※野郎同士顔近い注意 |
「KちゃんKちゃんKちゃんんんんんああああああ!!!!!」
「うっせ、来んな!!! ボケ!!! 死ねっ!!!」
作者が<年賀絵でどいつが出てほしいですか?>などというゆるいアンケートをした結果、見事に愛しのKさんと同票トップをお取りになられて、一部の方々にはおなじみの南魔界南魔王G様がたいへん至極お喜びです。
2人して、どこぞの和風な家屋の長廊下をバタバタと仲良く追いかけっこ中です。
「せっかくっ……!! せっっっかく、こうして同じ空間にいるんだから、せめて、せめて……チゥーをっ………!!!」
G様は普段、『人間誘拐・あまりにも執着的』とかなんとか罪持ちでいろいろそういう事で、自身の城に幽閉されている身です。
もう、(本編では)3,4年はKさんにまともに会っていません。ほぼ毎日味わっていた、Kさんの体のあちらこちらの味もG様の舌は忘れかけています。
なので、こういう番外編はチャンスです。
自分の舌に、Kさんの体のあちらこちらの味を思い出させるチャンスです。
G様が、逃げるKさんの袴のすそを掴みました。
「ぎゃああああ!!! 」
Kさんは体を思いっきりひねってその手を降り払おうとしました。
………しかし、そんな事でその手を離すG様ではありま千円。
暴れるKさんの袴のすそを強く引き寄せ、頭突きをくらったり噛みつかれたりetcしましたが、G様は根性でKさんの細い腰に手をまわす事に成功しました。
正面には、精悍な男性へと成長した、愛しの黒髪赤瞳の顔がありました。
愛しの彼の荒い息遣いは、どんな美しい国の豊富な緑が生み出す濃厚な酸素より美味でした。
「……っつ、つっかまっえた〜♪ Kちゃ……」
「死ね!!!!」
何万回も言われ続けた非常な言葉を、面と向かってくらいました。
G様はしょんぼりしました。
しょんぼりついでに、接吻しようとKさんの唇に顔を近づけました。
「ふんっ、ぬ、おおおお!?!?!?」
Kさんは、思っくそ顔を横に振りました。
G様が接吻しようと顔を近づけるたびに、Kさんはかわしまくりました。
G様はポロポロと泣きだしてしまいました。
「しつっ、けぇっ………!!!」
Kさんがぐいっ、と後ろに大きく首を反らせました。反らせてから「しまった」とKさんは焦りました。
その状態は、まるでG様に“自らのノドぼとけを捧げるような”体勢でした。
G様は、その突き出されたノドぼとけを唇でやわく食みました。
「ぽ、が、あぶひゃわぁぁぁぁおおおお!!!」
Kさんが顔を真っ赤にしながら、聞いた事もないような奇声を放ち、全力でG様を突き飛ばしました。
しかし、しょんぼりしつつもG様はしっかりとKさんの腰を抱き続け、離れようとしません。
挙げ句の果てにG様は、叫び、暴れ続けるKさんをぎゅっ、と抱きしめました。
「Kちゃん……いい匂いと熱だなぁ……」
「はなっ……離せ、この、やっ、ろぉっ………!!!」
実は、KさんはG様のこの“じっとりと情のこもった抱擁”が大嫌いでした。
大っ嫌いでした。
大っっ嫌いでした。
詳しくは説明できませんが、とにかく、これをやられるとKさんはとても悲しくなってくるのです。
と、G様の体が透け始めました。
どうやら、この番外編でのお戯れタイム終了の合図っぽいです。
G様は顔を上げ、愛しい彼の顔を見つめました。
「……Kちゃん。今年もよろしくね!」
「くたばれ!!!!」
Kさんは最後の最後まで一貫して非情でした。
G様は穏やかな表情を浮かべつつ、Kさんの紅い瞳を見つめながら消えていきました。
「……くたばれ、死ねっ、ボケッ、クソがっ……!!」
KさんはG様に触られたところをバンバンバンバン執拗にはたきました。
はたき終わってから呼吸を整えようとしましたが、心臓が全く落ち着いてくれず、顔の赤みもとれないので、Kさんは日本家屋にはおなじみの“鯉のいる池”の中に猛ダッシュダイブしました。
冷やせば落ち着くと、おばかさんなりに考えたのでしょうね。
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数年かぶりに大好きな人に会えてハイテンションなヤツ×ノンケなドタバタ。 あとあと下げるやも。 |
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