酒!恋姫無双~鬼の御子使い~ 1話
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島津「うぅ・・・む?」

 

視線を感じて起き上がる・・・・起き上がる?

 

島津(わしの記憶が正しければ忠勝に斬られて命を落としたと思うのだが・・・)

 

周りを見回しても、自分の知らない森が広がっており、分かったのはここが鹿児島ではないということと、自分が感じた視線は木の陰からこちらを見ている子供だということだ。

 

島津(さて、どうしたものか・・・)

 

少し考え込んでいると子供の方が木の陰から出てきた。

子供は近くに来ると、首を傾げた。

 

子供「お兄ちゃんどうしたの?お腹痛いの?」

 

子供は心配そうな顔でこちらを伺ってくる。

 

島津(子供の相手をするのは得意じゃないんじゃがのう・・・)

 

しかし、無視すると子供が泣いてしまいそうなので出来ない。

 

島津「大丈夫じゃよ、ちょっと考え事してただけじゃ。それより、お兄ちゃん?儂が?」

 

話の途中で気になったことを聞いてみる。

 

子供「?お兄ちゃんはお兄ちゃんでしょ?」

 

子供は当然のように返してくる。

 

島津(いやいや、儂は40越えた爺のはず・・・)

 

島津「すまぬが鏡を持っておらんかのう?」

 

あまり期待せずに質問してみる。

 

子供「ごめんなさい、璃々は持ってないの・・・でも!お母さんなら持ってるよ!」

 

島津「いや、いいんじゃ。無理を言ってるのはこっちじゃからな。儂は島津義弘と申す、そちらは?」

 

子供「璃々は璃々だよ!島津お兄ちゃん!」

 

島津「璃々・・・ちゃんか。お母さんのところまで連れてってくれるかの?」

 

璃々「うん、いいよ!こっ・・・・ち・・・・」

 

島津「っ!?」

 

璃々ちゃんの方に目を向ければ沢山の兵が儂らを囲まれていた。

 

島津(くそっ油断しておった!」

 

すぐさま璃々ちゃんを背に庇いあたりを威嚇する。

 

島津(警戒してちょっと殺気を向けて見たが数人気絶したか・・・練度が足りんのう。」

 

兵士たちはいきなり気絶した仲間に驚き、警戒を強める。

 

島津(あの、程度なら武器なしでも勝てるが・・・子供には辛い光景になるかのう・・・」

 

璃々「・・・」

 

後ろで震えている璃々ちゃんのことを考えれば血なまぐさいことはできなかった。

 

島津(仕方ない・・・敵さんには悪いが眠っていてもらおう。)

 

思い立ったらすぐ行動、島津は殺気を兵士全体に向け強める。

兵士は次々に気絶し、最後に残った兵も恐怖に顔を歪ませながら気絶した。

 

 

島津「璃々ちゃん、もう終わったから行こうか。」

 

璃々「・・・うん。」

 

璃々ちゃんの表情は暗い、無理もない急に目の前の人たちが気絶して言ったら怖いのは当たり前だ。

 

璃々「島津お兄ちゃん、どうしてみんな倒れちゃったの?」

 

璃々ちゃんが心配そうな表情で聞いてくる、本当に優しい子だ。

 

島津「璃々ちゃんがいい子じゃから、きっと鬼が助けてくれたんじゃないかのう。」

 

璃々「おにさんが?」

 

島津「そうじゃよ、だから璃々ちゃんは何の心配もしなくていいんじゃよ。」

 

璃々「・・・うん!優しいおにさんなんだね!」

 

島津「・・・そうじゃな。」

 

優しい鬼というのも悪くない、そう思えた。

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なぜか自分の周りにあった荷物をまとめ璃々ちゃんと共に街を目指す。

 

島津(それにしても、なぜこの得物が・・・)

 

そう思い視線をその得物に移す。

 

一つは、島津愛用の得物にして島津家の家宝「鬼ごろし」

三槍のうち一つは、なぜあるかは分からないが本多忠勝の愛用「蜻蛉切」

次は、結城秀康が愛用していた「御手杵」

そして最後が、福島正則の愛用「日本号」

 

