武装神姫 生まれ来る私へ 14
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 政たちについていくと、バトルロンド筐体はあるが、先ほどとは違う場所に入った。先ほどの場所に比べると筐体の数も少なく、少し狭い。人や神姫の数も少なかったが、少人数で集まって親しげに話していた。

「さっきと違うな」辺りを見回すとオーナーが口を開いた。

「そ。さっきのとこは公式戦やイベントをやるメインフロア。ここはローカル対戦をやるサブフロア。仲間内で対戦する場合はこっち。ティールームから流れて内輪で対戦することが多いから、茶室バトルなんて言われてるわ。」空いている手近な筐体に向かいながらコマツが答えた。「あと、トレーナーとシミュレータもここよ。神姫のパラメータ上げたりデッキの確認するときはここでね。」

 筐体のコンソールにつくと、馴れた動作でPDAを置きセットアップを始めた。オーナーは傍に立ってそれを見ている。武装パーツをスロットに入れ、政をエレベータに載せる。

「さ、あなたも用意して。」

 オーナーは一つ頷くと反対側のコンソールにつき、同じようにセットアップを始めた。

 私をエレベータに載せ、登録してある武装パーツをスロットに入れる。準備が済むと、コンソールのモニターに私と政ののデータが表示された。戦闘前のブリーフィングに使える時間は百八十秒。その間に相手の戦術を読み解き、地形を考慮し、有効な装備と戦術を考えなくてはならない。

 今回選択された地形は平原。遮蔽物は一切ない。互いの間合いを取り合い、はじめから激しい戦闘になると思われた。

 オーナーはどのような戦術を取るだろうか。建機型は兎型に比べ機動性に劣る。距離を取りながらミニガンで制圧する戦術が良いと思われた。

「さて、と。」政のデータを見ていたオーナーが私に顔を向けた。「ラビィ、どうする」政の武装データを確認する。どの武装セットも建機型の純正装備をベースに各型のパーツを使って攻撃と命中に主眼を置いた構成になっている。武器は近接用のタケノコドリル、パイルバンカー、距離をとってのフライングソーサーで分けてあった。気になったのは建機型の脚部武装だった。これを使えばローラーダッシュで一気に距離を縮めることができる。ハンドガンで対応もできるが優位性を失ってしまう。

パラメータと最近対戦で使った武装セットを確認する。やはり近接用の装備が多い。近接戦ではほぼ全勝だった。政はかなりの成績でCランクを勝ち抜いていた。

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