なんか神の不手際で転生するらしい |
綾子の謝罪から一週間が経過した。とりあえず皇魔のことを皆に教えて紹介したら『血のつながりは不思議だね』とかいろいろ言っていた。そして今はと言うと――――
「さあ二人とも準備はいいかい?」
「「ああ、(えー、やだなあ)」」
今俺達は高町の家にある道場にいる。理由は皇魔の謝罪の翌日にまでさかのぼる。
「じゃあこれからよろしくね。綾子ちゃん!」
「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします」
「それにしても信じられへんなぁ〜あの皇魔の妹がこんなに確りしているんやもん」
「ははは・・・よく言われます・・・・あ、私これから用事があるので・・・」
『バイバイ綾子ちゃん!』
「それよりアルトリアちゃん・・・そのパフェ・・・何なの?」
「これは翠屋限定の裏メニュー『エクスカリパフェ』です」
「そ、そんなの聞いたことないんだけど」
「総量300キロを誇る化物パフェです」
「それ・・・食べきれるの?」
「御心配ありませんすずか。現に私はもう四分の三間食いはたしておりますので。」
「あのさ・・・・それアンタ意外に食べきった人いるの?」
今更思うのだが(こんなのでも)アーサー王にアンタって言えるのはすごいよな。
「今まで食べきったのはそこの伸と乱素とレヴィですね。」
「え?本当?」
「伸とアルトリアと乱素は分かるけどレヴィは意外だね」
そう、俺は普段かなり自重しているが食う時は食う・・・某ピンクの亡霊とタメ張れるくらいにな。
「それよりもそんなもん食って太らへんておかしいやろ。あれか?なんか麻井家秘伝のダイエット法とか体系を留める秘術か魔法でもあるんか?」
「いえ、私達はただ単に太らないだけです。」
カチーン
空気凍った・・・・セイバーの一言で
「あ、あの〜アルトリアちゃん?私、聞こえへんかったからもう一回行ってくれる?」
「ですから私たちは太らないのです。どれだけ食べても」
「なんでや!なんで乙女の最大の敵をこうも簡単に退けられるんや!今、アルトリアちゃんは全世界の乙女を敵に回したで!」
「そ、そういわれましても・・・」
「お前等、コイツ等はデバイスだぞ・・・デバイスが太るわけがないだろ。」
「あ・・・そう言えばデバイスだったね。あれ?じゃあレヴィたちは?」
「私たちは元々闇の書にいたプログラムです。プログラムが太るなんてことありえませんからね。まあ、私たちはプログラムの元が特殊だからなのかある程度は成長しますが太ることはないですね。というより守護騎士たちやリインを見ればわかることでは?」
「えっへん!どうだ!!すごいだろ〜・・・・あいた!?ちょ・・・アリシア?なんで僕を叩くんだよ!?」
「うるさい!乙女の怒りを思い知れ!!」
「じゃあ伸君は?伸君はプログラムじゃないよね?」
「当たり前だ。俺は純度100%の(魔改造)人間だぞ?」
「よかったぁ・・・じゃあ伸君は何かしておるんやな?」
「だったら教えてほしいの!」
「知りたいか?」
『うん』
「じゃあ、仕方ない。教えてやろう。それはな・・・」
「それは?」
「どれだけ食おうとも体に眼に見える形の脂肪をつけさせないような((食事方法|食義))を取ればいいだけだ!」
「なんやそれ!無理に決まっているやろ!」
「そう思うなら、そう思うがいい。最もここに実例がいることをお忘れなく・・・まぁ最初から無理と決めつけている奴が成功できるわけがないけどな」
「う・・・・」
そう言いつつタルトを食べる。そしたら恭也さんが話し掛けてきた。
「麻井・・・」
「なんですか?」
「以前に妹から聞いていたのだがお前は剣の腕があるようだな」
・・・・・あれ?なんかどこかで見たことあるぞ・・・このパターン
「俺と勝負してくれないか?」
そう言えばこの人もバトルジャンキーだっけ・・・前も刃がサッカーの助っ人として河原に行ったときに挑まれたって言っていたし・・・・高町の奴め・・・面倒な奴に余計なこと吹き込みやがって・・・・まあいいこういうのはさっさと引き受けてさっさと終わらせた方がいい・・・・もちろん条件付きで
「一回勝負なら」
「本当か!?しかしずいぶんと聞き分けがいいな。てっきり断ると思っていたのだが」
「そりゃ断ったらしつこく挑戦状たたき出してきそうですし・・・・ただし一回だけです!これを破ったら・・・そうですね・・・・二度と翠屋で働きません。」
「「恭也・・・一回だけだぞ(だけよ)」」
「わ、わかった」
そして道場へと向かったのだが・・・・
「あの・・・」
「なんだ?」
「木刀これだけですか?」
「ああ、うちは門下生とか取らないからね」
「成る程」
そして五つある木刀を手当たり次第振ったのだが―――
「ダメだ・・・」
「え?」
「全部俺のフィーリングに合わねぇ!!!」
「ど、どうしたんだい!?」
「ちょっと木刀作ってくる!」
『ええ!??』
そして工具店に行ったのだが。
「この木は・・・ダメだな・・・これは・・・うーん微妙・・・これも・・・」
