「一番星を決めましょう――」

　これは太陽系で輝き続ける、幾億モノ星の中で、誰が一番美しいかを決める物語。

　彼女達は戦っていた。

　重力に縛られることなく、縦横無尽に駆け回り、流星のようにきらびやかな光を、銀河系のありとあらゆる場所に放出させながら。まるで夜空に燦然と瞬く、綺羅星のように輝きながら。

　何十何百何千何万何億何兆何光年もの間、その戦争は続いていた。

　そこに、理由なんて無かった。

　いや、戦いの発端はたしかに存在していたのかもしれない。

　だが原因を知る者は、今となっては誰もいなかった。いつか恒星が燃え尽きて、星屑に還るように。積み重なる年月と共に、風化していったのだ。

　戦うための理由はとうに失われた。

　しかし、それでも彼女は戦う事を止めなかった。燃え尽きた今もなお、星々は自らの輝き方を忘れはしなかった。彼女達の中にある、光だけは決して失われなかったのだ。

　戦う理由なんて、どうでもよかった。

　ただ、自分が何者であるか。その答えだけを探し求めて。

　己の全存在を星々の如く燃やし、極限まで命を賭した闘争。

　最早、外れる事のない軌道。

　自転する惑星たちの運命。

　戦い続けることで、自分の全存在を賭け、己とは何なのか問いかける物語。

　生きるとは戦うということ。

　美しさ――自分の価値がそこにあるのだと信じて。

　これはそんな少女達の、儚くも美しい聖戦。

　決して失われることのない軌跡――

――登場人物――

�@((可染|カゼン))【月】

左眼に二重繊月模様。左頬に眼黒雲がある銀狐。

�A((生色|ショウシキ))【太陽】

((黄金螺旋|プロミネンステール))が印象的。頭には金色の珠がついている。

�B((夕星|ユウツヅ))【金星】

吸収能力を所持する女神。眼鏡が本体につき、容姿不定 。

�Cアズビア【天王星】

魔女軍団を従えているヘテロクロミア。

�Dぽに子【地球】

万物を喰らう腹ぺ娘。

連載開始時期：未定＝年内を予定。

※これは企画段階であるため、ここで記載されている内容、及び登場人物に違いが生じるかもしれません。ご了承ください。