袁紹、お宝を探さんとするのこと
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「山があるから山なのですわ、川があっても気にしませんわ」

 

「麗羽様〜なんなんですその変な歌?」

 

「変とはなんですの猪々子。山を歩くときは熊よけのために歌を歌ったほうがいいとお婆様が…」

 

「熊ならもう乗ってるじゃないですか」

 

「うが〜」

 

麗羽、斗詩、猪々子の3人は今日もまたお宝探しの旅に出ていた。

 

しかも以前出会った熊とすっかり仲良くなってしまった。

 

「ところで斗詩、今度はちゃんとお宝が見つかるんでしょうね?」

 

不機嫌そうな顔をしながら麗羽が斗詩に問いかけた。

 

「たぶん、今度は大丈夫、だと思うんですけど」

 

「たぶんじゃありませんわよ。いつも変なものしかありませんじゃないの、いい加減…」

 

「あつ、見てください麗羽様、あそこですよ、あそこ」

 

猪々子が大声で目の前にある洞窟を指差した。

 

人目につかないような森の奥にその洞窟はあった。

 

確かに何かお宝が眠っていそうな雰囲気だ。

 

「さあ猪々子、早くここにお宝を持ってきなさい」

 

「へっ、私が行くんですか?」

 

「当たり前じゃありませんの、それとも私にあんな暗くて

 

 じめじめしたところに行けとおっしゃるんですの?」

 

「そんなこといって怖いんじゃないんですか^^」

 

「なっ、そ、そんなことあるわけありませんじゃないですの」

 

「まぁまぁ、二人とも3人で一緒に行けばいいじゃないですか。熊さんはここでまっててね」

 

「うがっ」

 

斗詩がそういうと3人は洞窟へと向かっていった。

 

洞窟の目の前に来ると内部には広大で人が手入れした後があった。

 

「なんですの、驚かせておいてちっとも怖くありませんじゃない…」

 

バサバサッバサッ

 

「きゃー」

 

「麗羽様、ただのコウモリですよコウモリ。びびっちゃいました?」

 

「コ、コウモリくらいわかっていましたわ、大体わたくしがコウモリくらいで…」

 

「あっ!」

 

今度は斗詩が大声を上げた。

 

「な、ななな、今度はなんですの斗詩」

 

「へへーん、やっぱり怖かったんでしょ麗羽様。」

 

「猪、々、子〜。いい加減にしないと」

 

「もう二人とも、それよりあれをみてくださいよあれ」

 

斗詩が指差す先には明らかに人工的な扉があった。

 

「きっとあの扉の先にお宝が眠っているんですよ。」

 

「やりましたわ、さあ早くあの扉を開けますわよ、せーの」

 

そういうと3人で力を合わせて扉を開けた…

 

「うわぁすご〜い、見たことないものがいっぱいありますよ。」

 

扉の先には奇妙な形のからくりや書物が保管されていた。

 

「なんなんですかねこれ?」

 

「私に聞かれてもわかりませんわよ、ていうかこんなものがお宝なんですの?」

 

どれもこれも値打ちがありそうには見えないものばかりだった。

 

「まったく、またはずれじゃありませんの」

 

「待ってください麗羽様〜このなかにお宝の地図が隠れてたりするんじゃないですか?」

 

猪々子は何冊かの書物の中から一冊をひょいっと取り上げながら言った。

 

「ああ〜〜〜」

 

「な、なんですの、だから急に大きな声を上げないでと…」

 

「この本、裸の男が抱き合ってますよ」

 

「なんなんですの、この下品な本は。」

 

「うわ〜いろいろ見えちゃってますよこれ。」

 

3人はしかめっ面をしながらこの本を読んでいた。

 

「と、こんな本はどうでもいいですのよ。お宝の地図はどうしたんですの?」

 

その後もお宝の地図を探したが設計図らしきものしかかなかった。

 

「麗羽様〜今回もはずれでしたね。ところで変なこの本どうします?」

 

「…そうね、あの生意気な貧乳小娘にでも送って差し上げなさい。」

 

「曹操のやつですね。あいつには前にひどい目にあってますからね。」

 

「名族たる袁家に物をいただけるなんてとても光栄なことですわよ。おーほっほっほっほ。」

 

「麗羽様、猪々子、そろそろ帰りましょう」

 

「そうですわね、こんな汚いところにいつまでもいてもしょうがありませんわね」

 

「斗詩〜腹減った〜」

 

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「華琳様〜」

 

「何よ桂花、朝っぱらから騒がしい」

 

