ONE PIECE ?黒髪少年の描く世界? 第四十四話 羽 |
さあこのぶっ壊れた船をどうしよう。
ヤマトは船の前に立って考える。準備万全にしていようって言っても俺は船大工じゃない。
やっぱ船大工欲しいよあー。まあこんなところでなんともならないからまずはウソップに聞いてみよう。
「なあウソップー。これどうする?まずこれどうやって直すんだ?そこからなんだけど」
「だよなあ…まっぷたつに折れてるしなあ…。あああ、俺のメリー…」
嘆くウソップ。ちょっとほっとこう。
「ナミ。これさ、直す時に空島対策とかすんの?」
「そうね…多分すっと水面を走るのは無理だし…万一盛り上がる水のてっぺんにいたとしても風圧で船がつぶれるから無理だわ。だから…羽のようなものが欲しいかも」
「羽?羊に羽?」
「ひ、羊とかにかまってらんないのよ!バカ!もう、とにかく直すわよ!」
「へえ…」
ツッコミがいけなかったらしい…すんませんでした…。
「ほら猿達!動きなさい!船を直すのよ!」
…ナミはどこに行っても女王様だと思った。
その後、いろいろ組み立てて船を修復していった。なんとかなりそうだ。猿達も手伝ってくれて(ナミが怖くて、かもしれないが)作業は順調だ。だが最終段階に入ろうという時、重要な点に気がついた。
「なあ…羽、どうする?」
そう、羽だ。空島に行くにあたって重要な羽。ナミに向かって問う。
「は?別に普通に板で平に作れば良いじゃない」
平然と言う。
その姿に男達(オス猿達)がショックを受けた顔になる。女性陣は何がおかしい、という顔だ。
「いやいやいやいやそれはオメーさんだめだろ!」
ウソップが代表して言う。
「だ・か・ら・何が?」
「いや羽を付けるってんだからもちろん何かの鳥にしなくちゃだめだろ!」
うんうんと頷く男達。
「ただの板付けたってメリーは喜ばねえよ!」
「じゃあどうすんの!」
「鳥にしてやるんだよ!あ…何の鳥にするか」
「羽根の形にするだけじゃダメなの?」
男達が口をガボーンと開いて肩を落とす。
「わかったわよ!なんの鳥にするの!?」
つかの間の沈黙。
「あ、鳩とか」
ビビだ。
「インコはどうだ!?」
とチョッパー。
「あひる…とか」
サンジ。
「不死鳥かしら」
首を傾げながらロビン。
「ふくろうもかっけーんじゃねぇか!?」
キラキラさせながらウソップ。
「鷹」
渋顔のゾロ。
「鳥か…食べるならにわとりだよな」
思案顔のヤマト。
「いや、あんたらおかしいから!」
おお、ナミのツッコミが入った。
「変なのいろいろ入ってるじゃない!ロビン、不死鳥て何!?」
「あら、好みじゃなかったかしら。火の鳥なんてどう?燃えて綺麗じゃない?」
「いやどうって!メリーが消滅しちゃうじゃない!」
「ナミさん、物はたとえよ、羽を赤くするとか、火の模様にするとか、」
「あら、火をつけたらいいと思ってたけれど」
「え」
ビビのフォロー空しく。ロビンはくすくす笑っている。ナミは無駄と判断したのか次に移った。
「ヤマト!船は食べないわよ!」
「いやそんなのわかってるって」
まさかつっこまれるのがそことは思わなかった。
「ルフィに対する注意みたいに言わないでくれよ」
「いや…最近ヤマトも何でもオッケーなのかと…なんか芸術作品とか食べちゃいそう」
「いや俺の印象どうなった?」
かけ離れていったな。
「にわとりにしたのってさ。なんか羊ににわとりって合わない?牧場仲間?ちょっとかわいいかもって思って」
ナミが腕を組んで視線を斜め上にして考える。して、少し顔を染める。
「…かわいいかもしれない」
っしゃーー!ラスボスのココロを掴みました!
メリーはとんでもない物を盗んで行きましたナミさんのココロです!!
「よし!にわとりよ!にわとり!」
「「「「ええええええ!?」」」」
「決定よ!鶏!」
「なんでだよ?!フクロウもかわいいぜ!?」
「うっさい!サンジ君!」
「は??い!ぬぁみすぁぁぁん!おいてめーらナミさんの決定した事に口をだすんじゃねぇ!ナミさんの言う事は絶対だ!!ナミさんは正義だ!」
もうナミさんじゃなくなってるぜサンジ。下手したら『ヌミすん』だぜ。
ていうかサンジ君、『悪は正義だ』的な事言ってるぜ?
「んじゃデザインは鶏ってことで!!みんなとりあえず修復にまたかかってくれ!!鶏のデザインは俺が考えとくから!」
「「「「「うおおおおおおお!!」」」」」
うおっどこでテンションあがった!?
突然の咆哮にビビるヤマト。
どうやら男達にエンジンがかかってくれたらしい。
ルフィが帰って来る約束の時間まであと一時間。
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遅れてすいません!そして内容少ないです!読んでくれたら嬉しいです!! | ||
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