 

これら名将が愛用していた得物がなぜあるのかは分からないが、捨て置く訳にもいかず背中に背負っている。その他にも、自分では味わったことのない酒やその作り方まで書いた書簡などがあり、得物よりもこっちの方に歓喜したのはここだけの話。

 

 

しばらく歩くと、広い道に抜け街が見えた。

 

璃々「あれが璃々の住んでいる街だよ!!」

 

島津「おぉ・・そうかそうか。・・・しかし・・・」

 

街は慌ただしく動いており、自分たちとは違う方の入口から沢山の叫び声が聞こえてくる・・・

 

島津「これは・・・ちと、まずいかのう・・・」

 

島津は少しの間考え込むと、

 

島津「璃々ちゃん、悪いけど儂には用事が出来た。自分の家にいてくれんかのう?」

 

璃々「・・・お兄ちゃんも行っちゃうの?」

 

島津「・・・うむ、ちょっと悪い奴らに会って来なければいけんからのう・・・」

 

璃々「・・・分かった。璃々待ってるから、またね?」

 

島津「いい子だ。大丈夫、儂には優しい鬼が味方しておるからの。」

 

璃々「!うん、優しいおにさん!頑張って!!!」

 

島津「うむ!では、家で待ってるんじゃぞ?」

 

璃々「うん!」

 

パタパタと走っていく璃々ちゃんを見届けて騒ぎの方に目を向ける。

 

島津「いつの世も子供の泣き顔は見たくないもんじゃのう・・・・」

 

そう呟くと騒ぎに向けて走り出す。

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???SIDE

 

「くっ!思ったよりも劉焉の反撃が強い!前線は徐々に後退して!両翼で挟撃して!」

 

指示を出すも味方の部隊は混乱、敵の部隊は元々作戦なんてなくただの突撃・・・しかし、それゆえに抑え難い。いくら烏合の衆とはいえ3倍以上の兵力差は厳しい。

 

「紫苑!前線が崩れる!両翼もあまり当てにはならん!」

 

「わかってるわ!」

 

桔梗も焦りからか苛立っており、私も大声を出してしまう。

 

劉焉の暴政に耐えられず反旗を翻したのはよかったが、それを劉焉に読まれてしまった。

そして、娘は行方不明、兵力差は3倍近い、もう絶望的だった。

 

桔梗も落ち着いたのか、諦めからか静かに戦場を見ていた。

 

紫苑「私たちは早まったのかしら?・・・」

 

桔梗「分からぬ・・・ただ、儂はあの男のもとに使えるくらいなら死を選ぶ。」

 

桔梗は既に覚悟を決めたのか、立ち上がる。

 

紫苑「行くのね?」

 

桔梗「お主には璃々がおる、?耶はまだ若い、儂が行くのが通りというものよ。」

 

紫苑「っ!?でもっ!」

 

桔梗「紫苑・・・覚悟を決めよ!」

 

「いやいや、お前さんらみたいな美しい女性がいなくなるのは問題じゃろう。」

 

紫苑&桔梗「っ!?」

 

「微力ながら、この鬼島津助太刀させてもらおう。」

 

私たちの目の前に、大きな槍を3本と大きな金槌を持った鬼がいたのです。

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あとがき

 

最初に謝罪を

 

武器2つと言いながら4つだしてすいませんでした!!!m( __ __ )m

 

書きながら元々は蜻蛉切だけの予定でしたが、実物というかレプリカの画像を見たとき

天下三槍を登場させたいと思い無理やり突っ込んじゃいました。

 

本当にごめんなさい。

 

 

最後に、主人公島津義弘の真名募集中です!

 

島津義弘の特徴としては

 ・博打好き

 ・酒好き

 ・戦好き

 ・目指せ優しい鬼

 

とこんな感じです。

 

なかった場合は作者が自分で考えますw

ネーミングセンスなくても許してくださいww

 

では後ほどー

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