には振らない。

 

いや、振れないように見えた。

 

「ダメなのよ、月。彼を見極めるにはどうしても、あの凶馬をあてがうしかないの」

 

一瞬の間を開けて、詠は言った。

 

幾人の下僕が乗れば客死し。

 

幾人の主が乗れば刑死させた、その凶馬の名前を。

 

 

 

「そう。『的盧』をね」

 

 

 

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賈駆ちゃんの話が終わり、自室へと戻ることにする。

 

すると、心配そうな顔をした恋ちゃんが僕に声を掛けてくれる。

 

「……高順、大丈夫……?」

 

 

何を心配しているのだろう。張遼さん達にも、そんな顔をされたけど。

 

「何を心配しているのか知らないけど、大丈夫だよ。

 

君達の仲間と認めてもらえるなら、この条件は好条件だと思うし」

 

「……普通の軍馬なら、そうかもしれない。けど、あの馬は別格。気をつけて……」

 

気をつけて?どういうこと?

 

賈駆ちゃんが話していた軍馬は、そんなにすごいのかな?

 

「……うん分かった。気をつけるよ……」

 

この恋ちゃんの忠告をしっかりと受け止めるべきだった。

 

僕は、侮っていた。賊三人を倒し、華雄さんと張遼さんを相手にし、

 

思い上がっていたのかもしれない。

 

ここが、『死』というものが、僕が生きていた世界より、よほど鮮明である世界だと。

 

気付けなかった。あんなに『死』を求めていたのに。

 

僕は明日、それを。

 

まざまざと、思い知らされる。

 

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こうしたらいいんじゃない?というような要望がありましたら、

 

匿名でも構いませんので、コメントお願いします。

説明
第二十四話です。
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