SAO〜黒戦After story〜 EP7 国本景一と幼馴染の少女
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EP7 国本景一と幼馴染の少女

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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((景一|ハジメ))Side

 

明日奈達が和人のいる病院へと向かっていった。

私は((志郎|ハクヤ))と((烈弥|ヴァル))と別れてある場所へと向かうことにした。

その場所とは私の幼馴染の少女の家だ。無論、和人達とは違う幼馴染である。

和人達と出会う前からの幼馴染に、私はSAOから解放されてから初めて会いに行くことになる為、

少しばかり緊張しているのは仕方がないと思う。

彼女と前に会ったのはSAOに囚われる前だったので、2年ぶりの再会か…。

果たして私のことが分かるのかが心配だが、少なくとも彼女の母親とは電話で話した結果覚えていてくれた。

彼女の母親は精神的な病から精神年齢が逆行していることが心配だったが、

私の両親が会いに行ってくれていたので、その心配は無用だったようだ。

そもそも私はその幼馴染の少女の実家近くに住んでおり、

小学校3年の終わりに和人の自宅付近に引っ越してきたのだ。

引っ越したあとも家族で彼女の実家を訪れて、2人で遊んでいた。

しかし私が小学6年の時にある事件が起き、彼女はPTSD(心的外傷後ストレス障害)を負った。

その原因は、私にあるのだがな…。それを切っ掛けに私は力を求め、『神霆流』を手にした。

その代償は彼女との時間となった。

そのまま彼女と会う機会も減り、私は仲間と共にSAO囚われた……その時に、

彼女ともっと会っておくべきだった後悔したものだ。

まぁこうしてリアルに帰ってくることが出来た。

けれど再び代償があり、それは未だに目覚めない和人という皮肉なものだった。

それを考えて、私は彼女に会いにいくことを決めたのだ。

SAOから解放されて両親に彼女の現状を聞くと、彼女は東京の高校への進学を考えているということだった。

そのためにこちらに訪れることになっており、私の家に泊まることになったという。

今回の外出許可を機に自宅に訪れている彼女に会うことにしたのだ。

電車とバスを利用してようやく自宅へと辿り着いた、ちなみに両親は仕事の為に留守である。

一つ深呼吸をし、インターホンを押す。内部カメラに映るように視線を向ける、すると…、

 

『どちら様ですか?』

 

彼女の声がマイク部分から聞こえた。

 

「……国本、景一だ…」

 

『っ!? ケ、イ…?』

 

息を呑むような声が聞こえたあとに彼女が昔からの呼び名を呼んだ。

そして中から走る音が聞こえ、鍵と扉が開いた。そこにいたのは紛れもなく……、

 

「ケ…イ…、本当、に……ケイ、なの…?」

 

「……ああ、2年ぶりだな……詩乃…」

 

私の幼馴染である少女、朝田詩乃だった。私と認識するや否や、彼女は顔を俯かせた……直後、

 

―――パチィンッ!

 

「っ!」

 

私の頬を軽い衝撃が襲った、それは詩乃がビンタをしてきたからだ。

勿論、止めようと思えば止められたが、止めるつもりなどなかった。

これは、受けなければならない痛みだから…。

 

「私が、わたし、が……どれ、だけ…しん、ぱ、い…した…と……(ぐすっ)」

 

「……すまない…」

 

詩乃は涙を流しながらそう言った。私は、ただ立ち尽くすしかないと思っていた……けれど…、

 

「ぅ、ぅぅ……(きゅっ)」

 

「……詩乃…」

 

「よか、った、よかった…ぶじ、で…(ぐすん)」

 

彼女は私の体にしがみついてきた。私の身を案じてくれていたのだ、ずっと…。

嬉しさを覚えつつ、私は彼女の頭を優しく撫でることにした。

 

 

 

「もう大丈夫…///」

 

「……ああ」

 