「袁紹から小包が届いたんですが…」

 

「袁紹から?あの無能な領主がいったい私に何を送ってきたのかしら?」

 

「開けてみますね。これは…書物?いったい何の……きゃーーーーー」

 

「な、なにごとだ?」「華琳様、今の叫び声は」

 

春蘭と秋蘭が桂花の声を聞いてあわてて駆けつけた。

 

部屋を見ると桂花が書物を開きながら目をぐるぐるとしてへたり込んでいた。

 

「華琳様、これはいったいどうしたですか?」

 

「袁紹から届いた書物を見た桂花が座り込んでしまったのよ。いったいどうしたの桂花?」

 

「は、裸の男が抱き合ってて…不潔です!妊娠しちゃう〜」

 

桂花の持つ本には裸の若い青年が抱き合う絵が描いてあったのだ。

 

「うむ、華琳様、これは【びぃえる】というものでは…?」

 

秋蘭が桂花から書物を取り上げてぺらぺらとめくりながら言った。

 

「【びぃえる】?それは何?」

 

秋蘭からびぃえるを受け取った華琳がたずねた。

 

「男同士の恋愛を描いた娯楽本のようですね。

 旅の商人によると最近3人娘が各地を売り渡っているようで、

 この地方にはまだ来ていないようですが。」

 

「で、これは人気のあるものなの?」

 

「はぁ、扱っている題材が題材だけにあまりいい評判は聞きませんが…」

 

「しかし袁紹のやつは何でこんなものを華琳様に送ってきたのだ?」

 

華琳の持つびぃえるを覗き込みながら春蘭がささやいた。

 

「あの無能な領主ったらこんなものが趣味なのかしら?

 でも、私の知らないものをあいつが持っているのは心外だわ。

 桂花、この本を書庫で管理してあなたもよく読んでおきなさい。」

 

「えっ?私がですか?こ、こんなもの不潔です。妊娠しちゃいます。バカ袁紹になってしまいます。」

 

桂花は困惑しながら精一杯叫んだ。

 

「軍師たるものいろいろな知識を身につけないと。読まないことには判断がつかないでしょ?」

 

ニヤリと笑いながら桂花にびぃえるを差し出した。

 

「そ、そんな、華琳様〜こんなもの見なくてもわかります。読んだら犯されて妊娠しちゃいます〜」

 

「うふふふ」「あははは」

 

泣き出しそうな桂花とは対象に華琳、春蘭、秋蘭は大笑いしていた。

 

「か、華琳さま〜」

 

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「今日も売れなかったね〜」

 

「やはりこんな本売れないのでは?」

 

「これからは男女の恋愛じゃなくて男同士の恋愛の時代や。今にぎょうさん売れるようになるで〜」

 

「しかしなぁ…」

 

「この本読んだ人みんな顔をしかめてたよ〜」

 

「場所が悪いんや、場所が。明日からはもっと北方へ行こやないか」

 

「北方というと陳留の方か」

 

「陳留って〜すっごく立派な人が納めてるんでしょ〜こんな本持ってたら捕まっちゃうよ〜」

 

「なわけあるかい」

 

おしゃれな娘と筋肉質な娘それに超ばくぬうの娘の3人があれこれしゃべりながら洞窟の中へと入っていった。

 

「ああ〜ウチの大事なびぃえるの新作が無くなっとる〜」

 

とてもばくぬうの娘が大きな女の子が叫んだ。

 

「まさか盗賊に入られたのか?被害は?」

 

「う〜ん、ちょっとまって、えっと、びぃえるだけみたいだよ〜」

 

「それなら良かった。しかし物好きな盗賊もいるものだな」

 

「良いわけあるかい、大事な新作やで。腹立つわ〜」

 

「いや売れないし…」

 

「でもでも〜明日からどうするの〜」

 

「いったん村に戻って竹カゴでも作って売ろう」

 

「しゃあない、うちが発明したこの全自動カゴ編み装置を…」

 

「それ動かないだろ」

 

「ええ〜竹カゴ売るの〜」

 

「しかたないだろ。私たちの村には他に何もないんだから」

 

「せやから、ウチのびぃえるを…」

 

「売れるか〜」「売れるか〜」

 

 

3人が華琳たちと出会うのはそれからしばらくたった後だった。

 

説明
アニメ版の創作+おまけ
初創作なので山も落ちもないです
キャラ設定もずれてるかもしれないです
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恋姫†無双 真・恋姫†無双 ct004khm 

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