IS-インフィニット・ストラトス ネクサス 持っているけど持っていないーIt does not have, although had. ー
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「はぁ、妹さんですか・・・・」

「そう。名前は更識簪。あ、これ写真ね。」

 そう言って楯無は携帯電話の写真を一夏に見せる。

 これが楯無さんの妹か。でもなんか―――

「あのね、・・・・・私が言っていたって絶対言わないで欲しいんだけど・・・・・」

「妹さんと何かあったんですか?」

「うん・・・・・ちょっとね・・・・・。妹って、その・・・ちょっとネガティブというか、ええっと・・・・・・」

 慎重に選んでいる楯無。一夏った言葉を口にする。

「「暗い(のよ)。」」

「一夏君わかったのね。」

「ネガティブって言葉の時点で。」

「でもね、実力はあるのよ。だから専用機もちなんだけど―――」

「けど?」

「専用機がないのよ。」

「・・・・・・・・・・もしかして原因は俺ですか?」

「どうしてそう思ったの?」

「専用機持ちってことは国が認めた代表候補生ですよね。開発途中だったISの時期に俺が出てきたことによってそれが先送りにされた。」

「そう。だからお願いなんだけど。昨日のキャノンボール・ファーストの襲来事件を踏まえて各専用機持ちのレベルアップを図るために今度全学年合同のタッグマッチを行うのよ。」

「その時に簪さんと組んで欲しいと。」

「そなの!お願い!」

 再び一夏に楯無は拝む。

「わかりまた。でも少し頼みがあります。」

「何!」

「箒と組んでやってください。あいつは着実に実力を上げていますけど他のやつらと違って荒い点があります。そこをフォローしてください。」

「わかったわ。それとお願いがもう一つ、私の名前は極力出さないでね。あの子・・・・私に対して引け目があるていうか・・・その・・・」

「まあわかりました。なるたけ自然を装ってみます。」

「それじゃあよろしくね。でも無理はしなくていいから・・・・」

「らしくないですよ。」

「そ、そう?」

「肩揉みます。」

「え?え?」

「いいですから・・・」

「う、うん・・・・」

 一夏は楯無の後ろに周り楯無の肩を揉み始めた。

「結構凝っていますね。遅くまで仕事しているでしょ。」

「う、うん、まあ。いたた・・・・」

「首筋のところだいぶ硬くなっていますよ。こういうときはストレッチとぬるめのお風呂を長めに入ることをお勧めしますよ。」

「わ、わかったわ。んっ・・・。」

「手伝いたいといいたいところなんですが部活の貸し出しの仕事がありますし出来ませんね。」

「自分の職務がわかっているならよろしい。」

 ようやくいつもの調子が出てきた楯無を一夏は三十分ほどマッサージした。

「ん〜!だいぶ楽になったわ。ありがとう。」

「どういたしまして。それじゃあ妹さんのことは何とかしてみるので。」

「うん。よろしくね。」

 楯無は一礼して去っていった。

 

 一夏君は本当に優しいな〜。でもなんか熱くなってくような・・・・・・

 楯無が少しばかり頬を赤めているとマナーモードにしていた携帯電話が振動する。楯無は電話に出る。

「もしもし?」

『お嬢様。』

「虚じゃない。どうかしたの?」

『お伝えしたいことが二つ。一つは姫矢准との会談が出来るようになりました。』

「本当!?」

『はい。』

「で、もう一つは?」

『織村君のことです。』

「どうしたの?」

『織村君の戦闘を今までウルトラマンが戦ったときの戦闘映像と見比べてみますと似すぎている点が多いんです。』

「そう・・・・」

『それともう一つ。織村君の今日の模擬戦の映像を見ましたけど織村君、満足に闘えていないように見えます。』

「どういうこと?」

『おそらく織村君の白式が突いて凝れていないんだと思います。』

「・・・・・どこまで強くなるつもりかしらね、一夏君。」

『さあ、私達にはわかりません。』

 楯無は電話を切って自室に戻って行った。

 

説明
急に一夏に頼む楯無。一夏はその理由を聞いた。
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