「なんで木材の選別にあんな時間かけるのよ」
「なんか今の伸君から覇気みたいなの感じるんだけど・・・」
「な、なんか伸君が別人になっちゃったみたいなの」
「アレが俗に言う職人魂って奴なんだよ!」
「あ〜恭也さん・・」
「な、なんだ?」
「この勝負一週間後にしてくれませんか?」
「それは構わないが・・・」
「ありがとうございます」
そして一週間が経ったというわけである。因みに気は修練の門に比較的多くそこらへんに生息してある大樹カーラーンから作りました。フィーリングが合うようにちゃんと調整もしたしこれで大丈夫・・・・多分
「それじゃあ・・・始め!」
「はぁ!!」
開始と同時にいきなり、木刀を俺に振りおろす。しかし俺はそれを半歩ずらして避ける。
「ほう、すこしはやるな」
「・・・・」
そして、そこからさらに恭也さんが俺に剣戟を振るってくるが俺はそれをすべて薄皮一枚で避ける。と言っても原理は単純。制空圏を張ってその内側に入ってきた剣戟を避ける。たったそれだけ、実はいつぞやかのフェイトとの模擬戦でもこれを使っていたりする。そしてカウンターの要領で鳩尾部分に拳を入れた。『ドゴ』という鈍い音が入りそれと共に恭也さんはいったん離れた。ちぇ・・・浅かったか・・・・
「グ・・・お前・・・」
「別に手を使っちゃいけないだなんてルールはありませんよ。もしそうなら事前に伝えてくれないと・・・それに両手があるのならそれを有効活用するのが腕なのでは?まあそっちも木刀二本なんでこれで御相子ということで」
「フ・・・それもそうだな・・・ならこちらも本気でいくぞ!」
そういった瞬間、恭也さんが消えた。多分常人ならそう見えるだろう。てか、地上限定とはいえ魔法の補助もなしにフェイトのソニックフォーム以上って地味にこの人も人間やめているな。
だが悲しいかな、そのスピードでも俺の守りは崩せない。俺は武器を持っていない左側面のほうから来た恭也さんの剣戟を化勁で軌道をずらして対処する。実は中国拳法って意外と魔導師キラーな拳法なんだよね。魔導師の魔力強化術って大概外側の強化だけで俺のような内側の強化をしていないから内側を破壊する中国拳法の一発って意外と重くなる。最もこのことを知っているのはごくわずかなんだけど
「(アレは化勁!?あの歳で中国拳法まで使えるのか!?それにあの制空圏・・・・一体何をすればあそこまで・・・・いや・・・それよりも伸君のあの眼はなんだ?あれだけの武を持ち合わせているのにもかかわらずなぜあんな眼ができる?どうしてそんな自分が培った技術をどうでもいいような目で見れるんだ?)」
そして剣戟が途切れたその刹那。俺は軽い寸勁を放つ要領で放った木刀の刺突を恭弥さんに放った。
「ッフ!」
「ガァ!?」
そのまま吹き飛ぶ恭也さん。やっぱりフィーリングが合うと振り心地も刺し心地も違うな。まあ、最初から木刀使うときは一撃必殺の時・・・・まあ勝負を決める時だけって決めていたから当然なんだけど・・・誤解しないでほしいが、今回俺は能力は使っていない。魔力強化はもちろん、写輪眼すら・・・・別に彼を侮ったわけではない。彼が特殊能力か何か持っていて使っているのなら話は別だが、そんなものは持ち合わせていない。だったら俺も同じ舞台で立って戦うのが礼儀だと俺なりに思っただけだ。まあ出し惜しみなしで戦えと言われていたらしていただろうけど。
「終わったな・・・じゃあ俺はこれで帰ります」
「ま、まて!俺はまだ戦える!!」
「いいえ、もう終わっていますよ。」
その言葉に皆?を浮かべている・・・・セイバーとアーチャー・・・・士郎さんを除いて
「ど、どういう意味だ?」
「恭也・・・最後の一撃を受けた場所・・・・アレは人体の急所なんだ。」
俺の代わりに士郎さんが言った。
「そ、それが一体・・・・」
「分からないのですか?コレがもし、((真剣|・・))なら間違いなく即死ですよ?」
「!?」
俺が士郎さんの言葉を引き継ぎ、終わりと言ったその意味を伝えた。そう、これは確かに模擬戦だが真剣勝負なら今ので致命傷は免れないのだ。そんな箇所に攻撃を受けた時点で勝負は決している。
「それでもまだ戦えると言えますか?なら相手をします。今度は人体の急所全てにさっきの一撃をぶち込みますので・・・そうすれば流石に死ぬでしょ?」
「そういうことか・・・・分かった。俺の・・・負けだ。」
こうして恭也さんとの勝負は俺の勝ちで幕を閉じた。その後士郎さんがなんか言ってきたが『え?そう見えました?』って言って適当に受け流した。
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第五十六話:戦闘民族と職人とパフェが交わるとき物語が始まる(笑) | ||
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待てwww大樹カーラーンってオイwwwマナが枯渇するw(黒咲白亜) | ||
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