玄関での一悶着から少しして久しぶりの我が家に入り、詩乃が落ち着くのを待った。

現在は落ち着いている……が、今度は何故か落ち込み始めた。

 

「ごめん、体大丈夫? まだ、あのゲームから解放されて2週間しか経ってないんじゃ…」

 

どうやら私の体を心配してくれているようだ。先程((叩|はた))いたのを気に掛けているのだろうな。

 

「……まぁ大丈夫だ。一応、日常生活を送れるくらいにはリハビリを終わらせている。

 ただ激しい運動などは無理で、まだ入院中だがな」

 

「入院中って…」

 

「今日は外出許可をもらってきたんだ。問題無い」

 

リハビリのことを伝えたものの入院中ということに彼女は心配そうだったが、

外出の許可を得ていることを聞くとホッとした様子を見せ彼女は笑みを浮かべた。

 

「もし、もし嫌じゃなかったらだけど…ゲームでのこと、教えてもらえるかしら?」

 

「……断る理由がないな」

 

私は詩乃にあの((世界|SAO))での思い出を話した、とは言っても楽しい話しや仲間のこと、

苦労したボス戦などの話せる内容のものだけだがそれでも彼女は楽しそうに聞いてくれていた。

 

 

 

私達は夕方まで話し込むことになった。

そして帰る時間となった私は、彼女に近くのバス停まで送ってもらった。

 

「また今度ね」

 

「……ああ。詩乃、体調には気を付けろ」

 

「ケイこそ」

 

私は到着したバスに乗り、駅へと向かってから自分の病院へと戻った。

 

景一Side Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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後書きです。

 

微甘な感じでしょうかね? まぁこの2人はまだ付き合っていませんし。

 

あと短めだったのはそういうこともあるので、ご理解いただけたら幸いです。

 

ハジメの自宅訪問というダイレクトな再会でしたが、この2人ならばこれが妥当かとも思いました。

 

さて、次回は続編のメインともなるべき2人・・・刻と直葉のお話しです。

 

楽しみな方も多いと思います、それでは・・・次回を待て!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
EP7です。
ハジメとシノンのお話しですよ〜。

では、どうぞ・・・。



内容を加筆・修正しました。
修正前
1.詩乃が高校1年生でしたが、この時期では正しくは中学3年生なので、そちらに修正しました。
2.詩乃は景一の家に泊まっており、景一は自分の家に一時帰宅的な内容に修正しました。
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コメント
madako_m様へ もはや消防だけではどうにもならない愛の炎w(本郷 刃)
ギャー!!  今度はデパートで爆発が!?(madako_m)
アサシン様へ 消防署署長「な、なんなのだ、これは!?テロなのか!?」(本郷 刃)
消防署員「今度はアパートでスプリンクラーが作動した!?」(アサシン)
龍聖無双剣様へ まぁ書くことはないですよ・・・そして本音が駄々漏れですねwww(本郷 刃)
だめですぞ、そんなイカガワシイモノを書くなんて絶対だめですぞ(うっひょー刃さんそういうのドンドンかいちゃえ〜)(龍聖無双剣)
不知火 観珪様へ 無理です・・・無理です!←大事なことだから2回言った 書きたいと思ったことも、ゲフンゲフン・・・まぁ、無いです。(本郷 刃)
魅沙祈様へ 予想出来た方が多かったようですね、次回の刻と直葉もお楽しみに♪(本郷 刃)
久しぶりに会うスグのおムネはものすごく成長していて、彼は欲望を抑えきれずに……なんてことになって欲しい 黒衣衆に限ってありえないからこそ、ぜひ!(神余 雛)
やっぱりお宅訪問でしたか〜。詩乃と景一もいい感じですね。次回は直葉と刻ですか…、楽しみです♪(魅沙祈)
サイト様へ はい、お宅訪問でしたw 直葉のスペックは原作同様ですよ〜。(本郷 刃)
まさかのお宅訪問だった!・・・次は義弟妹達かもう少しで義妹のスペックが判るのかな?(サイト)
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